
総合評価
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powered by ブクログそれぞれにそれぞれの良さが光っている短編集だった。王谷さんの物語には色んな味の痛みがあって好きだ。 『こんなにぎゅっとしているのに、何かがこぼれ落ちていくような気がする。少しずつ。』思わず目が潤んでしまった。愛おしさと哀しさと絶望感に共感する。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ様々な人間模様が詰まってた。 普通ってなんだろうと思う。スルスルと読めてしまったのに、なんとも言えない感じの読後感
1投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ全部大事にしたくなる話で、きっと再読したくなると思った。リワインドが1番好きだったが、他もかなり読み応えがありつつ読みやすかった。
0投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログ短編5篇からなる本作。中でもタイトルにある「父の回数」という話で離婚して疎遠になった父親が亡くなり、父親宅を掃除することになり、もしかしたら自分たちの思い出の品が出てくるかも?と期待して何もなかった時の空虚感がリアルだった。
0投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ性的マイノリティだったり、生まれて一度も会ったことのない父の話だったり、無限ループだったりの短篇集。 どんな話なの?と言われてもなかなか難しいですが、各短編を読み終えると、なんとなく確かに!と思う内容。 特に共通して思ったのは、こうでなければならない!という形みたいなものに関する疑問?が描かれているのかな?と思いました。 例えば、第一章は性的マイノリティのカップルが描かれてますが、「じゃあ、性的マイノリティは何らかの活動をして自分たちの権利を主張しなければならないのか?」というのがあり、別に権利主張をしなくても普通に暮らしてたらダメなのか?という切り口があるように思います。 そういう、こうでなければならないがなんとなく各章に織り込まれている気がします。 内容としては好みの問題もあるとは思いますが、私は、各章に陰鬱な感じもありつつ、前向きとまではいかないまでも、日々普通に生活をしている人間らしいものが描かれていて、どこかジョーク感もあるので読みやすく面白かったなと思います。 ただ、本作品は作品中の人物達から何らかの答えが提示されることは少なく、書かれている内容に対して、何が問題で、何が答えなのかは自分で考えるタイプの作品だと思いますので、各章読み終えて、面白く感じるか、ただ短編を読み終えて、結局、何が言いたかったの?で終わるのか。 全ては読者次第という感じがする作品でした。
3投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログとても読みやすい文章でさっと読めました。 ここでの評価が低いのはなんでだろう?? 最初の話はふわっとした終わり方でよくわからなかったけど、他の話は面白かった。たぶん短編が面白い方なのかなと思った!他の本も読んでみたい。
1投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ短編だけど、短いと感じず適度に読みごたえがある。日常+αのお話。やや硬質、読みやすい。とても気に入った。他の作品も読んでみたい。
6投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ初読みの作家さんです。短編5話すべて、その後が気になる終わり方ですが、人の心の声を細やかに拾っている文章が好みでした。タイトルも、読み終えると「それでこのタイトルなのだ」と納得。5話それぞれいろんな主人公たち。皆の未来に幸あれと祈ります。著者の他の作品も読んでみようと思います。
0投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ王谷晶連発! こういうのも書いちゃうんだ!個人的には「ババヤガの夜」より こっちかな。表題作「父の回数」がとってもよかった。じんわりと絶望感がしみてきた。家族を見る目も 角度を変えたら 違ってみえちゃうんだな。夏の終わりの読書におすすめ。他の作品も読んでみようっと!
13投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログ家族だけでこんな色んな物語が広がるなんて。 面白いです 順列つけたくないくらいよかったですが 特にあのコを知ってる?とリワインドが よかったです。 読んでみないと、この良さは言葉で伝えきれないかもしれないです。
10投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログ一つ一つが面白い。 作品に出てくる家庭が、リアルで、こんなにも種類あるんだなあ、と。 全体的にすごかった。 ババヤガ、読んでみたいなぁ。
7投稿日: 2025.09.14
powered by ブクログ『あのコを知ってる?』と『◀︎◀︎(リワインド)』が好き。 低温でドラマチックさはないがそれが心地良い文体。 「遊んでても静かなもんだな、最近の子は」のセリフがなんだか印象に残った。
8投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログ五つの話。 「かたす・ほかす・ふてる」が、よかった。 2階離婚した父が死んだ。 片付けをする中で、ゴミはあるけど、生きていた何かがない父の生活。 なんとなく生きたのか。 人の人生に、こういうことってよくあるんじゃないかな。結局、なんとなく生きてきた。 人生って奴を、考えてしまう。
0投稿日: 2025.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
色んな家族のお話。短編小説。 一つ一つが完成されてる感じがして、良かった。 読みやすいし、面白い。 今、話題の「ババヤガの夜」の作者さんだったのか! って読み終わってから気づいた。 迷ってたけど、ババヤガも読んでみようと思った。 ・同棲しているビアンカップルの日常と結婚考察のお話。 ・年上彼女とその息子君との出会い。そして、これからの杉井くんのお話。 ・タイムリープしてバイト仲間だった子を助ける主婦のお話。 ・普通でいたい男子高校生の友情と生活、YouTuber?の実父の謎のお話。 ・死んだ父親の家の片付けと、生前の人となりが見えてこない父に、思う事がある子ども達のお話。
2投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ思っていない方向に話が進んでいくのが新鮮で、読んでいて気持ちが動かされた。 周りの景色や目に入ってくるものの描写も秀逸!
0投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログ初・大谷晶 2025年のダガー賞の翻訳部門受賞の『ババヤガの夜』で有名になりましたが、それで興味を持ったわけでは無く、この本についての好意的な書評を目にしたのがきっかけです。むしろミステリーには手を出さない事にしている私は、受賞を聞いて大谷晶=ミステリー作家と勘違いして、ちょっと躊躇したのです。 しかし、なかなか良かった。 5つの短編。どれも意外な終わり方です。最終盤で少し方向が変わって、かつ完全に決着をつけるのではなく少し曖昧な終わり方。オッそう来ましたかという感じ。個性的で嫌じゃない。 特に「リワインド」。タイムリープを繰り返すケン・グリムウッドの『リプレイ』や北村薫『ターン』の様な”ループもの”のSF的設定ですが、最後に主人公を同時大量発生させて。。。。どう決着をつけるのかと思ったら、その件は放っていきなり未来に戻っちゃった。でも、その放り出しっぷりがなかなか清々しく、突っ込むよりも面白がってしまいました。 もう一冊、どうしようかな。
5投稿日: 2025.07.25
powered by ブクログ短編集5篇 同性婚出来ないため姉妹として暮らしたり、同居人が家を出て行き突然息子が現れたり、離婚して会ってなかった父の死で知った弟の存在など、家族ではない家族を描いていて面白い。「リワインド」は違ったアプローチでタイムトラベル物。
0投稿日: 2025.07.23
powered by ブクログ確実に身の回りにあるのに、誰も文章にしてこなかった人間関係や人生が書かれていた。 『リワインド』だけは少し感触が違うが、これはこれで結び方が飾りなしで、普通のファンタジーには落とさないところが徹底していてよかった。
1投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家族をテーマにした5つの短編集。 どれも甲乙つけがたいほど、良かった。 ハッピーな話もあれば、切なくなる話もあり。 表題作「父の回数」は、胸糞悪い最後だった。タイトルの意味がわかると、本当にムカついた。 小説を読んで、怒りの感情がわくことはあまりない。主人公が哀れで、抱きしめて、慰めたくなる。 「おねえちゃんの儀」は、同性婚が認められないので、「姉と妹」として暮らしている女性二人の話。家族になりたいけど、なれない主人公の切なさが沁みる。 「あのコを知ってる?」はシュールでおかしかった。思わず笑ってしまう。 「リワインド」は爽快! 何度も過去をやり直す主人公を応援したくなる。 「かたす・ほかす・ふてる」は、疎遠だった父を亡くした主人公と、義理の弟の話。父の死を悲しいとも思わないくらい、思い出も特にない主人公が語り手なので、全体的に淡々としているけれど、ラストはしんみりさせられる。 自分の中の、色んな感情を引きずり出されてしまう、恐るべき一冊でした。 一言で言い表せないけれど、無理やりまとめると、「とっても良かった」!
3投稿日: 2025.05.28
powered by ブクログいろな形の家族が登場する5つの物語からなる短編集。 それにしても私の周りにはいないな…と思う人ばかり出てきた。(笑) 共感ではないけれど、淡々と語られる物語は読みやすかった。 いろいろな人がいて、いろいろなことを感じながら日々生きているんだな、きっと。 「あの子を知ってる?」「かたす・ほかす・ふてる」が今の私には特に印象に残った。 表題作「父の回数」に登場する実父、残念な人過ぎる…
3投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ「おねえちゃんの儀」 「あのコを知ってる?」 「◀◀(リワインド)」 「父の回数」 「かたす・ほかす・ふてる」 5話収録の短編集。 私達の身近にいそうな人達が織りなす共感ポイントが高い物語も良いけれど、本作は私の周りを見渡しても全くいなさそうな人達のお話。 でもこれがやけに面白い。 毛色の異なる5編だが、登場人物は皆、人生を諦観しているようで、その冷めた目線に興味をそそられる。 無味無臭にも思えるが、どこかおかしみがあり、人間は本当にたくさんの感情で構成されているのだと改めて感じた。 表題作の『父の回数』には呆然。 父よ…。
12投稿日: 2025.05.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
レズビアンであるが故に、家を借りるのが難しい。付き合ってるのか付き合っていないのかわからない関係性。今まで会っていなかった父親。どの話も現実に似た話があると思う。 そんな日常の営みが淡々と語られている。 けれどその悩みや葛藤のなかでも、何かに救いを求めながら人々は生きている。 リアルな日常の描写が胸にすとんと入り込んできました。 最後まで読み終えて、自分の死に悲しんでくれる人はいるのだろうかと少し考えさせられました。
2投稿日: 2025.04.24
