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戦後80年 わたしは、この言葉を忘れない
戦後80年 わたしは、この言葉を忘れない
保阪正康/日刊現代
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総合評価

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    戦後80年の節目に本書を読みました。そこに並ぶ言葉は、人々を縛り、命を奪い、社会を沈黙へと追い込んだ「嫌な言葉」でした。 特に「国民は無色」という表現に震えました。権力が人を“無色”とみなし、思考を奪う危うさ。私たちは一人ひとり声を持ち、それを発することで社会は形づくられるのだと痛感しました。 また「諦観」という言葉が示す、恐怖と無力感に支配された時代の重さ。戦争は戦場だけでなく、人々の心をも支配していたのだと深く考えさせられました。 そして「軍人である前に人間である」という言葉は、今の私にとって「会社員である前に人間であれ」と響きました。立場よりもまず人としての倫理を大切にすべきだと。 言葉は人を殺しも生かしもする。だからこそ敏感でありたい。過去を直視し、同じ過ちを繰り返さぬために考え続けたいと思います。

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    投稿日: 2025.10.04