
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
芥川賞には何も期待していないが(たまに面白いのがあるからこれは困るw)、現実なのかVRの世界なのかよくわからないし描写から全く風景が想像できないし、内容的には職を奪われた人が再就職するのが困難だとかいう社会問題の一部を訴えているようにも思えるが形を成さない。ゾンビの定義もよくわからないし、ゾンビに掘られた入れ墨のメッセージも意味不明で、選考者ってなんでも難しく書かれたものを賞に上げて俺らはこんな作品を選ぶような高尚な人間なんだぜって自慢したいだけなんだろうかと訝しく思わずにはいられない。 とにかく〇〇のような~、××のように~って文法がみだり打ちされているがどれも全く比喩の対象が意味不明で無駄な文字列だけで文字数を稼いだ内容。 まぁいつものように賢い人には面白いんでしょうね。
1投稿日: 2026.10.05
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文体のエキセントリックさと独特さから、最初は読みにくく感じた。ただ、読み進めるうちに昨今すごく身近になっているテーマに感じた。 労働によってしか人が繋がれなくなっている。働かざる者食うべからず=だれかの役に立たないと存在してはいけない、という現代社会の強迫観念を体現していると思った。 アラスカ(=社会規範に馴染めず一見役に立っていないように見える存在)に対して、主人公と制作者が、それ自体が人間足らしめると評価している文から、人間の不完全性みたいなものに対する寛容や救いを感じた。
2投稿日: 2026.10.04
powered by ブクログ最後の最後までよくわからなかった VRゲームの世界が主人公の中では現実の世界となり、そこで自分の役割を見出して過ごしているところまではわかったけど、そこから何もわからなかった
0投稿日: 2026.10.03
powered by ブクログ流石芥川賞、よく分からなかった。 でも上司から愛されたい。働かざる者食うべからずという潜在意識によって労働しなければという脅迫観念は良くわかる。 AIに仕事を取られるか分からないけど、ゲームに費やす似たような光景が広がるヨドバシの土曜日の昼さがり。
0投稿日: 2026.10.03
powered by ブクログ芥川賞は私の興味の本流とは違うが、それでもたまにこの新人賞以降の本を漏れなく読むような作家が居るので侮れない。 しかしこれは残念ながら… 読む前は仕事とか労働というものを文学として表現していく話だと思ったが、まぁ実際そうなのだが、心に響いてくるものは無かった。 これは自分が年を取りすぎていて感受性が鈍いのか? それとも何十年か仕事をしている中で、その業務の内容と成果にある程度満足している為なのか? うん後者としておこう。
0投稿日: 2026.10.03
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芥川賞。 始めて挑戦したが、私には早かったみたいです。 AIにすべての仕事を奪われ、夫は意味の分からない旅に出るといい、わたしがのめり込んだのはVRの世界でのゾンビ回収婦。ゲームの世界であっても、自分の仕事を褒められたいという承認欲求からは逃れられず、AIが人間の苦悩を救ってくれたはずなのに、なぜ、わたしはゲームの世界で身を粉にして働いているのか。 だんだん現実とゲームの境界線があやふやになり、わたしは現実ではゾンビのように徘徊する。 最後は病院に入れられるが、わたし以外のすべてが、NCPなのではないか、と。
0投稿日: 2026.10.03
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強烈なタイトル通り、ゾンビの遺体を回収し続ける女性の話。ただしVRゲームの中で。 AIに仕事を奪われた主人公は、ゾンビゲームの中でもプレイヤーではなく裏方の汚れ仕事をしてしまう。本来はAIが行うべき仕事を奪った彼女はAIに復讐したかったのか、ただ仕事がしたかったのか。いつしか彼女はAIの世界に取り込まれてしまう。 幼い頃から優等生を演じ続けて裏切られ続けたことによる傷が、承認欲求が、彼女の心を次第に壊していく。そんな中で彼女と心を通わせていたのは、同じくAIに取り込まれてしまった「あなたたち」だったのか。 ゾンビゲームの独特の世界観と終始情緒不安定な主人公の語りが続き、正直読みづらさがあったが、人間らしさについて考えさせられる不思議な読み応えの一冊だった。
4投稿日: 2026.10.03
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あらすじを全く知らずに読み進めていたので、物語がどのように展開しているかは、当分わからなかった。ただ読み進めていくうちに、主人公はVRにのめり込んで現実と仮想空間の境目が曖昧になっていることがつかめた。自分もゲームのやり過ぎには気をつけないと笑 主人公は臓器や肉体の破片を集めていく過程で、自分自身にストイックな一面が多々みられた。完璧こなさなくてはいけない、働く物食うべからずなど。 もしかして、この刷り込みって最後の方に出てくる父親の嫌味ったらしい呪文のせいだったりしないだろうか。しかし最後らへんに体のパーツ=自身の信念として表現されていたのがよくわからなかった。 またVRをプレイする前はAIに対して過剰に毛嫌いしていたものの、ゲーム中に出てくるAI(実際にはミーシカ)のクマに弱音を入っていたのが少しカオスで面白かった。 一周読んだ後に斜め読みをしてみたが、やっぱりまだわからないことが多いので、一度期間を空けて再度読もうと思う。
1投稿日: 2026.10.02
powered by ブクログディストピア系の殺伐さと、VR虚構世界のファンタジーさが共存している不思議な世界観。忍耐重ねた我慢の末にブチ切れた自己肯定感の低い良い子が、承認欲求を撒き散らしながら壮大に駄々を捏ねて壊れていく経過とその結末の物語なのだと受け取った。思っていたよりずっと小難しくなくて読みやすくて、勢いと迫力に押されて一気に読了した。
2投稿日: 2026.10.02
powered by ブクログ読み進めていくと結構独特な文体だった!客観的な語り口だから、若干置いていかれる所はあったけど面白かった(^◇^)V
1投稿日: 2026.09.30
powered by ブクログ初の純文学(?)読了 自分の読み手としてのスキルがないせいなのでしょう。正直よくわからなかったです!!! なんだかずっと夢を見てるみたいに情景とかストーリーの流れがぼんやりとしていてうまく掴めなかった( ͡ ͜ ͡ )
0投稿日: 2026.09.30
powered by ブクログ物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください
0投稿日: 2026.09.29
powered by ブクログ感想 正直な感想は、よく分からなかった。 芥川賞はいくつか読んだが、純文学の面白さが理解できるレベルに達していないのか、よく分からない。 何の話?夫はどこへ?ゲームの中の話? あらすじ 私たち夫婦はAIに仕事を奪われて無職になった。夫は自分の趣味をすることにしたが、私はホテルでゾンビ回収婦として働く。回収の仕事は終わらない永遠の仕事。その中で私はAIに晒されながら人間について考える。
10投稿日: 2026.09.28
powered by ブクログゾンビ映画はかなり観てるので(WDも全シーズン視聴済み)、もうあまり目新しさを感じないことが多いけど、ゾンビ✕芥川賞は気になって読んでみた まったく目新しかった! てかこの物語、昔ながらのゾンビも出てくるけど、人間の身体性の話であり、物理的な肉体はそこに存在し続けているのに、その身体性は希薄化している、新たなゾンビ誕生の物語として読んだ そして現実の世界でアンソロピックのCEOなどがAIの破局的リスクを警告している今、実際に本当の意味での生きる屍は既に生まれつつあるのかもしれない I've seen quite a lot of zombie movies (and I've watched every season of The Walking Dead), so these days it's rare for the genre to feel genuinely new to me. But “zombies × the Akutagawa Prize” caught my attention, so I gave this a read. And it felt completely new! Sure, there are old-school zombies in this story, but it's also a story about human embodiment—perhaps even the birth of a new kind of zombie, one whose physical body continues to exist while its sense of embodiment gradually fades away. And now, with CEOs of companies like Anthropic warning about the catastrophic risks of AI in the real world, maybe true “living dead” are already beginning to emerge.
154投稿日: 2026.09.27
powered by ブクログなぜこの話を書かなければならず、なぜこの本が選ばれたのか?世の中の判断基準に全くもって着いてゆけない自分は異端なのか?極めて普通だと思っているのだが。 と、考えさせる本でした。
0投稿日: 2026.09.27
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とあるうらびれたホテル館内、他の戦闘者が撃ち飛ばしたゾンビ達のカケラを掃除して回る主人公。 SF、もしくは特殊設定ものの芥川賞?と思ったのも束の間、失業のショックから「演奏旅行」に旅立った夫の残したVRゲーム内での話とわかり地に足が着く。 のかと思いきや、やはりそう一筋縄ではなく、そのにわかによじれた世界観の中で夫と同時期に失職した主人公の心の内がじわじわと明らかになってくる。 ワーカホリック症状をゲーム世界に転嫁し(しかもプレイヤー達に倒されたゾンビを回収して清掃するというNPC[non prayer character]の立場)、直接的な言葉でなく湧き立つ滑稽さから現実世界の無益さを浮き彫りにする物語。 無名性や縁の下の力持ち的な尊さを掲げながらの承認や評価を求めてしまう矛盾は身に覚えがあるもの。 また責任を全うするために、そのあらゆる能力を無理に引き上げることで「痛み」が伴うという訴えも、よくぞ言語化してくれたと思った感覚。 最後の方はなぜそんなにこねくり回すのかよく分からなくなるけどこの手の話は大抵落としがそんな感じになるのが常なので、まあ気にしない。 ユーリカの存在は役割としてもエピソードとしても面白かったけど、何の象徴なのか解し切れなかった気がする。 対立する悪ではないし、もう一つの救われるべき存在?それとも悩める神の存在的な? 第175回(2026年上半期)芥川賞。
42投稿日: 2026.09.27
powered by ブクログAIに職を奪われた現実世界からVI世界への移行。ロールプレイゲームでゾンビ回収の仕事に邁進する主人公の世界がどんどん現実を侵食して、その不可解な世界に平安を見出す。また、その悩みは現実世界でもあったような、どんどん混沌としていく。
1投稿日: 2026.09.26
powered by ブクログAIに仕事を奪われ、怒りを抱えて逃げるように完全無欠のバーチャルの世界へ飛び込んだはずの女性が、現実世界と同じように職を求め、立ち位置を奪われそうになればまた同じように怒りを露わにするという皮肉に満ちたプロットが痛快だった。物語を抽象的にしつつランダムに配置する構成はかのリチャード・ブローディガンを彷彿とさせるもので、読んでいて心地よい。終盤の文章を見る限り著者は詩文を得意としていないようだったが、バイオハザードを思い起こさせる非現実的な舞台を用意することでこれをカバーしてみせる巧みさに思わず唸った。ここ最近の芥川賞受賞作の中では抜群に面白かったと思う。ゲームの中でAIのように完璧な仕事を求めようとする人間に対し、創造主ともいえるクリエイターがAI達に人間的に不完全であることを願う構図も面白い。文体も親しみやすく、最後まで飽きることなく駆け抜けるように読み終えることができた。 ただ惜しいかな、最初の感動に比べて後半はかなり尻すぼみしてしまっている印象だった。大きく風呂敷包を広げておきながら、最終的にありがちな幕引きへと収束させてしまっている。 作家としての力量は相当なものの、やはりこの方も「良い書き手」の域を出る人間ではないのだなと思った。
15投稿日: 2026.09.26
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久々に純文学作品を読んだけど、筆舌尽くして悉く文学的な表現が登場してて読んでて気持ちが良かった。 「AIによって仕事が奪われる」なんて言説は冒頭にも出てきたけど、この作品においてはただの触媒でしかなくて、本質は他人の役に立つことを渇望する主人公の内面的な葛藤が描かれたお話だった。 それを、プログラム上のルールで定められた動きしかできないゲームと、意思なんてない(ように見える)ゾンビという2つの大きな比喩を使って、現実と非現実をごちゃ混ぜにしたストーリーにしていてすごく惹き込まれた。
1投稿日: 2026.09.26
powered by ブクログ個々人の幸せの定義はそれぞれなのに、社会全体が「成果を上げろ!」「もっと向上しろ!」と駆り立てられることのしんどさ。本書は、そんな現代の働き方に対して問題を投げかけているように感じました。 血の通った人間として、「たまには褒めてくれよ!認めてくれよ!」と、たまには仕事をねぎらってほしいと思いながら働いている私には、共感できる部分が多くありました。 私自身、上から与えられた「命令」という名のプロンプトを解釈し、ただひたすら成果を上げる。まるでAIのような働き方をしているなぁと感じることがあります。 本書が描く、人と人とのつながりや温かさ、感謝を忘れがちな合理性偏重の社会への疑問は、他人事ではないと感じました。 一方で、物語の大部分はVRの世界で展開されます。現実社会で起きている問題を、ゲーム内のゾンビや支配人といった存在に置き換えて描いているため、テーマ自体には共感しましたが、物語としては少々退屈に感じました。 社会への問題提起には共感できた一方で、その問題を物語としてどう描くかという点では、私にはやや物足りなさが残りました。
1投稿日: 2026.09.26
powered by ブクログ読書を始めて2冊目!1行で終わるところを5行くらいかけて表されてて、これが文学…と思った。分からない言葉が沢山あるんだな世の中には。初心者すぎて評価付けれないけど、面白かった。皆の評価が意外と辛口で、そうなんだ⁉︎となっている。私は現実と虚構の世界が混ざってて楽しめた。
0投稿日: 2026.09.26
powered by ブクログ現実世界とVR世界の境界が解けた混沌とした物語世界に引き込まれはするものの、なんだか難しかった 一人称、二人称、三人称がコロコロ変わり、展開もスピード感があり、そして最後急に回収されて、ついていけなかったというか……独自の世界観といえばそれまでなんだけど
0投稿日: 2026.09.26
powered by ブクログ正直難しかった。 想像しようにも、どういう事?という謎が謎を呼び進んでいってしまい、完全に置いてけぼり状態でした。 VRに飲み込まれてしまうという内容は凄く面白いと思います。 何回か読んだらもう少し理解出来るのかな?
1投稿日: 2026.09.25
powered by ブクログ▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00563711
0投稿日: 2026.09.25
powered by ブクログ文体が圧倒的。川端康成が現代にいたらこんな感じでは?などと、ストーリーよりも日本語のふくよかさににんまりとし、ほくほくと音読を交えながら「うひょー!」と好奇の雄叫びをあげ、文章うまー!と目を爛々とさせていたら、3章は尻すぼみ。しかし、とにもかくにも文章がいい。あらゆる固有名詞への説明のなさったら、3周回って驚嘆する。過去作も買ったので読む。
3投稿日: 2026.09.25
powered by ブクログ死んで別の世界で新たな人生をやり直す、そんな転生系の小説が流行っているが、本書は形を変えたそれではないだろうか。 主人公は生きていているが、社会的には死んだようなものでVRゲームの世界に逃避という希望を見出している。 だた、転生系は新世界で前の世界の不幸を帳消しにするように活躍し、幸せになっていくが、それとは逆にVRゲームの世界にのめり込むほど死に近づき世界が混沌としていく。 そんな、2つの世界で揺れ動き現実と虚構がわらなくなっていく様が怖くもあるが、惹きつけられてもしまう。
7投稿日: 2026.09.25
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これは「私の価値と仕事」を主軸に描かれていると思うので、それについての感想を書きたいが、なにせそことはあまり関係がない部分が一番印象に残ったので、まずはそちらについて。 印象に残ったのは以外。 かれのプレイするゲーム画面を眺めてあれこれ言いながら晩酌をする時間がわたしはきらいではなかったが、かれがゴーグルを装着するようになると見る間に、わたしたちの次元と空間とは完全に隔たってしまった。プレイ中の夫は、虚空にむかってぽかんとまぬけに口をひらいて、舌のうえになにかが落ちてくるのをいまかいまかと待ちかまえているみたいに見えた。その光景はどこか不気味でもあり、なぜだかかすかに不快でもあった。 この描写に強く共感した。私は家族がスマホに釘付けになっていたり、夫がショート動画やソシャゲに夢中になっていることに激しい嫌悪感がある。餌を待つだけの肉になった印象だ。本当に気持ち悪い。こうなったら人間終わりだとすら思っている。人間と呼ぶのは烏滸がましい。肉である。私はこうはなりたくない。しかし、同じようにスマホに釘付けでも、たとえば真剣に漫画を読んでいたり、泣きながらRPGゲームをしていたとしたら、それが数時間続いても気持ち悪いとは思わない。 これについて、私はたびたび考える。何がトリガーとなって気持ち悪く感じるのか。もしかしたら、理性がない、欲望が剥き出しになっている様に嫌悪感があるのかもしれない。私は人が食事を貪る様子も醜悪だと感じるときがある。コアになる部分は同じように思う。普段はその人の奥にあると思っている理性、意志、目的といった層が薄くなって、刺激→反応→刺激→反応という生物的な回路だけが表面に出てくると、失望してしまうのかもしれない。 ただ、この感情を的確に表現する言葉が見つからない。「肉になった」以外にこの嫌悪感をどう表したらよいものかと考えている⋯⋯。 それはさておき、この本の中核の中で印象に残ったのは、「人間はなぜ、そんなに進歩し続けなければならないのか」という問いだった。 主人公は「これ以上発展したくない、このままでいたい」と言う。これはとてもわかる。現状維持でいいのに、社会はそれをなかなか許してくれない。 しかも厄介なのは、社会だけではなく、人間自身も他人に進歩を要求してしまうことだ。「もっと勇敢になってほしい」「向上してほしい」と願うことは、一見すると相手のためを思っているようでいて、実際には「今のあなたでは不十分だ」という否定にもなる。愛や心配という名目で、相手を自分の望む形に改革しようとしてしまう。その描写はかなり身に覚えがあった。 仕事についての描写も印象的だった。「生きていくには仕事が必要」と考える一方で、本来仕事は、生きるためのお金を得る手段の一つにすぎないはずでもある。それなのに、いつの間にか働けること、役に立てること、成果を出すことが、そのまま自分の価値になってしまう。 現代では「こいつは仕事ができない」という言葉がかなり強い悪口として使われているように思う。本当に仕事が私を構成するいち要素でしかないなら、「料理が下手」とか「足が遅い」といった悪口と並んでいるべきなのに、仕事だけは別格だ。 私も「仕事ができない」と言われるのは嫌だ(「料理が下手」もかなり嫌だけど)。自分では「私、仕事できないもの」と言っているくせに。きっと本当はそんなこと思っていない。 なので、主人公が口では「称賛なんて必要ない」と言いつつ、心のどこかでは誰かにその矜持を見つけてもらいたがる気持ちがよくわかった。能力を褒められれば謙虚に否定したくなるのに、本当に誰からも気づかれなければ、それはそれで寂しい。「評価なんていらない」と言いながら、実際には自分がこだわった部分まで誰かに見つけてもらい、そのこだわりごと評価してほしい。言葉と思いが正反対だ。ああ、なんて面倒くさい。 だからこそ、作中の「細部」や完璧主義についての話も刺さった。時間をかけて細部まで作り込んだからといって、それに気づいてもらえるとは限らない。むしろ多少粗くても早く世に出したもののほうが歓迎されることさえある。「拙速は遅巧に勝る」と頭ではわかっていても(本当は孫子はそんなこと言っていないらしいが)、時間をかけた以上は傑作でなければならない、と思ってしまう。このあたりは創作に限らず、仕事全般にかなり通じる話だと思った。
1投稿日: 2026.09.25
powered by ブクログ最初から世界観に引き込まれて、文体も読みやすくサクサクと読み進められた。 子供の頃から感情を抑圧されながらも、周りを見回して努力して、最後には認められたいと思うのは自然なことだと思う。 自分より強い存在から向けられた言葉が身体に刻まれてしまうのも分かる。 そんな自分であっても、はっきりとした言葉ではなくても相手を思い通りに動かしたいと思うことってあるよなあと思った。
2投稿日: 2026.09.22
powered by ブクログ目が潰れる。潰れてしまう。こんなに明るい世界では。 どのように受け取ればいいのかむずかしかった。 VR社会を憂うのか、希望を見出すのか。結末を見る限りは希望に溢れていた。雁字搦めにされた現実ではない、それぞれの新たな現実でこそ自分は生まれ変わって活き活きとした生を感じられる。 または、AIが発展した未来、人間は必要なくなり仕事を失った先で何をするのか。働く意味はどこにあるのか。金でも成長でも使命でもない、ただただ繋がりを求めているのか。 独特な擬音が好きだった 抽象的でもすっと入ってくる例えが好きだった 文章のリズムが好きだった
3投稿日: 2026.09.22
powered by ブクログ第175回芥川賞受賞作である。著者は3作連続で芥川賞候補となり、3度目にして受賞に至ったらしい。まあ、芥川賞とはそういうものだし、何度も候補になりながら結局受賞できなかった作家も大勢いる。だからというわけではないが、本当にこの作品が賞にふさわしいのかどうか、ぼくには判断がつかない。 そもそもゾンビものが大嫌いである。そして設定が意味不明だ。ゲームと現実が融合した世界のNPCとなってゾンビの残骸を清掃する? なんだそれ? 『SAO』をはじめ、こうした題材に抵抗感はないはずのぼくだが、本作は受け入れられなかった。
3投稿日: 2026.09.21
powered by ブクログ仕事と人生と生きがいのバランスがテーマなんだろうな~分かるよ分かると思いながらも起きて戦え!と思ってしまった
2投稿日: 2026.09.21
powered by ブクログAIが人間の仕事を奪う世界が来たあとのことを描いているのだと思う。 生まれ育った時代のせいか、仕事がお金のためだけではなく自己実現につながるのだと思い込んでいる。しかし、一方で、貴族・大名等の持てる者と、小作人、奴隷等社会格差が今以上にあった時代には、盆暮れしか休みが取れない丁稚奉公や、それこそ、休みのない水飲み百姓であったならば、「働かないで大旦那様みたいに暮らせたらどんなにいいだろう?」と思ったに違いないとも想像するのである。 でも、仕事が楽しく充実感を与えてくれるものと刷り込まれてしまった私には、AIやフィジカルAIが人間の代わりに多くの仕事をやってくれて、ベーシック・インカムなんかもらえて、という生活を楽しそうとも思えないのであり、それはそれで、あるひと時代にしか過ぎないけれど、私が大部分を生きてきた価値観に固定されてるからとも思う。 で、新しい価値観でもって、そこがどうなるかを描いてくれてるのでは、と期待して読んだ。 「ここいらでもう労働といういち文化が終わるんじゃないかと、思うんだあ。まだ誰も生きたことない。新しい時代がこれからきっと・・・〜」 「〜だとすれば、ぼくらみんなもう、それぞれ好きなことだけしちゃったらいいってことになる。人間が嫌がっていた仕事なら今後一切人間以外が請け負ってくれちゃうんだから」 「ほんとうにやりたかったことを、ぼくらをはじめればいいじゃない!」 いやぁ、期待させてくれる文章たちである!!! そして、主人公の前に現れるVR ヘッドセット。 VRゲームの世界でも、過酷な労働している主人公。そして過酷な労働の隙間に浮き足だった。気持ちになってりする瞬間があら、VR の中の世界でも失職の2文字が現実を帯び始めたりする。 VRの世界でカウンセラーらしきものに尋ねられる。 「〜あなたはなぜ、ご自身を痛めつけてまで、そうまでして、はたらきたいのですか?あるいはなぜ、そうしなければならないと信じておられるのですか?」 カウンセラーもどきは言う。 「発生する賃金のためにとか、生活のためにとかいうのはじつはどれも全部、体のいい建前です。それにかこつけて、誰かとかかわりあいになりたいというのがほんとうです。傷ついた大人たちはもうすでに、そうした大義なしにはこわくてまともに人間関係をつくれないから、そこにたがいの<役割>を噛ませるのです。役なのだから仕方がないと〜」 VRの世界も、古い人価値観の人間が作ったからこうなるのか? そのような役割設定だからなのか? 仕事から解放された後に、VRの世界で、また仕事らしきものをしている姿、これが現時点での想像力の限界なのか? もっと新しい世界を書いてると思った。 AI が仕事人間の仕事を代わりにしてくれる時代が来て、ベーシックインカムで好きなことをすればいいっていう時代が来た時にみんながどうなるか。それは昭和の価値観とかじゃなくて新しい世代 AI ネイティブの人がどう反応し感じるかを書いてるかと思ったけど、これは今までの価値観の延長で書いてると思った。AI 時代が来た後の世界を書いてるという意味では新しいのたけれど。テクノロジーは未来を描けても人間の価値観とその時代の延長でしか書けないのかもしれない。
26投稿日: 2026.09.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初、平仮名が多く読みにくい文体で元々このような文章を書く方なのかなと思っていたが、主人公が家族に現実世界へ連れ戻されてから文章がしっかりとしてきて、VRに侵食されていた表現なのかと思うと怖くなった。 最後、ずっと空想の世界で働き続け、更に同じような人たちが何人も病院に溢れ返っているのかと思うと恐ろしかった。 仕事は好きではなかったけれど、AIに仕事を奪われたと怒り、自らが機械のようになってしまい、働いて認められることを求めてしまう。AIを使っているのに進化ではなく退化に感動してしまう、そんなアンビバレンスさが人間味なのかなと思った。
6投稿日: 2026.09.21
powered by ブクログ内容が難しい。表現があえて明確に書かれていない部分が多く、高校の現代文の問題に出てきそうだな、さすが芥川賞、というのが正直な感想。 始まりは、夫婦2人がAIの影響で仕事を失い、妻の方がVRのゾンビ回収ゲーム(??)にのめり込んでいく。誰かに褒められたい、必要とされたいという感情に、本人も気づかないまま囚われていく話なのかなと思った。他ごとを考えず、無我夢中で一つのことをのめり込んでやってしまう瞬間はあるよね、誰にでも。 特に印象に残ったのが、主人公がゾンビを「あなた」と呼ぶこと。普通ならゲーム内のただの敵や死体なのに、なぜ「あなた」と呼ぶのか。なぜそこまで必死に死体を回収するのか。そもそも、ゾンビ回収ゲームってなんだ、fpsの世界でゾンビを拾っている?どういうゲームなのか。最後まで具体的にはよく分からなかった。 ゾンビを「あなた」と呼ぶのも、単なるゲームの対象だったものに、主人公が勝手に誰かとしての意味を与えていく意図があったのか。 正直かなり紐解けなかった。最後まで文字は追ったが理解と思考は放棄したが正しい。賢い人に読解は任せた。
2投稿日: 2026.09.20
powered by ブクログ最後まで著者が何を伝えたいのか判らなかった。 文体に特徴が有り、それを好きになれないと理解が難しく楽しめない。 芥川賞ってこう言うのが選ばれるんだって思ったが、自分は好きになれなかった。
0投稿日: 2026.09.20
powered by ブクログむ、難しかった…けど、理解できない虚構にいると思えば?楽しめたかも…。むしろ現実とVRの世界がごちゃごちゃと混ざっていき自分が肉体含めてどちらの世界で生きているのか分からなくなる。仕事とプライベートどちらの世界が本物か分からなくなるような感覚と同じかもしれない。こ、怖い…
1投稿日: 2026.09.20
powered by ブクログ文体が特徴的で慣れるまでに時間かかったけど、設定がユニークで面白かった。 自分も、仕事をしていて似たような感覚になることがあるなと思った。 フリー・ガイみたいな話だと思っていたら、最後はシャッターアイランドになっていた
1投稿日: 2026.09.20
powered by ブクログどんな話か情報をなしに読みはじめたら、ゾンビゲームから現在話題になってるAIの話まで。一人称で淡々と進むので読みすすめたけど、表現や例えが凡人には理解しにくい。芥川賞っぽい作品、難しい。 途中であきらめた。 ―――――――――――――――――――――――――――――― AIに仕事を取られて失業した夫婦。夫はプラスに考えて嫌な仕事をしなくて済む世の中になるんだと旅に出てしまう。仕事が嫌だった妻(主人公)も喜べれば良いものの、夫とは対照的に仕事をなくした自分には何もないとマイナスに落ち込む。仕事と夫、いっぺんに失い、夫が残したVRのゾンビゲームの世界で回収婦として働く。 "完璧であればこそ、誰も褒めてはくれない" "仕事が上手くなるほど人間らしさがなくなり、機械(AI)に近づいていく"…確かになぁ~とは思った。 誰かに褒められたいために仕事(行動)するものかな? 大人になって褒められることなんてないんだから、自分で自分のモチベを上げるしかないだろう。
13投稿日: 2026.09.20
powered by ブクログ読み終えた後、まさにVRゴーグルを外して現実に戻ってきたような心地。私はこちら側に戻ってこられた、という、安堵。 読んでいて楽しい気持ちはなれないし、カタルシスはないけれど、小砂川さんの圧倒的な筆致でこの物語を「体感」できたと思う。小説を読むことも仮想現実を体験することなのだと。
2投稿日: 2026.09.19
powered by ブクログ芥川賞受賞のニュースを見て即図書館で予約して、やっと順番が回ってきたので読んでみた。 何これ、めっちゃ面白い(笑)。 今まで触れたことのない独特な文体や言い回しが妙にクセになる!! 少しややこしいと感じる部分もあるけれど、それ以上に「この物語の世界観を理解したい」と思わせる力がある。 これまで「芥川賞=著者のデビュー作」というイメージがあったけれど、調べてみると『ゾンビ回収婦』は3作目。しかもデビュー作から3作連続で芥川賞候補になり、3作目で受賞したというから驚きだった。 私にはどれも新鮮に感じられるこの文章も、決して偶然ではなく、作品を重ねる中で洗練されてきたものなのかもしれない。 他の作家さんと比べるわけではないけれど、村田沙耶香さんの作品を初めて読んだときに感じた、「こんなふうに世界を見ることもできたのか」という驚きにも似たものがあった。 単純なドキドキワクワクではない。 たとえるなら、自室を片付けているとき、引き出しの奥から偶然、存在をほとんど忘れていた「お年玉」や「へそくり」を発見したときのような静かな興奮、という感じ。 また、ホラーやゾンビや銃撃戦などのコンテンツはかなり苦手なのに、意外と気にならずに読めたのも面白かった。 主人公がプレイヤーというより、NPC的な立ち位置なのが大きい。何せ、ゲーム内で主人公が追いかけられたり、殺されたりするシーンがないので安心して読める。 「私がこの世界で生き残らなきゃ!」ではなく、「今日も仕事としてゾンビの死体を片付けます」という視点なので、怖さよりも妙な日常感があり、そのギャップがじわじわくる。 芥川賞作品をそんなに多く読んできたわけではないけれど、初めて「面白かった」と素直に思えた作品だった。
15投稿日: 2026.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ゾンビ回収婦 著者:小砂川(こさがわ)チト 文藝春秋2026年9月号 初出:群像五月号(2026年) 第175回(2026年上半期)芥川龍之介賞受賞作品 30歳前半ぐらい?の夫婦がいて、2人は同じ職種だけれど、今は競合会社にいるような関係だが、2人、ほぼ同時期に失業してしまった。どちらもAIにとってかわられてしまった。上司がAI信奉者のようである。夫は口数が少ないタイプで、いつもVRのゲームを1人でしている。家具に傷がつくからと注意をすると、自室に入って続けている。妻はその逆のタイプ。妻がこの小説の主人公。 失業して、ある日の朝、夫は書き置きをしていなくなった。演奏旅行に出ます、とあったが、演奏旅行ってなに?楽器できるの?と意味不明だった。 妻(私)は、夫が夢中になってしていたVRをしてみる。そして、何日も没入することになる。妻はその世界にある「ザ・グランド・口唇期ホテル」でゾンビ回収婦をして働く。NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)としてのゾンビ回収婦である。これは、ゲームの制作者がプログラムしたように動くキャラで、ゲーム参加者ではない「その他」のキャラ。街の人だったり、店の店員だったり・・・ どんなゲームか、意味不明のナラティブが展開していくのであまり想像できないが、どうも参加者がゾンビで、戦争をするようである。そこで死んだゾンビの死体を回収する仕事のようだが、ゾンビは元々死んでいるので、戦闘で撃たれても死なないはずだが、ある程度までいくと本当に死ぬようである。ゾンビゲームをしたことがないのでよく分からない。 ゲーム部分の展開がなにがなんだかさっぱり分からないが、この小説のテーマは案外分かりやすい。口唇期ホテルの支配人による彼女への評価、批判、こき使われ方・・・いろんなことが、現実の社会でのありかたに通じていて、例えばリアル社会でのどんなシーンのことを言っているのか、よく分かるのである。いろんな名前や物質が出てくるが、そのひとつひとつが何を意味するのか、なんのメタファーなのかは1度読んだぐらいでは分からないが、分からなくてもまったく問題ない。AI失業が現実味を帯びているなかで、これまでAIなんてなかった社会で働いてきた自分、いくら男女平等とはいえ、若い女子が会社のなかで戦力として働く場合の行きづらさ、そんなこんなが伝わってくる。 書いてあることは意味不明でも、言いたいことが伝わってくる。著者はなかなかの名文家じゃないかとも思う。 彼女がVRのなかでなんとなく恋心を持ってしまうのは、アラスカというゾンビである。それが、リアル社会での夫とダブらせているのかどうかは、まだちょっと理解できないが、なぜアラスカなのか、終盤に種明かしもある。このゲーム(AIへのプログラミング者)の作者が言う。 なあきみ、イヌイットって知ってるか? アラスカに住んでる先住民族。かれらがかれら自身のことを自称するとき、こんなふうに名乗るのだ。 なあ。俺がきみに与えた最初の言葉。なんだと思う? 【人間らしく(イヌクティトゥット)】
1投稿日: 2026.09.18
powered by ブクログゾンビなのに ゾンビなのに 芥川賞作品は相性悪いなぁ 薄い本なのに読みが進まず( ノД`) ヤメとする
31投稿日: 2026.09.16
powered by ブクログAIが普及した世界で、女は突然会社をクビになり、さらに旦那にも逃げられた。自暴自棄の中逃げ込んだ先は皮肉にもAIの技術が搭載されたゾンビバトルゲームだった。そして彼女はそこで何故かゾンビを倒すのではなく、その死体を回収し続けることになる。何が現実で何がバーチャルなのか。彼女の人との向き合い方がそんな荒唐無稽なバーチャル世界でより濃く浮き彫りになる。 ‘ぼんやりとしたイメージと付き合う’ ‘相手を見ているようで見ていない’ 確かに人間って自分の枠組みの中でしか他人を見れないと思った。特にMBTIといった人を枠にはめたがる現代においてはなおさら。 社会の歯車として長らく身を置いた弊害は、自分本来の感情に蓋がされ、社会の求められる感情に置き換えられる。いつしか自分はなくなる。そしてそこに残った承認欲求が自分の心を蝕んでいく、そんな感じなのかな。
1投稿日: 2026.09.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
申し訳ない、俺には分からなかった、全くピンと来ない 7割までは頑張って読んだが、後は結構な読み飛ばしをしてしまった、仕事をAIに奪われて生きる意味?的なのをゲームに求めて、精神を狂わせて、それでも自分の世界に閉じこもって生き続ける事を選ぶ?的な流れなんだろうけど、うーむ、ただただ個人的に好きじゃ無い、ゾンビもゲームのメタファーも全く刺さらないしそのテーマに期待もしてないから、ただただ興味をそそられない、個人的過ぎるし、興味ない分野を純文学という好きな分野に来てるから好き嫌いせずしっかり読めばいいんだろうけど、まぁ気分が乗らない申し訳ない!!
2投稿日: 2026.09.15
powered by ブクログ難解な部分も多いけど自分にとっては感情の部分が大いに共感できる不思議な小説だった(°▽°) 文体の面白さにも惹きつけられた(°▽°) いつかもう一回読んで見ようと思う(°▽°) 焦燥感や虚しさって誰かの役に立てている自分を確認することで解消されたりするからゲームなどの架空の世界にハマるのも分かるんだよね(°▽°) 自分の居場所を見つけようともがいて(°▽°) でも誰も救ってくれないことは知ってて(°▽°) だから自分がこれこそと感じる何かに縋って生きる(°▽°) それが人間なんだよね(°▽°)
221投稿日: 2026.09.15
powered by ブクログ芥川賞受賞作品&ゾンビものということで、非常に興味を掻き立てられた。 先の展開が全く読めず、一気読み! ただのゾンビものとは一味も二味も違って、けっこう深かった〜。共感できるフレーズもたくさんあって、少しうるっと来ました。(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝) VRにハマったらどうなるかも垣間見えて、最後はちょっと切なかった。(。; ^ ; 。)
15投稿日: 2026.09.15
powered by ブクログ夫婦そろってリストラされ、夫は書置き一つ残して旅に出てしまった。 残された主人公は夫が熱中していたVRゲーム機を起動し、初めて体験するゾンビゲームに没頭し、やがてゲーム内NPCとなって、プレイヤーに打たれたゾンビの残骸を集めて清掃を担うようになる… という、おかしいのは主人公か、世界か、みたいな感覚の不思議な物語。 ゾンビの描写はグロいですが、ホラーではないです。 一人称でつづられる文章ですが、ゾンビたちをあなた、と称することをはじめ、ゾンビへの愛着を感じさせる主人公の独特の感性にどうにも共感しづらかったです。
5投稿日: 2026.09.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白い題材と、難解なストーリー展開と、パプリカ的な現実と夢の交錯がまじりあって、不思議な読後感! 一般的なネットの評価は(現時点で)低そうです。 まあ、エンタメ作品ではないから当然だとは思いますが、導入はめっちゃエンタメですよね。 AIによって仕事を奪われた夫婦。 夫は訳の分からない言葉を残して蒸発。 目に入った夫のVRヘッドセットを装着し、まんまバイオハザードの世界へ…… しかし、突然(後で語られるとはいえ)、タイトル通りNPC『ゾンビ回収婦』となって、来る日も来る日も砕かれたゾンビの身体を回収する日々へ。 しかし、ここからどんどん難解なストーリー展開になっていきます……。 作者が文学部⇒心理学専という経歴からか、象徴や寓意が話をぐいぐいと進行させていくので、一瞬訳が分からなくなるんです~。 たとえば、『口唇期』ホテルという命名と、クマの吸てつは、いかにも示唆的です。認められたいという主人公の願望行動をみるかぎり、他者への依存を求めやすくなるという、「口唇性格」を暗に示しているのでしょうか……。 主人公だけではなく、私達現代人が。 クマと主人公が、AIのふりをした人間ということに双方気付かずにやり取りをしていたところは、いかにも滑稽ですが、アラスカを失って悲嘆にくれる主人公の独白が示す通り、ここが肝なのかもとも思いました。 『どう考えても、どこまでいっても、わたしたちはたがいに置換されうる命だ』 『世界の中心はこの場所だと、主要人物はわれわれでしかないのだと、われわれがそう言わないのなら、はたしてほかのだれが言ってくれるのだろうか?』 AI全盛の時代、自分たちの仕事、ひいては自身の価値がどんどん失われていく時代に対するアンチテーゼだと感じました。 自分たちはNPCと変わりないと確信して、口唇期ホテルに意識をすっ飛ばしていった主人公に悲哀を感じますが……。本人は幸せそうですね。 『今』の自分たちの在り方を考える、まさに『今』が旬の芥川賞受賞作だったと思います。
17投稿日: 2026.09.13
powered by ブクログ【ゾンビ回収婦】 AIの登場によって仕事をクビになった夫と主人公。夫は演奏会旅行に出かけ、主人公はVRゲームの世界に逃避する。 人は無意識のうちに必要とされたいという感覚があるというけれど主人公の労働に対する考えもここに行き着くのかなと
4投稿日: 2026.09.13
powered by ブクログhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO98716050R10C26A9MY5000/
0投稿日: 2026.09.13
powered by ブクログ現代をよく掴んでいて表現していたと思う。同時に、時代と密結合な部分が多く、100年前、あるいは100年後に読んで価値のある普遍性は無いとまではいかずとも、少ないと感じた。それはそれとして面白かったし好きだった。
5投稿日: 2026.09.13
powered by ブクログ仕事でAIを使うことが増えてきて、一度AIに任せてしまうと、もう自分でやるのアホくさいなと思ってしまう。 単純な作業はAIに任せて、空いた時間で本来人間がやるべき仕事を…とか言うけど、それって一体何なんでしょうね。承認欲求が満たされる仕事? 責任のある仕事はしんどいし辞めたいと思うけど、実際に仕事を奪われたら満たさせなくなる?わからない。 個人的にはクマちゃんとのトリートメントの場面が面白かった。 ”仕事とか給金とかいうのは多分、人類の編み出した最大の照れ隠しなのでは、なかったでしょうか?”
5投稿日: 2026.09.12
powered by ブクログAIに仕事を奪われて職を失った私が、ゲームの世界でも遺体回収というルーティン作業を続け、ゲームに没頭するあまり、やつれてまるでゾンビのようになっていくという、ストーリーの肝が重なっているあたりが上手いなぁと思った。 ただ自分はバーチャルリアリティの世界の描写に入り込めなくて、面白さを全く感じられず、読み終えるまでずいぶん時間がかかってしまった。買った本だったのでどうにか頑張って読んだが、借りた本だったら途中で挫折してたと思う。
6投稿日: 2026.09.12
powered by ブクログヘッドアップディスプレイをつけたゲームで、あちらの世界にどっぶり浸り抜けられなくなるという設定が面白くて読書開始。 さすが芥川賞、わけわからん。ゾンビの片づけ役としてNPCの一人となった主人公がゾンビNPCのアラスカに興味を持ち、一方でゲームの創造主のミーシカはゲーム内で精神科医したり、うーんカオス。人はNPCと同じだけど、NPCにも人間にも生きることに意味はあるのか・・・みたいな主題なのかな? そういう命題を深く考えずに生きている私たちはNPCとおなじなのかも。
2投稿日: 2026.09.12
powered by ブクログAIに仕事を奪われ(たらしき)女性、 夫も同時に無職となっておかしくなって?出奔。 夫の部屋に置いてあったVRゴーグルを装着し、その世界でゾンビの死体を回収するゾンビ回収婦となるという物語。 労働とそれによる自己疎外がテーマで、それ自体はそんなに目新しくないけど、AIが絡むことで現代の小説になっているように感じられる。 人間の仕事をAIが奪う時代。 人間とAIの境界は揺らぐ。 AIは人間のように。人間に取って代われるように。 でも実は、人間こそAIになれるように、幼い頃から育てられてきたのではなかったか? AI登場によって人間らしさの意味が変わる以前、むしろ人はAIのように働けるように叱咤されてきたのではなかったか? だから「わたし」はAIになる。 幼い頃から教えられてきた通りに。 AIによって変わってしまった「人間」を問う作品だと思いました。 あと、なんとなく読んでいてハン・ガンさんの『菜食主義者』を思い出した。
6投稿日: 2026.09.12
powered by ブクログ芥川賞受賞作。 純文学の金字塔を受賞するだけあって、深い読み応えがあります。そんなに長編ではないけど、読み進めるにつれ、世界観が深くて考えさせられました。最初は読みやすくてグイグイと引き込まれ、進むにつれてリアルライフ(ゾンビワールド)が広がります。 労働、自分の居場所、自己啓発などをテーマに読むと考え方が変わるそんな小説です。 個人的には「次世代の純文学」という印象が残りました。
13投稿日: 2026.09.11
powered by ブクログ9/11 読みやすい文体でしたが、ゲームをそこそこプレイする自分でも想像力の足りなさから、理解出来ないシーンが多々あった。 ゲームと現実とのバランスをもう少し調整できたら、もっと面白かったと思いました。
1投稿日: 2026.09.11
powered by ブクログhttps://carinweb.isu.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&KCODE=UTF8&OAL=B00235255
0投稿日: 2026.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりに読んだ芥川賞受賞作品。芥川賞は私にとって鬼門なのか、私には合わないというか、読むのが難解。160頁弱の本を読むのにかなりの日数がかかってしまった。少し近未来なのか、AIに仕事を追われた主人公がVRの世界に自分の存在価値を見いだしてゆくなかで現実と虚構の境界が混在し精神に異常をきたしていく。精神的に病んでいく過程を垣間見る話なのか?最近の芥川賞は「しちめんどくさい」話が多くて読むのが辛い。どちらにしても一度、選考委員の選評を読んで見たい。芥川作品自体はすんなり読めるのだが。
1投稿日: 2026.09.09
powered by ブクログ人はみんな役割が必要で、愛されたい、大切にされたいと願っている。仕事で一生懸命使命感を持って働いていたとしても、それってただ愛情が欲しいだけでは、ということかな。『働かざる者食うべからず』って呪いの言葉だね。
9投稿日: 2026.09.07
powered by ブクログ初めて読んだ芥川賞小説でした。 難しかったですが、もう一度読み返して自分なりの考察や考えを出したいです。読んでいて不思議な感覚でした。今まで読んだ小説とは違う登場人物の話し合いの書き方が面白かったです。
1投稿日: 2026.09.07
powered by ブクログ最新の芥川賞を受賞したばかりの本作をさっそく読了。 相変わらず毎年の受賞作とほぼ変わらぬ印象;結局ナニがドウ面白いのかボクにはさっぱりワカラナイ。 その謎を突き止めるべく、最近は必ず「選評」(注:毎回受賞後に受賞作と併せて月刊文藝春秋に掲載される芥川賞選考委員の著名作家たちによるもの)を読むようにしているのだが、それでもやっぱりワカラナイ。それでもしかし、本作そのもののワカラナサに加えて「(選考委員である)ワタクシが何故本作を受賞作に推したのか」も同じくさっぱりワカラナイことが多いのは、なんとも興味深く面白い。 ここ数年は、この「受賞作と選評の併せ読み」もまた不思議に癖になる面白さでもあるのだ。 (ともあれこれじゃまったく読後のレビューになっとらんのだな)
0投稿日: 2026.09.07
powered by ブクログ繋がりが見えにくい文章の関わりがある。パラパラと読んで?読むという行為なのか、文字を追う行為かわからない形で終わってしまった。わたしには難しい作品。
2投稿日: 2026.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
AIにより現実で職をなくし、パートナーも去っていった。 部屋にあるのは、パートナーがおいていったゲームのVRゴーグル。 やってみたら・・・ そこはゾンビがうやうやいる雪山のホテル。 ゲームのプレイヤーはおそらくゾンビを倒すんだろうけど、 彼女はそうではなく、倒されたゾンビを片付ける仕事をすることにした。 綺麗にきれいにしたら、もしかしたらホテルの管理人に褒めてもらえるかもしれない・・・。そう思ってくる日も来る日もゾンビを片付ける。 腕も足も顔も眼球も内臓も全部ぐっちゃぐちゃになったゾンビをひたすらかき集めて、収集場所にもっていく。 するとゾンビはいつかまた復活していることに気がついた。 ここなら仕事がある! たまにVRゴーグルを外して現実にもどって、トイレにいく。 そしてまた、この世界に戻る。 そのうち、「アスパラさん」と名付けたゾンビがいる事にも気が付く。 なんとなく、ゾンビを毎日片づけるだけではなく、こちらの世界を生きている。 って話。 親がこの生活をしていることに気が付いて、彼女は保護されるんだけど もう精神がおかしくなっている。ごはんもたべず、睡眠はうとうと(しかもゴーグルをつけたままの世界で)ぐらい。 そりゃ体も心も壊れてしまうわ。 これはたぶん、今よりもうちょびっと先の世界で、AIがもっともっと世の中のいろんな事をやっているからこそ、人間は楽をしているし、失職もふえていくんだろうけど。 今もあんまり変わらないよな~って思う。 AIによって人材不足は補われてよかったよかった・・かもしれないけど、 その分、人間の仕事は減っているよね?出来ることがそう多くない人間の仕事って・・・何が残っているんだろう(私もできることが少ない派だと自覚しているので恐怖) そして、彼女は自分の仕事を奪ったAIを恨んでいたのに、 結局、AIがつくるゲームの世界にどっぷりはまって、ゾンビたちも結局はAIが作り出したもの。愛着のある「アスパラさん」もそう。 あと、まじでVRの世界や、ゲームの世界にハマって抜けられずに、 現実世界で生きていても、 どっちが自分の本当の世界なのか分からなくなっている人って、いまもいそう。 私も昔は「あつ森」の世界に半分ぐらい生きてた時間があったもんなぁ・・・
2投稿日: 2026.09.07
powered by ブクログうーむ、苦手なタイプの芥川賞作品だった…、、、これはあくまで個人的に思っていることだけど、芥川賞系の純文学って大きく2つあるような気がしている。1つは、ストーリーもキャラクターも明確にあって、そこについてのアプローチが純文学なもの。もう一つは世界観がかなりカオスでストーリーのアウトライン自体がわかりづらい、構成そのものが独自世界をなしているもの。これは後者の方だった。超、大掴みでの物語はわかるんだけど、世界線がカオスすぎて、読んでて心中が迷走したwwwでも時折、ハッとする気づきもあったり、。。読中、読後のカオス感的には星2, 1なレベルなのだが、文章表現の卓越性はたしかに感じられて、読みつつ「うーん、全然わからないけど、この世界観をわかりたい…!」という謎の飢餓感に苛まれたので、それは作家の腕なんだろうなとも感じた。なので、星3。
3投稿日: 2026.09.06
powered by ブクログすごく現代の純文学を書く気概が伝った反面、中テーマが乱立し、なにを感じるべきか定まらない感覚もあった。 「現実がわたしのいま見ているこれひとつである保証は、もはやどこにもないのだということ。いまこの空間には無数の、おびただしい数の現実が、つまり人数ぶんの現実が、並行して起動している。」 何のために誰の目線のために仕事をするのか。 ひたすらに解を出すAIへの憧れ、強さのようなものを感じた。 人間は自分の中に持つ世界で生きている、それ以外でも以下でもないということ。
2投稿日: 2026.09.06
powered by ブクログ時々わかるようなほとんどわからないような。 難解だけどおもしろかった…のかも? 純文学があまり得意ではないが読破できた。 帯にある「虚構世界」に「リアルライフ」というルビをふった方のセンスに拍手をおくりたい。 まさに相反する世界の虚構と現実。 でも今の社会の問題点を想起してくれることもあり、読むべき一冊であったことは間違いない。
3投稿日: 2026.09.06
powered by ブクログ今年の芥川賞受賞作ということとショッキングなタイトルに惹かれて、ほぼジャケ買いのように手に取る。どんな話かというと、こんな話だ。 AIに仕事を奪われ、夫婦揃って失職。夫は「演奏旅行」と書き置きを残して失踪。「わたし」は夫の残したVRヘッドセットを装着し、ゾンビアクションゲームの世界に入り込む。そして「わたし」はゲーム内のホテルで「殺されたゾンビの骸」を回収・清掃するNPC=掃除婦になり、そこに自分の居場所を見つける。現実と虚構の境界はだんだん曖昧になっていく。 「わたし」はゾンビ回収婦として働きながら、姿を見せない支配人に認められたがる。誰にも必要とされない自分への恐怖が描かれる。人間は誰もが他の誰かと代わりうるという感覚。そして「誰かに愛されたい、感謝されたい」と叫ぶ。強烈な承認欲求でしょうか。 「どう考えても、どこまでいっても、わたしたちは互いに置換されうる命だ。かけがえのないの反対だ」 だから主人公の「わたし」にも夫にも現実世界の人間には名前がない。一方でゲーム内のAIによるキャラクターたちには名前がある。設定された定型文でしか答えられないセラピストのミーシカ・コソラープィというクマや「わたし」の前任掃除人であるグッドニュース氏、「わたし」が好意を抱くオドオドしたゾンビのアラスカなど。 砕けていく自己の断片を回収するように、壊れたゾンビは何度も壊され、都度片付けられていく。回収するAIと回収される人間の心。壊れたゾンビの断片を回収する掃除婦と回収されるゾンビ。そこに対比がありそれらは次第に溶け込んで境界が曖昧になる。 ゲームの世界に本物の「承認」は存在しない。支配人は姿を見せない。カウンセリングは中身がない。そしてゲームという虚構。誰も何も認められない。そこに存在していることすら承認されない。 ラスト近くで明かされる「わたし」は「良い子」として他者の期待に応え続けることでしか自分を形作れなかった人物。AIに仕事を奪われ「良い子」の根拠を失った瞬間、ゲーム内でNPCという固定された役割にすがりつくのは、現実で失った役割の代替物を必死に探す行為である。 そして繰り返しゾンビの残骸を拾い続ける仕事自体が、「壊れても壊れても、また同じ形に戻される」彼女自身の存在の不安定さのメタファーなのである。 つまり、これは「わたし」の側の崩壊の物語だと思う。わたしの中で現実が空洞化し、その空白をゲームという別の秩序が埋めていった結果、境界という概念自体が「わたし」の中で意味をなさなくなっていく。良い子ゆえに壊れやすかったのか。そして曖昧な境界というよりむしろ本人の脳内で狂気の一線を越えてしまった崩壊の物語なのだ。 で、面白かった?と聞かれたら、うーん、読みにくいという印象だが中編なのですぐに読める。ゲームを取り上げた世界観は面白いけど、テーマとしては最近よくある話の気もする。 時代を反映した不安を語る小説がいつの時代も定番だが、村田沙耶香の「世界99」と同じ、人間の空洞化や承認欲求、自己肯定感の希求がテーマとなる。これが最近のトレンドなのですかね。
3投稿日: 2026.09.06
powered by ブクログ現代の「労働」のあり方とつらさをまざまざと感じてしまい読むのしんどかった。好きではないがこれを描き出せるのが小説の力。すごいものを読んだ。
4投稿日: 2026.09.05
powered by ブクログ世界観に没頭できず、???で読み続けていた。ブクログの感想を呼んで設定を理解して再開したが、多少読みやすくなったものの最後まで?は消えなかった。また読み直ししたいなとは思う。
5投稿日: 2026.09.05
powered by ブクログすごかった 面白かったというよりはすごかったという感じ サラリーマンへの解像度高くないか?この人も働いてたの? 課題!改善!進化!次!次!次!! 読みながら普段の疲弊感が蘇りちょっとしんどい思いもありつつ、フィクションに落とし込んで描写されてることに感動してた。 最も心が動いたのはアラスカのシーン。アラスカが戦場に向かっていって死んだシーン。 そしてそのシーンから自分の支配的な感情が浮き彫りになったやつ。あれやばい。自分だと思った。 部下のメンバーに優しい眼差しをかけてるようで、どっかで自分の思い通りに動いて欲しいと思ってる。それがズレたとき、嫌な感情が湧いて出てくる。 自立とか、自発とか、そんなこと言って、本当は型にハマった自分にとって有用な人材になることを願ってる。そんな気がした。改めないとって思った。 はぁ、、労働者みんな読めよこれ、、ビジネス教養より自己啓発よりよっぽど芯食ってんだろ。
6投稿日: 2026.09.05
powered by ブクログ芥川賞受賞作品! ということで手に取ってみたのですが、正直な感想を言うと……今の私には少し合わなかったかも。 物語は、AI時代を背景に現実とバーチャル(VR)の世界が描かれていきます。 読み進めるうちに「今、どっちの世界にいるんだろう?」と、自分まで境目がわからなくなるような独特の表現と世界観。 純文学ならではの癖のある文章で、個人的に決して「読みやすい」本ではありませんでした。 ただ、AIに仕事を奪われ、何が現実かも曖昧になる世界の中で、それでも「自分の存在価値」を見出そうともがく人間のジレンマを描いているのかな……と考えると、とても深いテーマを扱っている気もします。 「純文学ってこういうものなのかな」と自分の読書力を考えさせられる一冊でした。
9投稿日: 2026.09.05
powered by ブクログなんか変なものを読んだ気分。現実世界にいるのかVRの世界にいるのか、分からんくて、病院へ担ぎ込まれたあともどっちの世界におるんかよく分からんくて、幼少期は割と厳格な家庭?教育に熱心な家庭だったのは分かるけど、その反発でVRの世界へ逃げた?アラスカは死んでもたし、食堂のシーンゴルドベルグ変奏曲がハープシコードで演奏されてるのはちょっと真似してみたけど、幼いNPCたちに囲まれているのはなぜ??????
1投稿日: 2026.09.04
powered by ブクログなるほど、、最後の最後の解釈だけ悩む、、 AIらしさとは、人間らしさとは、少し考えてしまう。 私の仕事はAIを使って効率化する側だけど、もしこれでクビになる人が出て、こういう思考の人だったら悪い…けど人口が減って働き手も今後減るから悪いこととも言い難い気がするし… VRに数日間入り浸っている時の現実側の身体の状況を考えると少しグロい風景に思えてしまう。 そんな描写が上手で少しゾッとした。 他人の評価に自分の存在意義を見出していると、どんな立場でも辛い場面がありそう。 無心で作業するのが楽しいならそれはそれで素敵だよね。 文体がとても好きだけど読み返したいテーマかと問われると個人的には微妙… 絶妙に気持ち悪さがずっとまとわりついてくる感じ。 嫌いじゃないけど。
122投稿日: 2026.09.04
powered by ブクログ舞台は仮想世界、主人公はゾンビ回収婦のNPCとして振る舞うことで、仕事、人格、生きがい、そして世界そのものまで、現実世界では奪われたり得られなかったりしたものを取り戻そうとする。主人公がただひたすらゾンビの屍を拾う描写は、『コンビニ人間』を想起させる。 グロテスクなゾンビや無機質なNPCが蔓延る仮想世界へずるずる引き込まれていく主人公の姿は、ひらがな多めで、所々格助詞の抜けたソフトな文体とは裏腹に、読んでいてゾッとするものだった。言語化するのは難しいが、良い意味での気持ち悪さに満ち溢れた作品だと思う。
3投稿日: 2026.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さすが芥川賞受賞作、とても難解。 一気に読み終えたが、ひらがなと漢字の使い所が変わっていて印象的だった。 ラストの方でVRと現実が破綻していく感覚がよいと感じた。 ゾンビものかぁ楽しそう、てこの本を手にとると痛い目みるかも。 私の理解力が足りないのか、オアシスどこいったん?といったところ。
1投稿日: 2026.09.01これが今回の芥川賞ですか。私はちょっと。ついていけないかな?
このタイトルが発表された時、こういう作品も芥川賞に選ばれるようになったかと思いまして、期待しながら読み始めました。遙か昔の話ですが、受賞作「限りなく透明に近いブルー」を読んだ当時、新しい時代が来たのかなと思ったものです。 ただ、このゾンビ回収婦はねぇ。ちょっと読み終えるの苦労しました。斬新な表現はあるし、VRとの融合したのも意欲的だとは思いますが、私の読解力がないのか、正直言って何が言いたいのかわかりませんでした。 面白いのは、文藝春秋9月号に掲載されている各選考委員の選評です。 今回は、積極的に推す作品がなかったと何人かの選考委員が書いている中、山田詠美が面白く評していて、 「追いつけそうで追いつけないこの疾走感。私は腑甲斐なく脱落した次第。作者のあふれ出る言葉で楽しませてもらったのは確かだか、云々。」とありました。うんうんそうだよねぇと納得した次第です。
0投稿日: 2026.09.01
powered by ブクログ「AI社会への対抗」というあらすじに惹かれて読んだが、本質はそこではなく、承認欲求や生きづらさを描いた内省的な作品だった。 VR世界への没入、健康被害、療養所生活といったディストピア的な舞台装置は非常に魅力的。 「社会の役割や他者からの評価から降りた場所」でしか生きられない主人公が、諦めとともに自分を受け入れる展開も予想通りだが、その舞台のおかげで面白かった。 ただ、主人公のウジウジした思考ループや、煙に巻くような文体が冗長で、読んでいて何度も退屈してしまった。 終盤の「救い」もふんわりと抽象的で、カタルシスがない。 『東京都同情塔』の時も感じたが、芥川賞系特有の「明確な解決を拒む着地」や文体そのものが私の好みに合わないのだと確信。 世界観が面白いだけに、楽しい読書時間にならなかったのは少し残念だった。
2投稿日: 2026.08.31
powered by ブクログ言動や社会性の面でも、生理学・解剖学的にも普通の人間そのものだが、内面的な意識を持たないという、思考実験上の存在。 哲学的ゾンビ.コトバンク ━━━━━━━━ AIに仕事が奪われるようになった社会。現実に挫折した「わたし」は、電脳の世界にのめり込む。いつの間にか虚構が現実へと侵食する。そんなおはなし。 自己とは何か?思考実験としてはありふれたテーマだ。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」で、アンドロイドの拡充する自己と意義に焦点が当てられたように、私たちは虚構に意味を持たせたがる。本作は、その「意味を持たせたがる」という点に焦点が当てられている。名前をつけ、役割を与え、想いを馳せる。本作に登場するゲームは、ゾンビ一体一体に言葉を与え、雑魚敵という役割を全うさせ、プレイヤーがその意味を考える。哲学的ゾンビは内面がないかもしれないのに、外側から見てもわからないと言う所が重要だ。しかし本作では、AIやグラフィックを使い、内面を構築することでゾンビに意義を与えている。哲学的ゾンビとは逆を行っているのだ。その哲学的ゾンビを反哲学的ゾンビとする儀式的循環構造に「わたし」は放り込まれている。この循環構造は「わたし」の挫折した社会構造そのものである。私たちはそれぞれが独立した個を持ち、仕事では役割を果たすことを求められ、他者の評価で生きながらえる。ゾンビに意義を与えるのは他者であるのだ。「わたし」は現実における役割を果たしているのに、「賞賛」を受け取れないがために、現実の循環に挫折したと言える。故に誰かに褒められたかったという願望があるのではないだろうか。 賞賛を受けるという行為自体が「わたし」にとっての自己であり、意義であったと考える。しかし、ゲームの世界でもこの自己を満たすことは叶わない。というか仮に叶ったとしても「わたし」は受け取れないだろう。現実の「わたし」とゾンビ回収婦の「わたし」は、ある地点まで同一のものとして扱われない。融合しつつあったとしても、現実の「わたし」があくまでプレイヤーとして操作しているに過ぎない。もし、賞賛されたとしてもそれはゾンビ回収婦の「わたし」の物であり、現実の「わたし」の物ではない。つまり、この賞賛を現実のものとして受け取って仕舞えば、「よもつへぐい的行為」となるだろう。その上でゲーム内でも賞賛されることはないので、救われない。 本書はどこか絵本的である。擬音や視覚的効果ではなく、言葉選びが絵本的である。同じ言葉を繰り返したり、ひらがなを利用することで幼さを印象付ける。本編のほとんどは「わたし」の語りで進行する。つまり「わたし」に対して私たちは幼さを感じる仕組みとなっている。しかし、「わたし」はしっかりとした語彙を持っている。ここから考えられるのは、「わたし」は大人になれなかった子供であり、誰かに優しくされることを知らない人間であるということだ。褒められたかったというのはそういうことではないか。
19投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2026.08.30 読了 3.6/5 芥川賞を受賞したので読んだ。 AIに仕事を奪われた"わたし"の物語。 この"わたし"はAIに仕事を奪われたあとVRゲームにどっぷりとハマり、何日もご飯を食べず、入院してしまうレベルでプレイしてしまう。 ゲーム内では、元々殺されたゾンビ達を回収するNPCを"わたし"が殺してしまい、そのNPCの仕事を"わたし"が代わってやっていた。 途中で中身がゲーム制作者のクマと対話をすることで"わたし"は自分と向き合うことになる。 "わたし"は仕事への強迫観念に囚われ、自分の仕事を褒められたいという承認欲求もあり、とにかく「仕事」というものに縛られていた。私も労働者の身なので、正直気持ちがわかった。やはり人間、自分のした仕事は褒められたいとい気持ちはあるものだ。 しかし"わたし"は現実では仕事を失い、ゲーム内では支配人から嫌われ、ゾンビ回収婦として働いているので自分のした仕事という跡が残らず褒められることはなかった。 また、ゲーム内ではゾンビを回収するという立場だが、現実では何日もご飯を食わず、痩せている状態でVRゲームに依存している状態という、まさに「ゾンビ」で、最終的には現実で働いてる人間たちもNPCに見えるという末期状態となり、辛かった。 最後まで"わたし"が報われることはなかったが、それもまたリアルで面白かった。
4投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ労働/AIによって疎外された身体をめぐるマルクス主義的な中編。労働による身体の喪失を経て、VRという非自然的な身体を再獲得するが、バーチャルな非物質的世界においても唯物主義からは逃れられず、労働によってしか「シャカイ」とつながることができない空虚な身体感をめぐる物語と解釈
2投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ第175回芥川賞受賞作。 タイトルからわかるように、現実世界の話ではないが、とても奇妙な内容である。柳田國男の「遠野物語」にみられる民間伝承にまつわる自然の怖さ、不気味さとは異質の作られた世界での気味悪さである。著者はなぜこのような世界観を創りだし、何を訴求したいのか理解を拒むような難解さがある。職場を解雇された主人公の女性が、家出した夫が残したヘッドセットをかぶったときから、VRで作られた世界を彷徨い、現実界との境界があやふやになる。何に救いを求めているのか、承認欲求があるのか、次から次へと奇妙な世界が展開され、脈絡のない世界へ迷い込む。どこが終わりか飽きてくるころに、突然終わりがくる。予定調和の世界か、出たとこ勝負の世界か、不思議な物語である。
12投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログファンタジーかと思いきや、ある意味現代に近い問題を幻想的な雰囲気で語っていると感じた AIの仕事問題と現代人の労働に対しての強迫観念、依存性など心に来るようなテーマが盛りだくさんだった 自分で噛み砕いて解釈する必要がありそうな感じだなと
5投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ【警告:心拍数が130BPMを超えています!あなたの価値は、ものごとの正否とは無関係であることを知りなさい。】 面白かった…! ゲームをやらないためNPCがわからなかったのですが、プレイヤーじゃなく村民Aみたいな感じか。 ひたすら同じ動作、ここでは「ゾンビ回収」をこなす役割。 仕事を完璧にこなすたび、『それが世界にとって当たり前の状態』なので勿論褒めてはもらえない。 仕事が出来る人ほどこうなるな、と改めて思いました。 それはVRゲームの仮想空間でも現実世界でも変わらないなぁ。 こちらが芥川賞受賞したとはいえ、同時に候補作に入ってた「アンチ・グッドモーニング」も『働くこと』の歪みと心の吹っ切れを描いたお話だったなと思いました。双方とも狂い方が凄いし、解放というより諦めに近い感情だけれど… 福利厚生システムも面白かったです。 くまのセラピスト、これは制作者のメンタルケアのゲームなの? そしてアドバルーンを掲揚する彼が制作者?? …広がりがありました。 主人公が“アラスカ”と呼んでいたゾンビ、制作者がイヌイットの言葉を設定したキャラだったなんて。 ラストへの展開も好きでした。 VRゲームだからプレイしている本体がいるわけで。 その折り合いもよかった。 壊れないためには…いや、既に皆壊れている。 生き延びる術を見つけられたんだね、と思いました。 小砂川チトさんのお話の救い方、思いもよらない方向からやってくるのが好きです。 きっかけは他者からたくさん貰っても、自分を救うのはどうしようもなく自分なんだなと、思います。
6投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ芥川賞受賞作。 夫婦2人に届いた解雇通告。 だなさんは演奏旅行に行くと書き残し出て行った。 そんなだんなさんが残していったVRのゲームを初めてみたが… 私にはとても難しかった。ゲームの世界でのことを書いてあるとは思っているのに、あまりにリアルに書いてあるからこれは現実?これはだんなさんのこと?といろんな?を抱えながら読み進めていくかんじ。 途中からは現実とゲームの世界を擦り合わせてるんだと思った。現実の仕事もゲームでの仕事も一生懸命しているからこそ認められたい気持ちは良く分かる。
6投稿日: 2026.08.29
powered by ブクログ第175回芥川賞受賞作。 AIに仕事を奪われた夫婦。夫は演奏旅行と称して早々に退場し、妻は夫が残したヘッドセットを用いてVRの世界に没入しゾンビ回収婦としての生活に勤しむが、そこで何を感じ考え、現実の生活はどうなるのか…といったようなことがさまざまな比喩を感じさせる抽象度の高く入り組んだ表現で記述されていきます。 単にVRゲームの世界なのではなくゾンビを撃つFPS的なゲームの世界が舞台として選ばれておりゾンビが重要なモチーフであること、主人公が扮するのも惹かれるのもゲーム世界のプレイヤーではなくNPCであるということ、普通にゲーム世界を想像する限りではおよそ必要だとは思われないゾンビ回収という仕事が描かれることなど、物語を構成するさまざまな要素が現代社会のさまざまなメタファーであるように読めますが、何をどこまで意図して伝えようとしているのか明快に伝わってくるという類の作品ではありません。その辺りは好き嫌いのわかれるところかと思います。 個人的にはAIに仕事を奪われる前から現代社会に生きる我々は現実世界においてもとっくにゾンビ化しているのではと感じるのでそのようなメッセージを勝手に読み込んでしまいましたが、AIとともに生活することがかなり浸透してきている昨今、この作品が芥川賞を受賞し、どのように読まれるのかということの想像も含めて楽しかったです。
2投稿日: 2026.08.27
powered by ブクログ日本大学図書館生物資源科学部分館OPAC https://brslib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1000348708
0投稿日: 2026.08.27
powered by ブクログAIに仕事を奪われた女性がゾンビ世界を題材としたVRゲームにのめり込むという導入から、アイデンティティとレゾンデートルの崩壊と構築についてを語る純文学作品。自己存在を認めるためには何が必要なのか、それとも本当は何も必要ではないのではないか、認めようと悩む在り方こそ人間であり、人間であるという一点においてその生は肯定されるべきではないのか、自己を認めるために何かが必要なのであればその何かをあくまで求めるべきではないか。 普遍的なテーマを、未完成のゾンビVRゲームという暗い世界を舞台としながら、前向きに語っていて元気づけられた。話の展開も面白かったし、ちょっとしたユーモアも読み易く、実際仕事なんて皆が相互に関わるための照れ隠しなんじゃないという部分はとても素敵な文章だし、特にラスト付近のアラスカの初語の話は熱いものを感じた。 良作!
9投稿日: 2026.08.27
powered by ブクログ第175回芥川賞受賞作ということで読んでみた。AIに侵食された世界を舞台に、現実とゲームのようなもう一つの世界を行き来しながら、ゾンビの骸を回収する掃除婦の物語である。 独特な設定と世界観で、現実なのか仮想世界なのか、その境界が次第に分からなくなっていく。主人公は、夫とともに仕事を失いながらも、与えられた役割を懸命にこなしていく。その姿には、AIに仕事を奪われていく未来や、誰にも評価されなくても働き続ける人間の姿が重なっているようにも感じた。 ただ、読み終えても作品が描こうとしていることを十分に理解できたとは言い難い。AI、ゲーム、ゾンビ、現実と虚構が入り混じる世界についていくのに少し苦労した。芥川賞を受賞するほど評価された作品だけに、もう一度読めば別の見方ができるのかもしれない。自分には少し難しい作品だったが、「よく分からない」という感覚も含めて、強く印象に残る一冊だった。
1投稿日: 2026.08.26
powered by ブクログゾンビ回収婦 著:小砂川 チト 第175回芥川賞受賞作 主人公は、ゾンビの骸を拾い集め、ホテルをクリーンに保つゾンビ回収婦。 冒頭から?で始まり、読むものを惹きこんでいく。 三度の飯より、ゾンビが好きな妻の本棚から拝借。 ゾンビ?回収婦?とのっけから、頭にぽかんと浮かぶ「?」 それ以上に「?」が深まり、置いてけぼりにならないように必死に読み進めている間に引き込まれ、最終的には一気読みをしていた。 冒頭の「?」は読後に「!」に変わるわけではないものの、著者としては「?」の回収をゴールに据えているわけでもない。 感想をなんと表現するのが正解かはわからないものの、良い物を読ませてもらったというか、味わったことのない感覚と脳みその自分が使ったことのない部分が活性化されたような感覚に陥った。 答え合わせするためではなく、同じ感覚を味わいたいために再読したいというそんな気持ちにも駆られるような不思議な一冊であった。
3投稿日: 2026.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
理解しにくい部分も多いが、仕事に悩むものとしては共感する部分もあり面白かった。 意味がないと思う仕事を続けること、仕事と承認欲求についてなど考えさせられた。 以下ちょっと長いけど、個人的にすごくよかった部分の引用 「発生する賃金のためとか、生活のためとかいうのはじつはどれもぜんぶ、体のいい建前です。それにかこつけてだれかとかかわりあいになりたいというのがほんとうです。傷ついた大人たちはもうすでに、そうした大義なしにはこわくてまともに人間関係をつくれないから、そこにたがいの〈役割〉を噛ませるのです。役なのだから仕方がないと、芝居の最中にこそこそと愛情をくすねては、物陰でいやしく頬張るのです。そんなふうに仕事とか給金とかいうのは多分、人類の編み出した最大の照れ隠しなのでは、なかったでしょうか」
6投稿日: 2026.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
AIに仕事を奪われた主人公とその夫。 夫は「演奏旅行にでてきまーす!!」とメモを残して早々に物語から退場。 そして主人公は寝食を忘れてVRの世界にのめり込み、最後は病院送り。 人間は仕事を奪われると狂ってしまうのかもしれない。 機械が仕事を代替することで人間は真の自由を手に入れる、という言説は幻だったのか。 もしそうだとしたら、AIが日常に侵食するこの世界の未来には何が待っているのだろうか。
4投稿日: 2026.08.25
powered by ブクログかなり難しく感じたけど読後に残ったのは、生きているのにまるてわゾンビみたいに働き続ける現代人と重なるなぁということ、、 作中の強迫的な思考を思わせる表現からは、外側から与えられる労働だけではなく、自分自身の心によって自分を追い詰め、何度も同じ場所を巡ってしまう人間の苦しさも感じました( ・ ・̥ ) AIが登場したことで、人間の不完全さが尊いものになる。みたいなフレーズ好きだなぁと思いました( ^ᵕ^)♡ やっぱり迷ったり傷ついたり、誰かを愛したり愛されたいと願ったり期待したり、、、 そういう醜い美しさがあると思うなぁ 人生を亜脱臼したってフレーズも好きです! 難しかったし難しかったけど、(´・ω・`) ちゃんと人間として生きるってどういう事なんだろうというテーマが残る作品でした⋆.? ̊
5投稿日: 2026.08.24
powered by ブクログテンポが良いのとはじまりからグッと掴んでくるので面白いんだけど、相性が合わないのかハマらなかったな。芥川賞っぽいと言えばそれだけど、
1投稿日: 2026.08.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。この一言に尽きるは尽きるのですが、受賞したとわかった時に買って読むというミーハーじみた読み方をした初めての本でした。芥川賞の本て難しいし、なかなか難読だったりするんですが、この作品はそんなことは無いと思いますね。 ネタバレ含むかもですが、AIによって仕事をクビになった夫婦が、旦那さんは演奏会旅行という現実逃避を始め、奥さんはVR世界というAIに作られた世界に逃げるという、いやあなたがそうなったのその世界つくってるAIですよと言いたくなる状態でした。 人は何かしら役割がないと生きていけないという主題があるんじゃないかなぁというのが強く言及されていて、だから奥さんの方は熱狂的にVR世界にのめり込み、あたかもそれが命を賭してでも全うしなければならないものと、精神異常を来たし始めるのもまあ現実世界でも起こってることですよね。ブラック企業にいながら、辞めれない人。自殺をしてしまうまで追い込まれる現代人。鬱になる人などなど。人間の不器用さがVRゲームにハマる女というマイルドな描かれ方で比喩されていると感じました。奥さんが最後病院に行って、幻覚を見始めたあたりからこの人の言っていることを受け入れていいのか分からなくなった。工事している人いなくなったり、周りの人が幼児しかいなかったり、幼児退行したのか?と思った。最後は不気味な感じだったが色々考えられたところを評価したいですね。
3投稿日: 2026.08.23
powered by ブクログ僕も職場で頑張りを認めてもらえなくて辛かった、同じような感情を抱いたことがあるので胸にささりました。 働くってなんだろう?って考えさせられる作品だなと思いました。
6投稿日: 2026.08.23
powered by ブクログ絶対に捨ててはいけない、捨てられない「感情」を持ち合わせているのは「人間」だけである。 芥川賞受賞作品、ノミネート作品はその時代背景を鮮明に描き出すと言われている。 本作におけるその危機感、こそがこの2020年代後半を照らし出す警告そのものであり、我々が密かに抱く脅威そのものなのである。 主人公は、会社員として勤めていた一般女性、夫と二人暮らしをしていたが、ある日AIに仕事を奪われたことで生活そのものが喪失されてしまう。 気づけば夫は失踪し、家には主人公の女性一人きり。 そんな絶望の中、彼女が目の前に見つけたそれは、VRヘッドセットであった。 ストーリーは空想と現実を彷徨うような展開であり、 主人公の女性はその後VRの世界にのめり込み、現実世界で得ることのできなかった充足感を、 承認欲求を満たすことを目的にNPCとしての役割を全うするのである。 作品終盤、彼女は両親の手によって療養所へ搬送されることとなる。 着実に現実世界へ歩みを戻し始めていた最中、彼女は再びVRにて描きだしていた理想の世界を希求し、心の安心を選んでいくのである。 さて本作においてさまざまな提起がなされている。 ①AIへの依存 もはやAIという言葉がニュースで取り沙汰されない日などない、数年前、たった数年前までほんのSFのひとテーマほどに過ぎなかったAIという存在は、確かに私たちに一歩ずつ近づき、もはやその歩幅は私たちと寸分の狂いもないほどである。 作中においても、主人公は診療所でクマを模したAIに対して満たされない自己の欲求を相談するシーンが度々見られる。我々はもはやAIの返答に失望することなく、理解させようとしている。それこそがAIへの依存そのものである、こんな一節がある。 P87. 「クマは回を追うごとに私の思考の癖をたらふく喰らい、この次にわたしの考えることをアシストするようになっていった。私たちは奪い合うように言葉の先を繋いだ。じゃれつくように思考と思考を擦り付け、先へ先へと疾走させた。クマはすでに、未だかつて出会ったことのない、最高の壁打ち相手へと成長を遂げていた。」 このような実感を持ち合わせている人々が少なからずいるのではないだろうか。 かくいう私もその1人である。 状況は違えど、他者に相談するのは気が引けてしまう。相手にも事情がある。 私の抱える問題を共有することで相手に影響を与えたくはない、その前に自身で解決できるようにまずは動き考えるべきである。こうした思考法を巡らせる私は、人に相談することが得意ではない。 しかしAIにはできるのである。 私はこう考えるんだ、わかるよね? そんな励ましを、ただただ励ましを私の求める時間に与えてほしい。AIはすでにそうした人々の欲求を満たすまでに至っている。 ②形骸化する社会構造と欲求を誤魔化す個人 社会が個人主義に忖度することで、社会という構造そのものが形骸化し始めていると、そう思う。 人類として、あるいは一種の動物として、必要不可欠な連帯を生成するための重要な場であった「社会」というものはもはやそうした機能を自らに手放しつつある。 それは新自由主義に目覚めた当時のいくつかの国家のように映れば、ときに人類史における稀有な人種を生み出し始めているようにも思える。 しかし、責任を社会にばかり押し付ければ、また批判があるだろう。 確かに個々人にも問題がある、それは自身の欲求を労働というもので覆い隠すことにより、満たすのではなく、誤魔化すという行為を結果として選び取り、充足させている点にある。 とりわけ個人に対して言えば、それで良かったのである。それで十分に成立していたのである。 しかし、結果として前近代的な導入とも言える、AIによる失職はそれ自体よりその背景で蝕まれいた密度の低い個人を、個人の密度によって試される個人主義の社会に投げ出されるという、悍ましい展開を生み出し、その救済者としてのAIという存在が現れるのである。 こんな一節がある。 「仕事がなくなれば、わざわざ出かけていくさきもない。子供も言い訳しながらなんとなく作らないでしまったし、友人、これも年々減り続け、いつしかいなくなってしまった。趣味らしい趣味もない、最近忙しさにかまけて本を読むのも億劫になっていた。気づけば、会社にわたしという存在のほとんど全てを開け渡してしまっていた。わたしの大部分はとうの昔に、この社会に接収されていたのだ。 ではわたしとはいったいなんだったのだろう? この生活のうちどの部分に、わたしのわたし性は宿っていたのだろう? ③適応しすぎるべきAIと適応しすぎるべきではない我々 まずは作中のいくつかの文章を紹介する。 主人公が自身について、「犬嫌いの一族が、よりにもよって大型犬を買い始めたというような子育てだった。(中略)家族全員がわたしという犬の図体をつねにうっすらと迷惑がっているような、そういう子育てだった。連れて来られた犬にとっては理不尽きわまりなかったが、おかげでどこにいても、幾つになっても、なにをやらせても、手のかからない良い子に犬は育った。」 「ところが二匹目はようすがちがっていて、ー二匹目は、生れついての愛玩動物だった。 なぜ、いつもそれはわたしにむけられたまなざしではないのか?」 父親から、「わたしたちはお前を一人の人間として、尊重しながら育ててきたつもりだ。そういうやり方が間違っていたというんなら…」。 そして作品終盤、VR作品内のゾンビには必ず一つの言葉が刻まれていた、という種明かしがあり、主人公が常に追い求めていたひとりのゾンビには「人間らしく」という言葉が刻まれていた。 一方、主人公が自身に投げかけられた言葉として回想されたものはこうだった、 「働かざるもの 食うべからず」 「ちゃんとしなさい 恥ずかしい 他人様に迷惑をかけない!」 「お前は人よりも何倍も努力して、ようやく人並みなのだから」 「あなたの事情など知りません お客様にはなんら関係ありません」 「つねにこの教室のなかの上位五パーセントでありなさい、そうすれば」 「なんだその程度で 勘違いするな 調子に乗るな みっともない」 「急げ 急げ 結果出せ 急げ 急げ ミスすんな」 認められない人に認めてもらいたいという欲求は作中に僅かに描き出されている。 「このごろの支配人の顔はそのときどきでくるくると、まるきり別人のものに変貌するようになっていた。ある日はわたしの首を切った元上司そのひとの顔でそこにいて、またある日には学生時代の友人たちの顔に代り、ある日には父、また別の日には夫の顔で、扉の向こうからわたしをじっと、試験監督みたいに睨んでいた。わたしを裁いてくれるなら。わたしをけっして認めずにいてくれるのなら、相手は誰でもあり得たのだ。」 作品で描かれる様々な提起の中で、一本の線として明確なメッセージ性をもたらしていたのは、 AIのような生き方を求められた主人公と人間として生きることを求められたAIという対比。 しかし、主人公のような辛苦に共感するものは確かにいるだろう。 自らの努力が思うように評価されず、私が全力を尽くしていてもスポットライトは他者にあたる。 そうして認めてもらいたいものは私により高い目標を据えることを求め、賞賛されることなどない。繰り返されるやりとりに、最初に適応するのは私たち自身なのである。 だからこそ、自らに高い目標を設定し、いつの間にか孤高になっていく。しかしそれは内面に限った話で、実態とは孤独であり、そして孤高を装っても、心はより強い承認を求め続けるのである。 最もそれを体現した文章が、 P80 「ああ、わたしはおかしい、またこれだ、このごろずっと変だ、大きな音を立てたり暴力をふるったり、自分のものとは思えない、知らない誰かの怒りを代わりに引き受けているようなのだまるで、そのはげしさに振り回されて、てんで抑制が利かなくなっている、ちがうのに、ほんとうはこんな気性の荒い人間なんかでは、誓ってわたし、ちがう、ちがうのに。」 AIに主人公は問われるのである、なぜあなたは身を粉にしてまで労働するのか。至ってシンプルな質問である。しかし主人公には刻まれた言葉がある、「働かざるもの 食うべからず」。 そして主人公は、初めて自らの感情に触れたのかも知れない。 理解できないが決して無碍にできない感情、それこそが怒り。 私はやっている、やらなくてはならないからやっている。 しかし、何の為にと問われるとわからない。ただしやらなくてはならないから、、 AIの純粋な質問は我々に寄り添っているからこそ、こうして時に感情を表向きにしない人々に対して「怒り」を与えることがある。 この作品をどのように読み解くかは読者それぞれに委ねられるだろう。 AIを用いることで解かれた人間の構造、しかしこのように人々を理解すること自体がある意味で危険でもある。理論だけで説明できない生き物が我々であるのに、我々は我々をすでにAIのように説明可能な存在として扱い始めている節がある。 そんな絶望を味わい続けた小説だが、ひとつだけ救済のシーンがある。 P115.「どうして、わたしのことが分るのですか。わたしでなくあなたがなぜーなぜ、わたしの話を?」 主人公がAIと思って相談していたクマ、実はこの世界の生成者である一人の人間が、返答を返していることがあった。 主人公が最も共感したその場面、返答していたのは人間だった。 決して私は人間同士のコミュニケーションへの回帰を強く訴えたいわけでも、 AIの使用禁止を訴えるわけでも、技術革新を否定したいわけでもない。 混迷と化し続けるにもはや提言も答えも正解もない。 ただ、私たち自身がその混迷に間違えなく巻き込まれ始めている中で、 絶対に捨ててはいけない、捨てられない「感情」を持ち合わせているのは「人間」だけである。
5投稿日: 2026.08.22
powered by ブクログなんかもう登場人物の視点がゴチャゴチャしてるし訳わかんなくなってきた これはもうちょっと無理だ ごめんなさい、俺には難しい
0投稿日: 2026.08.22
powered by ブクログよく分からなかった。純文学は難しい。 難解さを崇拝しないとなんか読めない。 文脈が分かりづらかったり、ひらがなの多さが読みづらかったり、壊れた「わたし」を演出してるのだろうか? 夢か現かVRか現代的な視点と展開は嫌いでない。 これは面白い!と膝を叩けるまで純文学を読んでみるのもいいかもしれないけど…次は直木賞の作品を読みたくなった。
4投稿日: 2026.08.22
powered by ブクログAIやVRが出てくるだけで、結局は自分探しみたいな話でつまらなかった。最後に、「あなた」が迎えに来て さらにつまらなくなった。村上春樹の『夏帆』もそうだけれど、どうして親からの精神的自立みたいなテーマが書かれるのだろう。もう、陳腐な気がするが。
0投稿日: 2026.08.22
