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ドグラ・マグラ(下)
ドグラ・マグラ(下)
夢野久作/KADOKAWA
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総合評価

296件)
3.9
95
88
64
15
6
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    狂人の書いた推理小説という、異常な状況設定の中に、著者の思想、知識を集大成する。これを読む者は、一度は精神に異常をきたすと伝えられる一大奇書。読了後にこれを書いていますが、私の精神は異常をきたしておりません。たぶん私の精神は異常をきたしておりません。まだ私の精神は異常をきたしておりません。しかし私の精神は異常をきたしておりません。恐らく私の精神は異常をきたしておりません。

    0
    投稿日: 2026.01.11
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    前半部分は文章が難しく、硬くて読むのに少し時間がかかってしまったけど、文章が柔らかくなってからはするすると読めてしまったし、この物語を解き明かす真実を早く知ってしまいたいと急いで読んでしまっていました。物語が進んで行くに連れて、どんどん確信に迫っている感覚がありつつも、それが嘘だったり本当だったりと何が正しくて間違っているのかどんどんわからなくなっていくところが面白いと感じました。また、最後にやっとこの事件の真相がわかると思ったのに裏切られて結局思ってもみなかった方向に物語が帰結したのがなんとも言えず、好きでした。

    0
    投稿日: 2025.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読める時に一気に読んだ方がいい小説。 通勤時間で読み進めているため、内容が難解な分上下巻共にかなり時間かかりました。 結果的にまた同じ日を夢遊し繰り返すのだと思います。また、こうだったものが実は違くて、いややっぱり合ってて、こうでした。が繰り返されるため要点を絞りながら読んでいく必要があると思います。終始不思議な気分で、読んでいるこちらも夢の中にいる感覚でした。

    0
    投稿日: 2025.11.19
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    20年振りに再度読了。 情報を整理しつつ、事件/時系列/考察等も踏まえてしっかりと読み切ったので少なくとも今回はちゃんとした読了とは言えると思います。 バラバラに散らばった緻密なジグゾーパズルにも思えるような作品でした。 裏返すと字面だけ追って読了扱いしていた自分は相当、知的に背伸びをしていとと言うことです。 多才な文体(流石に白文の漢文は辞めたのでしょうか)、小出しにする情報はミステリ的なお約束ながらも、誤認させる為に紛らわしく作る時系列、主観による告白(誤情報も含ませる)、新聞記事による時事描写を交えて混乱させて来ます。 どうしても本格ミステリ的なテキストへの信頼を前提に謎解きで読もうとしてしまうのですが、そのアプローチだと行き詰ってしまうのですね。

    2
    投稿日: 2025.10.14
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    主人公が本当は教授であったとか、より衝撃的な結末が待っていると思ったら、最終的には、何が現実で何が記憶による幻想なのか分からずにループしてしまった。 前半の言葉遣いが難しく、読むのが大変だった分、元の話に戻ったら読みやすかった。 研究成果を報告してほしいと頼まれており、途中から報告書のような書き方になっていたが、結局ベットへと戻ってしまい、分かったような分からないような思いだった。 もう一度読んだらすっきりしそうだが、読み終えた人との議論を楽しもうと思う。 田口先生の勧め

    0
    投稿日: 2025.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドグラ・マグラ下巻。上巻はよく分からなかったが、下巻に関しては少し推理小説じみた雰囲気を感じた。若林博士と正木博士の研究対立に巻き込まれたことがすべて夢だったのか現実だったのか判然としない不思議な印象を受けました。

    3
    投稿日: 2025.09.10
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    「ドグラ・マグラ(上)」の方に感想を書きましたが、付け足すと、 スルメのように、何度も読み返して楽しめる作品です。 最初読み終えた時はポカ~ンとなり、 全体像が掴めてから再度読んでみると、じっくり理解したい部分が増えていき、本当に色々考えさせられる作品です。 発表当時どうだったかは分かりませんが、現代の感覚で読むと文体が不思議で興味をひかれる事間違い無しかと。 読んでいて楽しいです(^^)

    0
    投稿日: 2025.09.03
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    気持ち悪い(褒め言葉)本。 難解な本、過去1番読了するのに時間がかかった。自分が立っている地面が(だと信じて疑わないもの)が急にグラついて不安定になるあの心細さ。きっともっとキチンと読まないといけないんだろうけど、もう読みたくない。

    2
    投稿日: 2025.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

     たしかに読んでいて頭がちょっと狂ったかも。嘘か本当かわからないもっともらしい理論だが、ここまでなるほどと思わせればたいしたもん。  時計の音で目覚めると自分には記憶がなく、精神病院に入れられていた、というオープニングから、実は精神異常になった自分が毎日目覚めてからの一日を延々と何度も繰り返しているのではないか、そしてそれを学者がじっと観察しているのではないかという結末までまさしく想像力・妄想力を極限まで刺激された。作中作が登場するメタ構造や、なにも書かれていない巻物を見ただけで呪われた先祖の行いを再現してしまうという設定、どちらが正しいのかわからない二人の医者、しかもそのうちの一人が自分の父親でなおかつ母親殺しの犯人だという、もうあきれるのを通り越して感嘆するしかない超絶的な小説。  ただし、ラストは好みじゃない。もっと狂わせてほしかった。  「黒死館殺人事件」と「虚無への供物」がこれに匹敵するって本当か?

    2
    投稿日: 2025.08.18
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    好奇心、ただそれだけの気持ちで読み続けた。読み続けられた。面白いから。最高だ。高揚するとはこれか! 読んでる途中、自分が夢を見た時、少しの間それを現実だと思い込んで、「あれ?あそこ難波やっけ?あの人とはいつ知り合ったっけ?」と、 全く知らん場所と人に対して、まるで自分の人生の一部だったと思わせた、夢と現実の境がなくなった事があって。 これは、私は本当に狂えたのか?!とテンション上がった自分になんか引いた。 これが厨二病ってやつなのかな。

    2
    投稿日: 2025.08.11
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    2025/5/20 圧倒的な情報量を提示することで、ある種ナンセンス文学的な氾濫空虚な感覚を与える。それにしても、下巻でも相変わらず文章表現のお上手なこと。脳髄とビフテキ等にみられる、文学的単語矛盾で強い印象を与えたと思えば、女の麻酔姿を神秘の国に生まれた貝の剥き身と表現する比喩のうまさ。作中で出てくる死語のアナグラムなど、夢野は「日本語」のセンスが卓越している印象。これが、いつまで経っても彼の作品が色褪せない衝撃を持ち合わせている理由。読者の浅学の自覚を強要してくる、支配的蠱惑に魅了される作品。

    1
    投稿日: 2025.06.05
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    面白かったです。 わかったようなわからないようなって感想よく見ていたけど、まさにそうなんだなと。 途中読みにくい文章があって、これを読み切れば他の本読むの苦じゃない気がするとすら思いました。 以下ネタバレで まさか私がモヨ子のお腹の中の胎児だと思わないですよ。 呉一郎の…っていう正木博士の言葉で私は呉一郎でないことがわかりましたし、瓜二つでも納得であると言うのも伏線だったんですね。多分。 正木博士、強烈だったけど嫌いになれなかった。 人間味を捨てきれないように見えたのがまた良かったのかもしれない。 これも自分の考察なので、実際は全然違うかもしれませんが。

    0
    投稿日: 2025.05.25
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    一回、途中で挫折。気づいたら約4年経ってしまい、辛抱して最後まで読むことを決心し読み終えました!読み終わって、再度最初の方の、若林先生がドグラマグラの説明をしているページを再度読んで色々始めて繋がって「もう一度初めから読みたいかも!けどめんどくさい!けど読みたい!」と思いました(笑) このドグラ・マグラな無限ループを読んでいる私って一体…!?などと考えたりできる不思議さがあります。さすが日本三大奇書!

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    九州帝国大学医学部精神病科の七号室で記憶を失った主人公『私』が目覚めるところから物語がはじまる。 内容としては面白かったものの、とにかくものすごく読み難い。 まず上巻の後半半分から下巻の前半半分程を作中に登場する資料(論文、考察、インタビュー記事または映像の説明等)が延々と書かれている。 やっと資料部分を読み終え語り手が主人公の『私』に移ったら、今起きている出来事が『私』の精神病による妄想や幻覚なのか、夢なのか、現実におこっていることなのかわからなくなる… 以前から読んでみたかった作品なので読めて良かったけど、なかなか1回読んだだけでは理解が難しい作品だったので、再読したい。 次はオーディオブックで!!

    18
    投稿日: 2025.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドグラマグラの下巻。上巻がとんでもなく中途半端な所で終わった為、どのように続くかと思えば、巻を跨いだことなど無かったかのように中途半端な部分の続きから始まった。上巻同様に主人公が書類を読んでおり、その書類の中で引用としてまた別の書類が挟まるという凄まじく読み辛い形式が下巻の半分くらいで唐突に終わる。かと思えば、今度はその書類の著者である博士が現れ、最初に主人公の異変に気がついた博士と自分とでどちらの理論が正しいのか争っており、その結果次第で誰が主人公に曰く付きの巻物を見せて発狂さしめたのかというミステリー的な様相を急に表し出す。そんなミステリー要素も唐突などんでん返しである「信用できない語り手」として無茶苦茶な終わり方をする。ミステリーとして見れば陳腐も陳腐、それ以外の方法で見ればとんでもなく読み辛いだけの怪奇小説としか言いようがない。「この小説を読破した」という話のネタにする以外にはどうしようもない小説だと思う。

    1
    投稿日: 2025.03.15
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    空前絶後の幻魔怪奇探偵小説。 「…ブウウ―ンン――ンン…。」という時計の音で初まり、同じ音で終わる物語世界。徹頭徹尾己が誰か己の名前も分からぬ主人公(果たして彼は呉一郎なのか否か)。怪人めいた二人の大学教授。奇妙奇天烈雑多、絢爛たる様々なテクスト――『ドクラ・マグラ』の中の「ドグラ・マグラ」、精神医療現場の地獄を喝破した祭文語り、「脳髄は物を考える処にあらず」という超絶探偵小説と題する談話、系統発生を繰り返す個体発生の内に胎児の見る先祖から親に至るまでの歴史を繰り返す夢、世にも奇妙な遺書、遺書なのだか活動写真の描写なのだかなんとも奇天烈文体。心理遺伝という不可思議(本当にそんなこともあるかもしれぬと思わせられる)、殺人者の証言、精神鑑定者による荘重な文語体の報告書、古刹の縁起、事件関係者のさまざまな語り――そして現れる、自殺したはずのもう一人の怪教授。千年前に描かれたという死美人の絵巻物(しかし本当に千年前のものか?)。そして語られる二十年に及ぶ因縁ばなし。最後に見つかった絵巻物の真実(しかし真実か?)無限の入れ子構造の迷宮。一体何がどうなっているのやら、「私」は一体全体誰なのか、精神科学の学術実験にかけられたあわれな青年なのか否か、それとも第三者なのか。はたして二教授は本当に教授なのか狂人なのか、その語りが真実なのか、主人公への騙りなのか、そもそも語り手「私」の語りが理性的なものなのか狂者の妄想幻想なのか。「私」の発言(記録)は信用に価するのか。時間は円環しているのかそれとも無限の繰り返しなのか。疑い出すとキリがない。 何を読んだのか読めたのか分からない。だからこそ何度も読みたくなるのか。目眩く読書体験。恐るべし『ドグラマグラ』

    1
    投稿日: 2025.03.15
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    オーディオブックだったので、上下まとめて聴きました。どこから下巻かわからなかったので、本の感想は上巻のコピーです。 日本三台奇書のひとつ。 名作なので、表紙をなんとかして欲しい。 長く、読みにくく、難解。活字をあきらめて、オーディオブックで挑戦しました。 ミステリーという器に、グロテクスさ全部乗せ! といった印象です。 しかしながら、物語の奇抜さで読ませるのではなく、繊細な心理描写、情景描写が秀逸でのめり込みました。感じました。名作かと。 前半繰り広げられる、無意味とも思えるストーリーが、後半見事に繋がっていく所に鳥肌が立ちました。ただ、前半は読むの(聴くの)が辛い…。 この本が、50年近く前に書かれたなんて…。 本って素晴らしい。読書って素晴らしい。 以下、備忘録 呉一郎の目の光を押し返す。 死人の呼吸が聞こえるような静けさ 乾燥した喉に唾液を押しやったた。 魂から滴り落ちる、血と汗のにおいがわかる 探偵小説は、犯人と探偵の脳髄のスポーツ 脳髄は、謎のご本尊。巨大なタンパク質のスフィンクス。脳のために人体があるのか、人体のために脳があるのかわからない。人体の専制君主。

    6
    投稿日: 2025.01.11
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    この本を繰り返し繰り返し走り読みたいと思う。 それと同時に、この本によって人生を棒に振ることになるのでは無いかと恐ろしくなる。 読後「捕まえられた」と感じる程、脳は考察に縛られ、手はまた頁を捲り同じ音を繰り返し聞く。 話は単純だが、仕組みは複雑。 考察を読んで掴もうとすると、こちらの理論が崩れほどき直してキリがない。 精神が異常になるというより、精神を『ドグラ・マグラ』に捕えられる。

    4
    投稿日: 2024.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    解説にも書いてあるとおり全て理解するのは無理なんだろうなと思いました。 個人的な解釈として堂々巡りなのだと感じました。 ループもののように繋がっている冒頭と終わりのブーンという音や主人公の今起きている事を先月にもやっていたのではないか?という疑問。 若林先生が話しているドグラ・マグラを書いた大学生のこと。読み終わってからこの部分を再度読み、この本の事を本の中でも言及しているのだと気付きました。 伏線を探すために見返しているこれを書いている私自身。 本の中の1000年前と大正15年、主人公の把握できる今日と1か月前、読み始めと読み終わりでぐるぐる回って主人公も読んでいる私も一生理解出来ないし終わりがくるかもわからないのだとそういう作品なのだと感じました。 難しい部分も多くて読むのにとても時間がかかりましたが個人的にはとても面白くて好きな作品でした。いろんな解釈を漁ってみようと思います。

    4
    投稿日: 2024.11.03
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    大変疲れた結果、ものすごい振り回されたなと思ったのが正直なところ。 そういうことかと思った次の瞬間には全然そんなことなかったし、上巻もさることながら、下巻の半分まではとても読みにくくて苦労した。 葉巻の煙を掴もうと躍起になる。そんな作品でした。

    3
    投稿日: 2024.09.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読むと精神に異常をきたすドグラ・マグラという奇書が存在する、というのはだいぶ前から知ってたんだけど昔の本だし難しそうだな〜と思ってなかなか手を出せなかった。 満を持して挑戦してみたら意外と楽しめたし狂ったりはしてないです!笑 ただ、この本を読んでた3日間は精神がドグラ・マグラの世界に飛んでたというか。取り憑かれたように読んでしまう不思議な魅力があった。 主人公は結局呉一郎なん!?それとも違うん!?というこの作品最大のポイントは他の人の考察も読んでみたらいろんな捉え方があって面白かった。私は素直に「主人公は呉一郎で父である正木博士に巻物を見せられ狂ってしまい、一連の惨劇を起こした後記憶を失って博士が自殺する直前の出来事をループしている」って解釈したんだけど 何度も読んでたらまた違った見え方になるかも。全部が完全に解き明かされないからこそ「奇書」と言われているのかな。奥が深いよドグラ・マグラ。 チャカポコが苦手で読むの挫折した人もいるみたいだけどチャカポコチャカポコ楽しそうにずっとエグいこと言ってるの面白くて私は好き。

    0
    投稿日: 2024.09.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読。2日で一気に読んだせいか、なんだか目の前がチカチカとするし、頭もぐったり疲れてしまった。でも一度目よりもずっと鮮明にこの小説の描こうとしたことが見えた気もする。 取り憑く、乗り移るという単語が頻出するのは、当然「私」と「呉一郎」が同一人物か否か、についての議論へと進ませる手がかりではあるものの、しかし見方を変えたとき、「私」は「読者」を意味していることも了解されるだろう。作中で「私」は自身が「呉一郎」かどうかについて思い悩み、しかし結論を出すことはできない。小説自体がそのことに対して答えの提示を避けるかのように肝心なことは明言してくれない。でもそれは当然のことだと思う。読者である”私”は、小説を読んでいるとき、登場人物に感情移入することは出来るけれど、その実「なりきり」を楽しんでいるだけで常に安全圏のままだ。この点で読者と一人称の語り手はイコールとはならない。 しかし『ドグラ・マグラ』は、「私」と「読者」の境を曖昧にする。作中に「ドグラ・マグラ」という本を登場させ、「私」が「呉一郎」という人物本人なのか、別人なのか、それとも作中作の人物なのか、狂人である「私」の妄想なのか、すべてをあやふやな状態にすることで、読者である”私”と「私」という存在の境界をもあやふやにしていく。 ”私”はただの読み手でしかないのだから「私」とは無関係だ。でもその論法で言えば、「私」だって、長々と書かれた誰かの文章を大量に読み、長々と誰かが語る言葉を聞いて自分が誰かを判定しようとしているに過ぎず、実際のところ「私」と「呉一郎」は言葉の上の関係性でしかない。確信を持って言えることなど何も無いのだ。逆に言えば、「私」が「呉一郎」のことを思い、「自分は彼なのかもしれない」と考えるとき、それを否定することは出来なくなる。同様に、”私”もまた「私」になりきっているわけで、「私」は”私”なのだ、という「なりきり」は限りなく真実となる。 このように、読むことで自分もまた、誰かにとっての夢でしかないことを『ドグラ・マグラ』は示す。ゆえに事の真相は示されない。ここが蝶の見ている夢なのかどうかなんて誰にもわからないのだから当然のことだろう。 「私」と"私"の距離を縮め、作中人物の精神と読者の精神を溶け合わせることで、「胎児の夢」を現出させんとする夢想。夢野久作が『ドグラ・マグラ』で実現させようとしたのはきっとそれなのだ。 なんて愛おしい夢想。 そして私は夢を見る。 そして私は夢となる。

    6
    投稿日: 2024.08.30
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    上巻に比べて下巻は読みやすかったのが良かった。 上巻と同じような感じだったら多分途中でリタイアしてた、、、読み終わると精神に異常をきたす本なんて言われてるけど、めっちゃ元気です^-^ この本は記憶が薄れてきたらまた読み直したい。 読んでる時のメンタルとか状況次第で多分解釈とか変わってきそう。

    1
    投稿日: 2024.08.15
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    上巻よりは読みやすかったが理解できたかといえば…? 無限ループ?なにが現実でなにが夢なのか、自分自身さえも信じられなくなってくる。 とりあえずまたゆっくりと読み返してみたいと思う。

    1
    投稿日: 2024.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    若林博士の屍体弄りの描写がグロテスクで、下巻とはいえ、冒頭から飛ばしている笑 上巻より前半は読みやすいのだが、中盤から後半にかけては読みずらい。解説によれば、主人公が呉一郎か、呉一郎とモヨ子からできた胎児か、という説が強いらしい。終わり方からいくと、どうも時間の感覚が歪んでいるので胎児として夢を見ているのだと思うと納得できるし、解放場でも呉一郎らしき姿を目にした。私は胎児説。 正木博士と若林博士がタッグを組んで自分たちの精神病理学説を実証するために、呉家の人間が見ると気が狂う巻物を呉一郎に見せ、呉一郎で検証する。呉一郎にとって、正木博士は実は父だった。

    15
    投稿日: 2024.07.10
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    とりあえず上下に分ける必要があったのか謎。 上巻で飽きる人もいそう。 読みにくいし、理解が追いつかない。 精神面の事を描いてるので、夢に出てきてゾッとはしたが、別にそこまで精神に異常をきたすほどではない。 下巻になると、物語にも進展が出てきて、読めるようにはなるが、上巻がしんどかった。

    1
    投稿日: 2024.06.15
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    読んだ人の分だけ解釈が分かれそうな一冊ですね 一読してすぐの感想としては大いなる無限ループの物語…とでも言いましょうか 古文あり、漢文あり、論文ありととても一人の頭脳から生まれた物語とは思えませなんだ…夢野久作恐るべし 自分なりのしっかりとした考察がしたいですね 大きな宿題です 前提ができては崩され、崩されては作られて 繰り返しているうちに混乱しつつも結論に結びつくが、それは主人公の解釈に過ぎず―。 いや、凄い本だった

    0
    投稿日: 2024.05.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「読むと精神に異常をきたす」という評判から読者を当事者として物語に没入させるような小説なのかと思っていましたが、そのような形式の本ではありませんでした。むしろ読者側は物語に引き込まれながらも、目まぐるしく展開していく文章に、数多の「?」を浮かべたまましがみつくことしかできないような本だったと感じます。 作中に披露される知識の膨大なこと、それを書き表す表現力、何よりその文字数。人生を賭してこの作品を大成させた作者の執念が、重厚な説得力として迫ってきました。 人生の早い時期にこの本に出会えたのは幸運だったと思います。これから何度も何度も読み返したい一冊です。

    0
    投稿日: 2024.05.02
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    好きな本です。 長い迷路のような文章を読み進めて目が文字をなぞるだけになった時に、聞こえてきた台詞に全てひっくり返されました。以来何度も読み返してます。精神に異常はきたしてないです。

    0
    投稿日: 2024.04.21
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    上巻よりも前半は分かりやすく、思っていた以上にスケールの大きい話で読みやすかった。ただ、後半が絶望的に訳が分からない内容となり、奇書と呼ばれる所以を実感した。

    2
    投稿日: 2024.03.25
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    奇怪 少なくとも一読では何も理解できない すぐにコンガラカル ただ夢野久作の頭のおかしさに絶句する 途中の論文を読むのには骨を折るが もう一度読んだら違った発見がある その勇気はないけど 怖い 現実と無関係には思えない

    1
    投稿日: 2024.03.16
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    これまで読んだことのないような、精神が翻弄される奇書。 読者の脳の働きを試されているかのよう。 再度、映画(DVD)を観てみるつもり。

    0
    投稿日: 2024.02.04
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    読破!読破! 上巻と同じくキチガイ文章だったらリタイアかなと思ってたけど、すらすら読める文体だったからよかった〜わからなかったけど

    1
    投稿日: 2024.01.13
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    読み進めているうちはなぜこれが気が狂う本と称されてるいるかわからなかったが、読み終えて結局どういうことだったのか考えていくうちに合点がいった。この物語ではなにひとつ確かに起こったと断定できない。良くもこんな物語を生み出せたなと吃驚した。

    0
    投稿日: 2023.12.13
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    文字を一通り追ったうえで、わたしが楽しめる一線を超えていたと純粋に思いました。マルチバースやタイムリープに興味がなくなる感覚と似てるね。

    0
    投稿日: 2023.12.03
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     巷間言われているほどのグロさもエロさもない。正木を通じて語られ続ける作者の世界観、生死観は理解の範疇である。 (内容紹介)  昭和10年1月、書き下ろし作品として松柏館書店から自費出版された。〈日本一幻魔怪奇の本格探偵小説〉〈日本探偵小説界の最高峰〉〈幻怪、妖麗、グロテスク、エロテイシズムの極〉という宣伝文句は、読書界の大きな話題を呼んだ。  常人では考えられぬ余りに奇抜な内容のため、毀誉褒貶が相半ばしている。〈これを書くために生きてきた〉と著者みずから語り、十余年の歳月をかけて完成された内容は、狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に、著者の思想、知識を集大成する。

    0
    投稿日: 2023.11.29
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    上巻に続いて読みにくい部分が続くが博士との対面になってからは面白くなってきた。 それにしても腐りゆく美夫人の死体を描くとか発想が猟奇。それ以上に2人の博士の行いも非人道的ではある。けっきょく真犯人はどっちなのか低脳な小生には分かりかねるがそれも含めてが本書の魅力なのかもしれない。 ここからは本書の内容と関係ない話。 今(2023年11月現在)、表紙が『チ』を描いた人の特別仕様になっている。本書の本質をついたような素晴らしい表紙だと思う。というか元々ある女性の下半身が露出したような訳の分からん表紙からコチラに今後も替えて貰えんだろうか。普通に書店で買いにくいし人前で読みにくい。好きな人には申し訳ないけど。

    0
    投稿日: 2023.11.08
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    ミステリというか投げっぱなしのなんかの断片というか…… あれだけ長い話読まされた挙げ句その程度のオチかぁ、みたいながっかり感がある。精神に異常をきたすとかいう大層な触れ込みも無駄にハードルを上げている。 中盤の胎児の夢やら変な歌やらは9割くらい削ってよいと思うくらい冗長だし、そもそも生物学的に誤りなので頭に入ってこない。 なんというか読んだ「実績」のために読んだ感が強い読書になってしまった。

    0
    投稿日: 2023.10.30
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    下巻はオール朗読+読書で。本書の入れ子構造によって、いったい何の話を読んでるんだっけ?という状態になる。再読ながら最後まで読んでもやっぱりよく分からなかったので、これまたYouTubeにて解説動画をいくつか見て、なんとなく内容を理解した。

    0
    投稿日: 2023.08.26
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    論文パートや"キチガイ地獄外道祭文"等のパフォーマンスが乱舞していた上巻と比べると、まだ読みやすく感じた。 探偵小説風味が増しており、後半の謎が明らかになっていく部分は、読んでいて面白かった。 ただ理解出来ているかと言われると話は別...というのもどこまでが真実でどこまでが虚構なのかが、曖昧な部分も多く、正直なところ、なんとなくでしか把握出来ていない部分も多い。そこら辺はネットの考察サイトを後で見るとして(他人任せ) なんだかんだ読みづらい部分もあって、他の作品よりは時間がかかってしまったけど、それでも読んで損は無かったと言える作品でした。  話変わるけどある意味この作品ってヤンデレ系妹萌え小説の走りだったりしない?

    8
    投稿日: 2023.08.15
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    途中で挫折しかけたが、チャカポコのところなど、独特な雰囲気が結構クセになる作品だった。 長いけれど読んでよかった! でも、最後まで読んでも、いまいち内容は理解できなかった。

    0
    投稿日: 2023.08.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んだら必ず精神に異常をきたす日本三大奇書のひとつ。精神異常は起きなかったけどわたしはあとの2冊の奇書を読むことはないだろう。 ドグラ・マグラの感想は、やっと終わった!!やっと読めた!!でした。わたしも含めいろんな人が正木博士に振り回されたな。

    1
    投稿日: 2023.08.05
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     読んだら必ず精神に異常をきたすという文句が売りの日本三大希書の一冊。  細かな内容や緻密な伏線などは解説を読んでようやく理解できた程度でした。自分の周りの読書家の方は良く良く分からなかったと評価している中、良く分からないながらもあの独特な世界観や話の展開を読んでから半年以上覚えており、普通に楽しいと感じていた自分に少し優越感をもっています。  ストーリーを軸に読む人には苦痛かもしれません。ただ自分は雰囲気を重視して読むタイプなので、そういう人には今まで感じたことのない気味の悪いインパクトを与えてくれる一冊であると思います。

    0
    投稿日: 2023.07.29
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    上巻はこちら https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4041366038#comment ※※※※わりとネタバレ気味ですのでご了承ください※※※※ 舞台は大正15年11月20日。語り手の青年は精神病棟で目覚めたが記憶が一切ない。 そこへ医学教授の若林博士が現れ、青年の記憶を取り戻すためにいくつかの書類を見せられる。 いま青年が読んでいるのは、若林博士の前任者で、一ヶ月前の大正15年10月20日に自殺した精神科医の正木博士が書き遺した書類だ。 上巻は正木博士の『空前絶後の遺書』の途中までだったので、下巻は正木博士の遺言状の続きで始まる。 ここで語られるのは、2年前に母を絞殺した疑いを持たれ、さらに数ヶ月前には従妹で婚約者のモヨ子を殺した呉一郎(くれいちろう)のこと。  この極めて不可思議な遺言状を読み終えた青年がふと顔を挙げると…、なんと眼の前に一ヶ月前に自殺したはずの正木博士がいるではないか! (ーー?)になった青年と読者に対して正木博士は「君は若林博士に騙されたんだ。私は死んでいないし、今日は大正15年10月20日だよ」という。 正木博士の話は続く。 呉一郎の千年前の先祖は、中国で玄宗皇帝と楊貴妃に仕えた絵師の呉青秀だった。青秀は玄宗皇帝が国政を顧みないことを諫めるためにある絵巻物を献上しようとする。それは自分の妻を殺し、遺体が腐っていく様子を描き記すということだった。 だが青秀は絵を完成させることができない上に、新たな死体を求める死体愛好者になっていく。都にいられなくなった青秀は、死んだ妻の妹と海に逃げるが、途中で自殺する。その妻の妹は、日本に辿り着いて息子を産んだ。 青秀の血筋と遺した絵巻物は、呉一郎の代にまでに繋がっていた。 呉家の代々の男たちは、青秀の巻物を見ると気が狂い殺人狂となった。それは正木博士が『胎児の夢』『脳髄論』で書いてきた「細胞レベルでの遺伝」であり「心理遺伝」なんである。 そこで、呉一郎の母と婚約者モヨの絞殺事件に話が戻る。 呉一郎はモヨ子を殺して絵を描いた。だが呉一郎を殺人狂にさせた者こそが真犯人であり、それは呉一郎に「見ると殺人狂になる」巻物を見せた人物だ! …あれ、真犯人とか言う話になってるぞ。そうだ、この小説って「推理小説」だったっけ。 読者は割りと初めから「記憶喪失の青年が呉一郎なんでしょ」としか思ってないし、青年も「自分が呉一郎なんですね」と察する。 ところが話はそんなに簡単には行かないのであった。 青年が窓から外を見ると、正木博士の提唱した「精神病患者解放治療場」があり、そこには呉一郎その人がいるではないか! 「ではぼくは呉一郎ではないのか??」「君こそが呉一郎の秘密を知る重大な鍵なのだ」 話が混乱、主人公も混乱、読者も混乱。しかし「正木博士の論文」が終わったらかなり読みやすくはなったぞ。 このあとは正木博士の過去語りとなる。 正木博士と若林博士は学生時代からの旧敵だった。だが呉家の精神病理を知った二人は精神病研究のために協力することになった。呉家に今後男児が産まれたら巻物を見せて狂わせよう。そのうえで「解放治療所」で治療すれば、自分たちの「精神病理学説」の正しさが証明されるではないか! その、二人の実験対象が呉一郎なのだ。 …えーっと、事件を解決するために、事件を起こすのか(--メ) 推理小説としての犯人探しは、この後「呉一郎に巻物を見せて発狂させた人」とか、呉一郎の母の絞殺犯人について仄めかされていく。しかしこの『ドグラ・マグラ』が「読んだら気が変になる」といわれるのはここからでしょう。 ※この謳文句の元ネタは、横溝正史エッセイの落合信彦の対談で「この本読んでいると気が変になりますよねー、はっはっは」みたいな内容。 上巻に出ていた正木博士の論文、『キチガイ地獄外道祭文』『球表面は狂人の一大解放治療場』『脳髄は物を考えるところに非ず』『胎児の夢』。 これらはまず『奇想天外の遺書』の中で語られる。 そして下巻の正木博士の過去語りで、論文を書いた状況や正木博士の真意、さらには論文の内容が実証までされていたことも明かされる。 これだけでもなんか凄い(・・;)んだが、最後まで読むと、その意味さえどうでも良くなるようなさらに大きな枠があったことが分かる。ヽ(  ̄д ̄;)ノ 結局この『ドグラ・マグラ』は読者自身が見ている夢なのか、人間の精神は自分の精神の中に閉じ込められているのではないか。 この出られない感覚。この読了感が醍醐味であり「気が変になる」所以なのだろう。 ………ブウウーーーンンンーーーンンン………。

    25
    投稿日: 2023.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えてからずっと酔っ払っている感じです。 ブクログには文庫版しかデータが無かったのでこちらで登録しましたが、700ページ強を一冊に纏めたハードカバー版で読みましたので、精神よりも先に腕の方がおかしくなりそうでしたが、それ程に夢野さんの魂が込められた大作でした。 脳科学、精神医学の世界で実際にあったような気がする(うろ覚えですが)理論を用いて、ステキなステキな狂った世界を構築されています。 (夢野さんのステキな〇〇という表現が大好きで、今後使わせていただこうと思います。) 胎児の夢で書かれていた『胎児よ 退治よ 何故躍る 母親の心がわかって おそろしいのか』この一文に心理遺伝の全てが投影されている気がして、鬼才っぷりに度肝を抜かれました。 まさに『幻魔怪奇探偵小説』ですが、かの江戸川乱歩さんですら追悼文でドグラ・マグラについては一切触れなかったというのを知り、現代においても唯一無二の古典として残り続けているのはかなりの偉業なのではないかと。 死ぬまでにこのステキな世界に触れられて良かったです。 暫くは酔いが醒めなさそうで、頭の中でブゥーーンブゥーーン、スチャラカチャカポコと、時計と木魚が鳴り続けております。 あれは本当に時計なんでしょうか。

    11
    投稿日: 2023.07.24
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    思考、感情があっちこっちに飛ばされ、とても面白い。推理小説?と呼んでいいかな。 下巻を読んだ後は、もう一度上巻を読み直すのをオススメ。印象が全く変わる。 捉え方次第でグッドエンド、バッドエンド、キツネにつままれたようなエンドに持っていかれ脳が騙されます。 上巻は、心理や遺伝について丁寧に説明がある。 下巻の後半から、ようやっと殺人事件の詳細が記されるが……上巻で丁寧に説明されてたことが腑に落ちてくる完璧な伏線回収。 補足 本作品では下記の2点の論文?が展開されており本筋に深く関わってくるので簡単にまとめる。 ①脳は考えるところにあらず  →脳は解釈するだけのところ。脳で考えてる気になると脳に騙される。 ②胎児の夢の考察  →胎児は10ヶ月の間過去までに先祖が経験した出来事を夢として見ており追体験をしている。そのため何世代も前の性格を遺伝することもある。

    4
    投稿日: 2023.06.08
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    この本はすごすぎます もう二度と生まれてこないと思います 私は上巻から読んでいてなぜ胎児の夢を繰り返し説明するのか不思議に思っていました 胎児の夢→胎児がお腹の中で人間の進化を見てる つまり遺伝子というものが形を成す過程を見ていることを言っている はじめはミスリードばかりが多く真実が見えませんでした。 呉一郎の父親正木博士がなぜここまで自分(主人公)のことを息子と言えないのか。離魂病というのを患ってるのか。 最後の主人公の言葉に 「俺はまだ母親の胎内に居るのだ。大勢の人を片っ端から呪い殺そうとしているのだ。しかしまだ誰も知らないのだ。ただ俺のものすごい胎動が母親が感じているだけなのだ。」 主人公の見ている世界が壁を隔てて見てる理由も夢のように曖昧で不合理的な世界に納得も行きます。 正木博士は胎児の夢を胎児は恐ろしい世界でその過程を見ているから母胎にでてきた時産声を出すと言っていました。 主人公はまだ胎動の中で遺伝子の過程を永遠と繰り返しこれからの遺伝の形質が現れる優先遺伝を選別しこの遺伝から発生する未来を見ている。 それを考えると絵巻物は呉青秀の遺伝子なのかもしれない。 現に主人公は母体から出る瞬間呉青秀を見ているため 彼の遺伝が強いのでしょう。 また、しきりに出るブーーンこの音は胎動の音だと思いました。小説内では時計の音と言っていましたが胎児が産まれるまでの時間を表す比喩表現なのかなと思いました 呉一郎は推定明治40年の12月に生まれると父が言ったように離魂病を最後に患った今日11月20日に呉一郎はもう産まれてくると考察しました。 これからこの遺伝子を背負い生まれる呉一郎の呪い殺す遺伝を赤子がどうにか受け止め克服するために胎児の夢は見てるのだと信じたいです笑 人間は皆キチガイと正木博士が言っていたのは赤子がキチガイなこの胎児の夢を永遠と見せられるてるからなのかも知れません。 この発想力と精神力ものすごいと思います 感動しました この本は生命を感じるほどの力作だと思います

    15
    投稿日: 2023.05.04
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    上巻よりも読みやすく一気に読み進めることが出来た。 学術による研究に翻弄される呉一家。 正木、若林の両名による似て非になる人間性。 一度読了しただけでは考察に終わりが見えない一冊。

    2
    投稿日: 2023.04.23
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    まだ、上巻よりは読みやすかったか。 途中までは理解できないことが多く、よく分からないまま読み進めていたけど、最後の最後でなんとなく理解。 個人的には主人公があることに気づいた時が1番鳥肌が立ちました。 解説を読んでまた鳥肌。 自分の理解のもっと上の伏線に感服しました。 ちょっと難しいところは斜め読みしてたから、もう一回読み返したくなる。 一種の思考実験。好き。

    0
    投稿日: 2023.03.24
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    これをミステリーと呼んでいいの? 帯び、書籍紹介。全てが過大評価&嘘。 あれだけ読ませて結果これ?!と怒りすらわく。もしやそれが筆者の狙いか?!時間返して欲しい

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    投稿日: 2023.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻だけだと夢物語のようだが、下巻は上巻の謎について一種の解答が提示されるので、上巻を読破した人はがんばって下巻も読み切ってもらいたい。 私も半年〜一年ぐらいで上下巻読破したが、読み終えたときは話の内容とは別に、読み終えた達成感があった。 話自体は思い出してみても奇妙だが、話の黒幕が二転三転していくところにとてもおもしろさを感じた。 読み終えても文章内で全てが解決したわけではなく、二転三転の先に転がり続けながら物語が終わってしまうので、想像力の続く限り、また読み返して文章から拾う限りいくらでも答えが浮かぶような不思議な作品だった。 考察しがいがあるので何度でも読みたくなるし、内容が破天荒に進んでいくのでもう読みたくない気持ちにもなる物語である。

    0
    投稿日: 2023.02.28
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    わかる。結局理解できてないけど、私はそれで自分を責めることも後悔もしてないしわかってないくせに妙に達成感得てしまっててもしょうがないと思っとる笑 んで、たまに心に響く文章ちゃんと見つけれたし、主人公の冷静になってすべてすべてすーーーべてのことが嘘でゼロかもしれないってことには共感した。

    0
    投稿日: 2023.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みおわった!!読了の達成感がある一冊。上巻は、淡々と正木先生の論文、遺書などがつづられて専門書を読んでいるような気分だったが、下巻は探偵小説っぽくて比較的のめりこめた。結末はわかったようなわかっていないような、、私=呉一郎?離魂病?のあたりが惑わされてわけわかめ。 最初から読み切れないかもと思っていたので、不明なところにはつっこまずにさらさら読んだ。下巻の最後の方は独特なカタカナと「・・・」使いにもだいぶ慣れ、読んでいるときには心にぐっとくる文章、表現もあったはずなのにあんまり頭に残っていない。こんなとりとめのない感想しか書けないが、読んで後悔もしていない。奇天烈さのなかに濃いい面白さはあった。 ほかの読者の感想も読みこんで、作者の主張もできる限り理解してみたい。どんな頭だったらこの本が書けるんだか。 ...さらっと読み返すと、映像のなかで正木・若林両者と面談したときに二人の顔を見て「お父さん」といって、キチガイ扱いされていたけど、それも合ってた? ---2023/4/3追記--- ネットで拾った論文をいくつか読んだので、追記。 ・夢野久作『ドグラ・マグラ』の構成について、田中雅史 ...『ドグラ・マグラ』のデコダージュとてもありがたい。頭が整理された。ヘッケルやユングの根底にはいろんな学者が関わっている。 ・反復強迫する動物-夢野久作『ドグラ・マグラ』におけるレイシズムをめぐって、堀井一摩 ...この3編のなかでは一番面白かった。円環構造(振り子の時計がメタファー)であり、入れ子の反復構造(物語のキーもヘッケルの反復説、反復強迫)である点が強調され、そこが奇書と呼ばれ難解な理由。確かに、読んでいるときも呉一郎が中国人である必要があるのかなとも思ったが、異国の血を嫌うレイシズムが含まれているとの見方がしっくり来た。 ・『変態心理』と『ドグラ・マグラ』、小林梓 ...ルーツは『変態心理』にあり。

    3
    投稿日: 2023.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    個人的に、こんなに面白い本に出会ったのは久しぶりでした!! 壮絶なほどに混沌と惨烈を極めた学術研究の、種明かしとも言える下巻。 上巻の感想に「若林博士が好き」と書いたのですが、やっぱり嫌いになったり、より好きになったりしました。 学術の奴隷っぷりは見事ですが、一郎をはじめとする呉一家と正木博士が可哀想すぎて、私があと10歳若ければ怖くて泣いてました。 また、正木先生の人間らしさが本当に好印象でした。 上巻にて、齋藤先生が変死した夜、共に酒を飲んでいた不詳の知人が名乗り出るかどうか​──という問題について、若林は「よほどデリケートな良心を持った人でなければ、名乗って出られますまい」と触れてました。 この時点で若林は正木先生の自白を受けていたわけですから、若林も正木先生のもつ人間的な自責の念に一目置いていたのではと感じました。仮に若林が皮肉でこの台詞を口にしていたなら、もう黙っとれお前としか言えませんが。 どこまでも冷徹な若林と、父性をもつ正木先生は常に対比の関係にありました。正木先生は後半、両博士のことを頭文字から「W」「M」と呼んでいましたが、これもアルファベットの上下反転になっていました。 解釈が別れる物語だから、色んな方の説を知りたいと思います。

    1
    投稿日: 2023.01.05
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    場面設定があちらこちらと、さらっとは読めない本かな グロテスクな表現とひょうきんな表現に人間らしさも感じた 

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    投稿日: 2023.01.03
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    読み終えるが、精神に異常なし。 時間がかかった。 途中で、他の本がどんなに読みたかったことか。 下の半分過ぎくらいになって、なんとか読めるようになる。 何回か読めば、今よりは謎がハッキリすると思う。 三大奇書、四大奇書を読破しました。 これから、肩の力を抜いて楽しい読書できると思うと嬉しい。ヤッタ

    0
    投稿日: 2022.12.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校時代チャカポコで挫折したけど再読。 難しい、そして長い……もう一度読みたいけど読み返すのはしんどい長さ。なんか結局みんな狂っていて、呉一郎が可哀想。シャッターアイランドを連想した。

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    投稿日: 2022.11.17
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    これは愛の物語である。 そりゃキチガイの話だ、精神が壊れる話だ、色々思う所もあるが私的には愛の物語だと思う。 そして根気よくしっかりと読んだ人だけが味わえるものもある為、斜め読みをしたくなる場面が5億回あるかも知れないが耐えて欲しい。 個人的にドグラ・マグラを読んでいる中で色々な書籍の文章が読める為一度に2度、いや5度ぐらい美味しい場面があるので個人的に人にお薦めしたいぐらいに好きな作品である。 ドンデン返しという言葉を読むと身構えてしまい苦手な言葉だがそれも期待して欲しい事を言ってしまうぐらいに良い。 最後のシーンで私は絶叫したので是非読んで欲しい。そして、ある事に気付いて叫んで欲しい。私からの頼みである。

    0
    投稿日: 2022.10.31
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    後半は謎がどんどん解き明かされていく。 そして、驚愕のラスト。 どうでもいいが、安野モヨコはここから名前をとったのか。

    0
    投稿日: 2022.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1つの作品を読み終えるのに3週間も費やした。 作中に出てくる書類に記載された映像や別の書類を読んでいると、自分は今、一体何を読まされているのかが分からなくなる。 本書の後半でやっと真相が掴めてきたと思いきや、また混乱の渦に放り込まれて、結局分からないまま放り出される。 これが奇書か。

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    投稿日: 2022.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻の5倍ぐらい読みやすい、1日で読めた。下巻はようやく話が動き出す感じがする。理解は半分もできてないけれど面白かった、奇書って呼ばれているのに納得。主人公が狂ってると思って読み進めていたけど無理矢理狂わされて母も失った被害者で被害者。遺伝的に狂ってるってのも怖いけれど嫉妬や研究に狂ってるのも怖い。結局誰が黒幕なのか分からない。心理遺伝で呉一郎には呉家の狂った面だけじゃなくて正木教授の狂った面も引き継いでいるのでは?と思った。精神科の薬が出たのが1950年代でドグラ・マグラの発行は1935年。執筆時期には精神医学は全然発展していなかっただろうにも関わらずここまで書かれているのはすごい。心理遺伝、実際どれぐらいあるんだろう。

    0
    投稿日: 2022.07.31
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    上巻で挫折ポイントを乗り切って、少し面白くなってきたような気がしていたが、まただんだんよく分からなくなってきて、もう頑張って集中しようとしても上滑り状態。最後も少しだけ理解できるような気になってきたが結局何が何だか分からず終わった。 この全く理解できなかったのが悔しいので2度目行きたい気持ちは少しあるが、気力はゼロなのでネットの解説を探しに行きます。

    0
    投稿日: 2022.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読したくて探したら行方不明に(T ^ T) その為、再度購入σ^_^; (感想は上巻と同じです) 再読したくて探したら行方不明に(T ^ T) その為、再度購入σ^_^;  日本ミステリ界の三大奇書。(『匣の中の失楽』も合わせて四大奇書と言われることもあります)  読むと精神が崩壊する等々。  私が目を覚ました時、記憶を失っていた。隣の部屋からは女性の声で『お兄様』と呼びかける声。  ここはどこで、私は誰で、どうして、こんな場所に閉じ込められているのか……。  そこから始まるのは奇書にふさわしい物語。  初めて読んだときに思ったのが、ミステリの概念とは?  記憶を失った私が閉じ込められているのは精神病院で隣にいるのは私の許嫁だというところから物語ははじまります。  そこまではいいのですが、私の記憶を戻すために精神科医の若林博士から渡された小冊子である『キチガイ外道祭文』が読み返すたびに凄いなぁ。  ここで繰り返される『オノマトペ』の効果とまるでお経のような文章を延々と読んでいくと、わけがわからなくなるのは当然とも思います。ですが、私はこの『オノマトペ』の使い方が強烈で好きなんですね。  天才的な感覚で使われているこの『オノパトペ』、読んでいる方はそれに取り込まれていくような気がしてもおかしくはないと思うんですよね。  そして、殺人事件に自分が本当に関わっているのか、隣にいるのは本当に己の許嫁であるモヨ子であるのか、正木博士は変死を遂げていながら、どうして自分を若林博士に託したのか等々。  何回か読んでますが、読み終えたときに答えが出なくてもいいのかもしれないのかもしれないということかもしれないです。  これは『虚無への供物』を読んだときも思いましたし、『匣の中の失楽』もそうなのかもしれないなぁと思ったりもします。  ほぼ同時期に読み始めた埴谷雄高さんの『死靈』は形而上文学と言われる作品ですが、『ドグラ・マグラ』と表裏一体の作品なのかもしれないなぁと思う時もあります。共に20代の時に出会ってますからね。手当たり次第に本を読み始めた時期で、そこからいろんな影響を受けていた時代です。(こちらはミステリではないですし、ドストエフスキーの影響を強く受けている埴谷さんらしい作品です。でもドストエフスキーとは私は相性が悪いんですよねぇ~)  因みに『死靈』は当時出たばかりの村上春樹さんの『羊をめぐる冒険』と比較されている評論を読んで、読み始めました。未完になってしまいましたが。  そんなことを思い出しながら再読を終えました。  面白かった(*^^*)

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    投稿日: 2022.07.07
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    読む者の精神を狂わせると言われる小説。1935年に世に出て以来、その内容の奇抜さから絶賛と酷評を併せて受けてきた作品である。 この謳い文句に興味を持って読んだ。 前評通り、わけのわからない小説だった。 語り手である青年「私」が目を覚ますと、精神病者を隔離する施設にいて、自分の名前もなぜそこにいるのかもすべてを忘れてしまっていた。 困惑する私のもとに学部長である若林が現れ、今の状況とこの施設が精神病治療研究界の異端児である正木博士によって作られたものであることを説明される。また私が先日に起こったある悲惨な事件に重要な立場で絡んでいると言う。 その事件とは、或る美しい青年がこれまた美しい女性と婚姻する前日に、その妻となるはずの女性を絞め殺すというものである。さらにこの事件には千年前から続く彼らの因果が深く関わっているらしい。 私は更に混乱しながらも、若林の語りと正木博士の手記によってこの事件の真相を段々と知っていく。 これが大筋ではあるが、これすらも本当にあっているか自信がない。それぐらい混沌とした小説である。 「わかった」と思った次の行ですぐわからなくなる。謎に対して答えを求める読み手を嘲笑うかのように、次の暗澹とした謎を与えられる。そしてそれは読後も変わらない。 総じて、あまり面白いとは思えなかった。 もっと混沌を混沌として受け入れることができるぐらい余裕のある状態じゃないと、この小説は楽しめないと思う。 だが、独特な文体と表現はくせになる。 また世界中の人間は漏れなくみな狂人であり、人類は胎児の時に祖先の過去の歴史を体験し、その罪悪を背負って生まれてくるという。こんな理路整然と狂った世界観を味わうことも他にできないだろう。 興味のある方は手に取ることをお薦めする。後悔はするだろうが。 「虫ケラ以下の反狂人である人類たちは、長い年月のうちに自然と自分たちがキチガイの大群集であることを自覚し始めて、宗教とか、道徳とか、法律とか、赤い主義とはいう御丁寧なものを作って、「無茶はやめましょう」とお互いにやっている。」

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    投稿日: 2022.07.06
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    高校生の時に挫折したけど、25歳の今読んだら面白かった。頭が良くなったのではなく忍耐強くなったのだと思う。読後はホラーを読んだ感覚。

    0
    投稿日: 2022.06.09
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    長い長い怪奇な物語を読み切った高揚感からか 幻惑でありながら何処か現実味のある内容に脳の整理が追いつかないのか 読了したその日の夜、僕は何故か眠れなかった… 読感: 読中過程の感覚は推理小説 読了後の余韻は純文学 といった不思議な感覚 こんな人にオススメ: ちょっと変わった推理小説が読みたくなった人 ちょっと変わった純文学が読みたくなった人 グジグジと頭の中で考察するのが好きな人 長い物語を読んで達成感を得たい人 逆にオススメしない人: 手軽にサクッと作品を読みたい人 後味の良いスカッとした作品を読みたい人

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    投稿日: 2022.03.26
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    うーむ。精神病とミステリーを掛け合わすとこうなるのか。プロローグとエピローグの、病室の陰鬱とした描写がうまい。

    0
    投稿日: 2021.12.21
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    いつも上巻の途中で挫折して、また最初から読み直す〜挫折を繰り返して数年、ようやく読みきれた。読みきって本当に良かった。 入れ子構造や、長すぎる会話文、チャカポコ地獄で脳が茹だる。異様に読むのに時間がかかって疲れ、気晴らしに別の本を読んで〜とゆっくりなんとか上巻を読み、下巻に入った途端にするすると読めることに驚く。下巻は作中作がほぼないからかな。 最終的に、確かなものが何一つない状態で終わるので、如何ようにも解釈考察できるのが余韻として残る。はたして真実は。 そして、作中に出てきたドグラ・マグラはつまり。 面白かったから読んで!それから、そのことについて話そう!だから、読んで! とは、とてもとても勧めにくい本。 でも、とても面白かったよ!

    0
    投稿日: 2021.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻を読み終わってから間を開けて読了。 論文や漢文など様々な文体が入れ替わり立ち代わり情報量を叩きつけてくるため読みにくいが、終盤の引き込まれ方は圧巻。上巻から下巻中盤までにある登場人物たちの奇妙な行動の原理が説明されていく様はまさに推理小説に求めているもの。そこに至るまでの描写を複雑怪奇にすることで小説作品の深みを感じることができる。 しかしそれだけで終わるわけはなく、ラストの引き方は正に「ドグラ•マグラ」的である。

    0
    投稿日: 2021.08.12
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    このアプリには上巻は無いのだろうか?取り敢えずその辺はさておき、内容は白黒ハッキリさせないタイプの小説。ループ感もあるので終わりの無い考察が好きな人向けでもあります。 タイトルの語呂感も三大奇書という感じで宜しい。

    0
    投稿日: 2021.05.06
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    中二秋、読了。  古文の部分があったりチャカポコ地獄があったり、今までの作品で一番読みづらかったけど、面白い作品だった。書くのに時間がかかったのも納得。  推理四大奇書、のこりの二作もいつか読みたい。

    0
    投稿日: 2021.02.23
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    読み終わっても、果たして本当の事を教えてもらえたのか不安になる。適当な妄想を繰り返しているような気がしないでもなかったです。

    1
    投稿日: 2021.02.20
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    昭和十年一月、書き下ろし自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成し、”日本一幻魔怪奇の本格探偵小説”とうたわれた、歴史的一大奇書。

    0
    投稿日: 2021.01.27
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    発狂したい、ぐらいの気持ちで読んだからか、逆にいい薬になったというか。情緒不安定だったけど、狂気に触れて、迷宮に入って、出口のない精神の世界に少し安堵した。精神状態の良い時に読んでたら落ちていったんだろうけど、それより深いとこにいたのか引き揚げられた感じすらする。夢か現実か、今はいつで、自分は誰なのか。そのことに確信なんて持てない。そのことに安堵した。

    1
    投稿日: 2020.11.24
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    上巻読み終えたら 下巻も頑張ろうと思えるかも 下巻は読み始めたら、早い のめりこみつつも、 完全に飲み込まれないように読むのがコツ

    2
    投稿日: 2020.10.15
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    不気味な雰囲気のミステリーで、 グロテスクで怪奇趣味。 自分自身はだれなのか記憶を失った主人公は、精神病院で目覚めます。 そこに若林博士、正木博士が現れ、彼自身の記憶を回復させるために、ある呪われた一族の奇怪な事件にまつわる資料を読ませます。 その一族、呉家の男児は、代々隠されながら伝わってきたある絵巻物を目にすると精神に異常をきたし、女性の死体を渇望し、殺人に及ぶというもの。 そしてこの精神病院には、母親と婚約者の殺害に及んだ呉一郎と、辛うじて一命を取り留めた婚約者、呉モヨ子が収容されていた。 資料や博士たちの言葉から、一体だれが隠されていたはずの絵巻物を持ち出し、呉一郎に見せたのか… そしてなぜ呉一族の男児はこのような精神異常をきたすのか… 以前から存在は知っていた、「ドグラ・マグラ」。不気味なものが割と好きなので、夢野久作は少し前に何作か読んでいました。 ただ「人間腸詰」で胸焼けしてしまって、それ以来は全く触れてこなかったのですが、少し前に読んだ「胎児の世界」の中でこのドグラ・マグラについて触れられていて、気になったのがきっかけです。 なにやら「胎児の夢」について語られてるらしい… 実際に読んでみると、結構キーポイントな「胎児の夢」。ただ、幸せな雰囲気は皆無ですが…(笑) とにかく長ーい小説で、内容もヘビーです。少し覚悟を決めて立ち向かうタイプの小説です。一部では「読むと精神に異常をきたす」と言われているとか… わたしは大丈夫でしたが、感受性が強くて、エログロ世界観や救いのない感じが苦手な方にはおすすめしません…。 推理小説が好きなので、わたしは割と苦なく読めました。(資料の途中が古文体なのでそこは分かった気になって読み飛ばしてました…) 2人の博士の言葉、資料などから主人公はだなのか、黒幕はだれなのかを考えながら読み進めるのは面白かったです。

    1
    投稿日: 2020.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わった。催眠術みたいな本。一生懸命理解しようとすればするほど術中にはまって分からなくなる。ミステリーとしてはもう一回ちゃんと通して読みたいような、もう一度いろいろ確認したらもう少し分かるような気がするけど、でも何回読んでも正木さんはのらりくらりしてるやろうし酔ったような気持ちになってもいるので、もう手に取りたくないような気もするし。 精神病の研究として読むなら示唆にとんでいて時代的な背景とかがすごく面白い。このあとは統合失調症の本を読もうと思っているんだけどその今の本と対比させて読もうと思う。 ドグラマグラみたいにぐるぐるした渦のようなものに捉えられているのが精神の病らしさなのだなと感じた。最後の解説でこの著者が本が出た翌年に死去とあり、まるで物語の続きのようでここにもまた死人が、と感じた。どこまでも趣深い本。

    0
    投稿日: 2020.07.18
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    就活してた頃、渋谷の本屋で買った。移動時間が退屈だったから、読んでみようと思って。 そんな適当な感じで手を出す本ではなかったが、今でも定期的に読んでいる。 世の中には考察サイトが溢れているが、私はそんな難しいことを考えて読めない。 でも、毎回面白いと感じる箇所は違うし、何回読んでも面白い。

    1
    投稿日: 2020.05.23
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    狂人となった青年が主人公。狂人となった原因は何か、その裏で策略をめぐらせたのは誰か、青年は何者か、などの視点で、推理小説のような感覚がある。ただ狂人とそうでない人の違いは明瞭でない、祖先の狂った心理が遺伝する、などの不思議な話も混じりつつ物語が進むので、ややこしい。幻覚に幻覚が重なってくるような場面も多く、読んでいて煙に巻かれる感じ。最終的に、これはすべて夢だったのだろうか…というような終わり方はすごかった。

    0
    投稿日: 2020.05.08
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    やっと終わった。 舞台を観に行って、訳がわからなかったから 読んだけど やっぱり訳がわからなかった。 推理小説らしいけど…  どこに推理するところがあるんだろう。 救われる人も見当たらないんだけど。。。 どっと疲れてた

    0
    投稿日: 2020.01.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドグラ・マグラを読み終えた…?一読はした。 あぁ…… これはすごい トピックがいくつかあって まず展開の妙。上巻は挿入されている論文などに頁が割かれていて、それもそれですごいのだけれど 下巻というか 終わり1/4は全く違う側面を見せる。二転三転する展開、怒涛のでんぐり返しは止まらなく、久しぶりに本から目が離せないほど没入した。 推理小説的面白さ。 そしてMの自殺について。最終的にMを自殺に追いやったもの。 学術に全てを捧げた男が、ついに心が折れた瞬間である。 結局人は人情というものから、良心の呵責から逃れられないのか。思えばずっと犯罪心理や自白心理について述べていた。 胎児の夢の話は興味深かった。 あぁもうだめだ、疲れた、息あがってるもん… 奇作で、人間の醜さが詰まっている、というような触れ込みで手に取った。読み終えた私の感想は傑作である、というだけだ。 1人の小説家が生涯を捧げた作品。 醜さなのだろうか。「私」の素朴で純粋な良心、結局耐えかねて自殺してしまったM、一方黒幕的に鎮座しているW。どちらかというと良心が前面に出されているイメージ。 どちらかというと鬼作である。 文章がまとまっていないのはご容赦ください…

    0
    投稿日: 2020.01.03
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    長く、難解でした。 恐らくこのドグラ・マグラ「幻惑」の全ては、上巻にある「胎児の夢」なのではないかと思いました。 呉一郎が産まれる前に、母の胎内の中でヒィヒィ言いながら沢山の苦悩と幻覚、錯覚を繰り返しているのかなという印象です。 絵巻物の件が長かったのですが、これが手掛かりにもなるようなのですが、この作品は読み飛ばし不可です。 それとなく、「私」の本名があるような気もしたけど、当たってるのか疑問ですが、まさにドグラ・マグラな作品でした。 文字のフォントの変換も、視覚的には飽きさせない仕組みになっていると思います。

    2
    投稿日: 2019.09.07
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    読み辛いが確かな面白さ めちゃくちゃ長く、読み辛い箇所が少なくないので、何回挫折しかけたかわからんが、ようやく読了。 難儀な本ではあるが、面白い箇所は本当に面白い。ホラーのようであり、探偵小説のようであり、…といった言い方は作中でもされているけれど。真相を暴いていく(ようで闇に入っていく)様は痛快で苦しい。

    0
    投稿日: 2019.07.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドグラ・マグラ、奇書と呼ばれるだけあって難解な本である事は確か。 おそらく読む度に気づきがあり、違った感じを受けると思います。 内容紹介 昭和十年一月、書き下ろし自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成し、”日本一幻魔怪奇の本格探偵小説”とうたわれた、歴史的一大奇書。

    3
    投稿日: 2019.06.30
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    上巻と比べると何が起こったのかわかってくる分読みやすくなりました。でもわかればわかったで、今日は何日なのか、博士は現実なのか、そもそも目覚めていないのか、ぐるぐるぐるぐる主人公と一緒に探す羽目に。ところどころにヒントと思われる違和感(というか矛盾)を発見してそういえばミステリだったよ、なんて思い出したりして。なるほどドグラマグラ(堂廻目眩)です。きちんと読み下せてはいないと思いますがもう一度読むのはもう少し先にします。とにかく疲れた。でも面白かったし、奇書と呼ばれるだけのすごい作品だと思えたのは確かです。

    0
    投稿日: 2019.06.14
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    どこからが真実でどこからが幻覚かが最後までわからない、始まりも本当に1回目の始まりなのか、何回目かの始まりを読んでいたのか、考えるほど不安に魅力的に感じる素晴らしい作品

    1
    投稿日: 2019.03.07
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    小説を読んでいてこれほどヤバイ(=アッチ側に行っちゃいそうな)気分になったことはない。近年はやりのホラー系の小説などを読んでも、小説を読んでいること自体をグラグラと揺さぶるような体験はこの小説以外では味わったことがない。よい子は読んじゃダメよ。 いいとか悪いとか、そういう次元をはるかに超えちゃっていて、でも、読むと脳みそをわしづかみにされちゃいます。アブナイアブナイ…。  20040731

    0
    投稿日: 2018.10.15
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    結局全っ然わかんない(゚Д゚) いや、途中、トリックがわかったような気がしたんだけど やっぱりわかんなくなってしまった… そもそもこれ、主人公は一体誰なの?!

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    「キチガイ」「脳髄」「電球がタッタ一つ」など、言葉遣いが昭和前半(昭和10年だった)っぽいな。エログロではなかった。というか表紙の女の人だれ。 古い事件や警察の考察や縁起や伝説の話が出てきて、四方八方から「呪いの絵巻物」「狂気の血筋」の全貌がわかっていく感じ。 最後の最後でパタパタっと隠された事件がわかって闇に引きずられた。私、が誰だか分からないということはこれだけ不安で不安定なことなのか…

    2
    投稿日: 2018.09.21
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    文体、総括としては、前巻と同様。 前後合わせての感想としては、面白い。だが、全体として狂気性をはらんだ作品なので、読み手を選ぶように感じる。

    1
    投稿日: 2018.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日本三大奇書のひとつであるドグラ・マグラ。 私の1番好きな作品です。 下巻に於いては上巻で示された「私」の正体を暴くべく、また数々の謎の伏線を回収するべく、関係者の底の底それこそドン底の遺伝子レベルでの心理を先祖代々まで掘り下げていきます。 下巻は特に大昔の話を古文漢文などで盛り込まれたり、 事件関係者の聴取もあり遺言や絵巻物もありと 多種多様な情報をここまで多岐に渡り描写していることだけでも夢野久作の類稀なる多彩さを感じることができます。 結論としていえば、所謂探偵小説の如くいつ何処で「私」は誰なのかという物語の本筋である謎は明言されてはいません。 ただ、私自身は読み進める内に深く深く思考を巡らせ、 それこそ夢野久作の術中にまんまと嵌りドン底まで考えることを辞められませんでしたが、 そうして自分なりの答えを見出した時の地獄からの離脱は何度読んでも気持ちの良いものです。 思考中毒の地獄へ誘い果てしない知恵比べを経験させてくれた夢野久作には感服するばかりです。

    2
    投稿日: 2018.08.05
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    下巻。 上巻のチャカポコタイムなんか目じゃないくらい読みづらい古文のターンあり読んでも読んでも終わらなくてまさにキチガイ地獄だったけど、最後ゾゾゾワァッと鳥肌が立って読み終わってみればわけわからんところも含めてとても面白かった。永遠に覚めない悪夢の無限ループに叩き落とされたような、読んでいて眩暈を覚えるような、すごい本だ。一度挫折したけどちゃんと読み返してよかった。 精神に異常はきたしておりません。…多分。

    3
    投稿日: 2018.04.16
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    意識正常のまま無事帰還(^o^)/ただいまっ! しかし、うーーむなるほどわからん‼︎ でもこれはおそらく正解ないな⁇ というかもうご想像にお任せエンドということでOK⁇ だってあんなに様々な方々が考察しつつも答えらしい答えが結局見つかってないあたり…そういう事ですよね? まぁ唯一わかったことと言えばこの読んだものは一度は精神に支障を来すって文句、 読んでるうちに頭がヤられるって事だとずっと思ってたけど(それもあるにはあるかもしれないが)どちらかというと読んだ後に本当はどういう事だったのか、真実は⁇って考え始めると出口のない迷路に迷い込んで気が狂うよって事だったのかなと。 それなら納得。 でも読んでよかった〜‼︎ 世界三大奇書を読み終えたという達成感は嬉しい。 思ってたよりサスペンスミステリー要素あって楽しかったし想像よりは全然読みやすかった‼︎ 夢野久作作品他のもチャレンジしてみたいかも。 まぁだいぶまた後でいいけど笑

    1
    投稿日: 2018.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思い返せば、多くの本好きに漏れず、たしか中学生か高校生のころに角川文庫の上下巻を手にして、幻惑された。 凄まじいことだけはわかるが迷宮入り。それは迷宮のままにして。 高校生か大学生のころに松本俊夫の映画を見ていた。 それから10年近くのうちに、散発的に夢野久作とは出会ったり別れたりを繰り返し。 たとえばアンソロジー。 たとえば映画。小嶺麗奈、浅野忠信、京野ことみ、黒谷友香が出演した石井聰亙監督「ユメノ銀河」モノクロ。SFっぽく翻案したものもあるとか。 たとえば漫画。電脳マヴォ佐藤菜生「何でも無い」のウェブ漫画、佐藤大「脳Rギュル」、ドグラ・マグラについてはイースト・プレスの「まんがで読破」シリーズや、ドリヤス工房の「ドリヤス工場の有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」とか。 一番は実はラジオドラマ。例としては「死後の恋」「悪魔祈祷書」「何でも無い」「少女地獄 冗談に殺す」「少女地獄 殺人リレー」「瓶詰の地獄」などから都度都度衝撃を受けては遡って原作を漁ったり。 と、実は十年以上二十年以下、ずっと夢野久作には触れ続けていた。 ところ、いま読み返してみて驚く。 「しっかり血肉化されている!」 ざっくりあらすじを書けば、 (1)めざめ、若林に導かれて(2-5)読み、(6)気づくと正木がいて語り、考え、また眠る。それだけ。 そこそこあらすじを書けば、 (1)めざめ、若林に導かれて読むのは、 (2)「キチガイ地獄外道祭文ー一名、狂人の暗黒時代ー」 (3)「地球表面は狂人の一大解放治療場」新聞記事。正木談。 (3’)「絶対探偵小説 脳髄は物を考えるところに非ず=正木博士の学位論文内容=」記者による正木の聞き書き。アンポンタン・ポカン君が演説で代弁。 (4)「胎児の夢」 (5)「空前絶後の大遺言書―対象15年10月19日夜ーキチガイ博士手記」吾輩は遺書「天然色、浮出し、発声映画」(正木の見聞きしたものを映画として娯楽的に提示) (5’)画面上正木博士喋る。「法医学教室屍体解剖室大正15年4月26日」(下巻へ)「正木と若林の会見」 (5’’)「心理遺伝付録…各種実例」「その一 呉一郎の発作顛末ーW氏の手記に拠るー 第一回の発作」「第一回の発作」「第一参考 呉一郎の談話」「第二参考 呉一郎伯母八代子の談話」「第三参考 村松マツ子女史談」「右に関するW氏の意見摘要」「右に関する精神科学的観察」(正木の筆) (5’’)「第二回の発作」「第一参考 戸倉仙五郎の談話」「第二参考 青黛山如月寺縁起」「第三参考 野見山法倫氏談話」「第四参考 呉八代子の談話概要」 (5続き)「呉一郎の精神鑑定」「解放治療場に呉一郎が現れた最初の日(大正15年7月撮影)」「その2か月後(大正9年撮影)」「その1か月後」 (6つまり1の続き)「どうだ……読んでしまったか」正木が話す正木VS若林。いつしか正木VS私の構図に。 (6’)私の反逆を受けて正木は退室。私は外を歩いて帰ってくる。 詳しいあらすじは、読書メモに。 (1)から(5)まではだいたい憶えていたのだ。 連想されるのは、 たとえば中井英夫の諸作や埴谷雄高の「死霊」、北杜夫「楡家の人びと」、色川武大『狂人日記』などの小説たち、 たとえば「セッション9」、スコセッシ「シャッターアイランド」、ギリアム「12モンキーズ」、イーストウッド「チェンジリング」、フォアマン「カッコーの巣の上で」、サドを題材にした「クイルズ」、といった精神病院を舞台にした数々の映画、 思想においてはフーコー「監獄の誕生」や「狂気の歴史」、三木成夫「胎児の世界」など、など……。 「何を見ても何かを思い出す」を信条としているとはいえ、ここまで連想されるとは。 さすが集大成、作者の生きた20世紀前半を飛び越えて、古今東西あらゆる芸術のハブになりうる作品なのだ。 「どうだ……読んでしまったか」という声が、不意に私の耳元で起った……と思ううちに室の中を……ア――ン……と反響して消え失せた。 から始まる(6)以降。 細部を憶えていないにせよ「血肉化しているので記憶しているかどうかは問題ない」段階で、すでにあった。 つまりは迷宮が私に実装されていたのだ。 迷宮は何度も迷宮として楽しみたい、から、私は誰か、真犯人は誰か、までを無理に断言しない。 いつまでも先延ばししながら夢野久作の文体を享楽していたいから。 (ここで連想したのは黒沢清監督「キュア」。) いずれまとめて夢野久作を。 詳述はしないが連想する。 「カリガリ博士」からの影響。 ドストエフスキーの長広舌が生み出すカーニバル空間(バフチン)による時間の伸び縮み、 夏目漱石「こころ」の長ーい遺書。 人、場所、物、にズームアップすると面白そう。 当時の精神医学や精神分析が最新潮流だったと。 宮沢賢治の例もあることだし、文学と、精神医学および精神分析に始まる無意識の需要、さらには精神薬学がいかに精神分析や無意識を駆逐していったかといった精神医学史には、今後目線を注いでおきたいところ。

    5
    投稿日: 2018.03.05
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    いつか読みたいと思っていた、日本三大奇書の1つ。 半年放置して、全然読む気になれず結局7ヶ月かかった。 読む、ではなく文字を追っただけですが。 わたしには理解できなかった。

    0
    投稿日: 2017.12.27
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    なんともいえない読後感が残った。精神病患者は本当に本書で書かれているようなメカニズムで過去の記憶を再現しているのではとさえ感じた。それほど「そうかも知れぬ」と思わせる力がある。 結末は正直はっきりした感じはしない。読者に委ねているのだろうか。しかし読みきるのに少し疲れた。

    1
    投稿日: 2017.11.26
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    言わずと知れた日本三大奇書の一つ。 奇書、だなんてどんなトンデモナイ本だろうとわくわくしながらページを繰っていくと……これは、確かに「奇書」の名を冠するに値する一冊。そしてとんでもない傑作だということがわかった。 その奇怪な内容はひとまずおいておくとして。文体だけ見てとってもドグラ・マグラには圧倒される。有名な……ブウウ――――ンンンン………で始まる「私」の語りで綴られる文体が独特なのは言わずもがな、古文、漢文、寺の縁起文、リズム感溢れるキチガイ地獄外道祭文、堅苦しい論文調、新聞記事……もうとにかく多彩な文体が次から次へと現れてくる。作者夢野久作の頭脳恐るべき。 解説によると「百科全書が、彼の驚嘆すべき博学の秘密だというのである。」だそうで。……百科事典ってあの百科事典? 古今東西の学術論文とかをたくさん読みまくったわけじゃなくて? とかなり困惑した。 ただこの本、上巻を読み進めるのに非常に苦労した。下巻までいったらもう魔力にからめとられたかのように一気に読んでしまったのだが。 個人的に辛かったのは「脳髄論」とか「胎児の夢」あたり。同じような主張が何回も何回も繰り返される……だけならともかく、肝心要のその主張にまで、異常な回りくどさのためになかなか辿り着かない。小石を一つ一つ積み上げて理解の階段を造り上げているかのような回りくどさ。この小説を理解するにあたって大事な理論で、かつ常人の常識外の理屈なので読者の頭に叩き込むのに慎重になりすぎた結果なのか、はたまた正木博士の人を食ったようなキャラクターを表しているのか……。 ところでこの小説、「これを読む者は一度は精神に異常をきたす」という煽り文句でも有名だが、いやいや一度だって精神に異常きたしちゃったら困りますよとちょっとこわごわ手に取った。結果。精神に異常をきたした、と言っていいのかわからないが、かなりのショックを受けて夢にまでドグラ・マグラが出てくる始末。三日ばかりうなされた。と書くとこれから読む人の不安を煽るかもしれないが、恐怖のあまりにショックを受けトラウマになったというよりは、一つの完成された芸術を前にして衝撃を受け、数多の謎についつい考えを巡らせ、荒唐無稽なのにリアリティ溢れるこの世界にどっぷり没入した結果夢にまでみた、というのが実情だ。 最期に。「私」が誰なのか、について様々な解釈が飛び交っているようで。 私は「私」=胎児説を推す。その方があの巻頭歌で始まり、わざわざ「胎児の夢」論文にまでかなりのページを割いたこの物語が、綺麗にまとまるように感じるから。

    3
    投稿日: 2017.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ぬおおすごい話だなあ。 後半の、これまでの話がひっくり返されひっくり返され最終的に元に戻ってしまうっていう救いのない感じ。主人公の結論も含め、解釈もいろいろなんでしょうね。よくこんな前衛的な話作ったよ。理解できているのかは分からない。

    1
    投稿日: 2017.05.05
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    2017/03/21 わかったと思ったらわからなかった……。 新聞記事や論文やらを挿入する体裁はステキ。 思想もフーコーっぽいかなと思った。

    0
    投稿日: 2017.03.21
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    読むのは2回目。 終盤の展開を全く覚えていなかったので、初めて読んだ高校時分は全然理解できていなかったものと思われる。 呉青秀のエピソードあたりから目が離せないほど面白くなった。 読み返して良かったと思う。

    1
    投稿日: 2017.03.12