
総合評価
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powered by ブクログ2025年12月、高市政権の対中外交に着目される中知り合いの勧めもあり読んだ。 読む前までの中国に対しての認識は様々あった。戦後の高度成長期以降日本が経済的にリードしていた一方でいつのまにか超大な国になり、現在では軍事面でのリスクを想定させられる国。一方で、もちろん全員がというわけではないものの一般的に「礼節」や日本的な「仁義」というものにかけることからこと商売においては信頼を置きづらい相手。もちろん、ふわっと中国と日本の違いについてはあると思っていたがアジアの隣国であり似た文字を使う点であったり違いについては欧米諸国のそれとは異なり類似点もあると考えていた。 しかし、この本を読んでいく上で中国の歴史から読み解く人々の考え方や中国そのものについて認識を改める点がいくつかあった。また、これまでふわっと認識していた違いの根幹に近づけたような感触があった。 まず、違いの一つとして認識したのは「島国」日本と「大陸」中国との違い。それは地政学的なものであり周りから常に侵攻される脅威に怯える中国では、性悪説や法家、自を常に主張することが醸成されていった。この点については日本と大きく異なる点であり私自身が感じていたアジアで隣国なのに中国人と日本人との違いの違和感の根幹なのだろうと思った。 また、現在周辺諸国に軍事的な脅威を見せている中国だが、これまでの歴史の中では数多くの不運・不遇を遂げている点は自分の認識になかった点であった。そのため遣唐使時代の唐のように栄えた時代がある一方常に周りからの侵攻・内部からの瓦解のリスクを孕んでおり国としてまとまるのは難しくそれは今でも一定存在するため習近平は強行政治をしいているという点だ。 また非常に興味深かった点として冊封体制があった。日本の戦国時代以前、中国を真似て日本独自の文化を発展させていった経緯があり、それは中国の属国のような立ち位置を取ることで中国からの侵攻を防ぐとともに文化交流を図ってきた。それは日本のみならず、当時の朝鮮やベトナムなど周辺国にそのような立場をとることで自国の存在感を示していた。またその外交姿勢については学ぶものが多くあり強硬手段よりじわじわと関係性を築く或いは取り込むなど孫氏の兵法しながらの手段をとっている。 中国は現在リスクとして見られているかもしれないがその歴史や文化的背景を見ることで中国の主張や目指す将来について共感できる部分があると思った。また、自分の中での中国と日本の違いについて認識を改めた点が多かった。今後、日本が中国に再度くらいつけるかどうかはわからないがもしそうなった時にはこの本で学んだ差異には留意しなければ盲目的な排外主義や誤解が生まれてしまうのだろうと思った。
0投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログとても勉強になりました。 大陸と言う中国が置かれている立地条件、それに伴う中国人のリスクリスク回避にかかるDNA。なんとなくわかった気がします。 また中国と言う国の歴史についても改めて自分の認識の低さを痛感しました。 中国との関係を心配する、このような時期に、この本はとても参考になりましたまし。
0投稿日: 2025.12.20
powered by ブクログ大陸に住む中国人と、島国に住む日本人は根本的に考え方が違う。 今なにかと騒がしい彼の国について、中国ウォッチャーである著者が背景など含めてまとめている。 これを読むと、習近平の言うことや、外務省が毎度口にする内政不干渉ということへの理解は、深まってくる(無論同意はしないが)。 広大過ぎる大陸の多様過ぎる人達についての話は面白く、現地で触れた中で思い当たる節もあった。 あらためて中国という国とは、こちらとしても主張することはしながら、関わっていくことが必要なのだと感じた。
0投稿日: 2025.12.06
powered by ブクログ歴史的な背景や立地など色々な側面から日本人と中国人の国民性を分析していて、興味深い内容でした! 中国の方への見方が変わります。良本です!
5投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログ戦略的互恵関係にあるという日本と中国。とはいえ我々日本人はどこまで中国人を知り理解しているだろうか。 中国ウォッチャーとして活躍する筆者が中国人の思考と行動原理を解説する。共産党とはいえ過去の歴史上の皇帝と同じ、実は同じ中国大陸に踏み立つ人々の集まりを強権でまとめている。 中国と日本の思考の違いなど、台湾有事の答弁から対立する日中関係を考える一助となる一冊。
0投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ中国と日本が違うこと、今まで漠然とそう感じてたことが腹落ちしました。長い歴史、ずっと違ってやってきたんだから、それを意識してやっていくってことですね。読みやすかったです。
5投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログ中国の習近平や国家レベルの話だけでなく、一般庶民のパーソナリティや日本人との違いにも触れられた書籍。 島国で育ったノホホン日本人と、巨大大陸で死に物狂いで生きてきた中国人、そりゃあDNAレベルで 違いますよね。
1投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ中国生活4年半からの帰国の、改めて中国とは、中国人とはと思い出しながら読みました。本当にその通り!って思う話も多く、また、そうだったのかと感心する話もあり。改めて、日本人との違いを感じた。
0投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログ面白かった! 中国人がおもろいねんなw 筆者は講談社の人なんだけど、長いこと中国に住んでいて「中国人ウォッチャー」を自認しておられる とにかく中国人と日本人はぜんぜん違うってこと、けっこうフラットな目で解説してくれてたように思います まず中国人は必ず「我」って言う もう1日に何十回も「我」っていう つまり自分中心、世界の中原で「我」って叫ぶ 一方日本人は世界に稀に見る主語なし民族 豆知識であの長大な『源氏物語』には主語が一度も出てこないって紹介すると、中国人ひくらしいw 他にも金に煩い、金、金、金 地域社会とか愛社精神みたいな概念がなくポカーン 一方愛国精神はどぎつい また儒教や道教にも触れていて、中国社会は「性悪説」で回ってるとかね それらの理由についても、ちゃんと筆者なりの考察が述べられていて、なるほどにゃ〜って感じ そして、その理解の先にあるのはやっぱり、多少は仲良くした方がいいよねってことやと思う お互い尊重しながらね まぁそんな風にのほほんと考えてるのは日本人の方だけかもしれんけどねw 戦略的互恵関係ですよ わいと奥さんみたいなあれですよ
59投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ中国人とは、「中国大陸に踏み立つ人」。 日本という安全な島国とは異なり、いつ攻められるか分からないハイリスクな地形から、基本的人格が形成されていることがよく分かった。 歴史的背景からも根本的に価値観が異なることを認識し、協力関係を築いていきたい。
0投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ中国および中国人の性質とその由来がよくわかる。日本人と感覚が合わない、常識の基準が異なる理由がわかってくる。そのうえで、中国・中国人との付き合い方を考えて行かなければならないと感じた。
0投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Z世代も含めた現代中国を解剖して平易に時にユーモラスに伝える良書。2日で読み終えることができた。特に面白かったのは以下の点。 ・米ロのみ敬意を持って接するが、他の国は全て下に見ている(p24) ・中国人にとって重要なのは根と幹であって枝葉ではない(p32) ・中国人は日本人よりもはるかに刹那的に、かつ大雑把に生活している(p37) ・我と我が常にガチンコでぶつかる弱肉強食世界(p89) ・勝者総取りシステム。求められるのは結果であって過程ではない。負け犬に同情は不要(p108) ・チームプレイは苦手(p126) ・習近平で経済政策が鈍化したのは、腐敗排除の副作用。一つは3割を占める灰色収入(賄賂経済)が崩壊、もう一つは官僚が逃げ場を失って仕事をしなくなった(p138-139) ・民主集中制(p204) ・中国外交は漢方式外交。外科手術的(欧米式)ではなく漢方薬のようにじわじわと影響力を拡大(p221) ・AI失業(p265) ・中国は生きにくいから日本へ。過去にもあった現象(p271)
2投稿日: 2025.09.14
