下巻も上巻と同じく、戦の合間に秀長と秀吉がちょこちょこしゃべる展開が続き、まるで歴史の教科書を読んでいて、合間のコラムで主人公たちが出てくる挿絵を眺めているかのような読み応えだった。 語り尽くされた感のある秀吉視点ではなく、弟の秀長視点で見ることで、新鮮な内容になると期待したのだけど、そもそも事実であろうことに沿っての展開なので、登場人物的にも地味な西国征伐の後半はかなり退屈になってしまった。やはり主人公が中心で物事を動かしていく存在でないと、なかなか難しいものだと思わされた。