
総合評価
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powered by ブクログ一般書の小説では、居所不明児の出てくるものを読んだことはあるが、YA世代向けの本で居所不明児が一人称で淡々と自分の境遇を語る読み物は初めて読んだかもしれない。 ギャンブルで借金のある夫に愛想を尽かして出て行った母。実の父親なのに、義父として可哀想な子供を育てている設定で愛人宅に転がり込む無職の要。要の愛人。ろくな大人が出てこない。 学校に行かせてもらえず、父親と住む場所が転々と変わる一輝。自分の名前の漢字を忘れないように時々ノートに書く姿を想像するだけで切なくなる。 心の中の悪い自分と戦う一輝。どうしてこんな心優しい少年が辛い目に遭わなければならないのかと、読んでいてこちらも辛くなる。 世の中、悪い人たちばかりでないのが救い。 大人が居所不明児についての理解することはとても大切だけど、同世代の子供たちが、学校に行きたくても行かせてもらえない子がいることを知ることはその何倍も大切な気がした。
52投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログ最後の方までず〜っと重く、鬱小説に近いような感じだった。ホントにヤツは悪魔だし、実際こういう子がいるのだろうと思うだけでも読んでいて苦しかった(个_个) 複雑な構成もなく、数時間で読めた。
1投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少年の中の悪魔が少年を支配するまでにならなくって良かった。 悪魔のような要と生活を送る日々の中でも、少年に少しでも手を差し伸べてくれる人たちがいて本当に良かった。 物語の中でそっと少年を助けてくれた大人たちのような人に私もなりたい。 この本の中で少年は自分の心の中の悪魔と戦うけど、この悪魔って誰の心の中にも居るっていうか、 悪魔ではなくただの言い訳にしか過ぎなくて。 少年の悪い言い訳を悪魔と感じていて、それを悪魔だと感じ取れた少年だからこそ救われたと思った。 世の中の多くの人が自分の中で言い訳や偏見を都合よく処理して自分の中の悪魔に気付けてないのに 少年は本当に偉かった。 この少年がこの先たくさんの優しい人に出会えると良いなぁ。
1投稿日: 2025.11.05
