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憑き狂い 現代怪談アンソロジー
憑き狂い 現代怪談アンソロジー
岩井志麻子、ほか/竹書房
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総合評価

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    憑かれたとして。 恍惚のまま魅入られたり。 憑かれた状態が本来の自分だと錯覚したり。 いつ自分に起こっても、おかしくない現象だから怖い。 何がきっかけで憑かれるかなんて分からないし。 ここに書いてある憑かれた人たちの姿は、明日の自分自身かも知れないと思うと本当に怖い。

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    投稿日: 2025.06.05
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    憑き物のはなしばかり集めたアンソロジー。 それぞれ味わい深いのだけれども、いちばんきになったのが冨士玉目『わたしはわたし』。これは祖父のアルバムを見たら自分の写真があって、しかも現在のあり得ない写真で、後ろに知らない女が写っていて徐々に侵食されているようなはなしだった。写真の中に怪異だが何かが潜んでいて精神に入りこまれたのか、自分の思っていた自分の顔が自分じゃなくなってきているはなしでめちゃくちゃ面白いと思った。 とにかくこの短さで全体を把握できる文章力とかどの作家さんも素晴らしいと思う。現実にあることを創作じゃなく語るって面白すぎて震えるくらい好きだ。怪談好きになって良かったなぁと改めて思っている。 他にも読み応えあったのであげると『餓鬼湯』『犬として生きる』『獅子舞』『長靴』『フジミくん』『集落の掟』『蛇憑き』『嫌煙家』『剃刀憑き』『穴二つ』『憑依型アクター』『緑のショコラおじさん』『実録憑依譚』。『長靴』もとても面白かったですよ。

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    投稿日: 2025.04.10