せっかくこんなに綺麗な文章をかくのに、テーマはどこまでいっても不倫。解せない。当人の間では美化される記憶かも知れないけど、読んでてひとつも納得ができないし、また読みたいとも思えない。不倫女の傲慢、自意識過剰

梨園の妻である博子と、写真家として名を馳せている原田。2人は偶然にも出会ってしまい、どうしようもなく心惹かれ合う。 博子は結婚しているうえ、自分は有名な歌舞伎役者の妻であるためこのことがバレたらまずい、と言う思いや、未来のある息子のためにも、世間に絶対にバレぬよう素晴らしい女性を演じ切る事を決める。 帯に「不倫という言葉を寄せ付けないほど、二人は正しく高潔であった。」と書かれていたが、自分の中で不倫は完全に倫理に反しているものだと感じていたため、この帯を少し馬鹿にしていた。 でも読んでいくうちに、これは不倫をしている人の話であるという事を忘れてしまうほど、2人の関係は高潔であることが感じられた。信じられないのはこれが実話であるということ。 確かに2人が出会ってしまったことは「奇跡」だと思うし、こんなに名を馳せている2人の不倫が世間に公にならなかったこともまた「奇跡」だと思った。 博子の懸命な働きや生き様が周りの人々に影響を与えたり、博子の人柄や性格の良さみたいなものがあったからこそ世間にはバレず、10年もの間2人の秘密の関係が育むことができたのだろうと思う。 映画の国宝で歌舞伎のことについて最近少し知ったばかりだったので、ちょうどこの作中にも歌舞伎の話が沢山書かれていて、やっぱり庶民とは全く別の世界を生きている人々なんだと思った。 自分の理性を保てなくなったり、自分を見失ってしまうほどの恋が出来る人はこの世の中にどれほどいるのだろうか。ダメなことだと分かっていても愛してしまったことによって、この人から離れると死んでしまうのではないかと感じるほどになってしまう。この本では己の精神が削れ

内容うっす！たまたま2人が著名人だっただけで、こんなの普通の恋愛というか、不倫とかこんなもんじゃないの？自分たちだけが特別だと思って、ママ友の有名作家に頼んで書き残してもらったってすごい寒い…。半端な知り合いからの依頼だからか、林真理子の良さも全くない。 歌舞伎界に興味があったし、出た当初、宣伝とかですんごい良いように言うから文庫になるの待って読んでみたけど、『え…何が…どこが奇跡なの？』と言う感想しかない。いちいち金の掛けようが一般人と違うので、文章に起こすと派手に素敵に見えるけど、こんなふうに想い合っている恋人や夫婦はたっくさんいると思う。あと息子さん(あえて名前は出さないが)可哀想。 いやもう、本のことこんなにボロクソいうの久しぶり。一応読み通せたから☆2。あんなにイカつい単行本だったのに、文庫になったらペラペラってところが、内容のなさを物語っている。

　読後、弟のお嫁さんにあげました。ダブル不倫なのにあまりにも純愛がすぎる内容でした。梨園の妻として嫁として仕え、支えすべてをやり遂げながら真実の愛に目覚めてゆく。歌舞伎役者の不倫なんて芸の肥やしと当たり前に思うけれど、裏切られても愛なんてなかったのに梨園の妻を演じ切る。不倫を美化しないし間違っているとわかっている。でも人を愛すること、愛されることがこんなに素敵だなんてとうっとりしました。この本を読んだのがちょうど私の弟がガンの末期で病床にある時、弟のお嫁さんとなん度も何度も病院に通いました。そう、もう助からないとわかっていた時でしたが弟のお嫁さんのその献身的な振る舞いに世の中にはこんなに人を愛せる人がいるのだと思い知らされたからです。この本を読んだ時、迷わずお嫁さんの無償の愛に通じると感じたのです。死を目前にしてもあふれる弟への想い。私も既婚者ですがもう空気みたいになってたので感激したものです。 　本当に愛する人に出会えたのか、真実の愛と気がついているのか、惰性なのか、自分自身に置き換えると別世界の話にも感じます。愛ってなんだろうと考えさせられました。

林真理子さんのファンですが、林さんらしい洞察力や読書を惹きつける筆力を感じませんでした。テーマに関心がなかったのか…他の作家さんの作品と勘違いするほどです。うーん。残念です。

これが実話…⁈人生の全てを賭けて人を愛するというのはこういうことなんだろう…主人公の強靭な精神力が羨ましくも感じる。一瞬で惹き込まれて1日で読みました。

すごく考えさせられたし、 博子さんってすごく素敵で強い女性だなと思った 感銘を受けてインスタや検索で人生を追っかけた 私もそんな簡単に捨てない。