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powered by ブクログ田辺稔先生のおすすめ本 こども学科 ーーーーーーーーーーー 宮代キャンパス ーーーーーーーーーーー 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 https://fclib.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=3022539
0投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ1章 「もし私が盲目のまま生まれ、突然目が見えるようになったら! そうすれば目に映るものが何であるかを知ることなく絵が描きだせるだろうに」p25 人間の内定真実p27 超能力を持つこどもの原型p29 「昔むかし、あるところに・・・・・・」という始まりは、聴き手の心を 外的現実から一挙にさそいだし、元型的にととのえられた世界へと連れこんでゆく。p33 (神性は瞬間に宿る)p37(カエルの王様 茨姫) 2章 土こそは「死と再生」の現象が行われる母胎p47 好奇心の犠牲となった娘p52 3章 心的エネルギーの退行p71(もろ調子悪い時のワイだわ……。過去の思い出を美化して空想に耽っている。) 鳥が、魂、精神などを表す……p75鳥は、突如にひらめく考えを表す…… 4章 自らの運命を素朴に充足させて生き、何かのためになどと考えることのない生き方……p104「無為」 「病的退行」「創造的退行」p105 四が完全統一を示すことが多く、三はそれに至る前の力動的な状態……p110 真似すること……創造性の放棄p114(こぶとりじいさん) 5章 一人が主人公であり、他の一人はそれの暗い半面p118(ヘッセの小説)(ルックバックとかも)(夏油と五条とかも) 自我の統制が弱くなったときに、表面に浮かび出てきたものp123 普遍的な影は悪魔などの姿をとって現れるp127 人間にとっての最初の数というものは、一ではなくてむしろ二ではないかp129 6章 水陸両方に住む……意識と無意識をつなぐものp147 「運命を避けようとする試みが、ますます運命をひきよせることになる」p156 ブリュンヒルデ・モチーフp160 母性性の否定p161 7章 「禁止ほど好奇心をひきおこすものはない。これはいわばことさら違背を挑発する最もたしかな方法である」p172 アニマの危険性p176 退場の儀式p185(他界からの帰還を正常に果たそう) 烏の予示的な力……烏が古来から太陽と結びついて考えられるから……p186 8章 「ここ掘れワンワン」(無意識の表れ)p203 英雄イメージに相応しない属性は、しばしばそれをとりまくものの属性として記述する……p204 快刀乱麻 比較解剖学 鬼子母神 just-so-ness ライトモチーフ カイロスとクロノス 少名毘古那 巧まぬ エア・ポケット 違背 永遠の女性(アニマ) 総領の甚六 2章 美しいヴァシリーサ 飯食わぬ嫁 トルーデさん 猫とねずみのおつき合い 名付け親さん マリアの子ども 3章 ヘンゼルとグレーテル 安寿と厨子王 びゃくしんの話 ヨリンデとヨリンゲル ホレおばさん 「港に着いた黒んぼ」 森のなかの三人のこびと 4章 ものぐさ三人むすこ 糸くり三人おんな なまけものの糸くり女 三年寝太郎 物くさ太郎 ものぐさ十二人おとこ 二人の無精者 ものぐさハインツ 「無用の用」 みず木の言葉 怠け者と稼ぎ者 天にのぼった息子 5章 二人兄弟 実意ありフェルナンドと実意なしフェルナンド 旅歩きの二人の職人 罔両と影 黄金の子ども 6章 いばら姫 蛙女房 カエルの王様 生れ子の運 野ぢしゃ(ラプンツェル) 7章 忠臣ヨハネス ちっとばか足らぬ権兵衛どん 彦一どん 8章 黄金の鳥 手なしむすめ
0投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログ意識と無意識の領域と童話に結びつけた解説。 難解に感じたが、日本と西洋の結婚がハッピーエンドになるかならないかにも触れていて面白かった。
0投稿日: 2024.03.23
powered by ブクログ昔話についても気になる、そしてユングについても少し気になる、ということで一石二鳥と思い購入。 分厚いけれど、章立てがちょうど良く、読みやすい。 初めて知る童話もあった。 普遍的無意識、すごく気になっている。
0投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ河合隼雄によるユング心理学を用いて昔話のテーマを理解しようという内容。色々復習になって面白かった! 第3章の途中を読みながら「ヘンデルとグレーテル」の保護者が継母なのは、受け入れ難い母性の否定的な部分を隠すためなんだろうなって思ってたらそのままのことがその後に書いてあった。 第3章5節の昔話について、それまでの河合先生の解釈を参考にした僕なりの解釈としては、盲目である弟がそのアニマ(姉)との対決による自己実現の過程(ユングの定義)を描いたものではないかなとおもました。弟が盲目なのはは知ることの危険から身を引くことことを意味し、古いアニマ(姉)を殺す(自己実現の過程には「死と再生」が付き物なので)ことを避けれたのではないかと思います。 数千里離れた場所で姉とそっくりな人といるというのは、自己実現の過程には終わりはなく、新たなアニマとの対決が行われようとしていることを示唆しているのだと思いました。途中出てきた白鳥は弟の魂なのかな(アニマが男性にとっての魂の仲介者ってことも含めて)?? アニマとの対決を避けてきた男性が父親的性格を持つ女性に惹かれて結婚する→子供に対して父親に変わり、母親が父親的性格を持って接する→母親の役割が多すぎて、人間的な母親の役割が手薄になってしまう→子供は強い拒否(物質的な過保護の有無に関わらず)を感じるという流れがなんとも悲しい 普遍的無意識から生じる影の肯定的な面って存在するのか?
0投稿日: 2023.04.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
福音館書店の「子どもの館」という雑誌に1975年から1年間にわたって執筆し、それをまとめたのが本書。400ページもある。 河合さんは、和洋の昔話を読み込んでいるので、たくさんの話の中から、共通点や違いを比較するのが上手である。 しかし、昔話をほとんど知らない、と言うか、興味がない私には、感情移入し難い。 後半に矢川澄子さんの訳で、グリム童話を10冊ほど紹介してあるので、そっちから読んだ方が良かったかもしれない。 河合さんの童話の博識に感心する本であるが、こと心理学の内容に関しては他の本を参考にしたほうが良いと、私は思った。 p27に、「人類は超人的な子どもの話を好む」という例で、河合さんにはめずらしく、身内の話があった。 『筆者が昔話の起源について例としてあげたいことは、次のようなことである。私はあるとき町の本屋で立ち読みをしていると、主婦たちが噂話をしているのが聞こえてきた。それによると、ある子どもが父親の留学にともなわれてスイスに行き、そこで日本語を忘れてしまってドイツ語でばかり話をしていた。ところで最近帰国してきたが、たちまちに日本語を思い出し、クラスで一番になってしまったというのである。 主婦たちはその「すばらしい子」の話に夢中であったが、私はそれが事実とはずいぶん異なることを知っていた。というのは、それは私の子どものことに違いないからであった。確かに子どもがスイスに行き、最近帰国したことは事実である。しかし、日本語を忘れてしまったとか、たちまち一番になったなどは真実ではない。』
0投稿日: 2022.02.16
powered by ブクロググリム童話を主軸に、ユング心理学の視点から昔話を読み解く。日本の昔話や神話とも対比されており、心の過程を考える一助になる。未読の童話が多く、あらすじを追う限り残酷な展開が通過儀礼的に存在しており、グリム童話はPG12指定でもよさそうに思えた。また女性原理と父性原理は、片方に偏重すると生活が円滑に回らないし、世の中に絶対的な成功メソッドはない、ということが、各種童話の説明から痛いほど伝わってくる。
1投稿日: 2020.09.19
powered by ブクログユング心理学を実践的に学ぶことができる良書。昔話という身近な例題を用いて、ユング心理学の論理を当てはめ、読み解くことができる。 例題となる昔話を知っていることが大前提となるが、巻末に、本編で扱った昔話が掲載されているため、先に巻末から読んでも良いと思われる。 ユング心理学に興味がある人は必読。
0投稿日: 2019.11.26
powered by ブクログ河合隼雄は日本におけるユング派心理学者の第一人者であり、半生をかけて貴重な著作を多く残しました。その中でも、 特に日本の神話、昔話またはグリム童話を取り上げ、ユング心理学と臨床経験をもとに日本の文化や人間の深層心理を解き明かす著作が多いです。 この本は主にグリム童話を中心にユング心理学に則りながら、グレートマザー、無意識の世界、自己実現など様々な課題を取り上げています。例えば「ヘンゼルとグレーテル」という童話はよく「育児放棄」、「児童虐待」と連想づけられています。この本ではそういう観点以外、ヘンゼルとグレーテルが親の話を盗み聞き、両親の「影」を認識することによって、自立の道を歩んでいる「親離れ」の観点を提示しました。その他、物語に出てくる小鳥、白い鴨、魔女は何を意味しているのかも詳しく分析されています。このように、馴染みのあるグリム童話を読み直すことを通して、自己の心の奥には何があるのかを覗くことができるでしょう。 (ラーニング・アドバイザー/国際(日本) YO) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=388267
0投稿日: 2018.09.26
powered by ブクログ「昔話の深層」河合隼雄著、講談社+α文庫、1994.02.18 398p¥880C0111(2018.09.03読了)(2018.08.25借入) 副題「ユング心理学とグリム童話」 Eテレの「100分de名著」で7月に河合隼雄スペシャルが放映されたので、それに便乗して読みました。「河合隼雄スペシャル」で取り上げられた本は、「昔話と日本人の心」だったのですが、図書館にはなかったので、同じ「昔話」と題名についているこの本を借りてきました。この本で取り上げられている「昔話」は、「グリム童話」ですが、「昔話と日本人の心」で取り上げられているのは、「日本の昔話」だと思われます。 読み始めるにあたって、グリム童話を読んでからの方がいいのかな、と思ったのですが、目次を見ると第十一章の後ろに各章で説明されている作品が矢川澄子訳で収録されていました。第二章からの章の扉に書いてある作品を予め読んでから解説を読み始めれば、説明がよくわかりました。ありがたいことです。 昔話は、その昔話が伝えられてきた文化圏において暮らしている人たちの深層心理を伝えているものとして、心理学者が着目して、その文化圏に現在暮らしている人々の悩みの解決に役立てることができるのではないかと分析、研究しているのでしょう。 【目次】 文庫版まえがき 第一章 魂のおはなし 第二章 グレートマザーとは何か―トルーデさん 第三章 母親からの心理的自立―ヘンゼルとグレーテル 第四章 「怠け」が「創造」をはぐくむ―ものぐさ三人むすこ 第五章 影の自覚―二人兄弟 第六章 思春期に何が起きるか―いばら姫 第七章 トリックスターのはたらき―忠臣ヨハネス 第八章 父性原理をめぐって―黄金の鳥 第九章 男性の心のなかの女性―なぞ 第十章 女性の心のなかの男性―つぐみの髯の王さま 第十一章 自己実現する人生―三枚の鳥の羽 グリム童話 矢川澄子訳 (トルーデさん/ヘンゼルとグレーテル/ものぐさ三人むすこ/二人兄弟/ いばら姫/忠臣ヨハネス/黄金の鳥/なぞ/つぐみの髯の王さま/三枚の鳥の羽) ●昔話(29頁) 昔話の発生の心理的側面は次のように説明できる。つまり、ある個人が何らかの元型的な体験をしたとき、その経験をできるかぎり直接的に伝えようとしてできた話が昔話の始まりであると思われる。そして、それが元型的であるということは、人間の心の普遍性につながるものとして、多くの人に受け入れられ、時代を超えて存在し続けることを意味している。 ●現実(43頁) 昔話は子どもたちに教訓を与えるためにあると思っている人、それも単純な勧善懲悪式の教訓を考えている人は、この話(トルーデさん)のすさまじい結末にたじろぐことであろう。 ●母性(73頁) 実母とか継母とかにこだわらず、母なるものの存在として考えるとき、それは常に肯定、否定の両面を有する。そして、その両面のうちの肯定的な面のみを母性の本質として、人間が承認しそれに基づく文化や社会を形成してきたのであるが、否定的な側面は常に人間の無意識に存在して、われわれをおびやかすのである。 ●鳥(75頁) ユングは鳥が、魂、精神などを表すことをよく指摘している。 ●男性原理・女性原理(106頁) 自分に対してふりかかってくる運命に対して積極的に闘ってゆくこと、これは男性の原理である。これに対して、運命を受けいれること、これは女性原理である。この両者はどちらが正しいということはできない。 ●父と母(196頁) 母なるものはすべてを包みこみ、養い育てる機能を持っている。これに対して、父なるものは、切断の機能をもつ。それは母なるものが一体化するはたらきをもつのに対して、ものごとを分割し、分離する。善と悪、光と闇、親と子、など世界を分化し、そこに秩序をもたらす。 ●アニマ(228頁) アニマは、男性の心のすべての女性的心理傾向が人格化されたもの ●アニマとアニムス(252頁) アニマが男性の心のなかの女性像の元型であるように、アニムスは女性の心のなかの男性像の元型である。 ユングは、アニマは男性にムードをかもしださせ、アニムスは女性に意見を主張させると述べている。 ☆関連図書(既読) 「長靴をはいた猫」シャルル・ペロー著・澁澤龍彦訳、河出文庫、1988.12.02 「アフリカの神話的世界」山口昌男著、岩波新書、1971.01.28 「子どもの宇宙」河合隼雄著、岩波新書、1987.09.21 「中年クライシス」河合隼雄著、朝日文芸文庫、1996.07.01 「日本文化の新しい顔」河合隼雄・日高敏隆著、岩波ブックレット、1998.01.20 「こころの処方箋」河合隼雄著、新潮文庫、1998.06.01 「中空構造日本の深層」河合隼雄著、中公文庫、1999.01.18 「未来への記憶(上)」河合隼雄著、岩波新書、2001.01.19 「未来への記憶(下)」河合隼雄著、岩波新書、2001.01.19 「神話と日本人の心」河合隼雄著、岩波書店、2003.07.18 「泣き虫ハァちゃん」河合隼雄著・岡田知子絵、新潮社、2007.11.30 「生きるとは、自分の物語をつくること」河合隼雄・小川洋子著、新潮社、2008.08.30 (2018年9月4日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 人間の魂、自分の心の奥には何があるのか。“こころの専門家”の目であのグリム童話を読むと…。生と死が、親と子が、父と母が、男と女が、そしてもう一人の自分が、まったく新しい顔を心の内にのぞかせる。まだまだ未知に満ちた自分の心を知り、いかに自己実現するかをユング心理学でかみくだいた、人生の処方箋。
0投稿日: 2018.09.04
powered by ブクログ自己啓発本を読むならば昔話を読み直し他方がいいと思ったね。光が当たれば影ができるし救われないこともある。そういう当たり前のことを改めて認識すると「ほどほどで良しとする寛容さ」が大切なんだな、と思った。
0投稿日: 2018.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
グリム童話、時折日本の昔話を交え、洋の東西の差異に思いを馳せながら書かれたような考察。ひとつひとつ理由づけられたものがたりたちは、その理由づけた次元より深いところに存在しているのだろう、と、しぜん考えさせられる。グリム童話は矢川澄子さんの訳も巻末に付せられているが、岩波のセットを読み込むのもまたひとつと思う。……ただ、まだ未熟な視点しか持たない私のおさない感情ゆえだと思うが、「男性」の中にアニマとアニムスが(女性にも同様に!)同時に存在するということを頭において読み進めないと、ちょっと頭がおかしくなってしまいそうな気もする。“わたし”の中に、“男性”と”女性”が同時に存在するひとは少なくない、と思うのだが。十章を読むには少し胆力がいる。これも、「自己の内面」を浮かび上がらせられた、その結果だろうか?
0投稿日: 2017.04.23
powered by ブクログ面白い。童話好き、心理学好き(専門家以外)にオススメ。 著者の知識と洞察力を感じる。 若干、この話にはそんな深い意味はないんじゃないか?と、思うところがないでもないけれど・・・
0投稿日: 2017.04.05
powered by ブクログ人間の魂、自分の心の奥には何があるのか。“こころの専門家”の目であのグリム童話を読むと…。生と死が、親と子が、父と母が、男と女が、そしてもう一人の自分が、まったく新しい顔を心の内にのぞかせる。まだまだ未知に満ちた自分の心を知り、いかに自己実現するかをユング心理学でかみくだいた、人生の処方箋。
0投稿日: 2015.05.26
powered by ブクログ人間が成長などの変化をする時に、それまでの自我による規範を超えなければならない。そういう時に人は意識(自我)と無意識(自己)の間を行きつ戻りつし、主体自体を変化させていくというのが、ちょっと違うかもだけど、ユング心理学の考え方なのだろうか。世界に似たような童話というものが多くあって、そこで喩えられるエピソードは、国を超えて人間という生き物全体が一種納得のいく喩えとして選択したものだということができるだろう。そういう童話の中からグリム童話を題材とし、アニマやアニムス、トリックスター、父性原理、母性原理などユング心理学のキーワードを持ちいて人間の深層心理のありようにせまる。心理学になじみのない人でも何となくはわかる読み物になっている。
0投稿日: 2015.04.14
powered by ブクログユングの普遍的無意識や元型の考えによって、昔話を見てゆこうとするもの 人間の成長にともなう心の内的な成熟過程に注目し、ユングは自己実現という名を与え 昔話を、人間の内的な成熟過程のある段階を描きだしたものとして見てゆこうとする
0投稿日: 2015.04.03
powered by ブクログまず注意したいのは巻末に原文が全て掲載されているという事!私は一通り読み終わってから気づき膝から崩れ落ちる思いでした(ちゃんと目次読め) おとぎ話自体殆ど読んだ事が無い私でも、興味深く読めました。 伝承のためのお話という普遍的なテーマを、心理学者独特の視点から丹念に分析しています。
0投稿日: 2013.09.05
powered by ブクログ(memo) ◇心的エネルギーの退行 (P71) "人間の自我はその活動にふさわしい心的エネルギーを必要とする。ところが、その心的エネルギーが自我から無意識へと流れ、自我が利用しうるエネルギーが少なくなるときがある。それを心的エネルギーの退行という。 このような退行状態では、人は活動できないし、意識的統制の少ない空想にふけったり、幼児的な願望が強く前面に出てきたりする。退行状態におちいると、われわれは他人の少しの親切を無闇にありがたく感じたり、少しの冷たい仕打ちを極端に冷酷に感じたりする。それは現実とずれたものではあるが、観点を変えると、より真実を把握している―拡大した形で―とも言うことができる。" ◇グレートマザーの否定的側面、強すぎる母親(未成熟なアニムス) (P81) ”母親は無意識的なグレートマザーにも比すべき保護と、父親的な強さという役割をしょいこむあまり、人間的な母親の役割がもっとも手薄になってくる。” ”子どもは一方で過保護を体験し、一方では人間的な接触に欠けるという点で、強い拒否を体験している。” (P82) ”物質的な過保護の裏には、しばしば人間的な愛情の不足がある。" ”かまどの火に身体を焼くほどの苦しみと、死と再生の過程を経なければいけない” (P256) "アニムスは女性を苦難を通じて、より高い自我へとひきあげる。" (P257) ”このような転落はアニムスにとりつかれた女性がしばしば味わうものである。” (P258) ”アニムスを真に発展させようとする人は母性を発展させなければならない。” ”アニムスに鍛えられない母性はあまりにも泥くさく、母性によって支えられないアニムスはあまりにも冷たい。” (P281) ・西欧はキリスト教に基づく一夫一妻制の影響で、昔話にもお姫様と結ばれてハッピーエンド(自己実現)のものが多くみられる。 日本においてはこの限りではない。一夫一妻ではなかったから。自然と人は対立する概念でなく、一部である、という自我と世界の境界のユルさ。 人は言いたい事を、事実・こじつけてもっともらしく言うものだ。 力による条件つき正義による歴史。
0投稿日: 2013.08.29
powered by ブクログ心理学はもちろん、昔話そのものも楽しめた。ただ、心理学の用語で初心者にはなじみのないものも多く、初心者向けではないように思った。昔話を題材に、心理学を学べて楽しい。
0投稿日: 2013.06.30
powered by ブクログ面白い試み。ユングの心理学は個人内神話と普遍的神話の接合点というところに一つの肝があると思っているので、このような主題がユングに合わないはずはない。それぞれの童話は巻末についており、童話を改めて読む機会を与えてくれるという意味でも、読んで損はないのではないかと思う。
0投稿日: 2012.11.02
powered by ブクログ心理学者である、ユングを読み解く事はなかなか勇気が普通はいるかも しれないけれども、こういう民俗学から見た、深層心理って読みやすいし 気になってとても面白かった。
0投稿日: 2012.07.18
powered by ブクログなかなか面白かった。 一人の女性として、アニムスと母性の対話が興味深く読めた。 四十で不惑というけれど、迷い悩むこと、簡単に答えを出そうとしない所に心の豊かさはあるのだなと思った。 ■メモ■ ・わたしの人格形成に影響を与えた書物とは? ・日本における子どもの元型の力強さ。母親の多くが、自分の子どもを英雄にしたがる。 ・グレートマザー:母性の両面性:生と死、育みと飲み込み、過保護と拒否 ・鳥:魂・精神 ・母親が父親の役割も担い始めると(過保護)、母親的な役割が希薄になってくる(拒否)。 ・怠け者:特に西洋における¨勤勉さ¨への補償作用、自分の心の声(無意識)に気づく。怠け≠創造の放棄 ・個人が受け入れられない¨影¨:全体性の回復のため。影は悪ではなく、人生の豊かさへのきっかけ。 ・父性原理に基づく宗教:キリスト教 ・母親コンプレックス:母からの早い離脱か自分の女性性の否定 ・思春期の女性:子どもから乙女へ:女性の心の中の男性が母親を疎ましく思う気持ち ・トリックスターの善と悪 ・孤独で未成熟なアニムスを背負う女性の一般論の力強さ「なぜ私がしてはいけないの」→アニムス(父性)とグレートマザー(母性)の対話¨知恵をそなえた愛¨ ・アニムスの思考:1か0か:常に現状に満足していない:自分の責任で生き方を変えていかねばならない ・アニムスとの対話:自分の無能さを知る。
0投稿日: 2012.06.27
powered by ブクロググリム童話の心理的分析。 童話、昔話って面白いなあ。面白くて、深い意味がある。 良い物語が語り継がれて、昔話になるんだろうけど。 心理学的な分析は鋭くて、なるほどーと思った。 でもなるほどー、以上の感想が持てなかった。 知識不足か。
1投稿日: 2012.02.07
powered by ブクログ【新入生に対して、入学前に紹介している本】 臨床心理学的に人を理解する方法のひとつの有り様を、グリム童話をテキストに興味深く学ぶことができる。文章が平易で読みやすい。 (F先生)
0投稿日: 2011.12.13
powered by ブクログ昔話、おとぎ話、メルヘンというものは国は違えどよく似た話が多い。よく知られていない話ではあるが、心理学をやる人は昔話を熟読し理解しなければならない。
0投稿日: 2011.10.17
powered by ブクログ震災から半年が経って、少しずつ考え直すヒントになるような本をたくさん紹介していただき楽しかったです。
0投稿日: 2011.09.03
powered by ブクログ昔話を心理学の視点から解き明かす。西洋と日本の昔話の共通点からは普遍的無意識をかいまみることができる。 河合先生とユングの話はしっくりくる。自分と影とが葛藤し摩擦を起こり、そこから第3の道につながることもあると。そこから個性化が始まると。厳しくも温かい言葉だ。
0投稿日: 2011.07.29
powered by ブクロググリム童話に隠された謎が、心理学の知識がない人にも分かりやすく書かれている。マイナーな童話が多いが、最後にストーリーが全て書いてあるから大丈夫。
0投稿日: 2011.07.02
powered by ブクログ河合隼雄さんの本ということで購入。ユング心理学とグリム童話を関連付けたというか、解釈してみたもの。
0投稿日: 2010.07.22
powered by ブクロググリム童話を心理学の視点から読み解いた一冊。 面白いけど流し読みできる内容ではない上にかなりの厚みだったため、1週間かけて少しずつ読みました。事情から急いで読みたかったのですが、時間に余裕のある時に読んだほうがいい本。それでも、グリム童話を心理学という観点からこんな風に読み取れるのか!と感心しました。 巻末にそれぞれの章で解説されている物語が載っているので、各話を読んでから対応している章を読むといいです。 著者はユング心理学で有名な方なので、それを簡単に理解してから読むのがいいのかも。
0投稿日: 2010.03.17
powered by ブクログ結構参考になった。 インナーチャイルドカードにも登場する『ヘンゼルとグレーテル』のくだりは特に。 それにしても、昔話は残酷な話が多い。。。
0投稿日: 2010.03.15
powered by ブクログ1つ1つの例を読んで「へー」って思ったけど、あんまり実感が無いのがどうも…まぁ深層心理の話だから仕方ないんだけど
0投稿日: 2010.02.09
powered by ブクログ河合隼雄先生が、ユング心理学の観点から、グリム童話の中に隠されている「人の心の奥底につながる意味」をわかりやすく説明されています。巻末には、本書で取り上げられている童話の物語が掲載されているので、知らない童話についてもきちんと理解することができます。
0投稿日: 2009.08.21
powered by ブクログ今一度読みたい本。 印象は、まだら。 すっと入ってくること、 すっと入ってこないこと、 まだらさを感じる。 今はそれでいいのかもしれない。 視点を持てることで「こころ」への器の補助線を引けるのかもしれないと感じる。 広く深いのだろう、 そんな「こころ」について 平らにみることができる 静けさをくれる一冊。
0投稿日: 2009.05.30
powered by ブクログユング派の心理療法家であった河合隼雄氏が、その心理学的な考察に基づいて主にグリム童話と日本の昔話をいくつか挙げて読み解いている。 今まで読んだことのあった河合氏の他の著書同様、なかなか興味深い内容。ではあるが、以前心理学にも興味を持っていた時期ではなく、なぜか今… ふと書店で目にして読んでみようと思ったのは、ほかならぬこの本の結びとなるくだりにあった“第三の道”という言葉であった。 「あれかこれかという断定は既存の何らかの価値判断に従うかぎり決められるものである。しかし第三の道はその人個人の個性を必要とし、既存のものにたよらない創造的行為となる。…」 つまり、ユングはこのような意味で“自己実現の道を個性化の過程”としてとらえていたという。 しかも、昔話は結末を持つが、実際それは自己実現の成就ではなく、あくまで一コマとして意味をもつもので、「ひとつの段階の成就の次にはまた次の段階が待っているのである」というわけである。 常に成長過程である人生には…というか、なるほど第三の道、か…やはり示唆に富むくだりでした。
0投稿日: 2009.03.11
powered by ブクログ一時期ユングはまりしていた時に、この著者の本をずいぶん読んだんですが、これがやっぱり一番お手軽で再読しやすいかな。 民話論やら象徴論やら、こういうの大好きです。
0投稿日: 2008.05.21
powered by ブクログこういう話を放送大学のラジオで聴いていて、面白いなーと思っていたのだけど、全部この本に書いてあるようなことだった。ずるいなー、あの講師は。確かに河合先生の名前は出していたけど、「これらはほとんど全部河合先生がおっしゃていることです」みたいなことは言ってなかった。
0投稿日: 2008.04.13
powered by ブクログ再読。単にユング心理学にあてはめてきれいに解剖してみせるだけでなく、それが臨床現場の実感とどのようにむすびついてくるかも語られるので、すとんと腑に落ちるような気持ちのよさがある。……といっても、読み終えるとまたすぐ、何が書かれていたか忘れてしまうんだけど。
0投稿日: 2008.03.14
powered by ブクロググリム童話をユングの原型論を用いて読み解いている。類似する他の童話・神話・日本の昔話との対比等もあり、わかりやすい。
0投稿日: 2008.03.01
powered by ブクログ御伽噺や、それらの共通点をユング心理学で読み解いてます。 おもしろいとこもあったけど、全体としては難しかった;
0投稿日: 2007.08.18
powered by ブクログ「ファンタジーを読む」と似た内容だけど、グリム童話に焦点を当てている分、分かりやすい。元々知っている話もあるし、知らない話も巻末に全文が掲載されているから本文と併せて読める。 グリム童話とからめて、日本の昔話も引合いにして考えていく視点が興味深かった。
0投稿日: 2006.10.24
powered by ブクログユング心理学でグリム童話を読み解いているがそれが単なる分析ではなく人間の本質を抉り出すものになっている。
0投稿日: 2006.05.31
powered by ブクログおとぎ話が示す暗喩を、わかり易い表現で説明してくれます。ユングに代表される臨床心理学入門としても読めます。これを読むと、おとぎ話がいかに社会的、性的暗喩に満ちているかがわかります。
0投稿日: 2006.02.10
powered by ブクログ超有名どころの心理学の本。 なぜ、童話の継母は意地悪なのか。なぜ、三番目の一番愚かな息子が成功をおさめるのか……など、グリム童話を事例としてユング心理学に則り、人間心理をわかりやすく説明してくれる一冊。 用例としてとりあげられているグリム童話の全文がきちんと掲載されているのも地味に助かります。
0投稿日: 2004.10.05
