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こどもの頃のこわい話 きみのわるい話
こどもの頃のこわい話 きみのわるい話
蛙坂須美/竹書房
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総合評価

5件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『きつね』、『別れる理由』、『富士山を見る』、『オボザワススグ』、『死柱にこうべを垂れよ』、『人形地獄』が現実と幻想の塩梅が良く、良いゾワッと感だった。 幼少期の記憶を中心に収集されて話の為、基本的にどこかボヤッとしていて、ほん怖とかフィクションのような決めのオチ(幽霊の出自、場所のいわく)が無いのが多い為、「そこで終わり?」となる反面、これぐらいの方が現実味があって、ある意味「怪談らしさ」が出ていて良かった。

    0
    投稿日: 2025.11.11
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    体験者の子供の頃の不思議な体験を集めたノスタルジックな一冊。 どの話も「子供の頃確かにあった近所の廃屋」「夕方の芒原」「祖父母の家の暗闇」など小学生の頃を思い出させる内容でとても楽しく読めた。 幽霊の出る恐ろしい話よりも「あれって何だったの…?」となる話が多く、私はこういった怪談が大好きなのでまた何度か読み返したいと思い書籍版も買うことに決めた。今回読んだのはKindle版だったで物理書籍として本棚に飾りたい一冊。 気になる話としては 猫頭 焼肉ハナ 女郎蜘蛛の男、あるいは女 迷子の話 地蔵が来たりて子をさらう 等々… 「怪談が好きならおすすめの本はある?」と聞かれたらこれ!と言える一冊。

    0
    投稿日: 2025.11.07
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    いろんな人の子供の頃の怖い話。最初は不思議でなんとなく怖い、くらいの話が多いなと思って気軽に読み進めていくと、だんだん積み重なった不気味さ、理不尽さ、意味のわからなさが重くなってきて、そのせいなのか臭いや視覚の描写がリアルに迫ってくる感じがして、ゾワゾワした。面白かった。

    0
    投稿日: 2025.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「こどもの頃の~」というタイトルと、このレーベル(竹書房怪談文庫)ではほとんど見かけない、一見愛らしい表紙デザインに油断して読んでいるとざっくりと心を抉られる。事故物件や曰く付きの土地、怨念の籠る事物などに纏わる幽霊譚、言い伝えられてきた禁忌を犯した報い……といったある意味定番の心霊怪異譚とは明らかに異なる肌触りの、因縁や因果もすっ飛ばし、記憶の底で澱んだ不気味で不条理な体験談45編。  中には、子どもの当時に見た夢や、テレビ番組や読んだ漫画などなどが記憶の中で再編集されていたのでは―と勘繰りたくなるほどどうにも理解し難い話も確かにあるが、形而下的な知識や常識に捉われない子供だからこそ見た、体験したという読み方もできるのかも。何れにせよ体験者の子供の頃の記憶という、どうにも確かめようも実証もしようのないものだけに、そのもどかしさが余計に気味の悪さ居心地の悪さを感じさせるような。 特に印象に残ったのは……かつて犬が多数飼われていたという廃屋に忍び込んだ3人の少年の運命(「犬屋敷」)、顔のない男性に遊んでもらった記憶が後年思わぬ形で噴き出す(「無貌三題」の3話目)、中学時代に駅で目撃した人身事故の記憶を恋人に語る女性(「わすれないでください」)、蜥蜴人、自ら出した炎に包まれる同級生、マネキン小屋の当番、田んぼ道に現れたキングコブラ……不可解で不気味なオムニバス譚(「贋・真実の世界」)、近くの山に先祖が建てた石碑があると知り、少年は祖父と共に山中を探し始めるが(「先祖の石碑」)、園児が繰り返し描く、家族の絵の中の不可解なもの(「別れる理由」)、火難に見舞われた同級生の自宅。その直前、友人たちに届いていた薄気味悪い手紙(「死体ペンギン」)など。  幸いなことに自分には子供の頃にこういった怖い記憶、不気味な記憶はないのだけれども……無意識に思い出さないでいるだけ、だったりして。

    1
    投稿日: 2025.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子供のころのきみの悪い怖い話ということで無鉄砲で輪郭のないぼんやりとした、けど確かに経験したはず…という妙な体験話を期待したけど… しっかり形のある不気味物語、という感じでした。 というより形作られすぎていて、実話っぽさがなくなってたかも。 最後に亡くなった、行方不明になってしまった、そんな人どこにもいないと言われた、というオチが多くて怖い体験が必ずしもそこに行きつかなくても良いのではと思った。 あと話によって、作者と読者の対談?形式だったりインタビュー形式だったりしてなんか不思議でした。 句読点で文章が終わると、文章が次の段落に行くので分厚そうに見えるけど一瞬で読めます。

    2
    投稿日: 2025.09.30