中国領の西域カシュガルからフンザを経て、ペシャワールまで
第5・6集に入ると、共産主義や漢族に対する怒りは全くなくなる。むしろ、パキスタン北部ののどかな(一部、灼熱地帯あり)、国の政治に属さないような地域を淡々と進むことになる。宮本氏は旅を通して、自分の過去・関連する文献に折につけて触れている。旅とは、結局自分を振り返ることかもしれない。フンザの最後の桃源郷は、『草原の椅子』でも登場することになる。