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怪獣殺人捜査 高高度の死神
怪獣殺人捜査 高高度の死神
大倉崇裕/二見書房
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総合評価

16件)
3.7
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9
4
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0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【収録作品】三三〇〇〇フィートの死神/赤か青か/死刑囚とモヒカン/エピローグ 怪獣省の第一予報官・岩戸正美&警察庁公安部怪獣防災法専任調査部筆頭捜査官の船村が活躍する、「怪獣捜査」シリーズ第2作。 岩戸を怪獣殲滅に専念させてやれよと思う。 それだけでも相当のストレスなのに、背景に政治屋たちの覇権争いが絡んで邪魔をする。現場へのしわ寄せが半端ない。そこをなんとかするのが上司だろうと思うが、上司もそっち側なので、孤立無援。 岩戸たち現場が頑張れば頑張るほど、嫌な未来を招き寄せているのが皮肉である。

    6
    投稿日: 2025.10.14
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    怪獣ミステリシリーズ第2弾で中編3篇収録。 世界各地に怪獣が出没する世界という設定で、怪獣省の予報班エースと警視庁怪獣防災法専任調査部の捜査官が事件に挑む。怪獣との戦いそのものではなく、その極限状態の中で起こる事件なのが面白い。怪獣が絡んでいるだけに世界が滅亡するかどうかの危機もあってドキドキ感があり、そんな中でも人間の権力闘争があったりして楽しめた。シリーズ次作も期待。

    2
    投稿日: 2025.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    続巻と知らずに読了。 怪獣とミステリーをあわせた設定が面白い。船村の圧倒的さとラストが爽快に終わるので楽しかった。1作目も読んでみたい。

    3
    投稿日: 2025.06.02
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    今回も楽しかった スーパーマン船村のイメージが何となく浮かぶのに、ヒロイン岩戸のビジュアルが脳内に浮かばないのが難点だが、それが作品の楽しさを損なうことはない。 とにかく怪獣が脇役になる緻密さより単純明快さを優先したあっと驚く物語は読んでいて時間を忘れることができるまさに読書の醍醐味だ。 初代ガメラのお話とか、銀色に赤のストライプ等のスパイスもよく効いている。もっと読みたいな。

    1
    投稿日: 2025.05.24
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    シリーズ第二巻。 「3300フィートの死神」「赤か青か」「死刑囚とモヒカン」の3話構成。相変わらず岩戸予報官は船村捜査官の捜査に付き合わされている。"怪獣襲来が普通に起きる世界"という特殊設定が当たり前になると、何が起きてもおかしくないと感じるようになるから不思議だ。 本作でウケたのは第二話。核汚染を回避する手段としての『Zプラン』の説明。 "1966年。カメ型怪獣をドーム型推進器に誘導して宇宙に打ち上げた。打ち上げた推進器は小天体に激突して粉々になった"ってところ。アレですね(笑) 小ネタは色々あって楽しいんだけど『情報共有スピードの異常なまでの速さ』とか、『主人公達の物理的な移動時間の速さ』とか、ちょっと度を越していて今一歩のめり込めない。そこはもう少し現実に寄せてよって感じ。よって本作も⭐︎3つ。 次回作?出たら読みます(たぶん)

    45
    投稿日: 2025.05.05
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    このシリーズ好き!船村が最終的に上手くやってくれるのはもちろんだが、頼りがいというなら殲滅班の海江田か。怪獣退治以外の周辺の世界観も良い。

    7
    投稿日: 2025.05.05
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    怪獣省第一予報官の岩戸正美(美人)と、警察庁公安部怪獣防災法筆頭捜査官の船村秀治(食えないオッさん)コンビの、怪獣絡みミステリの第二弾が今年1月に出た。第一弾は昨年12月末にレビューしている。設定が兎も角私の好みであり、単行本しかもミステリの新刊など普段は読まないけど、コレは別腹、とっても愉しんだ。 怪獣大発生時代の地球に於いて、日本は今や世界一の怪獣対策先進国であり、アメリカやロシアはいつのまにか後進国に成り下がっている。怪獣対策に於いて、海岸線立地の原発は致命的であり全廃されているし、怪獣に核兵器は(説明ないけどゴジラのように)バージョンアップの材料でしかないのだから、コレまた全廃されている。現代の世界支配の諸条件であるこの二つがない社会に於いて、怪獣対策先進国たる日本の役割はどのようになるのか、第1作目と比べて、第2作目の2編が「対外国」の話になっているのは宜なるかなと思う。 飛行怪獣対策が万全でないために、未だ定期の民間旅客輸送は再開されていなくて、その鍵を握るアメリカ国務長官がアメリカに帰る便の途上で殺人事件が起きたのが第一話「33000フィートの死神」である。 第二話「赤か青か」は、核兵器を飲み込んだ怪獣二体のどちらかを殲滅させなければならないけど、こういう核兵器搭載怪獣を殲滅させる兵器は今のところ一つしかない。「赤か青か」。 第三話「死刑囚とモヒカン」は、一転、日本の限界集落で起きた殺人事件容疑者の死刑執行を如何に止められるかという話。 この特殊設定のもと、私にとっても悲願である核兵器廃絶と原発全廃は達成されたけど、それでもハッピーエンドはやってこないようだ。この設定で、怪獣防災の観点から海岸付近の住居等は基本的に禁止された。沖縄はなんと、強権的なやり方で軍事基地化され、住人たちは本州へと追いやられた。(←あの海と山がなければ沖縄の文化は継承できないのに、住人は故郷を失った!こんなことが許されるのか!私の意見です^_^;)北海道は都市部一極集中の方針のもと、中部以北からは人が消えた。その他、日本の限界集落は次々と移住計画が立てられた。 ロシアや他国の脅威がなくなった代わりに怪獣という「仮想敵」が、1人の怪獣省大臣を専制国家の独裁者に育てようとしている。 その過程が、このシリーズ第二巻のように読もうと思えば読めなくはない。 とっても私好みのシリーズである。

    130
    投稿日: 2025.04.20
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    怪獣がいるという前提の世界での事件を描いた中編集ですが、怪獣の影でいろいろな人間が暗躍したり隠したりなど人が結局怖いのを描いてる。 自分はこの作品集が前作より設定を生かした秀作だと思います。 2876冊 今年104冊目

    3
    投稿日: 2025.04.14
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    怪獣とミステリのコラボと聞いて、もっとコミカルでアニメチックなストーリーかと思いきや、ものすごくシリアスでしっかりミステリだった。怪獣省の第一予報官の岩戸正美と、警察庁特別捜査室の船村秀治が名コンビとなって事件を解決に導く。相手は怪獣だが、なお手強いのはいつの時代になっても変わらない人間の業なのかもしれない。

    3
    投稿日: 2025.04.11
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     1954年に初めてその姿を現した怪獣は、世界情勢を大きく塗り替えた。  東西冷戦期の2大大国であるアメリカやソ連は、自国の軍事力を過信するあまり既存の軍備で怪獣に戦いを挑んで惨敗。国土は再起不能なほど蹂躙され、国家の衰退を招くに至った。今や両国とも、精強を誇ったかつての面影すらない。  対照的に、敗戦国として裸一貫からスタートした日本は、周到に怪獣対策を練り上げて有効な防衛態勢を構築。今や日本の防衛力は世界をリードするまでになっていた。  これは、日本の対怪獣防御システムを支えるべく、襲来した怪獣を分析し迎撃方法を決定する怪獣予報官と、怪獣絡みの犯罪を捜査する怪獣捜査官の活躍を描いた物語である。シリーズ2作目。           ◇  岩戸正美怪獣省第1予報官は汗ばむ手を握りしめ、大型モニターを見つめていた。  ここは霞ヶ関にある怪獣省庁舎地下のコントロールルーム。モニターに映っているのは国連の特別旅客機UN−15便と、それを追って後方からぐんぐん距離を詰める飛行怪獣クロウウィンガーである。  米国の新ダラス空港を飛び立ったUN−15便は、日本の新羽田国際空港に向かう途中、突如姿を現したクロウウィンガーに追尾されるという事態に陥った。 「UN−15便、八丈島殲滅特区まで7分23秒」  尾崎第2予報官の震える声が飛ぶ。 「間に合うのか?」  岩戸の後ろで平田統制官がつぶやく。  クロウウィンガーは、UN−15便の 485ノットを上回る 500ノットの速度で飛んでいる。このままではUN−15便は八丈島着陸前にクロウウィンガーに追いつかれてしまう。  クロウウィンガーは大型怪獣だ。もし接触すれば、旅客機などひとたまりもない。乗員乗客142名の生命はもはや風前の灯だった。 「このままですと接触までに5分。殲滅特区からの迎撃は不可能です」  尾崎の声が緊張の度合いを増す。 「どうする予報官。もう時間がないぞ」  平田統制官がそうつぶやいたときだ。 「こちら殲滅第3班班長海江田」  憎らしいほど落ち着き払った低い声が室内に響く。市ヶ谷殲滅特区の作戦司令室で指揮を執る、ミスターパーフェクトの異名を持つ海江田からの通信だった。 ( 第1話「三三◯◯◯フィートの死神」) ※全3話及びエピローグからなる。       * * * * *    前作同様、大倉さんらしいエンタメサスペンスミステリーです。しかも派手さにおいては前作を上回り、満足度の高い仕上がりになっています。  その理由は、大きくは2つ挙げられます。  1つ目は、ミステリー度が前作より高まっている点。  例えば第1話のメインは、航空機内で殺人事件に遭遇した岩戸が殺害方法など事件の謎を解き、犯人を指摘するというクローズドサークルミステリーです。  また、3話とも国家転覆に繋がる大掛かりな陰謀が進行する中、懸命の捜査に乗り出した岩戸と船村がギリギリのところでカラクリを解き明かす過程が描かれていて、とても読み応えのあるサスペンスミステリーになっています。  2つ目は、クライマックスが船村による時代劇風勧善懲悪ドラマで飾られるという点。  はじめは権力を振りかざし船村たちを屈服させようとする陰謀の黒幕。そこで船村が身分証を提示して「警察庁公安部怪獣防災法専任調査部筆頭捜査官」という天下御免に等しい真の身分を明かすと、黒幕は悲鳴のような唸り声を上げます。  往生際の悪い黒幕は屈強な部下たちに命じ船村を葬り去ろうとするのですが……。  ここで見せる船村の大立ち回りがすごい。複数の敵を瞬殺していく描写は躍動感に溢れていて痛快です。  他によかった点を2つばかり。  まず、怪獣についての説明が相変わらず詳細で、想像力を掻き立てられるほどリアリティがあった点です。  怪獣は、脇役とは言え物語の「華」。大倉さんのこだわりが好ましいと感じるところでした。  また、今作では、岩戸と海江田の関係が初めて明かされます。恋仲だったのですね。  2人のデートのシーン。控えめにですが、大人の余裕が垣間見られてなかなかステキ。物語に花を添えてくれています。  そしてこの海江田が実にカッコいい! 次作ではもっと活躍するシーンを増やしてくれることを願ってやみません。  事件の謎を解く探偵役の岩戸予報官。絶対的な権限と恐るべき戦闘力で悪を成敗する船村怪獣捜査官。  前作以上に息の合ったコンビぶりに、時間を忘れて読みふけってしまいました。荒唐無稽な話が嫌いでない方にはオススメです。

    66
    投稿日: 2025.04.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    怪獣省所属の女性予報官・岩戸正美。彼女が遭遇する怪獣にまつわる3件の事件を収録。 アメリカに向かう米国国務長官を乗せた航空機の中で、アメリカ人のビジネスマンが毒殺された。同乗した岩戸は捜査に関わることになるが、犯人はなぜ機内で、どうやって殺したのか…『三三〇〇フィートの死神』。 ロシア国内に出現した赤と青の怪獣2体が日本の領海内へ侵入。うち一体が核兵器を飲み込んでいるという。赤だと言うロシアからの情報を信用してよいのか、岩戸は情報を持つ怪獣チェイサーに接触することに…『赤か青か』。 ある弁護士から呼び出された岩戸。7年前、岐阜県で5人が死亡する火災が発生し、集落の男性が逮捕された。この事件が実は怪獣によるものだったのではないかと告げられ、調査をすることに…『死刑囚とモヒカン』。 実際あるんだろうなぁという政治的駆け引きや、怪獣が実際存在したら世界情勢はどうなっているだろうかということが描かれている。怪獣防災法という怪獣省による怪獣対策に関わる事柄を妨げてはならないという法律も存在するなど、怪獣省はやりたい放題。 主人公の岩戸正美は予報官という職業なのだけれど、怪獣対応意外にも結構現地普通に捜査や調査など色々やらされている。普段は窓際部署の初老男性を装っているが、実は死神と呼ばれる公安のエース・船村とともに色々な現場に向かう。 前作の内容は世界観(と怪獣の研究をしていた夫婦の話ぐらい)しか覚えていなかったけれど、作家さん書いてて楽しかっただろうなと思った。1話目は岩戸が遭遇する事件と怪獣対応が実は繋がっているなどの視点は面白い。2話目はともかく、3話目は正直怪獣あんまり関係ないような感じがした。あと、前作読んでたらわかるところなのかもしれないけれど、思わせぶりな恋愛要素?が気になった。

    2
    投稿日: 2025.03.08
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    脚本を手がけた映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』のメガヒットも記憶に新しい著者による怪獣殺人捜査シリーズ第2弾。怪獣省なる専門の省庁が作られるくらい国内外で怪獣被害が頻発する世界が舞台のミステリー小説。前作よりも政治サスペンス要素が増していて面白かった。アメリカもロシアも絡んでくるストーリー展開はさながらスパイ小説。特に『赤か青か』はタイトルが古畑任三郎で中身が『ゴジラVSデストロイア』の香りがして個人的に一番好き。そして何より相変わらず船村のキャラクターが最高w

    3
    投稿日: 2025.02.25
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    7年前の放火殺人で死刑判決を受けた死刑囚が冤罪?謎が謎を呼ぶ展開がジェットコースターでした。 前作よりもミステリー色が濃いかな? 岩戸と船村コンビも正反対ながら良いバディでした。

    5
    投稿日: 2025.02.24
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    シリーズ第2弾 前作よりも怪獣殲滅はどちらかというとアッサリで、そこに絡んでくる人間との駆け引きを描いていた 怪獣も怖いけど、実は人間の方がってことなんだろう 予報官の岩戸正美がメインではあるのだが、どのストーリーも警察庁特別捜査室の船村の存在が際立っている

    5
    投稿日: 2025.02.12
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    怪獣が存在した世界のミステリーですね。 SFとミステリーの融合。 中途半端に感じます。 勿体無いですね。

    13
    投稿日: 2025.02.09
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    空とぶ怪獣が飛行機に迫ってくる! さらに機内では殺人事件が発生し… #怪獣殺人捜査 #高高度の死神 ■あらすじ 怪獣が存在する世界。怪獣省の予報官である岩戸正美は、近年見ることのなかった飛行怪獣を殲滅すべく指揮をとっていた。一旦は無事解決するも、その後に岩戸が飛行機に搭乗しているタイミングで再び飛行怪獣が姿を現すのだ。さらにその飛行機内では、殺人事件も発生してしまう。 犯人は誰なのか、そして犯行方法や動機は… そして飛行怪獣から逃れ、殲滅することができるのか… 怪獣殺人捜査シリーズの第二弾! ■きっと読みたくなるレビュー おもろいっ! 相変わらず世界観が完成されていてスゴイ。もし実際に怪獣がいるんだとしたら、どんな国づくりになるのか、国家間ではどんなやり取りがされるのかみたいなところが超現実的に描かれるんすよね。 特に本作は政治面の人間関係がスケールアップしていて、省庁同志の管轄争いや国同士の駆け引きにも発展していく。もちろん怪獣もパワーアップ、空飛んじゃうなんて卑怯!岩戸正美をいじめないで欲しいわー 今回もまたキャラが強烈ですよ。例によって主人公の岩戸正美はド直球キャラ、頭の良さと圧倒的行動力に惚れちゃう。そして警察庁の船村ですよ、相変わらずキモイんだけど一番のキレキャラ、全部もってっちゃう。お気に入りキャラの星野も出てきて、ちょっと嬉しい。 ●三三〇〇〇フィートの死神 まさに高高度の死神! 高度10,000メートルでの死闘は手に汗を握るんですよ。おもしろかった! そのくせ狭い航空機内での殺人事件が綿密なんすよ。犯行動機、方法がしっかりとしたミステリーになっていて読み応えもバッチリです。 事件が起こった文脈なんかは思いっきりフィクションなんですが、背景設定がしっかりしてるからすげーリアルなんですけど。こんな世の中ならありそうで怖いよ。 ●赤か青か タイトル通り赤い怪獣と青い怪獣の物語。爆弾を止めるため、赤か青の銅線のどちらかを切らなくてはならない… といった設定をこんな風にアレンジしてきやがった。 その後のZ計画だの、なんだのもう発想力が最高ですよ。空想科学&怪獣小説では、このあり得なさが読みどころなんすよね。終盤にもしっかりミステリー風味も忍ばせてあってGOOD! ●死刑囚とモヒカン 人権派弁護士の渡良瀬登場、正義感の強さが愛せますね。毎度ながら船村が凶悪で好き。 ヒリヒリとした駆け引きが面白かった~ 何が一番怖いって、怪獣じゃなくてやっぱり人間だよねという… ■ぜっさん推しポイント こういった空想小説をよんでると脳みそが柔らかくなる気がしますね~ 今回も楽しませていただきました。 興味深いのは、日本が怪獣殲滅のリードをとっていて世界でもよい立場にいることですね。そのためアメリカと仲が悪かったり、逆にロシアと仲が良かったりと、なるほど確かにそうなるのかもしれません。そして怪獣の陰に隠れ、姑息に生きている人間の憐れなことといったら… 本作も楽しませていただきました、連作短編だけでなく、シリーズ長編もぜひ読んでみたいです!

    100
    投稿日: 2025.02.06