Reader Store
火怨 上 北の燿星アテルイ
火怨 上 北の燿星アテルイ
高橋克彦/講談社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

99件)
4.5
55
29
6
2
1
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北の人々が 蝦夷と呼ばれていた時代に、 その命と誇りを 守る為に戦い続けた 英雄 阿弖流為(アテルイ)と 仲間達の話。 その生き様と信念の強さを 見事な文章力で表現している。 上下巻だがあっという間に 読み終わってしまう。 怒涛の熱い展開に、 涙を流さずにはいられません。

    0
    投稿日: 2025.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一氣読み。引き込まれた。 時代は平安遷都の前後、国家の大事業とともに大規模な征討がおこなわれた。その標的となった未開の地、陸奥に住まう蝦夷一族が尊厳と平和な暮らしを求めて抗う話し。日本人なら一度は耳にしているだろう「征夷大将軍」は、この蝦夷征伐の総大将に与えられた特別な官職。武家の最高職となったのは後のこと。 異民族として人にあらずの扱いを受けるが故に朝廷への臣従を拒否する蝦夷一族に侵略の手が伸びる。行く末を案じる長らの期待を背負い、やがて名実ともに総大将となるアテルイと名参謀のモレら若者が中心になって反旗を翻した。圧倒的な武力を持つ朝廷に対し、一度たりとも負けることが許されない終わりなき戦いが始まる。 戦いの間隙を縫って、アテルイ、モレ、イサシコら中心メンバーは後援者の天鈴の発案で敵情視察に京へのぼる。そこでは・・・ ぐっと心を掴まれる熱い物語は後編へと続く。

    0
    投稿日: 2025.04.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    朝廷に抵抗する蝦夷の歴史小説。 史実をヒントに綴られたもの。 上巻は724年から789年まで。 65年間のできごとです。 壮大なスケールに、読み終えて「ほぉっ~」とため息が漏れました。 教科書に載っていたのは、たった数行の史実だったはず。 坂上田村麻呂が東北を鎮圧したと。 この物語は上下巻で900ページ以上にわたります。 東北の地名がたくさん出てくるので、地図を掲載してほしかった! 多賀城近くで大量の黄金が産出されたのが事の発端。 東大寺の大仏造立に着手していた最中だった朝廷にとって、辺境と見捨てられていた陸奥が宝の国となったのです。 本書によれば、蝦夷はアラハバキ神の信仰を持ち、仏教とは無縁なので、黄金は必要なかったとのこと。 ところが、ただ見守っていただけの者たちの中から、朝廷の傀儡となり権勢をふるう者たちが多数出現。 さらに、朝廷が「卑しき者ども」と蝦夷を表現したことで、朝廷側に立っていた者たちも離反。 そうやって朝廷と蝦夷戦隊との対立が深まっていったとあります。 知らなかったことが満載でした。 興味深かったのは、ふたつ。 本書では、蝦夷の祖先はアラハバキの神をいただく一族で、出雲の大国主の末裔とされていること。 もうひとつは、東日流(つがる)が、唐との貿易で潤い繫栄していたという記述。 『東日流外三郡史』と呼ばれる古文書に依拠しているらしいです。 ただし、この文書自体が偽書であるという疑惑もあるようです。 とはいえ、「火のないところに煙は立たず」かな。 主人公は、阿弖流為(アテルイ)。 類稀な統率力で蝦夷を率い、土地を守るために戦った若き英雄。 共に戦う母礼(モレ)を始めとする指導者や将領たちも個性的で魅力的。 後半、チラッと名前だけ登場した坂上田村麻呂。 下巻では必ず登場するはず。 楽しみ☆彡 本とコさん の熱いレビューに背中を押されて読み始めました。 ありがとうございます♪

    37
    投稿日: 2024.06.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     高橋克彦さん初読なのに、日本推理作家協会賞・直木賞受賞作品等を飛び越えて本作! まだ上巻ですが、読み始めて直ぐ、感激に打ち震える"傑作"の予感がし、確信に変わっていきました。「わが選択に、一片の悔いなし」です!  今から1200年ほど前、奈良末期から平安初期の東北地方。"蝦夷(えみし)"と呼ばれる一族は、平和な日々を送っていましたが、全国平定を狙う大和朝廷に虐げられ、生活を脅かされます。  因みに「平定」とは名ばかりで、征夷大将軍の「征夷」は、朝廷に臣従しない東北の民である蝦夷(蛮族)を征討する、という意味でした。  そんな蝦夷一族を率い、蝦夷を獣同等と見做し蔑む朝廷と戦った男が、阿弖流為(アテルイ)でした。本書は、このアテルイの生き様を描く物語です。  上巻のアテルイはまだ青年期ですが、周囲の心を惹きつけ高揚させる、リーダーとしての資質を備えていました。また、周囲の一人一人も個性的で、生き生きと描かれ魅力的です。  アテルイに導かれるように軍師や腹心らが集い、蝦夷の軍事力が増強されます。同時に、アテルイの判断力・統率力も磨かれていくのでした。  朝廷側の大軍を見事に退けるも、終わりなき闘いなのか‥。下巻に続きます。

    62
    投稿日: 2024.06.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北に住んでいるので、昔の東北の昔の話で興味があったので読んで見たが、アテルイは名前だけは知っていたのだが、東北側からの視点で書かれているのでこれからが楽しみです。半島から来た人達が都を作り段々追われた人達が蝦夷で独自に暮らしていたのか? 名前とかがアイヌの様だなと思った。

    1
    投稿日: 2024.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    表紙を見たとき、これは読まなければと思った。 心もってかれる本だ、とわかった。 東北の歴史に目を向けた事がなかった。 そういった意味でも、驚きと新鮮さと、感動がある。 蝦夷にこそ大和魂を感じた。 息をつかせぬ展開で、寝不足になりながら下巻へ。

    3
    投稿日: 2022.08.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本史ではほとんど学ばない東北地方の戦いの小説である。日本史では、東北地方の朝廷の制圧か征夷大将軍とひとこと書かれているだけであり、東北地方は伊達政宗と戊辰戦争での東北の動き、更に東日本大震災につきる。  東北地方に興味を抱くにはいい小説である。

    3
    投稿日: 2021.04.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    阿弖流為。アテルイ、古代東北の英雄。当時、朝廷の兵は、蝦夷を人とは思わず、鹿や兎を殺すのと変わらなかった。東北の地に、黄金が取れるとわかると、朝廷は蝦夷への新略を開始する。 土地も大事ではあるが、蝦夷のこころを守るため、阿弖流為は、朝廷との闘いへと臨み、次々と闘いに勝利する。

    1
    投稿日: 2020.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この本を手に取ったきっかけは、会社の宝塚ファンの人から借りた「阿弖流為」のDVDでした。とても良かったので原作も読みたくなって、購入。 奈良時代、陸奥に暮らす蝦夷(えみし)と呼ばれた人々と、朝廷との戦いを描いた物語です。普段あまり歴史小説を読みなれておらず、最初は少し読みづらかったけど、ネットで昔の陸奥の地図を調べて位置関係を把握したり、高校の頃の地図帳や歴史便覧を引っ張り出してきて調べたりしながら読み進めました。(読書に関してだけは真面目なのだ!) 歴史便覧には「坂上田村麻呂、蝦夷征伐」の一文で片付けられているけど、こんな攻防が繰り広げられていたんだと思うと胸熱。歴史って知れば知るほど面白い。 阿弖流為を頭とした蝦夷たちの固い結束力や地の利を生かした戦略で、朝廷の大軍を手玉に取る様子は実に痛快でした。 下巻では、いよいよ坂上田村麻呂VS阿弖流為の戦いへ。 下巻へ続く。 2021年6月3日・再読

    4
    投稿日: 2020.05.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    京都の清水寺に行くといつも気になっている阿弖流為さんと母礼さんの碑。 なので、平安初期に起こった陸奥国蝦夷と朝廷の戦いを蝦夷側から描いたこの作品を読みましたが…。 なんだか話がブチブチしていて、人間が描かれていない。 この巻最後の飛良手さんと丈部善理さんの決闘シーンにのみ少し人間が見えたけれど…。 下巻に期待します。

    2
    投稿日: 2019.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ここまでは完全に少年漫画の王道的な展開です 歴史上の結末は分かっているんですが、、どういう流れになるのか、下巻が非常に楽しみです

    2
    投稿日: 2019.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    漫画「キングダム」が映画化され話題になっている。 (原作、一所懸命読んでいる) あ、大沢たかおさん出演しはるんや。 大沢たかおさん、コロコロ変わる私の好きな俳優さんランキングで常時上位にいらっしゃる。 … そうだ、大沢たかおさん主演で昔ドラマ化されて、読んでないやつあった! なんで、読んでなかったのだろう。 坂上田村麻呂、こんな所で活躍される方なのね。 下巻でご活躍かしら? ちゃんと勉強してなかったから、小説を読んで初めてちゃんと認識する歴史上の人物多いなぁ。

    1
    投稿日: 2019.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    <上下巻通してのレビュー> 辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。八世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弖流為(アテルイ)は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。 古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。 涙をこぼしながら読み終えました。感情移入してしまい、もう、涙、涙なのです。 陸奥の地に平和を愛し、自然とともに住む蝦夷という民がありました。 朝廷は、この地から出る黄金を欲して蝦夷討伐に乗り出します。 蝦夷たちは自分たちの生活に必要のない黄金になど興味はなかったが、『人』としての扱いを求めて朝廷と戦うことを決意し、若干18歳の阿弖流為(あてるい)が皆を率いることになります。 軍師には、その天才的な頭脳で敵の裏の裏まで読みつくす、黒石の母礼(もれ)。 はじめ離反して朝廷につこうとしたが、阿弖流為の言葉に心を動かされ、その後右腕となる飛良手(ひらて)。 陽気で血の気は多いが常に阿弖流為の理解者である伊佐西古(いさしこ)。 力強い仲間を得、物部一族からはさまざまな物資、援助を受け、次々と朝廷から遣わされる討伐隊を退けていく蝦夷たち。 何度も繰り返される戦いの中で、成長していく阿弖流為。どうすれば朝廷は蝦夷を『人』として扱うようになるのか、われらも都の人と同じ血の通う人間であるとわかってもらうにはどうすればよいのか、これからの蝦夷が平和に暮らしていくために阿弖流為が取った方法は…… 「俺たちはなにも望んでおらぬ。ただそなたらと同じ心を持つ者だと示したかっただけだ。蝦夷は獣にあらず。鬼でもない。子や親を愛し、花や風に喜ぶ…」 朝廷側の征夷大将軍である坂上田村麻呂と、蝦夷の阿弖流為らの間にあるお互いを尊敬しあう心の中が分かるだけに、何度読んでも涙が止まらない作品でした。

    2
    投稿日: 2019.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    先月平泉に旅行する際にかの地の歴史を調べ、アテルイのことを知った。 旅行した地名が出て来て想像しながら読むのはとても楽しく、下巻がとても楽しみ。

    3
    投稿日: 2018.10.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北の地を巡り蝦夷と朝廷軍の戦いを描いた作品です。策謀に重ねる策謀で、朝廷軍を翻弄するあたりは痛快で、目が離せなくなります。もっと東北の地理関係がわかっていれば、もっと楽しめるのに。

    3
    投稿日: 2018.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    鮮麻呂の乱を別の角度から描写した冒頭から、風の陣とは打って変わって積極的に攻めに転じる蝦夷たちの行動力、戦術の巧みさ、そして阿弖流為を中心にした団結力など、思わず惹き込まれる爽快な上巻でした。 歴史は変えられないと分かっていても、代々の蝦夷たちが夢見た、穏やかな生活を送る日が来ることを願ってしまいます。

    3
    投稿日: 2017.12.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    風の陣よりも場面展開に勢いがあり、引き込まれて夜遅くにも関わらずついつい読み進めてしまいます。 苅田麻呂/田村麻呂のそれぞれの人徳と、蝦夷との情を交えた関係を考えると、阿弖流為を討ち取る歴史的な結末にどう繋がるのかと、ハラハラするのです。 登場人物の性格の違いが、文中のセリフで生き生きと表現されているところも魅力です。 風の陣に引き続き、次々と策があたっていくのが爽快です。

    3
    投稿日: 2017.12.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    良いですね、理想に燃える若武者。 アテルイに関する小説は先年、澤田ふじ子さんの「陸奥甲冑記」を読んでいますが、比較すればこちらの方が随分とダイナミックで(当然の事かも知れませんが)男性的な魅力があります。紹介してくれたShortさんの言われる如く、主要登場人物が皆さわやかで、しかも個性がしっかりした”イイ男”達です。戦闘シーンも随分と迫力があります。 難を言えば、ちょっと格好良すぎることでしょうか。その為かやや上滑りな感じもしないでもありません。その当りの感覚は同氏の「炎立つ」にも有ったと思います。 何れにせよ、本格的な歴史小説で、面白く読ませる作品でした。

    2
    投稿日: 2017.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まだ日本が今ほどひとつじゃなかった頃、奈良時代末期の物語。金が採取される山があって、それをめぐる戦いが、即ち蝦夷との戦いだったんですね。授業では時間が無くて仕方が無いんだけど、年代と人物と出来事を詰め込んだだけで、どういう事件だったのかとか、背景にまつわる部分は本当に知らないことばかり。小説だけの脚色とか、もちろん多々あるんだろうけど、それにしてもこうやって描かれると、随分興味の持ち方も違ってくると思うんですけどね。いわゆるゲリラ戦で少が多を挫く、って内容に終始しているけど、ここからの後半で逆転劇が起こるんですね。ちょっと寂しいけど。ってか、敢えて苦言を呈するなら、政府軍の不甲斐なさが目立ちすぎる感じもしました。ここからの苦戦を際立たせるために、ここまでは寧ろやり過ぎなくらい、勝利を演出しただけかもしれませんが。

    3
    投稿日: 2016.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    上下。侵略してくる朝廷に対抗する蝦夷の話。蝦夷の男たちの死に様に涙。朝廷の坂上田村麻呂の男っぷりにも涙。長いけど下巻はすごい。 もし自分たちが差別される立場だったらこんな風に戦えるのだろうか。戦わねばならんけど覚悟がいるなー。 #kobo

    2
    投稿日: 2016.09.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本の歴史の中で殆ど忘れられている存在である蝦夷に焦点を当てるという意味で興味深いし、まぁ、そう云うのを抜きにしても面白い。 遥かに兵力が少ない蝦夷軍が、地の利と知恵を駆使して、朝廷軍を破り続けるところがなんとも痛快。楠木正成的な面白さだね。

    2
    投稿日: 2016.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    飛良手と丈部善理が対峙したときに放った飛良手の一言に、神国日本の虚栄像を垣間見た。「死に花を咲かすなど…武者であるのを自慢しておるらしいが、結局は心を持たぬ道具でしかあるまい。我らはこの戦さに進んで命を懸けている。罪もない女や子供を守るためだ。緑の大地を守るためだ。なのにそなたは命じられて戦さに加わっただけと言う。命じられれば親や子も迷わずに斬れるのだな」ー 朝廷の真意は分からない。しかし少なくとも蝦夷の人々は心から人道に生きていたということか。阿弖流為を「北の燿星」と表した意味を噛みしめながら下巻を楽しみにしたい。

    2
    投稿日: 2016.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    坂上田村麻呂らへんの時代、朝廷が蝦夷の侵攻を始めた頃の物語。反逆者アテルイの物語。燃えがる蝦夷の歴史のはじまり。  蝦夷の歴史の火種が黄金だったというところがね。金は人を変えてしまうのだ。朝廷が悪いというわけではない。その朝廷に阿った蝦夷の輩が蝦夷のバランスを崩していく。  あくまで蝦夷で燃え上がった炎は、自分たちのうちから燃え出したものなんだな。  しかし、戦闘のシーンは燃える展開で楽しいな。朝廷軍が敗れるのは小気味いい。  あと日本人は昔から水攻めが好きだな。  というか、水害が一番人にダメージを与えるのかもしれない。そう思った次第です。

    0
    投稿日: 2016.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ものすごく時間のかかってしまった読書。 時は平安遷都の少し前。奈良に都があったころ。 着々と地方を制定して勢力を拡大していた朝廷からも放っておかれていた辺境の土地。みちのく。 そこに金山が発見されたことから、俄然朝廷の動きが慌ただしくなる。 金に興味のない蝦夷たちは、放っておいてくれさえしたらよかったのだが、金も土地も全てを支配したがる朝廷と、対峙しなければならないことになってしまう。 圧倒的な物量を誇る朝廷の大軍に対して、小競り合い程度の争いしかできない蝦夷たち。 しかし部族ごとにバラバラに戦っていては、いつかは朝廷軍に飲みこまれてしまう。 いくつもの部族を束ねたのは、まだ若いアテルイだった。 歴史の結果はもうわかっているので、この戦いがどのように行われ、決着がついたのかを読むのはちょっとつらい。 何しろアテルイはいい子なのだ。 敵も味方も少ない犠牲ですますことは出来ないかと知恵を絞る。(実際に絞るのは副将の母礼) 朝廷軍を翻弄するために行われるゲリラ戦。 これはちょっと地形がわからないと読んでいてつらい。 というわけで、国土地理院のホームページから地理院地図を開いて、北上川に沿って(作中は日高見川)地名と地形を確認。 その上に空中写真を重ねて透過率50%で見ると、森や山は開発されているとしても割と戦術がわかりやすく、何よりなかなか楽しいので、すっかり読書の方がおろそかになってしまったのだ。 倒叙ミステリのように、『なにをどうして』を楽しむのが歴史小説。 坂上田村麻呂が出てくるまでは、朝廷軍の裏をかく蝦夷たちの闘いを楽しむことにした。 ただ、金銭的な大部分を負担してくれた物部二風という人物。 蘇我氏に敗れて朝廷に追われてきた物部氏という設定だけど、この時点では蘇我氏はもう朝廷にはいないし、物部氏がお金を持っているということは、蝦夷相手ではない金儲けをしているはずで、朝廷相手に戦う(背後に隠れているとはいえ)理由がちょっと弱いかな。 下巻はつらい内容になりそうだけど、坂上田村麻呂がいい人そうなので、なんとか悲劇は最小限に抑えてほしいと思う。

    1
    投稿日: 2016.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    古代史のしかも蝦夷討伐なんて、どれほどの文献が残っているのかよくわからないけれど、時代考証とかどうなっているのか…と思いながら読んだ。すごくマッチョな価値観が透けてみえて、ちょっと引いてしまった。

    0
    投稿日: 2016.01.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これはアツい!!アツいぞ!! 時は宝亀十一年(780年)、陸奥(みちのく)の蝦夷(えみし)たちが一丸となり、朝廷軍と戦った。その頃のお話。 「蝦夷とはなんであるか。それを朝廷と蝦夷の双方に示すお覚悟かと」(p.26) 「朝廷とは無縁の……対等の国になるでありましょう。」(p.30) 「黄金や土地を守るだけの戦さであるなら俺も首を横に振る。しかし、蝦夷の心を守る戦さとなればこの身を捧げてもいい」(阿弖流為・胆沢) 「朝廷軍は蝦夷を人と思うておるまい。それに対して我らは戦っている。なにも求めておらぬ。人として扱うなら従いもしよう」(飛良手・胆沢) 「諦めさせるには五十年もかかる。敵は陸奥の黄金を断じて捨てはすまい。その間、いかに負けぬ戦さを重ねるかが我らの役目だ。喧嘩ではない。これからが知恵の見せ所ぞ。」(母礼・黒石) 「互いに果てたときは、あの世で兄弟の契りを結ぼう。だが……まだ死ぬな。」(諸絞・和賀) 「寄せ集めの朝廷軍になど負けはしない。蝦夷の強さはこの仲間の結束にこそある。」(p399) 週刊少年ジャンプと大河ドラマの良いとこ取りをしたようなアツさと力強さとテンポの良さで、とにかく心がアツく燃える!! 上巻は、歴史で習うワード「坂上田村麻呂、蝦夷討伐」の前夜編、と言ったところ。 下巻も更にどきどき!

    0
    投稿日: 2015.08.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治の生まれ育った町・岩手を含む東北地方に住む蝦夷たちの物語。 自然が雄大だなぁ、と思う。 歴史物は戦闘シーンが想像しにくくて読み飛ばしちゃうことがあったんだけど、これはすごく丁寧に書いてくれてるからじっくり読んでしまった。 阿弖流為、母礼を始めとする蝦夷たちの友情は温かくて、阿弖流為と佳那、飛良手と滝名の恋愛は微笑ましくて、人間模様も素敵に描かれている。 坂上田村麻呂の名前は(お、出てきましたな)って感じで登場してて、これからどうなるかは知ってても下巻が楽しみになる。 こんな美しい東北に地震と津波があってから、そろそろ4年になるのだなぁ。

    1
    投稿日: 2015.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人としての 尊厳のために 朝廷軍と戦う 阿弖流為たち 蝦夷のみなさん!! セリフがいちいちカッコいいです。下巻が楽しみ(*´ω`*) しかし 名前が難しかった!

    0
    投稿日: 2014.12.08
  • 上巻は、痛快なくらいの蝦夷(アテルイ)陣営の朝廷に対する勝ちっぷりに喝采

    氏が東北の出身ということもあろうが、歴史の教科書では、東北の蛮族(蝦夷)が坂上田村麻呂に平定されるというそっけない記述しかないものを、平定された側である蝦夷側から丁寧に書き込まれている。当初は各地域で縄張りをもって独立していた蝦夷の各長が、アテルイ・母礼を中心に一体となり、朝廷のしかける戦争に立ち向かい、再三にわたり勝ちまくるという痛快なストーリー。各地域を代表する長たちの性格がしっかりと書き込まれており、リアリティーたっぷりに読んでいける。

    1
    投稿日: 2014.08.24
  • 蝦夷討伐の物語

    本作はアテルイがまだ少年と言えるところから始まり、各集落ごとに朝廷軍と戦っていたのを、物部氏の金銭的援助を得て蝦夷軍団を育成し、朝廷の大軍を相手に戦い抜く筋書きとなっいてます。 もちろん史実が前提なので、最後には坂上田村麻呂に降伏し、処刑されますが。 アテルイに関する史記は殆どなく、『続日本記』などごく少数に記録が残るだけで、しかもそれは朝廷側から描かれた記述です。 それをエンターテイメントとして蝦夷側から描いた点は非常に面白かったです。 仕掛ける策が悉くヒットして連戦連勝が続くあたりは、ちょっと上手くことが運びすぎな気もしますが、その勢いでぐいぐいと読ませます。 みずほ総研の情報誌『Fole』における高橋氏の対談記事によると。 史記には記録皆無のアテルイ軍ですが、郷土資料を探すと色々逸話が見つかるそうです。 町おこし的な意味もこめて各市町村がそれぞれの史料の編纂を試みたところ、文字では残っていない史実も口伝では色々伝わっていた為、まとめることが可能だったとか。 これを地域毎に照らし合わせると、見事に合戦の戦場がどのように動いたか戦線記録が浮びあがったようです。 なので、本作で展開する戦のある程度は史実なんだろうなぁ……と思い、読み進めました。

    3
    投稿日: 2014.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    奈良~平安時代に朝廷は東北地方に住む蝦夷と呼ばれる人々を獣同等以下として扱っていた。蝦夷の尊厳を賭けて、蝦夷の人々は朝廷に立ち向かった。 朝廷の権威を示すという大義 と 人としての尊厳を守るという大義 セリフが一々かっこよく、心に響く。とても面白い。

    1
    投稿日: 2014.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    蝦夷の阿弖流為が主人公の小説。 テンポのいい展開で、蝦夷の面々が格好よく、単純に面白い。 時代的にコレはどうなんだ?と思うところもあるが、朝廷軍を蝦夷がバッサバッサと倒していく様がアツくて、痛快。 下巻が楽しみ。

    2
    投稿日: 2013.11.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    並行して読んでいる風の王国は、津軽蝦夷と渤海国の話ですが、これはさらに100年以上前の8世紀末、陸奥の蝦夷阿弖流為(アテルイ)が主人公。前にNHKでドラマ化していましたが、かなり原作をいじってます。原作のほうがかなり出来がいいです。特にアテルイの軍と朝廷軍の戦いの場面など非常に面白いです。総兵力でははるかに劣っても、局地的に数的・戦略的優位の状況を作り勝利する様は、まさにランチェスター戦略の弱者のとるべき戦略。勉強になります。

    1
    投稿日: 2013.10.06
  • 熱い

    男たちの全てをかけた生き様。 男が男に惚れたら、こんな人生を送ることができるであろう。 この国に誇りを持てる一冊。

    1
    投稿日: 2013.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第34回(2000年) 吉川英治文学賞受賞 内容紹介 amazon 辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。8世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弖流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。

    0
    投稿日: 2013.05.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    再読。 この著者の東北シリーズはどれも面白いが、個人的にはこれが一番好きである。 朝廷の扱いに立つ蝦夷。その蝦夷をまとめる胆沢のアテルイ。読ませる。

    2
    投稿日: 2013.01.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    歴史小説はあくまでも小説。その視点にブレがないから高橋さんの歴史モノは楽しめるのかも。へんに説教じみた似非歴史家の小説は滑稽。

    0
    投稿日: 2013.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    八世紀の陸奥国と朝廷との闘い。 この時代のことは、天皇を中心とした歴史しか知らないので、興味深く読み進めることが出来た。 言葉使いや言い回しが当時の実態を表しているのかは、やや疑問だが、スピードに溢れた展開には十分惹きつけられます! 歴史的には、坂上田村麻呂により蝦夷が制圧されることは分かっているので、下巻を読むのが少し切ないです!

    1
    投稿日: 2012.12.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    坂上田村麻呂の時代の、朝廷VS蝦夷を蝦夷側から語った歴史小説。20年にも渡る戦争をリアルに、でも爽やかに熱く描いていて読み応えあり。主人公の阿弖流為(アテルイ)と参謀の母礼(モレ)をはじめとする、志をもった漢たちが最高にかっこいい。

    1
    投稿日: 2012.11.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2012-112 陸奥シリーズにはまったきっかけの本。 風の陣を読んでから読むとまた違った感覚に。 やっぱり、嶋足の結末が気になるけど新しいリーダーのもと結束していく蝦夷たちの戦いは圧巻。

    1
    投稿日: 2012.10.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高橋克彦さんの本はミステリー、エッセイとも好きですが、歴史本は始めて読みました。アテルイ達が蝦夷の未来を見つめ選んだのは、 目先の朝廷との戦に勝利する事ではなく、本当の意味で蝦夷の未来を繋いでいく道標となるための戦術。悲壮な策でした。涙、涙です。

    2
    投稿日: 2012.10.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    八世紀に強大な勢力を持つ朝廷に真っ向から立ち向かった我らが阿弖流為。今、自分が住んでいる岩手の大地を阿弖流為が縦横無視に駆け巡ったと想うと感慨深い。 いつの時代も中央が地方に介入する構図は変わらないのか。のんびり平穏に暮らそうとしても、中央が余計な事をしてくれる。そして、必要な事は何もしてくれない。阿弖流為のように断固闘うしかないのか。 血が滾るなぁ。

    1
    投稿日: 2012.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    高校の日本史の授業で 「坂上田村麻呂が蝦夷平定、蝦夷の首領の名前は阿弖流為。」と習い、 名前だけは記憶に残っていた人物。 上巻は若きリーダー阿弖流為が、中央政府の侵略から蝦夷の土地、民、誇りを守るために、 仲間の飛良手や百礼と共に立ち上がります。 兵の数では到底勝てそうにもない朝廷軍を相手に、 何十年先もの蝦夷を見据えた策と地の利で「負けない戦」を続ける姿に胸が熱くなりました。 平定された蝦夷側からの視点で展開される話は大変興味深かったです。 下巻は田村麻呂が登場するし、 史実として結末を知っているとはいえ読むのが楽しみです。

    1
    投稿日: 2012.07.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    大和朝廷に立ち向かう辺境の民族の若きリーダーという構図は、スケールは全く違うが、「カエサルを撃て」の主人公、ローマ帝国に立ち向かったガリアのヴェルチンジェトリクスを想起させる。 ただし、本作では蝦夷側が常に正義であり、阿弖流為や飛良手、母礼などの蝦夷側の人物の魅力がかなり空想を交えて盛られている一方で、大和朝廷側は蝦夷の引き立て役に貶されている。そのため、史実性などは期待せずに読むのがいい。三国志演義のような活劇だと思えば楽しめる本だと思う。 大和朝廷側に坂上田村麻呂が登場する下巻では蝦夷側にも影が出てくるはずなので、また違った内容になるのかも知れない。

    1
    投稿日: 2012.06.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    友人(注:女の子)オススメの「漢泣きする本」。 八世紀の東北を舞台に、親や子や美しい山や空を守るために戦う蝦夷の男達の物語。 熱かった。圧倒的な数の敵と戦うために結束して知恵を絞る戦いぶりも熱いし、アテルイ以下の男達の友情も厚い。 上巻はまだまだ蝦夷軍優勢、という感じだったがそれでも戦の場面はハラハラした。下巻はいよいよ、坂上田村麻呂が出てくるようなので一層盛り上がりそう。

    1
    投稿日: 2012.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    地図がほしいなあ、、というのがまず第一ですが、世の中便利なもので、Google Mapにアテルイに出てくる地名と、その地名に関する本文の中の描写(簡単なもの)が落としてくれているものがあります。これで安心。 お話としては胸熱くなる、で、評価する、しない以前に好き。 ただし、アテルイが若ーいころからあんなに「リーダー」の資質を見せまくっていて、そこらへん、もっと葛藤があってもいいような。。まあ、そこまでのビルドゥング・ロマンスも取り入れてしまうと長くなって仕方ない、というのもあるだろうけど。。

    0
    投稿日: 2012.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    8世紀、古代東北の蝦夷たちと朝廷との戦い。主人公は蝦夷の阿弖流為(アテルイ)。   地名や人名がなかなか馴染めず、ページを戻って読み方を確認して……と時間がかかったのも序盤だけで、アテルイを支える飛良手(ヒラテ)と母礼(モレ)が出てきてからは面白くてどんどん読み進められた。 上巻は数は劣るものの戦術にて優れている蝦夷側の勝ち戦続きで、かえって朝廷側の方を応援したくなるくらい。下巻が楽しみ。   アテルイの父、阿久斗(アクト)とモレ、猛比古(タケヒコ)がお気に入り。

    1
    投稿日: 2012.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    蝦夷の棟梁にして朝廷と争ったアテルイを主人公に据えた歴史小説。熱い内容だった。読みながら思わず目頭が熱くなること数度。

    1
    投稿日: 2012.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    奈良時代~平安時代にかけての、朝廷と東北の対立を描いた歴史小説。東北側の視点から描かれており、登場人物が魅力的。 2012/2/25

    1
    投稿日: 2012.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    黄金を求める朝廷に対して、蝦夷の誇りと土地と民を守るために戦う姿を描いた作品の上巻。下巻では征夷大将軍坂上田村麻呂と戦っていく模様。上巻での蝦夷は策がことごとくはまって連戦連勝の圧勝。朝廷軍が舐めすぎ&志気低過ぎで弱すぎだな~兵站の確保って大事だね、腹が減っては戦は出来ぬ!まさにその通り。あと地図があると場所のイメージができて良かったと思う。 ジブリ映画「もののけ姫」のアシタカは蝦夷。金持ってたし、この辺の時代設定だったんだな。シシ神の森は縄文杉の森で。ま、この本とは何の関係もないけど(^_^)ゞ

    0
    投稿日: 2012.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高橋克彦著「炎立つ」がとても面白かったので、同氏の東北三部作である「火怨」を手に取る。 主人公は8世紀の蝦夷の若きリーダーの阿弖流為(アテルイ)。優れた戦術家である母礼と共に朝廷軍に対峙していく。 当時の蝦夷はまだ小さな部族集団が群割割拠していたのだが、阿弖流為のリーダーシップの下に軍備を組織化していくことになる。 上巻は蝦夷側の上り調子が続き、ストーリー的にはやや単調。(「炎立つ」は、攻守が入れ替わり、ハラハラドキドキ感が強かったのだが) 下巻はいよいよ坂上田村麻呂が登場することになり、面白い展開になることを期待している。

    0
    投稿日: 2011.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    じつにおもしろい。 読み進まずにはいられない。ストーリーもそうだが、合戦における細かい駆け引きや作戦の読みあいなどが緻密。これは高橋克彦氏の持ち味なんだなあ。 物部氏との関係や、大国主との関係などを持ちだすところはとってもおもしろい着想! 唯一残念なのが、狩猟民、山の民としての蝦夷、という描写がないこと。ぼく自身の好みとしてだけど。あと、古代という感じもあまりなくて、九戸党の連中と同じ人たちみたいだった。 でも、付けたしのような男女のドラマとかはなくて、とってもサバサバしてるし、心意気や情熱は思い切り描いても、まるでマチズム満点の男らしさ強調とかはなくて、じつに気持ちのいい、第一級の娯楽小説であることは間違いない!

    1
    投稿日: 2011.11.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    転勤で岩手に2年弱住んで、 この地域の歴史に興味を持ちました。 岩手を離れることになって、 この本を読んでみようと思い、手に取ってみました。 活き活きと描かれており、 あっという間に上巻終了してしまいました。 蝦夷が朝廷に連戦連勝。 ここから、動いていきそうな予感がします。 それにしても、岩手の地理が分かっていないと 理解しづらいんじゃないかなぁ。

    1
    投稿日: 2011.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ちょっとくすぐったくなるくらい、蝦夷がかっこよく書かれている 戦記部分は史実にのっとっているっぽい 彼らの住まいは「竪穴住居」「茅(葦)葺きのチセ」などが主?都の館に住んでいる人から見たら、それは「野蛮人」の住む家に見えるのだろうか・・・。 724多賀城築城 774蝦夷宇漢迷公宇屈波宇(ウカンメノキミウクハウ)が桃生城攻撃 780伊治公砦麻呂(コレハルノキミアザマロ)の蜂起/阿弖流為(アテルイ)18歳 789巣伏の戦い・大墓公阿弖流為(タモノキミアテルイ)&磐具公母礼(イワグノキミモレ)×紀古佐美&丈部善理(戦死)

    1
    投稿日: 2011.10.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    勧められて読みました。坂上田村麻呂と戦った蝦夷の物語です。朝廷には絶対に勝てないとわかりながら、蝦夷の誇りをかけて戦うということに対し、共感するのは難しかったですが、引き込まれました。

    0
    投稿日: 2011.10.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    時代は8世紀末。そもそも朝廷が東北に目を向けたのは、黄金が取れることが伝わったかららしい。 同じ時代の黄金の東大寺大仏建立の話「国銅」を読んだばかりである。 西から北から、奈良の都を眺めた気分になれる。 数少ない資料から、想像を膨らませ、数々の胸のすくような奇策の連続となる戦の描写は本当に面白い。読むのはたぶん3度目ぐらい。

    1
    投稿日: 2011.10.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北地方に実在したとされる蝦夷の勇者アテルイをモデルにした歴史小説。夢中になり一気に読み終えました。丁度地震の被害が大きかった地域です。

    1
    投稿日: 2011.10.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高橋克彦「蝦夷3部作」の最高傑作。理不尽かつ圧倒的な力で抑えつけようとする中央の権力に対し、守るもののために立ち上がる滅びの美学。辺境と蔑まれながら、朝廷の興味から遠く、平和に暮らしていた蝦夷(エミシ)の民。黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に民の希望を担って戦った英雄『阿弖流為アテルイ』の生涯。中央に対し戦いを挑み、蝦夷の心を守り戦い抜いた感動の名作。アテルイのように生きたいと思わせる作品。

    1
    投稿日: 2011.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    友情とは、友達とは・・・ 少年期から青年期にかけて読んでもらいたい1冊です。 生涯を貫く友情の物語です。 幕末、戦国時代と歴史好きは多くいるが、鎌倉時代など触れる機会が少ないため、非常に新鮮であった。 個人的にはNHK大河ドラマの原作となりうる作品であると思う。

    1
    投稿日: 2011.09.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白い。 胆沢、伊治、東和、多賀城・・・、出てくる地名をネットで調べながら読んでいます。 位置関係が分かる古地図のようなものがあったらなぁ〜。

    0
    投稿日: 2011.07.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北の蝦夷の英雄アテルイ(作中は漢字を当ててあるが、難しい)の若き日を描いて、ひじょうにカッコイイです。 東北は蝦夷の土地。 724年に多賀城が築かれ、鎮守府将軍が置かれるが、領土の境界線が引かれたまでのことだった。 ところが多賀城付近で黄金が発掘され、ちょうど東大寺で大仏建立にむかうところだったので、大きな魅力となる。 陸の奥に棲む蛮族と蔑んでいる蝦夷を、朝廷は威信をかけて征服しようとする。 が、自分たちの土地を守ろうとする蝦夷の熱意と知恵に翻弄され、この巻では、ほとんど負け続け… もともと一つにまとまってはいなかった蝦夷。 胆沢の長の息子でまだ18歳だったアテルイが、朝廷深く入り込んだ人物・伊治公鮮麻呂(これはるのきみあざまろ)に将来を見込まれ、反乱を起こす契機となります。 頭の良い黒石の母礼(もれ)など、戦友との信頼が築かれていく様子に心温まります。 物部が蘇我に敗れて以来、奥地に暮らしていて、協力を申し出る。 物部氏は予想外に文明的な生活を営み、訪れたアテルイらも驚くことに。もともとアラハバキの神を信仰しているという共通点があったとは。鉄床の神さまなのだとか。 山奥に青年を集めて兵士を選び、弓や乗馬の訓練を重ね、向いている役を選ぶ。 戦いの行方も、勇壮。 この時代だと山川の自然を生かした騎馬と歩兵による戦いなので、一般人にもわかりやすいです。 大負けした朝廷側がいったん平和策に転じ、大伴家持を送り込む。 既に高齢で穏和な性格で、彼が赴任中は大きな争いは起こらないのだったが…

    1
    投稿日: 2011.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高橋克彦氏の陸奥三部作の1つで、蝦夷の指導者アテルイを主人公とした小説です。読んでみて、とにかく蝦夷の心意気に痺れました!蝦夷の力を結集して、中央から派遣された大軍を翻弄するという痛快さもさることながら、中央の横暴に対し、阿弖流為や母礼を中心として蝦夷の心を守ろうとする姿勢に共感しました。先に読んだ『天を衝く』も九戸政実が蝦夷の心をもって中央の大軍と渡り合う物語ですし、作者の東北に対する熱い想いが伝わってきますね。 読了日 2011年6月

    1
    投稿日: 2011.06.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本史の教科書には、征夷大将軍坂上田村麻呂、東北にて蝦夷の反乱を討伐。と、言葉短く記されている出来事を、討伐された蝦夷サイドから描いた歴史小説。勝者によって記されてきた歴史の中では、学び得ないマイノリティの戦いと、敗ける美学をしる。下巻ラスト数十頁は、ただただ泪かわ止まらない。このマップを見つつ読めば楽しさ倍増である。http://maps.google.co.jp/maps/ms?ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=118345334638633105804.00047cb40d18737d7d0e1

    1
    投稿日: 2011.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    10年以上前に読んだことがあるのですが、細かな内容も忘れたので、 「風の陣」の続編という視点で読み直すことにしました。 「風の陣」の内容を受けて改めて読み直してみると、当時の陸奥の様子がよく分かりました。 発刊時は何も考えずに一つの作品として読んでましたが、 前半は結構唐突な展開になってたんだなぁと思いました。 前後の関係も分からないまま、鮮麻呂が反乱を起こし、 その手助けをアテルイが行うのですが、如何にも唐突に話がスタートしています。 「風の陣」を読んだ後だと、それがよく分かります。 この作品をまだ読んでおられない方は、まず「風の陣(全5篇)」を読んだ後に 読むことを強くオススメします。 物語の幅が全く違ってきますので。

    1
    投稿日: 2010.12.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辺境の地に住み、朝廷から人として扱われてこなかった陸奥の民、蝦夷。彼らは小さな集落で生活をする民族で山々に散らばって平和に暮らしていた。しかし、蝦夷の地で金が取れる事を知った朝廷は目の色を変えて蝦夷の地を奪略しようと 戦いをしかけていた。 朝廷の下に従えていた蝦夷が謀反を起こした事をきっかけに、蝦夷と朝廷の戦い激化。 蝦夷は その一件より 一つに纏まり 朝廷の大群に立ち向かい、 朝廷軍は 身内を殺された事や威信にかけて 躍起になる。 リーダーとなるアテルイと よく頭のまわる策士の母礼の最強タッグを中心に 心強い仲間が増え、兵力も拡大していく蝦夷。 蝦夷と朝廷では兵力が1:5という差でも 奇襲策を用いて 対等に戦いのけるのである。 戦いのシーンはもちろん 母礼の策に躍らされる朝廷軍が また面白い。 てか 母礼かっこ良すぎだ。 歴史が苦手な私でも とても読みやすく、後編もとても楽しみになる作品 果たして 蝦夷の行方は!

    1
    投稿日: 2010.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    真偽のほどはともかく、日本史の知らない一面。ボクが小・中学校の時は、歴史の授業に登場もしなかった人物。やはり日本は、民族の集合体なのだ。

    1
    投稿日: 2010.10.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何度読んでも泣きます・・・ 熱い男達の物語。 ストーリーはシンプルだけど、それだけに素直に何度でも感動できます。あのセリフとか、あのシーンとか、思い出して胸がジーンとなります。

    1
    投稿日: 2010.09.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    坂上田村麻呂が出てる本が読みたい…と思って手にした本でしたが、いい意味で期待を裏切って頂いた!! 痛快な会話の数々は、明るく、希望や活気にあふれている。 蝦夷と呼ばれ、蔑まれた暗い話では決してない。 むしろ、こっちまで元気になるような話でした! 登場人物たちも、それぞれがとってもいい味を出してる! 剛の者、知の者…彼らは確かに生きて、戦っていたんだな…と 確かに『いたんだな』と不思議と感動を覚えました。 …私が東北出身者だからかな???

    1
    投稿日: 2010.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み終えた感想は、もっと早く読めば良かった。 坂上田村麻呂の事は、授業で習ったのに阿弖流為や母礼の事は全く知らなかった。歴史が歪められるのはよくあることだけど、できることなら真実を知りたいし、伝えて欲しい。 勝てば官軍。その陰の理不尽な現実を描いた物語。 己の意思を貫き、真っ直ぐに生きた強さ、切なさには心を揺さぶられる。

    1
    投稿日: 2010.09.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ・12/24 スケールが大きくすごいという本屋の推薦で思わず買ってしまった.本当は「炎立つ」でも読んで陸奥を思い出そうかと思っただけなんだけど、まあこっちも舞台が陸奥だってから、読んでみようと思う. ------------------------------------------------------------------------------------- 平成17年(2005年) ・1/4 再開.時々泣ける場面がある.男の友情というか同士の結束というか、命を賭けて相手を信頼するってなんか久し振りでかっこいい.この本を読んでる途中で年を越したわけだが、年末にとうとう終わりを告げられた.新しい自分にこれでどうしてもならないといけなくなった. ・1/7 読了.スケールはそこそこ大きくてなかなか読み応えがあるが、あまりに美化し過ぎかもしれない.でもまあ面白いには変わりないから続けて(下)も読みたい、まだ買ってないけど.

    1
    投稿日: 2010.09.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    蝦夷の地にある黄金を欲しいがために侵略を謀る朝廷と その侵略を阿弖流為を筆頭に阻止する歴史小説。 勇猛果敢な主人公阿弖流為に力添えをする部下というありふれた構図なんだけど、特に策士の母礼がやばい ここまで計画通りに蝦夷無双が続くと現実離れしてやいないか?とも思わせる。 そして、好敵手とも幼馴染ともとれる坂上田村麻呂との好戦。 やばいわ。久々に涙線に語りかけられたわ。「泣いていいよ」って。 武士道とは違う、蝦夷の生き様とくとご覧あれってかんじ。文句なしすぎる面白さ! 圧倒的にもう一度読みたい。 【個人的豆知識メモ】 当時(奈良時代)は大仏を建設中?でどうやら大量の黄金が必要で この黄金は中国から輸入してたらしい。それで朝廷は蝦夷の地で 発掘できることを発見し、蝦夷の地がターゲットになったのが事のはじまりらしい。

    1
    投稿日: 2010.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めて読んでから7、8年立っていますが、年1、2回読み返す本。 未だに涙してしまいます。 キャラクターが生き生きしていてかっこよくて、だからこそ最後が切ない。 男が惚れる男って凄く魅力的ですよね。

    1
    投稿日: 2010.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北を舞台にした歴史小説のシリーズの最初の物語。この後、「炎立つ」「天を衝く」と時代が続く。どれを読んでも本当に面白いが、この作品はやはり吉川英治文学賞を取っただけのことはある。高橋克彦を初めて呼んで大好きになってしまった本。各地にまつわるこのような面白い本があれば学校の日本史の勉強も大分違ったような気がするなぁ。でも学生の時にこの面白さはわからないかもしれない。うーん、難しいなぁ。

    1
    投稿日: 2010.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とにかく、一気に読める! 歴史上の人物が書かれているので、結末は分かりきっているのですが、とにかく先が気になってしょうがないです。 歴史上では、日本統一の妨げになったと言われている「アテルイ」 でもこれを読むと、彼等の憤りや戦わなければならなかった想いが、胸にズンズン響いてきます。

    1
    投稿日: 2009.11.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本史の上では単なる反逆者として扱われているアテルイ。 しかし、その蝦夷であることの誇りや、その思いは読者の心を打ちます。 戦略的な事柄が多く出てきて分かりにくいとお思いになる方もいるとは思います(そのために星4つにしなければならないのが残念)が、それを考慮しても、胸が熱くなること間違いなし! 泣けます!

    1
    投稿日: 2009.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    もう何度目かわからないくらい読んでます! 「火怨」「炎立つ」「天を衝く」で陸奥3部作と言われていますが、その中でも たぶんいちばん熱い話だと思います。 どのキャラクタも最高だし、結末の切なさ、読後感も最高です!!! 時代小説ではあるけど、しゃべり言葉は結構現代チックなので、読みやすいと思います。読んだことのない方は絶対に読んでみてください!

    1
    投稿日: 2009.10.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    780年ごろ。蝦夷と朝廷軍の戦いを描いた作品。朝廷軍は初代征夷大将軍の坂上田村麻呂であるが,対する蝦夷の総帥とも言える人物が阿弖流爲(アテルイ)である。そして,その義理の兄にあたり,参謀として大軍の朝廷軍を少数の蝦夷連合軍が対抗する戦略をめぐらしたのが母礼(モレ)である。 本小説は,蝦夷側からかかれており,朝廷からは人としての扱いを受けず,屈辱を重ねてきた蝦夷の”蝦夷としての誇り”を守るために戦った男達の話である。 小説は蝦夷が朝廷軍から攻撃されつつも,母礼の鮮やかな策略で大軍を破るという痛快な場面が多く,また,そんな緊迫した場面がありながらも,笑いを誘うような武人達のやりとりがあったり,からっとした小説であるが,下巻の後半以降は,手に汗握る場面の連続,感動場面の連続でここに記すことはあえて避けるが,最後の最後に朝廷側の大将田村麻呂が言った『俺もそなたらの側に生まれたかったな』という一言が胸の奥に染み渡るような作品。 ★4つなのは,好みとしての問題だが,小説の合間などに,”現在の地では○○で・・・”とか”これは現在ではこのように取扱われている”とか,史実に裏づけされた記述などがあれば,★5つとしたはず。 阿弖流爲は史実として史料で2回現れるらしい。一つは衣川から巣伏にかけての戦いについての紀古佐美(朝廷側大将)の詳細な報告で『続日本紀』にあり,もう1つは阿弖流爲の降伏に関する記述で『日本紀略』にある。(wikipedia) このため,大部分が創作であることには違いないだろうが(それがいけないわけではなく,少ない史実をもとに,小説を組みたて,ここまで感動する物語を描ける著者に感服するのだが),現在の土地を訪ねた感想であるとかがあれば,歴史小説好きには更に本小説に引き込まれて言ったと思う。 人の好きずきと書いたのは,そのように,現実と小説の中の場面とを行ったり来たりするのが,話が途切れるようで嫌だと言う人もいるかもしれないということからである。 しかし,今回,高橋氏の小説を始めて読んだが,手元には炎立つも既に準備されており,これから読むのが楽しみである。 全2巻。

    1
    投稿日: 2009.07.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    副題が「北の燿星アテルイ」ということで、蝦夷の英雄アテルイ(阿弓流為)の物語です。文庫で上下2巻で、北方謙三の三国志を読んだ後としてはちょうど手ごろな長さであり、親父のから借りて読み始めました。国は違えど三国志で改めて歴史ものの面白さを実感し、日本の歴史ものに久しぶりに触れてみました。 アテルイについては、全く知らず、登場人物では坂上田村麻呂を唯一知っているだけで、なかなかな登場人物の名前の漢字表記にも馴染めず、ダラダラと読み進めていました。ただ登場する地名は宮城県在住の私にとってはなじみの土地が多く、それは読み進める意欲を助けてくれるものでした。 三国志の北方ワールドの後なだけに、北方の『男気!』に対して、なんか淡白で物足りないっているのが最初の読後感です。 主人公のアテルイ(阿弓流為)のほかに多くの魅力的な人物がいるのですが、彼らの人間臭さが伝わってこず、ひどい言い方をすれば、2次元平面のアニメを見ているようでした。 坂上田村麻呂との最終戦へに向けての部分は、盛り上がりを期待したのですが、いま一つという感じでした。ただアテルイ(阿弓流為)という蝦夷(東北)の英雄を知ったことは教養としてプラスにはなりました。

    0
    投稿日: 2009.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    憎みきれない敵役が多い高橋作品ですが、本作もしかり。 なにより主役である蝦夷達の侠気がたまらねえ。

    1
    投稿日: 2009.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    涙なしでは語れない…! とにかく、蝦夷の男たちに惚れます。 アテルイとモレ以外にも、良い男、いっぱいいるよ…!! 朝廷を手玉に取った男たち。 …とか書くと、なんか話変わるな…(笑)

    1
    投稿日: 2009.01.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全2巻。 坂上田村麻呂の東征を みちのくの立場から描いた物語。 朝廷から見れば蛮族でしかなく、 人ならぬ物達と蔑まれ続けた蝦夷の民。 征伐するのが当然と 正義の名の下に起こした戦争は、 誰のための正義だったのか。 歴史を記すことをしなかったために、 語られることが無かったみちのく側の言い分を、 鮮やかに描き上げた傑作。 もうね。 涙が止まりません。 みちのく人には是非読んでもらいたい。

    0
    投稿日: 2008.12.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ここから、はじまる。蝦夷の長として、自分たちの誇りのために、アテルイは朝廷に戦いを挑む。己の利益しか求めず蝦夷を人と見ない都への宣戦布告は、やがてアテルイに、田村麻呂との出会いをもたらす。

    1
    投稿日: 2007.12.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    また読んじゃったよ。。。 また泣いちゃったよ。。。 なんでかなー。 熊谷達也の『荒蝦夷』は歴史事実に沿っている気もするが 読んでいる者の心を捉えるのはやはりこちらか。 歴史事象ではなく、物語として深く心に染み入るのだ。 思い出しただけでも泣けてくる。 やっぱしいいなー、この作品。

    1
    投稿日: 2007.10.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    蝦夷と朝廷の壮絶な戦いが、今始まる。 比較的知られていなかった、東北の 歴史をお勉強しながら、民族の存続をかけた戦いを。

    1
    投稿日: 2007.10.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    <再々読>血が熱くなる小説。ラストは号泣必至辺境の地に住む、人にあらぬ蝦夷と蔑まれた陸奥の民。蝦夷の平穏と誇りをかけて朝廷と戦うアテルイが主人公。古代東北は謎が多く、アテルイについても近年再評価されだしたばかり。謎多い古代東北史を著者の想像を史実にからめて熱く、鮮やかにストーリー化。

    1
    投稿日: 2007.09.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今まで読んだ本の中で、一番感銘を受けた本。誇り高く生きるとは?永遠につづく時代の流れの中で、自分達の世代が果たすべき役割とは?など、非常に考えさせられる。歴史小説が好きになった、きっかけの本。一冊だけ選べと言われたら、迷わずこの本を推す。

    1
    投稿日: 2007.06.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私は蝦夷にまつわる話を知らなかったせいか、話にすんなりと入っていけました。たんたんとした文章のように感じましたが、この話にはそれが良かった。終わりは号泣。こんなに泣ける話はなかなかありませんね。

    1
    投稿日: 2007.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    朝廷と長きに渡り戦い続けた蝦夷。 そしてその若きリーダーアテルイの生き様を描く。 個性の強い人間達が、皆アテルイに惹かれ運命を共に生きる。

    1
    投稿日: 2007.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    上・下の2巻。 前述した『炎立つ』よりも前の時代(坂上田村麻呂の頃)が舞台。最後は涙無しでは読めない。 ちなみにアテルイとモレの慰霊碑が清水寺にあったりします。

    1
    投稿日: 2007.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    陸奥の歴史を面白く勉強できる1冊です。金が欲しくて北の地を蹂躙しようとした朝廷に対抗するため蝦夷をまとめて勝てない戦いを挑んだアテルイとその周辺の人達、 朝廷側の将軍や戦いに参加せざるえなかった人達を単なる善悪だけで判断せずちゃんと描きこんでいます。 「義」があり「武士道」があり男たちの「志」と「生き様」に心惹かれます。

    1
    投稿日: 2007.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新規購入ではなく、積読状態のもの 2010/11/13〜11/18 高橋氏のみちのく三部作のひとつ。蝦夷の中でもっとも有名なアテルイを主人公にした大和政権との戦いを描く。歴史は勝者の記録、というが、まさにこの時代の陸奥を生き生きと描く、高橋氏の真骨頂が現れている。後編も楽しみ。

    1
    投稿日: 2007.01.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ほんとめちゃめちゃ面白い!完璧すぎる物語。みんなかっこよすぎる!!上下の2冊だけど一日で読みきれる。この本のせいで寝不足。

    1
    投稿日: 2006.10.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    泣ける。ひたすら泣ける。 単に私が男同士の友情モノに弱いからかもしれないけど、でも泣けるんだよ! ぐいぐい引き込まれる文章と展開で、読んでて飽きない。 でも泣きながら読むと本がデロデロになってだめだよね。

    1
    投稿日: 2006.09.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『炎立つ』の作中で安倍貞任が見た夢に登場する白装束の男、阿弖流爲。蝦夷の魂を後世に伝えた若き英雄の姿を描いた作品。

    1
    投稿日: 2006.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東北の地に生きる人々、そして武士の壮絶な歴史ロマン。 時代背景は『火怨』→『炎立つ』→『天を衝く』と続く。 格好良い生き方の男達に惚れますよ!涙しますよ!引き込まれますよ!

    1
    投稿日: 2005.10.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    倭朝廷支配の元では決して書かれなかった蝦夷の雄、阿弖流為の物語です。小説ですので阿弖流為達蝦夷側が格好良すぎるのですが、それが非常にいいです。たくさんの、教科書では語られることのない歴史のひとつです。

    1
    投稿日: 2005.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    重いって。日本史の中でアテルイを知ってる人って物凄く少ないんじゃないかな。地元の人ですら知らないと思うんだけど。今まであまり焦点が当たってないところを取り上げてるのが良いですね。物部氏が後ろにいたと言う説が全面に出てて面白い。しかし歴史小説が幾ら虚構の世界であるといえど、もうちょいと虚構を忘れさせるような描写だったら迫力があったのになぁ。もったいない。話の筋は面白いのに、ちょっとした会話なんかで冷めてしまう。

    1
    投稿日: 2005.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高橋克彦という小説家は何やら妖しげなものばかり書いてる、縁のない人だとばかり思っていた。とんでもなかった。拙者の「根っこ」を揺さぶるすごい人だったのだ。

    1
    投稿日: 2004.12.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最近、こういうアツい小説を読んでいない。この世に生まれてきた喜びは、こういう小説を読むことにこそあると思うのだが...。ついつい忙しさにかまけて、読む本の数自体が少なくなっているから、仕方ないか。もっと本読まなきゃ。

    1
    投稿日: 2004.11.07