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なぜ日本人は神社で祈るのか
なぜ日本人は神社で祈るのか
島田裕巳/マイナビ出版
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    1. 奈良県の大神神社 - 最古の大神神社: 奈良県の大神神社は神社の最も古い形式を残しているとされ、本殿が存在しないことが特徴である。 - 三輪山: 鳥居の背後に位置する三輪山は禁足地であり、山頂には奥宮が鎖座している。信者は山頂に向かう道のみが許可されている。 - 祭祀の歴史: 磐座が祭祀の場所となり、鳥居は後になって建立されたものである。平安時代の文献にも社がないことが記されている。 2. 伏見稲荷大社 - 千本鳥居: 京都の伏見稲荷大社には信者による奉納の鳥居が立ち並び、古くなったものは撤去され、新たな鳥居が奉納される仕組み。 - 奉納の記録: 鳥居には奉納者の名前と奉納日が記されている。千本鳥居は外国人にも人気であるが、実際には古くはない。 - 変化の歴史: 伏見稲荷大社自体は古代から存在するが、時代とともに姿を変えている。 3. 日本の古代寺院 - 法隆寺: 奈良の法隆寺は有名な仏教寺院で、金堂において様々な儀式が行われる。古風な様式の仏像が祀られているが、自然との結びつきは薄い。 - 神社と寺院の違い: 神社は自然との結びつきを強調する一方、寺院は都会の中に位置していることが多い。これにより、神社と寺院の役割や信仰の形が異なることが示されている。 4. 明治神宮の創建 - 明治天皇の顕彰: 明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后を祭神とし、明治天皇の死後に顕彰の必要性が生じた。 - 創建への経緯: さまざまな意見の中から神社の創建が決定され、昭憲皇太后の死後に具体化される。 - 内苑と外苑: 明治神宮の内苑は国から、外苑は献金によって建設され、聖徳記念絵画館などの施設が計画された。 5. 一神教と多神教の対比 - 一神教における神: 一神教は創造主としての神を信じ、戒めを与える存在として人間との関係を強調する。 - 多神教における神: 日本の神々は自然との結びつきを持ち、神話に基づく信仰が展開される。 - 共通点と違い: 一神教と多神教の神の役割や信仰の形において、根本的な違いがあることを指摘している。 6. 祭祀の形態と変遷 - 古代の祭祀: 磐座が祭祀の原型であり、大神神社では磐座を求める祭祀が行われていた。 - 神社の発展: 鎌倉時代になって初めて拝殿が建てられたが、本殿は存在しないままである。 - 祭りと信仰: 祭りは神聖な神事であり、神社と地域社会との結びつきが強い。 7. 神社と仏教の関係 - 神仏習合: 神社と寺院が融合し、仏教の影響を受けた神社の存在が多い。神宮寺が神社の境内に建てられた例もある。 - 明治の神仏分離: 明治時代に神仏分離が進められ、神社と寺院が切り離されることで宗教生活が大きく変化した。 8. ご利益信仰の発展 - 七福神信仰: 七福神は異なる背景を持つ神々で構成され、商業や漁業の神として信仰されるようになった。 - 御朱印文化: 御朱印は旅行者や信者の間で広まり、今日でも多くの人々が集めている。 9. 近代の神社の役割 - 明治以降の変化: 明治新政府による神道の重要性の高まりと、信仰の中心が天皇に移行する過程が描かれている。 - 政治と宗教の関係: 祭祀や信仰が政治と密接に関係していることを示し、神社の役割が社会に与える影響について考察されている。

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    投稿日: 2025.02.22