
総合評価
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powered by ブクログ小池博史ブックフェア選書より 「オデュッセイア」 ぼくは2021年に9年計画としてアジア8カ国のアーティストと「マハーバーラタ」全編を仕上げた。6時間半の作品になった。ホメーロスの「オデュッセイア」その第二弾。世界三大叙事詩のひとつ。「火の鳥プロジェクト」の第二弾でマレーシアで創作。叙事詩には人にまつわるすべてがある。「すべて」はぼくたちの’生の全体’を照射する。(小池博史)
0投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログトロイア戦争の英雄オデュッセウスが各地を漂流しながら故国イタケに帰還するまでの物語。神々の会議から巨人キュクロプスとの戦い、冥府への旅などと三千年近く前に書かれたとは思えないほど幻想的なギリシャ神話の世界が織りなされていました。ヨーロッパ文学の源流となる作品と言われ、少し堅苦しいイメージがありましたが、読んでみるとそのようなことはなく、純粋な冒険小説としての側面も持っていると思います。
0投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『イリアス』の後の話で、主人公はトロイア戦争に参戦したオデュッセウスである。本作は彼が故郷に帰るまでの過程を描写しているが、その一方で、彼の妻ペネロペイアと息子テレマコスとペネロペイアの求婚者たちの争いも本作の見どころである。
0投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ神に囚われた父親を女神アテネの助けを借りて探し息子の冒険、みたいな面白ファンタジーから始まり、帰路に着く父親側のストーリーと交差していく感じが面白かった
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ紀元前の口承詩を元にして編まれた叙事詩とのことだが、物語としてたいへんにおもしろい読み物である(ただし、第11書の冥界でのくだりはやや冗長に感じた)。
0投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログ古典中の古典.おそらくオデュッセイアは,我々にとっての「春はあけぼの」で始まる枕草子と同じぐらい,一般常識の根っこのところに存在していて,西洋人と話すときにこれを知っていないと色々な話についていけないように思う. 上巻は第12歌までからなるが,オデュッセウスが本格的に登場するのはようやく第5歌からであって,「どうなってるんだろう?」と我慢をしながら読み進める羽目になります.後半でようやく有名な一つ目の巨人と戦う話やセイレーンの誘惑と戦う話が出てきますが,下巻が楽しみ.
0投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログトロイア戦争後の、オデュッセウスの苦難の帰路。 イリアスに比べると、物語が現代的というか、読みやすくなっている気がする。 翻訳のせいかもしれないが。
0投稿日: 2025.03.25
powered by ブクログはじめは物語の主人公をオデュッセウスの息子かと勘違いしそうになりましたが、やっと(?)出てきたオデュッセウスの主人公ぶりに一気に物語に引き込まれました。 神さまや怪物などが助けてくれたり襲ってきたりで、ハラハラドキドキの連続です。 注釈も詳しく書いてあり、面白かったです。 物語の結末が予想できないです...!
4投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログ話の面白さという点では『イリアス』よりもこちらの方が取っ付きやすい。また,殺戮に対する余韻も好対照を成している。
0投稿日: 2024.07.18
powered by ブクログトロイア戦争が終わった後、ギリシャの英雄のオデュッセウスが故郷のイタケーに帰る話。イリアスに比べ、旅もの、冒険もののワクワク感が強い。こちらも岩波のイリアス同様散文調の文体なので、読みやすさは抜群、
2投稿日: 2024.07.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
血なまぐさい戦争英雄譚だった「イリアス」とはうってかわって、戦後のオデュッセウスが散々苦労して国へ帰る冒険譚。様々な民族や怪物、海の難所を超えて最終的に部下たち全員と船を失うことになるまでを語っている。イリアスはひたすら英雄たちが戦いあって臓物やら脳、脳髄やら飛び散りまくっていたが、こちらではそういった現実的なグロ描写はかなり抑えられてファンタジー的な趣が強い。もともと神たちが人間に話しかけ、力を貸したり罰したりという世界観がベースにあるから、ファンタジーな怪物もそんなに違和感なく地続きに受け止められているのだろうか。 オデュッセウスが知恵や工夫で怪物たちに立ち向かうのも面白いのだが、長年に渡って主不在の実家を荒らしている求婚者たちにどう落とし前をつけさせるのかとか、今後同時並行している息子テレマコスの旅で青年の成長が見られそうなので下巻が楽しみ。
0投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログ謎の素性を持った主人公が旅を行い、危機を脱し帰還するまでの物語。 正直『イリアス』の方が好き。 キュクロプス、ナウシカ、セイレン、キルケなど、触れなければいけないキーワードが盛り盛り。
0投稿日: 2023.06.25
powered by ブクログ「ホメロス オデュッセイア(上)」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1994.09.16 394p¥670C0198(2022.10.27読了)(2016.09.16購入)(1996.05.07/4刷) 【目次】 凡 例 第 一 歌 神々の会議。女神アテネ、テレマコスを激励する(四四四行) 第 二 歌 イタケ人の集会、テレマコスの旅立ち(四三四行) 第 三 歌 ピュロスにて(四九七行) 第 四 歌 ラケダイモンにて(八四七行) 第 五 歌 カリュプソの洞窟。オデュッセウスの筏作り(四九三行) 第 六 歌 オデュッセウス、パイエケス人の国に着く(三三一行) 第 七 歌 オデュッセウス、アルキノオスに対面す(三四七行) 第 八 歌 オデュッセウスとパイエケス人との交歓(五八六行) 第 九 歌 アルキノオス邸でオデュッセウスの語る漂流談、キュクロプス物語(五六六行) 第 十 歌 風神アイオロス、ライストリュゴネス族、およびキルケの物語(五七四行) 第十一歌 冥府行(六四〇行) 第十二歌 セイレンの誘惑。スキュレとカリュブディス、陽の神の牛(四五三行) 訳 注 解 説 ☆関連図書(既読) 「イリアス〈上〉」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1992.09.16 「イリアス〈下〉」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1992.09.16 「ホメロス物語」森進一著、岩波ジュニア新書、1984.08.20 「ギリシャ神話」山室靜著、現代教養文庫、1963.07.30 「古代への情熱」シュリーマン著・村田数之亮訳、岩波文庫、1954.11.25 「オイディプス王」ソポクレス著・藤沢令夫訳、岩波文庫、1967.09.16 「コロノスのオイディプス」ソポクレス著・高津春繁訳、岩波文庫、1973.04.16 「アンティゴネー」ソポクレース著・呉茂一訳、岩波文庫、1961.09.05 「ソポクレス『オイディプス王』」島田雅彦著、NHK出版、2015.06.01 「アガメムノン」アイスキュロス著・呉茂一訳、岩波文庫、1951.07.05 「テーバイ攻めの七将」アイスキュロス著・高津春繁訳、岩波文庫、1973.06.18 「縛られたプロメーテウス」アイスキュロス著・呉茂一訳、岩波文庫、1974.09.17 「ギリシア悲劇入門」中村善也著、岩波新書、1974.01.21 「古代エーゲ・ギリシアの謎」田名部昭著、光文社文庫、1987.08.20 「驚異の世界史 古代地中海血ぬられた神話」森本哲郎編著、文春文庫、1988.01.10 「古代ギリシアの旅」高野義郎著、岩波新書、2002.04.19 「カラー版 ギリシャを巡る」萩野矢慶記著、中公新書、2004.05.25 (「BOOK」データベースより)amazon トロイア戦争が終結。英雄オデュッセウスは故国イタケへの帰途、嵐に襲われて漂流、さらに10年にわたる冒険が始まる。『イリアス』とともにヨーロッパ文学の源泉と仰がれる、ギリシア最古の大英雄叙事詩の、新たな訳者による新版。(全二冊)
2投稿日: 2022.10.27
powered by ブクログ「イリアス」とともにニ大叙事詩と仰がれるギリシア最古の英雄物語。トロイア戦争終結後のオデュッセウスの冒険。 「アキレウスの怒り」がテーマの戦記ものであった前作から一転、オデュッセウスを中心とした冒険ファンタジーとなっている。父の消息を求めてテレマコスが旅立つ冒頭からワクワクがとまらない。神々が介入してくるのはイリアスとも共通するが、本作ではさらに王宮や冥府、魔女や巨人、漂流や裏切りなど、波瀾万丈の要素が盛りだくさん。紋切り型といわれればまさにその通りで、それは長い時を通してこの偉大な古典が愛されてきたことの証明でもある。無双すぎてモテすぎるオデュッセウス、やってることは今のラノベも変わらんではないか?(笑)。 上巻はこれまでの経緯がすべて語られ、さぁこれからどうなる!?というところで終わる。ここで訳者の解説が入るが、《上巻巻末の解説で下巻のネタバレをする》のはやめてほしい。有名なタイトルとはいえこれから触れる人もいるのだから……。これから読む初見の人は注意してほしいと思う。
1投稿日: 2022.10.13
powered by ブクログジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズⅠ』を読んで、自らのあまりの教養のなさを痛感し、少しでも『ユリシーズ』の理解を深めたいとの一心で手に取った。 結果は、大苦戦である。 まず第一に、この岩波文庫の本は、1994年の版であり、活字が極めて小さい。 ことに「注」に至っては、活字があまりに「小さすぎて読めな〜い」と放り出したくなるのを、ハズキルーペの力を借りてようやく何とか読んだという代物だ。/ 二つ目に、そもそも、僕自身に『オデュッセイア』自体を読もうというモチベーションが、あまりなかったということがある。 これだけ有名な本なのだから、もっとずっと前に読んでいてもおかしくはなかったはずだ。 例えば、テオ・アンゲロプロスの映画『ユリシーズの瞳』を観た後に読んでおいてもよかったかも知れない。 だが、結局読まなかった。 そもそも、僕は、古典中の古典をほとんど読んでいない。 同じホメロスの『イリアス』も読んでいないし、シェイクスピアも、先日『ハムレット』を読んで、その相性の悪さは水と油のようだった。 セルバンテス『ドン・キホーテ』も、前篇だけ読んで積読状態になったままだ。 ほとんど、古典音痴と言うしかない有様だ。 なぜ、僕は古典とここまで相性が悪いのだろうか? たぶん、一つには、古典の世界は、「神」が君臨する世界だということがあるのだろう。 僕は、「神」という奴が大嫌いなので、その感情が「バカの壁」となって、古典作品の理解を妨げているのかも知れない。/ 三つ目は、ストーリー展開があまりに紋切り型な点である。 オデュッセウスは一日も早く故郷イタケへ帰らんと欲するも、ことごとく神々に行く手を阻まれ、数多の島々を放浪せざるを得ない。 判で押したようなそのストーリーは、昔のラジオドラマ「君の名は」を聴いているようだ。 ここのところ読みたい本が目白押しで、早く読み終えたいと焦る僕の心を嘲笑うかのような、無限連鎖の「金太郎飴」ストーリーだ。 そういう訳で、この本も、『ユリシーズ』を読み始めなかったら、ずっと積読のままで終わっていたのかも知れない。/ ところが、上記のような数々の不満にもかかわらず、驚いたことに、この『オデュッセイア』の世界は、いまだに現代に通ずるものがあるのだ。 何しろ、EUやアメリカなどの欧米民主主義国の人々は、ウクライナを「生贄の羊」として差し出して、ひたすら冷酷な「荒ぶる神プーチン」の怒りが静まるのを祈るだけなのだから。
0投稿日: 2022.04.08
powered by ブクログ集英社 世界文学全集1、ホメーロスのオデュッセイアの代わり。呉茂一訳。 言い回しが回りくどいのが気にならなくなれば、物語として面白くなってくる。 日本の桃太郎的な存在なのかな。
0投稿日: 2021.12.23
powered by ブクログあらかじめ言うと話が特段面白いわけではない。 ただ「ドラえもん」みたいに誰もが知ってる(とされる)名作だから色々な作品の色々な場面でオデュッセイアのワンシーンなんかが引用されている。 ふと昼下がりにテレビで名前も知らない映画を眺めていたらオデュッセイアとキュクロプスの戦闘シーンが出てきて、「あ!これオデュッセイアで読んだ!知ってる知ってる!」と声が出た。 知識が別のものと結びついた瞬間って気持ち良いなと改めて思ったものでした。 また随所に出てくるギリシャ的な表現がなんだか仰々しくて面白いので要注目です。 朝が来る=朝のまだきに生まれ指バラ色の曙の女神が姿を表す 等
1投稿日: 2021.09.15
powered by ブクログ2021/4/29 流麗な訳文、たくさんの表現を勉強させていただきました。 個人的に『イリアス』よりも全然面白く感じ、「超重要な古典」というレッテル抜きにして語られればもっと多くの人が楽しめるに違いないと思う。 オデュッセウスの旅は一難去ってまた一難、その間には甘美な憩いがあるが、これは人生の縮図そのもの。苦難があるから幸福がある。 古典classicの語源を辿れば、ラテン語のclassicus「艦隊」で、危機に際して必要なものということになるが、まさにオデュッセウスの苦難もとより、詩の言葉の数々はきっといつか苦難の中響く日がくるはず。そしてその先にはきっと甘いひと時がある。 ところで枕詞にもなっているほどオデュッセウスは知謀に長けているというが、所々間抜けな一面を見せるところがある。高尚な古典文学に垣間見えるその柔らかさが、時空を超えて大衆に愛されている所以の一つなんだよう。
0投稿日: 2021.04.29
powered by ブクログかなり久しぶりの再読になる。最古の冒険物語とも言われる本書。やはり文句なしに面白い。同じホメロスでも「イリアス」と比べて親しみやすいと思う。前編である本書の後半は一人語りが延々と続く構成だが、不思議と気にならない。
0投稿日: 2021.04.17
powered by ブクログ個人的には、イリアスの方が好みです。オデュッセウスが今一つ好きになりきれないからです。人類の生んだ傑作であるのは間違いないと思います。
0投稿日: 2020.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
現代でも様々な作品で登場するアテネやゼウス、ポセイドンなどの神話世界の人物や、セイレーン、サイクロップス、スキュラなどの怪物が紀元前の世界ではどのように扱われているかを知れる。 物語の展開力も凄い。どんどん気になってページが進む。紀元前の時代の作品だと少しなめていた自分が愚かだった。 上巻では苦難が続く話がメインで、後半での逆転劇に期待してしまう。
1投稿日: 2020.09.09
powered by ブクログ世界史上、堂々たる教養書であることは間違いないが、読み始めると拍子抜けするくらい、難解なところが無い。 キュクロプス、セイレン、スキュレなど、圧倒的にキャラ立ちしているクリーチャーたちが愛らしい。 感想は下巻読了後。
0投稿日: 2020.07.04
powered by ブクログ『イリアス』よりもエピソードに富んでいることから、とても読みやすい。もちろん『イリアス』の続きの位置づけなので、そこからくる読みやすさもある。 訳者あとがきは本文を読み終わってから、読むと味わい深い。『イリアス』との文献学的な違いなどが話題になっているからだ。
0投稿日: 2020.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
松平訳はギリシャ劇の形式はやや犠牲にしながらも,この大切な作品の真髄を今の私達に読みやすい形で提供してくれる。
0投稿日: 2020.02.18
powered by ブクログ最初はくどい文章で読みにくく、途中でやめようかと思ったが、読み進めていくうちにハラハラ・ドキドキするほど面白くなり、睡眠時間を削っても読みたくなるほどだった。 これは面白い! 面白いだけではなく、自分や他人の人生の振り返りと、今後の戒めに役立つ。 古典の中でも名作中の名作と言える。 読むべしっ!
0投稿日: 2019.12.29
powered by ブクログ幼い頃、私は親に、お前はオデュッセウスを知ってるか?ギリシャ神話の英雄で、20年もの間冒険の旅を続け、故国に帰ってきたんだ。人生は冒険だ。冒険をしなさい、みたいなことを言われたことがある。当時はよく意味がわからなかったが、「オデュッセウス」という名前だけが脳裏に残っていて、ずっと気になっていた。 そんな『オデュッセイア』を、このたびようやく読むことができた。 なにせ、古代ギリシャ時代の作品だし、上下巻あるし、なかなか読みにくい本なのだろうなと思って読み始めたのだが、あっさりと予想を裏切られた。訳が新しいこともあってか、とても読みやすく、ぐいぐいと引き込まれた。 冒頭は、オデュッセウスの息子テレマコスの話が中心で、彼がお父ちゃんを探しにゆく姿が描かれるが、途中から場面が切り替わって、オデュッセウスが登場して冒険譚を語ったり(これがまた、よく喋るのだ)、また夫を待つペネロペイアと彼女に詰め寄る求婚者たちの姿が描かれたりしながら、3地点の物語が同時並行で進んでゆく。まるでトランジションで切り替わる動画を見ているようで面白い。そして、下巻にいたって、その3点がオデュッセウス邸という一点に集約されてくる描き方は、古代ギリシャ時代の作品において、よくできたものだと感嘆した。 パラス・アテネの献身的な応援を受けつつも、ゼウスやポセイダオン、カリュプソ、キルケなど神々の、嫉妬や怒りや愛情に翻弄されながら続ける冒険部分は痛快だ。中でもキュクロプスやスキュレなど異形の怪物たちが行く手を阻む描写は、ゲームのようで時代を経てなお古びていない。 こんな面白い作品だけれど、とかく登場人物が多く、途中で誰が誰だかわからなくなったので、神々たちと人間たちとそれぞれ、家系図みたいな関係図を書きながら読んだ。そうしたら、恐ろしく近親相姦な図がかけてしまって、知っていたとはいえ、我ながら驚いた。 ところで、これは全編を通してのことではあるが、名詞に特定の修辞的な言葉が付く形が多用されているのは面白いと思った。例えば、パラス・アテネには「眼光輝く女神アテネ」、オデュッセウスには「知略縦横たるオデュッセウス」、言葉という単語には「翼ある言葉」や「言葉の翼をもがれてしまう」などなどである。夜が明けて朝日が昇る様は「朝のまだきに生れ指ばら色の曙の女神が姿を現す」と書かれている。おそらく琵琶法師よろしく、物語を耳で聴く際には、こうした手法が表現をよりダイナミックにし、迫力あるものにしたのだろう。一度耳で聴いてもみたいものである。
3投稿日: 2019.08.18
powered by ブクログ2019.3.10 オデュッセウスは意外と人間くさいおじさんで、英雄的な肉体も知恵?ももってるけど、時折みせる部下に対する冷淡さや、強欲さ、生臭さがなんとも言えない。 ダイ・ハードの主人公みたいなもんかもしれんなぁ。
1投稿日: 2019.03.10
powered by ブクログホメロス 「 オデュッセイア 」1/2 イリアスとの違い *神が人間を助けている→神同士が対立 *ゼウスの意見が必ずしも通らない *争いのシーンが少なく、食事や風呂のシーンが多い *女性、女神がキーマン 争い一辺倒のイリアス とは 全く異なり、ストーリーの転回が多い
0投稿日: 2017.11.28
powered by ブクログまさにRPG。勇者の息子テレマコスが、父オデュッセウスの不在につけこんで母ペネロペイアを我が物にしようと企む求婚者達を討つために(実際は情報収集だが)旅立つ。 荷造りの描写とか芸が細かい。最初の町で次の手がかりをもらい、次の町へ。 一方そのころオデュッセウス。ようやく神々の恩赦?的な思し召しで帰国の途に着く。注釈に「7年も足止めされていたのは実は居心地がよかった説」があって苦笑。実際、女神カリュプソーと閨を共にしてるし。 島を出発するもポセイドンの祟りで遭難。ポセイドン意外としつこい。何とか陸地に漂着し若い乙女sに助けを呼ぼうとしたがこちらは全裸(たぶん)。意を決して登場。逃げる乙女s。アテナの根回しもありしっかり見る王女(ちなみにアテナの御加護でイケメンマッチョに見えるようにしてもらっているオデュッセウス)。 「あら素敵なお方」「でも嫁入り前の身で、一緒にいるところを見られたら噂になっちゃう」王女の妄想。このへん面白すぎ。 王宮に招かれ「名のある方とお見受けする」と歓待されるオデュッセウス(全裸)。アテナ効果抜群。 王子に挑発され、陸上競技で圧倒的な力を見せつけるオデュッセウス。「でも走るのは苦手」と謙遜も忘れない。 楽師の歌をきっかけに、王にこれまでの冒険譚を語るオデュッセウス。あけちゃいけない袋に魔女に人食い鬼にタコモンスター&渦潮ステージ。ほんとに3000年?前の話なのかこれ。 いろいろあるけどキュクロプス戦クリア後に調子に乗らなかったらもっと早く帰れたのでは... 解説もなかなか秀逸。
1投稿日: 2016.08.21
powered by ブクログ2016年6月19日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「故郷(ふるさと)」。チャンプ本!
0投稿日: 2016.06.29
powered by ブクログイリアスと並び称されるホメロスの大叙事詩。オデュッセウスの試練の冒険譚と、その家族の苦難の物語が並行して展開され、尽きることない面白さです。これも、もっと早く読んでおけばよかった。
0投稿日: 2016.05.15
powered by ブクログイリアスのような戦記ではないけどそれでも読み応えのある英雄譚。オデュッセウスの旅を通して当時の風俗や神々の捉え方が分かるので、とても興味深い。下巻も楽しみ。
1投稿日: 2016.01.01
powered by ブクログ古典だけど、登場人物に人間味があって親しみやすかったし、言葉遣いもそれほど堅苦しくない。 枕詞的なお決まりの言い回しに、様式美というか、安心感を覚える。「夜が明けると」➡「朝まだきに生れ指ばら色の曙の女神が姿を現すと」とか。 僕も眼光輝く女神アテネに勇気やら力やら吹き込んでもらいたい。
1投稿日: 2015.10.24イリアスよりホメロス入門におすすめ
もし「イリアス」と「オデュッセイア」、どちらかを読もうと迷っているとしたら、こちらをお勧めします。 話としては「イリアス」が先ですが、おそらく諸々の配慮から色々な人物を活躍させなければならなかった「イリアス」と違って、「オデュッセイア」は主役が「堅忍不抜」のオデュッセウスで筋が明確になっており、非常に分かりやすいです。「イリアス」で延々臍を曲げていたアキレウス同様、オデュッセウスも長々とヒモ暮らしをエンジョイしていたようなのですが、幸いなことに、心を入れ替えて家路を目指す所から物語は始まります。さらに主に人間相手(たまに神様が混ざってることもある)の戦争を描いた「イリアス」とは異なり、一つ目の巨人サイクロプス(キュプロクス)や歌声で旅人を惑わす海の怪鳥セイレーンなど、有名どころの怪物も登場し(むしろ原典です)、古代ギリシア感もばっちりです。 以上のことから考えて、ホメロスを読み始めるのならば、「イリアス」より「オデュッセイア」から読まれることをお勧めします。本書がどうにも合わないという場合は、おそらく「イリアス」も同様かと思います。
1投稿日: 2015.04.03
powered by ブクログオデュッセウスの帰国の旅とその妻に群がる求婚者たちそれぞれの情景は生き生きと描かれている。極上のエンターテインメントでもある。女神との悦楽を捨て、巨人を痛めつけ、最後には手管も使い、妻の求婚者たちを打ち滅ぼすのが爽快である。息子テレマコスの存在も大きい。夫婦愛・親子の愛も優れて感じられる。二千数百年語り、読み継がれてきた不朽の名作である。
0投稿日: 2015.01.14
powered by ブクログトロイア戦争を描いた「イリアス」に続くギリシア長編叙事詩。まずは上巻。「イリアス」のような激しさはないが、かわりにより落ち着いた雰囲気。作品の性格が双方まったく違うのでどちらも楽しめるが、ほとんどが戦闘の描写に費やされる「イリアス」に比べ「オデュッセイア」のほうが物語の起伏が豊かで現代人には読みやすい。 ちなみに、オデュッセウスを手厚く保護したスケリア島の王女ナウシカアというのは、宮崎駿のナウシカの名前の元ネタですね。
1投稿日: 2014.11.19
powered by ブクログオデュッセウスの話だと思ってたら息子の話から始まってオデュッセウスがなかなか出てこなかったので驚いた。
0投稿日: 2014.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第1歌から第12歌までを収めている。『オデュセイア』はトロイ陥落の後、オデュセウスが20年ぶりに帰国する話である。オデュセウスは仙女カリュプソの洞窟で二人で暮らしている。神々は「人の手」でオデュセウスを帰国させることを決議し、ヘルメスを使者にしてカリュプソにそれを伝える。一方、アテナはオデュセウスの息子、テレマコスを励まし、父を探す旅に出させる。オデュセウスの故国イタケでは、オデュセウスの妻、美貌のペネロペイアに求婚しに集まった男どもが好き勝手に牛や羊を殺して食らい、家産を蕩尽していたのであった。テレマコスはネストルの治めるピュロスにいき、歓迎をうけ、父の消息を尋ねるが、スパルタのメネラオスを尋ねるようにいわれる。続いて、テレマコスはネストルの息子とスパルタを訪れ、ここでもメネラオスとヘレネから歓待をうけたが、オデュセウスの消息はつかめなかった。だた、メネラオスはエジプトの神プロテウスから、オデュセウスがカリュプソの洞窟で生きていると聞いたと、テレマコスに伝える。一方、オデュセウスはカリュプソに別れを告げ、筏で大洋に旅立つが、この筏もポセイドンの怒りで難破し、パイエケス人の島にたどり着く。心優しいナウシカアに助けられ、王妃に目通りし、アルキノオス王から歓待をうけ、宴会や競技会に参加し、また、この国のみごとな舞踊をみる。オルフェウスは楽人デモドコスに「木馬の計」の詩を所望し、涙をながす。それをみた王が客人の名を尋ねると、オデュセウスは身分を明かす。ここからオデュセウスの驚異の航海の話になる。トロイからの帰り道、オデュセウスはキコネス族の町を攻撃するが、逆襲にあい逃げ出す。次に着いたのはロートバゴイ族の島、乗組員の一部はロートス(蓮・ユリ科の植物説もあり)を食べ、望郷の念を忘れてしまう。オデュセウスは「麻薬中毒」の乗組員を無理矢理乗船させる。次についたの一つ目巨人キュクロプスの島、ここで一行ははぐれキュクロプスの洞窟に閉じ込められ、一人づつ食われるという事態に陥る。オデュセウスは「ウーテウス」(誰もいないの意)という偽名を名のり、キュプロプスを酔わせ、その一つ目を杭で潰し、羊の腹にしがみついて脱出する。キュプロクスは仲間を呼ぼうとするが、「ウーテウス」のために仲間を呼ぶことができない。オデュセウスは仲間を食われた怒りから本名を名のりなから、船で去っていく。しかし、このキュクロプスがポセイドンの息子で、以後、オデュセウスはポセイドンに呪われることになる。風神アイオロスの島では歓待をうけ、順風を詰めた袋をもらい、故郷の間近までくるが、欲に目のくらんだ乗組員が財宝と思い、袋を開けてしまい、アイオロスの島に逆戻り、風神から呪われていると言われ、追い返される。つぎに、ライストリュゴネス族(巨人族)の島では仲間が料理されて食われる。脱出して、人を薬で獣に変える女神キルケの島にたどりつく、ヘルメスに助けられ、キルケの難を避け、逆にキルケから歓待され、助言をうけることになる。キルケはまずオデュセウスに冥府に旅立ち、既に死んだテパイの大予言者テイレイシアスの予言を聞くように言う。オケアノス(大洋)の流れを越え、生きながら冥府へいったオデュセウスは、そこで、亡き母の亡霊、オイデュプス王やアリアドネら数々の神話上の人物、だまし討ちで死んだアガメムノン、アキレウス、アイアスらの戦友、そして、ヘラクレスに会う。冥府で助言を得たオデュセウスはキルケの島に戻り、故郷へ旅立つことになるが、それは苦難の旅であった。まず、セイレーンの誘惑を突破し、怪物スキュレと大渦カリュブディスの海域を犠牲をだしながらも乗りきる。しかし、太陽神ヒューペリオンの島で禁じられた神の牛を、乗組員が飢えのために食べてしまう。ヒューペリオンの陳情をうけたゼウスに呪いを受け、船が大洋の真ん中で落雷をうけ、乗組員は全員死亡、船は大破、オデュセウスは船材にのって漂流し、カリュプソの島にたどりついたのであった。『イリアス』は残虐な描写もあるが、基本的に真っ直ぐな男たちの情念のぶつかり合いであり、ある意味「思い邪なし」であるが、『オデュセイア』には神々や民話的な「悪意」が多く、「経済」もでてくる。アドルノやホルクハイマー(『啓蒙の弁証法』)は、オデュセウスに近代市民の原型をみて、自然や迷信の克服、人間の解放を読み取ったりしている。しかし、基本的には『オデュセイア』は神の呪いに翻弄される人間の姿を描いていると思う。知恵と体力でこれを克服していくのが「市民」なのかもしれない。また「誰もいない」ともいうべき匿名性の都市で生きているのが、「市民」なのかもしれない。しかし、運命と表現されるべきものが現代でもなくなったわけではない。むしろ、環境問題やエネルギー問題など、自然の逆襲をうけているのが現状であろう。ギリシア古典を読むことは自然に対する敬虔の念を想い出すためにもよいし、都市文明を考え直すにもよいのではないだろうか。
0投稿日: 2013.12.31
powered by ブクログまさか家に帰るだけでここまで苦労する話だったとは。 それにしても危機を煽るためとはいえ部下がホイホイ死んでいく。 しかし、解説に下巻の内容も入れるのはどうかと思う。
0投稿日: 2013.09.15
powered by ブクログイーリアスで息子自慢ばかりしていオデュッセウスを軸とした家族の物語。 イーリアスでは男同士の生死をかけた戦を描いたが、こちらは異境をまわり、化け物にも相対する冒険譚 。 話しの展開的にはイーリアスより読みやすい気もするけれど、 トロイア戦争の知識がないと楽しめない気がする。
0投稿日: 2013.01.10
powered by ブクログトロイヤ戦争後のオデュッセイアの冒険談。やたらややっこしい名前の神やら怪物やらが登場してきて、登場人物(?)の把握に往生しますが、オデュッセイアは運命の赴くがままに旅を進めます。ギリシャ神話の知識がないと、流石にきついかも。
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログジョイスの『ユリシーズ』を読むにあたっての再読です。 『オデュッセイア』は、言わずと知れたホメロスの『イリアス』と並ぶ長編叙事詩。 ポセイドンの逆鱗に触れたオデュッセウスは、トロイア戦争終結後、10年もの間、苦難の冒険を続け、やっと妻子の待つ故郷のイタケ島に帰り着く。 『オデュッセイア』12110行から成る英雄叙事詩であり、『イリアス』よりのちに誕生したものらしい。 オデュッセウスといえば、トロイア戦争で、トロイの木馬と呼ばれることになる木で作った大きな馬を城内に運び込み、味方を勝利に導いた英雄である。 トロイア戦争勃発時、オデュッセウスには、若く美しい妻ペネロペと生まれたばかりの息子テレマコスがあった。 オデュッセウスは、後ろ髪を引かれる思いで出征する。 予想以上に戦は長引き、10年も続いた。 しかし、オデュッセウスは、そののち、ポセイドンの怒りはおさまらず、10年、海上及び諸国を漂流し、やっと故郷に帰り着く。 オデュッセウスの留守の間に息子のテレマコスは20歳の若者に成長し、妻のペネロペは夫の無事帰還を信じて待ち続けるが、城は厚顔無恥な求婚者で溢れ、妻子は悲嘆の日々を送っていた。 そこに、オデュッセウスが乞食の身なりで現れ、彼自身の弓で、矢を12本の斧の穴に通し、無礼者たちを格好よく成敗する。 叙事詩は、オデュッセウスの漂流中の数ある冒険談と、帰国後の彼の活躍ぶりで構成されている。 とにかくオデュッセウスは格好よく、英雄のなかの英雄であり、絵画の素材としても多く描かれている。 近世、映画として、フランシス・F・コッポラ製作総指揮で、「オデュッセイア 魔の海の大航海」が作られている。 1922年刊行のジョイスの小説『ユリシーズ』は、『オデュッセイア』を下敷きに描かれている。
0投稿日: 2012.08.25
powered by ブクログ往きて帰りし物語のプロトタイプといっていい。冒険譚のほとんどが、オデュッセイアと同じような構造を持っているということがよくわかって面白い。
0投稿日: 2012.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『イリアス』と並ぶホメロスの大叙事詩。上巻ではテレマコスの旅立ちからオデュッセウスの漂流譚まで(第一歌~第十二歌)を収録する。 本筋であるオデュッセウスの漂流譚だけでなく、「ヘパイストスによるアレス・アプロディテ捕縛」等といったギリシャ神話の有名なエピソードも収められている為、神話好きにもそれ以外の人にも楽しめる。ただ、一般的な小説の文体とは違う叙事詩の文体や、漂流譚に入るまでに長い前半部がある事から、読み通すのは少し苦痛かもしれない。 ちなみに、最も印象に残ったのは第十一歌、生きながら冥府へ下ったオデュッセウスが母アンティクレイアと対話する場面。「わたしの甘美の命を奪ったのは奪ったのは他でもない、名も高きオデュッセウスよ、そなたの明知、そなたの孝心を偲びつつ、帰って来ぬそなたを待ち侘びる辛い気持ちだったのだよ。」(p286)この言葉を聞いたオデュッセウスが母を掻き抱こうとするも、亡霊である母を抱く事は叶わない。あまりにも哀しい。
0投稿日: 2012.07.10
powered by ブクログユリシーズから逆算して入って行きました。ずっと積読だったのですが、やっと読めた。血沸き肉踊る躍動的な文章が素晴らしいです。
1投稿日: 2012.07.08
powered by ブクログ下巻があると便利。 下巻の最後に人名・地名索引が付いていて、上巻を読む際にも登場人物などの確認に便利。
0投稿日: 2012.03.29
powered by ブクログ馴れない文体に加えて、ツッコミどころばかりが目に付いてしまって読むのに時間が掛かりました。オデュッセウスは自分の身の上を頻繁に嘆いてるけど大抵は自業自得じゃないかとか、部下の死を涙を流して嘆く割に部下が犠牲になるのを隠して出発するとか挙げれば切りがないです。やっぱり為政者のための物語なんですよね。寧ろ訳註の冷静な分析を楽しむという邪道な読み方をしていました。そうはいっても現在の物語に通じる多視点による描写や時系列を混成した構成がこの時代に出来ていたのかと考えるとすごいです。続けて下巻にいきます。
0投稿日: 2012.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
非常に精巧な叙事詩です。 そして何より、古代ギリシア文明の時点で文学作品が果たすべき課題が完遂されていることが分かります。ニーチェが『悲劇の誕生』にてギリシアの時代に立ち返るべきと主張したのは、ゲーテの古典復興の理念に通じるものがありますし、ギリシア文明に完成した明確な美的基準がルネサンスにおける芸術復興の兆しともなったのです。 ホメロスが『オデュッセイア』で成したことは、古典の価値観の成立でもあり、数々のギリシア神話を叙事詩に集成したことです。ちょうど『旧約聖書』が数ある記述を用いて書かれたように、ホメロスを通してギリシア神話が集成されたと結論づけられます。 ギリシアの叙事詩は常に新しく、また精緻に造られています。聖書同様、常に手元に置いて読み返すことが習慣になると、レオナルドを繰り返し鑑賞するとき、あるいは黒澤明を鑑賞するときと同じく無限と無数の味わいが広がることでしょう。 「古典」について知りたい場合はシェイクスピアももちろんなのですが、それ以前のホメロス、あるいはギリシア悲劇をご覧になってはいかがでしょうか。
0投稿日: 2011.04.27
powered by ブクログ言わずと知れたホメロスの叙事詩 約3000年の歴史を経た物語 オデュッセイアが神に導かれ放浪する旅の記録 引き込まれるように一気に読んだ
0投稿日: 2010.04.01
powered by ブクログまだ小説という形式すらなかった時代の物語。 神々がまだ人間性を帯びていて、だからこそ純粋に物語として楽しめた。
0投稿日: 2010.03.20
powered by ブクログ古代ギリシア トロイア戦争終了後、参戦していたオデュッセウスが故郷のイダケに帰還するまでの冒険活劇。 怪物との戦いや島への漂流など、オデュッセウスの鬼才が冴え渡る波乱万丈のストーリー。イリアスよりは読みやすいはず。 中学校のときに司書の先生に薦められた思い出の本(岩波じゃなかったけど)。 でも今読むとちょっと飽きる。『ヒストリエ』のエウメネスも幼いころ愛読していた模様。
1投稿日: 2008.12.17
powered by ブクログ上下巻。ギリシアの智将オデュッセウスがトロイア戦争勝利後の漂流から、帰国するまで。戦が主であるイーリアスとはまったく違った趣の物語。漂流の途上にさまざまな不思議な出来事やものがある。こういう話は好きだ。ちなみにオデュッセウスとサイクロプスの逸話はそのままアラビアの千夜一夜物語に流れ込むという。
0投稿日: 2008.03.26
powered by ブクログそれはそれは有名な一大叙事詩ですが、そんなに面白いかなぁ。 オデュッセウスは困難に遭うと「なんで俺ばっかりこんな目に?誰か助けて!」て泣き言言ってるだけで何にもしてない気が。女神たちが何で助けてくれるのか分りません。 塩野七生さんがエッセイで書いていた「オデュッセウスは恐妻家で、妻への浮気の言い訳に壮大な物語にした」って話をもとに読むとちょっと楽しめます。
0投稿日: 2007.11.17
powered by ブクログホメーロスの言わずと知れた英雄叙事詩。 上巻はキュクロプスや冥府行など神話的要素があっておもしろい。 特に冥府行はギリシア神話の死者の有名どころが出てきて一読の価値有り。
0投稿日: 2007.07.22
powered by ブクログ10年間続いたトロイア戦争が終結、帰国の途についたオデュッセウスはさらに10年の放浪の旅をすることに…。冒険譚だけに、戦争物「イリアス」よりストーリー展開が派手で、一気に読めます。3000年前の文学作品なのに、現代でも面白く読めてしまうのが凄い。現代の論理では納得の行かない部分ももちろんありますが、そうした違和感を超える普遍的な娯楽性のある作品です。全二巻。
0投稿日: 2006.10.03
powered by ブクログ智謀に長けたオデュッセウスの物語。上巻の前半部分は息子のテレマコスが主人公でつまらないですが、後半に語られるオデュッセウス奇想天外な冒険譚は、何度読んでもおもしろい。
0投稿日: 2005.01.07
