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この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡
この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡
門田隆将/KADOKAWA
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総合評価

24件)
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    聞き馴染みはないけれども為したことを知っておくべき人はいるはずということで、本書の根本博氏もそうですね。終戦時ソ連軍の進撃により満州に取り残された人々が悲惨な目に遭ったのはよく耳にする。そうなってしまったのはボツダム宣言受諾により、同地に展開していた陸軍部隊が武装解除されたためだが、それに逆らったのが根本氏率いる部隊であるようだ。結果的に彼に守られた民間人はなんとか無事に日本への帰途につけたという。そしてその帰途の際に便宜を図ってくれたのが当時敵対していた国民党軍の蒋介石であつた。そこに恩義を感じた根本氏は、国民党軍が毛沢東との争いに際して最前線となった金門島を守る戦いに日本から密かに参戦し大いに活躍したという。いやそんな人いたの?というのが驚きで、実際台湾の正史には書かれていないようだが、確かに根本氏の活躍はあったのだということが著者の取材によって明らかになっていく。もちろん、根本さんの行為そのものが描かれる前半も良いのだが、些か大袈裟かと思われたその行為が確かに蒋介石や関わった人の記憶の中では大きな出来事であったこと、最後は中国寄りな印象もあった馬英九総統によっても感謝の思いが表明される下りに胸が熱くなった。

    2
    投稿日: 2024.12.19
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    蒋介石の歴史的評価は賛否両論。二・二八事件やその後の白色テロがまず浮かび、悪いイメージが強い。そんな蒋介石だけど、戦後に多くの将兵と在留邦人を日本へ帰還させるためにあらゆる協力を惜しまなかったということで、その恩義に応えるために根本中将は台湾に渡り、死をも覚悟し共産党軍と戦い大勝利を収める。 根本中将だけでなく、戦後、東南アジアの国々の独立の為にそこに残り、現地の人達と共に戦った軍人が多くいたと聞く。なぜそこまで義に捧ぐことができたのだろう。

    0
    投稿日: 2024.07.17
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    戦争直後、満州からの日本人撤退を指揮した根本中将が、その時の恩を返すために台湾へ密航し蒋介石のもとで中国軍を相手に唯一の勝利をもたらす …作り話かな?ってくらいに濃い根本博の一生 これを読むまで、金門島のことを全然知らなかった こんな場所なのに今でも「台湾」の領土だということに驚き

    1
    投稿日: 2024.03.08
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    台湾と日本の関係をあまりにも知らないことに改めて気づかされました。トランプ以降、米中関係が、太平洋戦争後の第三フェーズに入り、日本の立ち位置は、いよいよ難しくなるなか、台湾との結びつきは、戦後のルールでは割りきれず。蒋介石は、あのばかでかい銅像を必要とする存在だった。 そんないろんな見聞がちょっとつながりました、原点は、内モンゴルの根本中将の大英断と。

    1
    投稿日: 2023.08.11
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    やっっっと、読み終わったぁー! ブク友、hibuさんのおすすめ。 『この命、義に捧ぐ 〜台湾を救った陸軍中将、根本博の奇跡〜』 台湾の歴史も根本博さんがどんな方かも知らなかったけれど、只々、hibuさんの感想に共感と感動で手に取った本です。 根本博陸軍中将 諜報、情報分析に長けた戦略家、そして残虐な戦争の中で命の大切さを忘れなかった奇跡の人。 第二次世界大戦敗戦直後、内蒙でソ連軍との戦闘状態にあった根本は、武装解除命令が出たにも関わらず、戦闘解除せずに戦いを続けた。 何としても4万の残留邦人と生き残った35万の兵士たちの命を守る為に。 そして国府軍、蒋介石の庇護のもと、1年をかけて多くの残留邦人や兵士達が無事に帰国できた事に、根本は深い恩義を感じる。 帰国から3年後その恩義に報いようと、 共産軍に敗戦し決着は既についている、国府軍、蒋介石のもとに密航してまで駆けつけ軍事顧問として戦い、金門島の戦いに勝利する。 根本が導いたと言っても過言ではないこの勝利の結果は、台湾と台湾国民を守る事に繋がった…が、 長い年月を経て、根本の活躍は台湾の政治情勢によって意図的に消されてしまう。 著者は日本だけでなく台湾の文献も研究し、多くの関係者への取材、台湾へ赴き更に取材を重ね根本の存在と行動の真実を証明する。 そして古寧頭戦役60周年記念式典に参加し、古寧戦に関わった日本人親族と著者に 直接、馬総統から声をかけられた事から 根本博は歴史からは消されたが、その存在は忘れ去られていない事を確信する。 本書で戦争を 『戦争は狂気の中でしか、おこなえない。人間性の喪失によってのみ、"殺し合い"は可能になる』と表現した場面があった。 戦時中でも人の命を最大限に守ろうとし、ヒューマニズムの精神を失わなかった根本が台湾と台湾人を守ったという事実、そして歴史に埋もれそうになっていた、その事実を調べ上げた著者の門田隆将さんに深い感動を覚える。 歴史もの…、 今まであまり読んで来なかったのですが、 色々な世界を1ミリでも深く理解できるように、少しずつ歴史にも触れていきたいです。 戦争の生々しい証言など読んでいて苦しいなと思う場面もあったけれど本当に読んで良かった! hibuさん、ありがとうございます!(≧∀≦)

    26
    投稿日: 2022.07.11
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    40歳を過ぎてから読書を始めた身としては、残された短い読書人生、ミーハーと言われても内容がわからなくてもAmazonで評価の高い本を先入観なく読むようにしています。 したがって、この本も手に取った時はいつの時代のどんな本かわからずに読みました。 読んでからこの本を読んでみて良かったと思いました。また 日本人であることを誇りに思いました。現在の日台関係の良さもこのようなことが背景にあったのですね。 こんな予想もしなかった本が自分の心を打つから読書は面白い。 オススメです!

    12
    投稿日: 2022.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終戦直前にソ連が南下。8月15日以降、在中国の日本軍は武装解除をするも、根本中将の駐蒙軍だけは、ソ連軍の行動を予測して、そのまま徹底抗戦体制を維持。武装解除した部隊は悲惨な状況にある中、根本部隊は無事、全軍・家族を日本に帰国させたとあります。但し、これは、それまで敵対していた国府軍(国民党)蒋介石の支援あってのこと。 蒋介石は、英チャーチル・米ルーズベルトとのカイロ会談で、日本の国体維持(天皇制の維持)を主張。終戦後も「怨みに報いるに徳を以ってす」とし、根本氏にも「日本の恨みは買いたくない」と語ったと書かれています。その後、共産党との闘いで、台湾まで追い詰められた蒋介石に、当時の恩を返そうと、台湾に渡ったのが根本中将以下日本人数名。「軍事顧問」として、蒋介石軍に進言し、共産軍の金門島への上陸を阻み、いまの台湾があるとされています。 しかし、「日本人の支援で…」ということは残せず、歴史からは抹消。60年たってからの戦役記念式典に、日本人関係者の親族(本人たちは既に物故)が招待され、当時の馬統帥から一人ひとりに声をかけられた(忘れれてはいなかった)ところで終了します(こうした細かな配慮というのは、政治にはとても大切と思いました)。 NHK「路」で台湾鉄道が取り上げられましたが、ラブロマンス的。台湾からは、東日本大震災で、世界最大の200億円の義援金を日本に送られたともあり、さまざまなところで日台関係の強さがわかる書籍です。米中対立の間隙をぬって、優れたコロナ対策などから、台湾が注目されていますが、考えてみれば、日本にはとても心強い友人が身近にいるのだと改めて思わせる良書と思います。一時、Amazonで売れていましたが、なるほどと頷かせる一冊です。

    3
    投稿日: 2021.07.12
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    第二次世界大戦後の中国大陸で繰り広げられた国共内戦を舞台に、ある日本人が今の台湾を台湾たらしめる戦績を収めた話。廈門からはたったの2km、台湾からは180kmも離れているのに台湾領である金門島。国共内戦はこの地で決する。台湾駐在員、必読の書。おすすめ致します。

    0
    投稿日: 2020.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    派手な戦歴がないので知名度はあまりありませんが、それだけに敗戦処理という難しい局面で自ら考え、動いて満州のような悲劇を回避した名将の敗戦後から台湾への救援までをメインに描かれています。

    0
    投稿日: 2020.02.26
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    著者の綿密な取材から事実を浮かび上がらせる考えがとても良く伝わってくる。それにより歴史から消えていた英雄が蘇る。

    0
    投稿日: 2020.01.29
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    改めて台湾海峡を地図で見ると、廈門に隣接する金門島が台湾領であることに驚かされる。元日本陸軍根本博中将が台湾に密入国し、古寧頭戦役における国府軍の顧問となりその勝利に貢献していた。日台両国民にもっと知って貰いたい。60年を経て埋もれた史実を掘り起こす著者の取材力に圧倒された。

    0
    投稿日: 2019.10.08
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    5/26 TV池上彰さんが根本博中将に言及池上彰さんが台湾へ。 台湾と中国の闘いの歴史を解説し、本に言及され話題です。

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    投稿日: 2019.08.29
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    台湾には “雪中に炭を送る” という言葉があるそうです。一番大変な時に素早く手を差し伸べてくれる台湾。その理由はこの本にあるのではないでしょうか。 戦後の台湾を救った日本人、根本博陸軍中将、戦時中敵だった相手から、終戦で日本の国と人を守るため貰った恩義、この事実にも驚きました。軍の正史、報道の伝えてきた事、消された事実があるうえで、ノンフィクション作品は伝えられない事実を残し伝えてゆくために、大切な媒体だと思いました。

    0
    投稿日: 2019.02.19
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    日本人がいかに義に厚いかをとてもよく表しています。根本博さんがいたことで今の日本と台湾との友好が保たれているのだと思います。「雪中に炭」という言葉は忘れません。東北の震災の後、台湾は馬英九総統自ら台湾国民に日本に手を差し伸べることを訴えてくれたそうです。そのために信じられないほどの義援金が集まりそれによりますます日台の信頼関係が深まりました。さらに涙が止まらなかったのはWベースボールが日本で行われ、日本は台湾に勝ちましたが、その時日本人の観客は台湾の支援に感謝するプラカードを掲げて、台湾を讃えました。本当に素晴らしいことでした。根本さんの雪中の炭に今度は台湾が日本のためにしてくれたのです。本当の国同士の友情とはこういうものだと感動しました。

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    投稿日: 2018.04.24
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    知らなかった歴史を学ぶことが出来た。蒋介石から根本に贈られた花瓶を見に、もう一度、中正記念堂へ行ってみたい。前に訪れた時より、感慨深く見学出来ると思う。この話は台湾国民党の内部や金門島の村民の視点、歴史を知った日本人の視点から語られるが、他方で中国共産党や台湾在来の人から見た時に、また違った感想が持たれるように思う。但し、著者は蒋介石が打算から日本人と接していたことも記述しており、冷静に見ているとも思う。

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    投稿日: 2017.08.05
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    この小説を読んで、少なくない人が熱いモノが込み上げてくると思います。 戦争というものを礼讃する気は毛頭ないですが、元陸軍中将の生き方には、 尊敬の念を抱かずにはおれません。今では、このような人(仁義に生きた人)は、絶滅しています。  やはり、覚悟を持った人間は違うなと思います。そして、覚悟の大きさが大きれば大きいほど、 得られるモノも大きいのではないかと、この本を読んで感じました。また、覚悟の大きさが、 苦難の大きさでもあると思います。なので、根本中将並びに仲間達が経験したことは、 筆舌にし難い苦労があったと思います。  私なんかは、流され、流され、生きてきたので、こういう器が大きい人の話しを読むと、「凄いな」とは思いますが、自分では、「とてもじゃないけど、そんな覚悟ない」と思ってしまいます。なので、 自分で、できる範囲を持った覚悟で、生きていこうと思います。  非常によく出来たノンフィクションだと思います。ただ、戦争は戦争です。戦争は、国と国との国益をかけた争い事だと思いますが、単なる殺し合いでもあります。負ければ何もかも失い、勝っても一生消えない傷を背負っていくものです。なので、このようなことは、これから、二度と起きてはいけない、それを願って、星5つです。

    0
    投稿日: 2017.06.06
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    2017年5月5日読了 367ページ 先日読了した「リーダーの本義」で根本博陸軍中将を知り、その生き様と本義を貫いた人生に感動。ベースとなった本書を是非読んで根本博中将をもっと知りたいと思った。 1945年8月15日、駐蒙軍司令官だった根本は玉音放送に続いて、管轄する地区全域にマイクを取り放送を始める。 普通であれば玉音放送=無条件降伏=武装解除なのだが、それではここで暮らす人々の安全が守れないと判断し、人々が無事にこの地を離れるまでソ連と徹底抗戦を支持する。 これは戦争犯罪になってもおかしくなく、死刑になっても文句は言えない判断である。 しかし、根本は以前所属していた部署でソ連のことを知ってったためここで武装解除するとひどい目にあうと判断したのである。 この事実は私は知らず、ソ連参戦から敗走に敗走を重ねた関東軍の満州に居た人々は略奪、レイプ、虐殺と恐ろしい目にあったのは山崎豊子の「大地の子」でも知り、残留孤児問題などを巻き起こしたが、根本の管轄していた中蒙地区では最後の一人が列車に乗るまで日本陸軍がソ連と戦い、人々を守ったのである。 これは根本だけの力でできたことではなく、避難させるにあたりソ連でも共産党でもなく、蔣介石の国民軍に敵ながら力になってもらい実現できた。 根本は蔣介石率いる国民軍の支援で無事帰国できたのだが、中共内戦で国民軍が劣勢になり、最後の決戦が近いと知ると密航して台湾に渡り、蔣介石を支援し金門決戦を軍事顧問として支援し、見事な勝利をもたらすのである。 金門島の決戦に勝ったとしても、共産党が中華人民共和国の建国を宣言しており、蔣介石の勝利にならないのは明らかだが、昔の恩義に応えるべく台湾に渡るのである。 本書では中蒙から、帰国〜台湾への密航、金門決戦が丁寧な取材に基づいて描かれており、しかし、根本無くしては勝てなかった金門決戦だが、台湾の歴史には根本は一切出てこない。

    0
    投稿日: 2017.05.06
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    「ようし、それなら釣りだ」  根本のいいところは、決して悲観的にならないことだ。いつも前向きに事態を捉えて、部下たちを不安にさせずにやってきた。総指揮官が頭を抱えたり、不機嫌になったりすれば、部下の士気は落ち、心理的にも不安定になる。

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    投稿日: 2016.09.22
  • シリーズ情報:この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡

    蒋介石は戦後台湾で台湾人を苛め、台湾の本省人に嫌われているという認識しかありませんでした。第二次大戦直後、ソ連軍に連行された日本人捕虜は極寒の地で、強制労働させられ、多くの人々が病気、栄養失調で犠牲になりました。この小説を読んで、満州に住んでいた日本人が強制労働もさせられず、無事に引き上げられたということを、改めて、知りました。満州からの引き上げ船が、満員で大変だったという事しか戦後の日本人は知らされておりませんが、日本人の引き上げに、蒋介石の尽力があったことを、日本人として記憶にとどめ、次回台北を訪問した際に蒋介石記念堂に感謝の念をささげたいと思います。

    1
    投稿日: 2015.08.27
  • 歴史をキチンと考えるとかなり複雑な事情がありますが・・・・

    国民党軍が台湾に逃れた後、台湾で何が起こったか・・・・・ その後、李登輝氏が現れるまで 小さな中国 であった事と思います。 また、国民党軍を弱体化させ、人民解放軍優勢の原因を作ったのは旧日本軍であり・・・・・ なのですが、男達の一念を熱く描いた一冊です。 こういう時代、こういう人達がいて、今の世界があるのだと、改めて感動しました。 当時の情勢もあり、帰国後は凱旋ではなく『ペテン師帰還』の扱いであった事は悔しく思います。 興味のある方、興味を持った事を嬉しく感じる一冊ですよ。

    1
    投稿日: 2015.04.03
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    台湾に駐在していても、こんな話が有ったなんて全く知らなかった。金門島で国民党が人民解放軍に勝ち、その島が防波堤となり、台湾が共産化されずに済み、いまの傲慢な中国が太平洋で暴れるのを押さえ込んでいる。 国民党は台湾人にとっては目の上のたんこぶではあるが、役に立った側面もあるのだと気づかされた。 それにしても、日本と台湾の歴史的なつながりはとても深い。

    0
    投稿日: 2015.03.01
  • 歴史認識を変えた一冊

    中国と台湾の関係 そこに日本人がどうかかわっていたのか読むまでは分からなかった歴史を知ることができた。 台湾人が親日であることの一面であるのか。 日本人は過去の歴史を以外に知らない。 現代では失われつつある忠義に生き貫いた男のドラマ。

    5
    投稿日: 2014.03.08
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    ネタバレも無意味な題名通りのノンフィクション。 戦後、職のなくなった軍人のリクルート活動といえなくもない。しかし、ある人への借りを返すために、地獄に飛び込んでいく根本博の職業軍人としての心意気には、読む人間の心を震わせる。 帰国するシーンで、ジョークが微笑ましいのだが、主人公以外に戦後、使命感や責任感のみで闘い続けた不遇の職業軍人はいたのであろうと思わせる作品。 作者の文章表現は、少し苦手な感があったので、星3 台湾の置かれていた状況を理解するために「ハルバースタムの朝鮮戦争 文春文庫」を事前に購読をお勧めいたします。

    0
    投稿日: 2014.02.20
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    終戦時に内蒙古地区の司令官だった日本陸軍の根本中将の話。日本の降伏後、命令にそむく形で武装解除を拒んでソ連軍と戦い続け、現地にいた日本人居留民を北京まで無事に避難させ日本帰国に導いたという事実だけでも驚きだが、終戦後4年経った後で台湾での中国共産党軍との戦いに身を投じたということに再度驚かされる。終戦時の蒋介石への恩義から、密航をしてでも台湾に渡り、金門島で共産党軍を打ち破る作戦を立て、台湾の領土を守ったとされ、義に厚い日本人の生き方を描いている。当時の日本の報道や、台湾の事情などもよく分かる。

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    投稿日: 2014.02.15