
総合評価
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- らま"powered by"
連続短編集で、最初の話を読んだ感想は「うわ、つらっ」そのあと登場人物の繋がりがあって面白く、こういう恋愛もあるんだなって思いながら読めたけど、最後もやっぱり「うわ、きつっ」って感じ。嫌愛ってことね。恋愛って所詮こんなものなのかもね。
8投稿日: 2025.07.20 - chifuyuk"powered by"
この方の作品は4作目だが、これまでの「死んだ~」シリーズとはちょっと違うチェーンストーリー。ちょっと変わってるが、話としてはまあ面白かった。ただ、ほとんど理解はできないわ・・・
0投稿日: 2025.07.19 - かずきの"powered by"
『死んだ○○』シリーズの金子玲介さんのの短編集。忘れられない人との再会の話。金子さんの恋愛物にわくわくしながら読み始めたが、…何か違う。身勝手な登場人物の恋愛は、純粋なようで拗らせていてうまくいかない。これが嫌愛というジャンルなのか。二人の気持ちが同じ方向に向いていないと、恋愛はこうも厄介なものになるのね。
17投稿日: 2025.07.19 - まさる"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
主役がが数珠繋ぎ的に変わる短編集。 本心ではないが、運命的な再会やシチュエーションに感化されて告白してしまう… 元彼が作ったアニメのキャラが自分に似ていて、モデルにしたと確認したいだけ、別に何か未練があるわけでもないと自分に言い聞かせているのに、確認するためにサイン会に参加する。 等、一言で言い表せないような人の本能的な欲望を絶妙に表現しているところがすごい。 金子怜介さんの作品は、何か微妙な、絶妙な心情の表現が素晴らしく、とても言葉で言い表せないふわふわした読後感に包まれる。
1投稿日: 2025.07.17 - Michelle"powered by"
短編集。忘れられない人との再会。。 どの話も、一人は舞い上がり、もう一人は冷静。どちらの気持ちも(経験あるので ^^;)よく分かった。
47投稿日: 2025.07.17 - tonari0701"powered by"
恋愛は美しいもの、尊いもの、と思われているけど、一方通行の感情をぶつけられる相手にとっては恋愛感情なんて気持ち悪いものでしかない。 恋愛の気持ち悪さ、暴力性をとことんまで突きつけてくる連作短編集だった。 相変わらず、金子さんは会話劇がめちゃくちゃ面白くてセンスあるなぁ。 『死んだ木村を上演』でもそうでしたが、興奮した登場人物のセリフが段落なしにページ全面を埋め尽くすように書かれているところが、まさに途切れなく喋ってる人ってこういう感じだよなぁ、と。 好意の告白をする女子とそれをなんとか受け流そうとする男子側の応酬がこんなにしつこく書かれているのを初めて見ました。笑 好きな人の前ではキョドってまともに話せないのに、どうでもいい人には余裕を持ってスラスラと話せるから、自分の気持ちとは裏腹にどうでもいい人から好意を寄せられる…とか、恋愛のあるあるというか、アンビバレントな感じも良く描写されてて、なんか古傷を抉られるような部分がいくつもありました。
5投稿日: 2025.07.14 - ウヤウヤ"powered by"
なるほど、こういう構成。恋愛における最高潮からの「冷め」までの過程(とその後)が緩急自在の押し寄せるような文体でこれでもかと露わになっていて、各編ごとに確実にみぞおち辺りに喰らわされる。そして、『流星と吐き気』というタイトルの見事さに痺れるしかなく。
1投稿日: 2025.07.12 - かな"powered by"
表紙が、まさに流星のようにきらきらとしているのに惹かれて手に取りました。 よく見ると帯にもハートが散りばめられていて、なのに「嫌愛」短編集だなんて、好きな要素しかない。 終わったはずの恋愛の、終わらせられない感情がこれでもかと描かれていて、痛くて苦しい。自分自身はとても真剣なのに、傍から見るとこんなにもイタいものなのですね。 自分も、こういうことは多かれ少なかれ身に覚えがあるだけにとても刺さって、でも、目を離すことはできないくらい惹きつけられました。 どこまでも一方的で残酷な結末なのに、自分本位な純粋さにどこか眩しさも感じる短編集でした。
0投稿日: 2025.07.08 - るき|読書ブロガー"powered by"
『金子ワールドのエモさに更なる磨き』 山田、石井、木村。デビュー作から3作続いた「死んだ○○シリーズ」の系譜を受け継ぐ本作品。会話文を多用したリズミカルな文章に、独特な鍵括弧の使い方で表現する臨場感。遊び心が随所に垣間見える金子玲介さん”らしさ”は健在。エンタメ文学こそ至高だということを再認識させてくれる。 誰しも若かりし頃に忘れられない甘酸っぱい恋を経験したことがあるだろう。読者の方は頭の中に思い浮かべてみてほしい。学生時代の初恋を、最も愛した恋人を、あの胸の高鳴りを。しかし、冷静に振り返ってみると記憶が改ざん・美化されていることはしばしばあるものだ。人はこの魔法を「思い出補正」と呼ぶ。 今作は「過去の恋愛」をテーマにした連作短編で、最終話まで読み終えたときのデジャヴ感は読みごたえがあった。流星と吐き気という相容れないワードを用いたセンスはさすが。込み上げてくるものは胸の高鳴りか、はたまた吐き気か。シュールで辛辣な展開がお見事で、感情を揺さぶられる。イマドキの言葉で言うと、エモい作品である。
4投稿日: 2025.07.07 - はちくま"powered by"
みんなちょっとずつメンヘラで。ちょっとずつクズで。ちょっとずつ自分勝手で。でも好きを止められなくて。恋愛のドロドロした部分を見せつけられたような。 好きな人に好きって想ってもらえるのは奇跡なのね。
0投稿日: 2025.07.06 - あさきょ"powered by"
『死んだ…』シリーズの金子玲介さんの4作目。忘れられない恋愛を引きずっている男女の連作短編集。 最初は、忘れられない恋愛ってあるよなーと思いながら読んでたけど、編を重ねるごとにみんな女々しくて、しつこくて、もうアウトだろって感じだった。 『死んだ…』シリーズでもそうだったけど、金子さんは最後の最後に怒涛の会話文を持ってくる。あれ、好きな人は好きなんだろうけど、私はどうも苦手だな。さらりと終わりにして余韻を残して欲しい。そう思うのは私だけかな。 ただ、『死んだ…』シリーズの2、3作目よりは好きかも。
48投稿日: 2025.07.05 - ひとみん"powered by"
めちゃめちゃよかった!! 運命の再会!?でもそれは一方通行。相手からしたらただただ気持ち悪いだけで。 自分の思い出と照らし合わせて切なくなるなど。
9投稿日: 2025.07.05 - 凪✿あい"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
金子玲介作品 4作目。 死んだシリーズとはまた違うテイスト。 5つに別れた5人の物語は 全く別の繋がりのない短編集だと思ってました。 でも2つ目の物語を読んだら 人物が繋がってた…。 それぞれの明るく話せない仄暗い気持ち。 [忘れられない人]って人生長ければ1人くらいいるんじゃないかな。 でもこんなドロドロした結末はイヤだな…。 好きな人から気持ち悪いなんて言われたくないな…。 と思いながら読み切りました。 最初は短編集か…う〜ん…(短編集はあまり好まない為)と思ってたけど 読んで良かった。 楽しかった!面白かった!っていうのとは違うけど 読了後になんか満足度がありました。
4投稿日: 2025.07.03 - robin1101"powered by"
Amazonの紹介より 登場人物は皆、身勝手でクズ。でも、そこに人間の本質があるーー。 ・偶然の再会を「運命」と勘違いして、安全圏から告白をしようとするアーティスト。――流星と吐き気 ・アニメにもなった作品の主人公のモデルは自分? サイン会で作者が元カレか確かめる高校教師。――リビングデッドの呼び声 ・担当編集者に振られたにもかかわらず、才能は認められていて作品だけで繫がっている人気漫画家。――種 ・昔付き合っていた彼女から独り言のようなLINEが送られてきて、死を仄めかされた編集者。――消えない ・かつて旅行先で意気投合した男性が偶然お客さんとなり舞い上がるレンタル彼女。――プラネリウム 仄暗い気持ちが過去を呼び戻してしまう5人の物語。 年月が経っても、一方はときめいているのに、もう一方は冷めているという温度差の激しい五組の元恋人を目撃しましたが、なんとも居心地が悪かったです。 最初の展開では、もしかして恋の炎がまた燃え上がる!?かのような運命の再会や、もしかしてまだ相手は自分に気がある!?といった期待のこもった要素がありました。 ところが、予想を裏切るかのように、相手はもう冷めていたり、そういう人もいたねといった過去の人物として扱われているため、そこは現実的です。なにか重いもので殴られたかのような相手の鋭い言葉に心が痛くなるばかりでした。 一言ならまだしも、これで諦めるかと思いきや、もしかして心が変わるんじゃないかと思うくらい、言葉の羅列で、相手を攻めていきます。相手にアピールすればするほど、その光景は第三者から見ても不快に感じてしまいます。 自分も似たような経験があり、あの頃が甦ってきて、反省しないといけないなと思ってしまいました。 あの頃と今では、全然状況が違いますし、それを蒸し返したところで、相手は戻ってきません。 恋愛問わず、友達関係でも、気をつけようと思いました。 今迄の小説とは違い、とことん自分の主張を相手に言い続けていくので、読者としては引いてしまいましたが、これも人生の教訓なんだなと勉強になりました。 それを踏まえて、また新しい恋に向かっていただきたいです。
3投稿日: 2025.06.26 - ゆぶね"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
元カレや元カノと偶然出会って、まだ気持ちが残っていたらそれを伝えると「気持ち悪い」って言われてしまうのだろうか。 人間ってそんなに勝手なんだろうか。読了後悲しくなって気分が悪くなった。
0投稿日: 2025.06.24 - まる"powered by"
自分の事だと本当の一途な愛だと思うのに、人から想われると気持ち悪いになる感じ笑。気持ち悪いって言葉がいっぱい出てくるし笑。まさに嫌愛! 死んだシリーズ同様、会話のやりとりはやっぱり面白い!
12投稿日: 2025.06.22 - ミステイク承知の助"powered by"
「死んだ~」シリーズが良かったので、楽しみにしてました。 恋をテーマにした連作短編 ある意味ホラーでした。遥か昔に別れた恋人と偶然再会して、今でも好き。運命の再会。とか言われたら怖いわ。
0投稿日: 2025.06.21 - かな"powered by"
「死んだ…」シリーズの金子玲介さんの新作、恋愛をテーマにした5編の連作短編集…帯には“嫌愛”とあるけれどどういうこと??答えは、読めばわかります!! 元カレとか元カノへの思いが、どの短編も偏りすぎたような感じですかね…主人公は短編ごとに異なるんですけど、前の作品では元カレとか元カノとして登場した人物が主人公になるという、リレー形式のような作品でした。 総じて、5編とも恋愛に対して女々しいというか、往生際の悪いというか(笑)…でも、こんなに人を好きになれるのは、いいことなのかもしれませんよね!!こんなに、引きずる恋愛、私はしたことがないかも!!結構面白い作品でした(*´∀`*)
83投稿日: 2025.06.20 - sayuri"powered by"
「流星と吐き気」 「リビングデッドの呼び声」 「種」 「消えない」 「プラネタリウム」 恋愛をモチーフにした5話収録の連作短編集。 作品タイトルが絶妙。 流星と吐き気、まさに美と醜。 本作では後者がデフォルメされて描かれる。 好きな気持ちが先走り、恋愛感情はいつしか執着や依存に変貌していく。 自制心を失い、突っ走っていく彼等の行動に危うさを感じながらもページを捲る手は止まらない。 美は醜に、愛は憎へ、恋愛とは到底思えない場所に着地する。 随所に散りばめられた毒に胸やけしそうだが癖になる面白さ。 まるでイヤミスのような最狂恋愛小説。
16投稿日: 2025.06.16 - autumn522aki"powered by"
★5 人間関係が終わるとき… 恋愛感情の過剰なまでの純粋さ、気持ち悪さを描いた小説 #流星と吐き気 ■きっと読みたくなるレビュー ★5 おもろい! 先生の強みがバッチシ出てる連作短編集、テーマは恋愛、人間関係。 いつもの通りですが、とにかく心の声や会話のやり取りが斜め上過ぎて大好きだわー。お笑い芸人だとバカリズムさんみたいなセンスの持ち主で、調子のよい語り口も特徴的。 これまでの作品みたいにエンタメも悪くないですが、深層心理の描く表現力がお上手なので、いろんなジャンルの小説を書いてほしいと思いました。 さて本作は人間関係の美しさと醜さを描いています。読めば読むほど自分自身にも心当たりがあって感情移入しちゃいましたね。大人になるまでに誰しも一度は悩むことになる、人と人との距離感ってやつです。 ■各作品の簡単レビュー ●流星と吐き気 高校時代の彼女と久しぶりに出会う青年、一緒に流星群を見に行くことになった。ずっと彼女のことを忘れられずにいた彼は… 女性側の意見はおっしゃるとおりだけど、いつまでも終わった人間関係に執着してしまう気持ちはわからんでもないよね。終盤の純粋さとカッコ悪さが好き。 ●リビングデッドの呼び声 夫婦でアニメをみていると、ヒロインの特徴やエピソードがまるで自分自身だった妻。アニメの作者を調べると、どうやら元カレと言うことが分かり… 千瀬の視点で物語が進行、言い回しのセンスが光りますね。夫婦の関係性や価値観がとても今っぽくてリアル。 ●種 【超おすすめ】 人気コミック作家の青年と編集者の物語。徐々に書けなくなってきている作家が頼っていたのは… もはや純文学で登場人物たちの美しい想いを透明感抜群に描かいています。物語の筋や人間関係としてはスタンダードですが、中盤以降の日記形式のプロットには飛びぬけたセンスを感じますね。 もともと心情描写や会話など豊潤なセンスをお持ちだなーと思ってましたが、本作で強みが爆発してますね。情熱の中に澱みのない清らかさがあり、さらに人間の業や下品さも描いているという素晴らしい作品。個人的には今年トップレベルの短編。 ●消えない デートクラブで生計を立てている女性、元カレに一方的にLINEを送り続ける。 スマホの中だけで、こんな気持ちのやり取りがされるなんて… 手軽なのか重いのか、よくわかりませんね。興味深い時代になりました。 ●プラネリウム 【超おすすめ】 元カレのことが忘れられない女性、あるきっかけで元カレに出会い、美術館でデートすることになった。これまで連絡の機会がなかった彼女は、ここぞとばかりに元カレに求愛する。 終盤の勢いが素晴らしい! 文字通り感情が大爆発ですね、しっかりとパワーが伝わってきましたよ。そして最終ページたった二行の切れ味に痺れましたね、そこには人間関係のカタチが書かれていると思いました。 ■私とこの物語の対話 私もずっーーと疑問に思ってたんだよね。 過去の人間関係を引きずるのって、そんなに悪いことでしょうか。別れたり振られたりしたら、きっぱり忘れなければいけないという風潮ってなんなのか。 私は現在、最愛の妻も子どもがいます。しかし過去に好きだった女性の思い出も大切ですし、感謝もしたいですけどね。だからといって相手に迷惑かけたり、自分の時間や財産を費やすことはしませんよ。 ひとりの人間なんて弱いですし、誰かに甘えたりしたくなるのが普通ですよ。他人から見れば、キモくて醜いもんなんです。それでいいじゃないですか。 ただそれを乗り越えることがもっと重要なんでして、あーなんか吐き気をもよおしてきた。
126投稿日: 2025.06.16 - にな"powered by"
面白かったー。あっという間に読み終えちゃった。 5つの短編ではあるものの、ちょっとずつ繋がっていて、この人ってこんな人だったのかというのが次のお話でわかったりして楽しかった。 どの物語の主人公も恋愛に対して、なんか拗れたものを持っていて、過去の恋人が忘れられなかったり、そもそも恋愛って何なんだと思っていたり、人それぞれではあるけど、みんなそれぞれちょっとややこしい。 『流星と吐き気』 主人公の遥也は若き美術アーティスト。作品作りの参考に秋田へやってきたら、そこに迎えに来ていたのは遥也が学生時代からずっと忘れられなかった元恋人の千瀬だった。千瀬はすでに結婚していたが自分の思いを諦められず千瀬に伝える遥也。 『リビングデッドの叫び声』 主人公は千瀬。夫と見ているアニメの登場人物である梢がなんとなく千瀬に似ている。千瀬はアニメの原作である漫画家が元彼の理久斗ではないかと思う。そんな時に、原作者である万塔いくらのサイン会が行われ、千瀬もサイン会に参加する。梢って私がモデルだよね?ということを聞くために。 『種』 主人公は漫画家の万塔いくら、こと理久斗。サイン会をきっかけに1ヶ月の休みを取り、種から花を育てることにした理久斗。過去に理久斗は編集者の竜平と付き合っていたが、竜平から他に好きな人ができたと言われ別れた。 『消えない』 今度の主人公は竜平。竜平は今は女性と結婚し、子供が二人いる。そんな竜平のスマホに過去の恋人である亜由梨からLINEが届く。返信はしないが既読になっていることで亜由梨は現在はレンタル彼女をしていること、常連がいることなどをつらつらと送ってくる。 『プラネタリウム』 主人公は亜由梨。亜由梨は何もかも嫌になって過去一人旅に金沢に行った。その時旅先で出会った男と五日間だけ付き合った。その彼のことをずっと忘れられずにいた。ある日レンタル彼女の仕事で待ち合わせに行くと、そこにいたのは亜由梨がずっと思い続けていた男、遥也がいた。 すごい。こう書いてみるとそれぞれが繋がっててうまいなぁ。みんな正直どうしようもない。けど、どうしようもなくなってしまうのが恋愛なのかもとも思う。この中の主人公で唯一幸せになっていそうなのは竜平くらい?
17投稿日: 2025.06.12 - もちこ"powered by"
金子さんの書く流れるような会話劇が、癖になる。ハマってしまう。 「死んだ〇〇」シリーズのようなどんでん返しはないけれど、人間の愚かさがこれでもかってくらいに曝け出されている。 「あー恥ずかしい」と登場人物に思うたびに、その恥ずかしさが自分にも当てはまることってない?と突きつけられているようで、ギクっとする。 愚かだけれど愛おしい5人の物語。 各章の主人公が、前の章の主人公と関係しているところも、人生の面白みを感じて、楽しかった!
14投稿日: 2025.06.11 - タナトス"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
ずっと忘れられなかった人。偶然の再会。これはもう運命。なんて美しい物語。綺麗な思い出を共有して、今の想いを受け止めてもらって。なんてならずに。登場人物が繋がっていく連作短編。面白かった。なんだけど、みんな酷いなと毒気にあてられました。
3投稿日: 2025.06.09 - おむすび"powered by"
過去の恋愛相手を自分が勝手に美化したり神格化してしまうことって、誰しも多かれ少なかれ経験あると思うけど、『それはイタイことだよ』って突きつけられながら、『それもまぁ、良いんじゃないの?』って寄り添ってくれるような、別に全然ハッピーエンドじゃないって思うのに後味はなんか悪くない?いや、そうでもない?あれ?読み終わった時、どう感じたんだっけ??って、これ書きながらなってるので、読むタイミング(自分のメンタル?)によって読後感めちゃくちゃ左右されそうなお話たちでした。 “種”がいちばん顕著だったと思うのですが、「」を使わず会話をダダダッと羅列してるのに、ちゃんとどちらのセリフなのかが分かって、それがそれぞれの声で聞こえてくるようで、読んでいてぞくぞくしました。もちろん良い意味で。 虚構のプラネタリウム、すごく綺麗そうで見てみたい。
5投稿日: 2025.06.09 - ジジ"powered by"
流星を秋田に見に来た遥也。 一緒に見る予定の友達が体調不良で代わりに迎えにきたのはなんと高校の時に2ヶ月付き合った千瀬だった。 十年以上も前に付き合った初めての女性を忘れられずにいた遥也。 しかし千瀬の左薬指には指輪が… という「流星と吐き気」の遥也&元カノ千瀬→次章、千瀬&元カレと元カレ、元カノ繋ぎで5人の忘れられない元恋人達を巡る、一瞬の輝きを懐かしみつつ、それが吐き気に変わっていくお話です。 過去の1番良かったなと思い出す恋愛は本当に美しい一瞬の輝きなのですが、その一瞬の輝きを相手も一瞬の輝きとして綺麗だなと思っているに違いないと思う思い込みが、古傷を抉る、いや何なら流血で済むならまだ良くて、新たに大怪我、大火傷を負うということ、これが各章共通なのかな?と思います。 読んでいて、登場人物達それぞれに、気持ち悪いという感想も抱けば、次の章でその元カレ元カノがブーメランみたいなことをやらかすので、うわぁ、お前もかよ!みたいなことを思うのですが、待てよ?と。 これ、今、登場人物達のことをバカにしてるけども、自分はどうだ?と。 自分の初恋の相手だったり、過去に付き合った人だったりを思い出して、相手から自分は嫌われてると思うか?何なら、今でも自分のことを時々思い出してくれてないかな?とか、今でも何ならちょっと好きとか思ってくれていないか?なんて思うこともあるし、私自身も時々思い出す恋もあるなと。 本作品の登場人物達を笑ったり、あり得ないと思いながら、実は私も各章の語り手たる登場人物とそんなに変わらないと思いました。 そう思うと、他人事ではない。 でも、自分は気持ち悪くないし、常識から外れていないと、思う。 私の恋は本作品の登場人物よりもまともだし綺麗だったし、きっと相手もそう思っているだろうと、本作品を読んでも思う私は、そのうち吐き気を催す、もしくは綺麗な思い出とともにいるあの人から吐き気を催されるしっぺ返しがそのうちあるのかもしれませんね?
7投稿日: 2025.06.07 - m"powered by"
登場人物がみんな違うことを考えているそんな小説 何年も想っていたり大好きという気持ちである恋って相手からしたら恐怖になっちゃうんだなと でも、そんな相手に私は気持ち悪いって言わないけどな、、ありがとうって言う気もするけど、、 帯の答え合わせなんてしなければよかった という言葉がこの小説をよく表現出来ている 元カノと元カノを池で出会わせるの笑った
6投稿日: 2025.06.05 - pa-yan"powered by"
---------------------------------- 答え合わせ なんて しなければ よかった。 金子玲介が贈る 嫌愛 短編集。 ---------------------------------- YouTube「ほんタメ」で著者を拝見し、 死んだシリーズも知っていましたが、 本書を手に取ったのは、 とにかく装丁が綺麗すぎました。 星空が綺麗すぎて。 未練と執着の物語で、 5作の登場人物が少しずつ繋がっています。 結局、フラれた(叶わなかった)側だよなあと。 そして全く理解できないわけではなく、 痛々しい感じに、うっすら自分の過去を重ねて。苦笑 一生噛み合わない、好きな相手と人生が重なることはない虚しさというか。 週末に読んだんですが、月曜に引きずりました。苦笑
16投稿日: 2025.06.04 - んぬ"powered by"
うおおおおお恋愛のグサグサくるところの詰め合わせセットみたいなオムニバスありがとうございます、、、、!!個人的には「恋愛ってお素晴らしい〜」ってのよりも「ま、こんなもんすよね」みたいなリアル感ある方が好きだなー。(キラキラ恋愛ものもいいけどね)自分は運命だ!と思っててと相手にとってはただの1モブキャラだし、逆もまた然りであって。リアルだなーーー。だからこそ両想いって尊いなあ…と思いましたですわ。
3投稿日: 2025.05.26 - anko"powered by"
元カレに元カノ。終わった恋を終わりにできず、何年経っても忘れられない想い。執着とも依存ともいえるその感情は、吐き気がするほど気味が悪い。恋とは素晴らしいものなんていうのは幻想だ。みっともなくて恥ずかしくて汚い。恋の本質が描かれていた。「消えない」が一番好き。一方的に送り続けるLINEが、一方通行な関係を表している。結局自己完結できるこの女の子、実は強いのでは?
10投稿日: 2025.05.26