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地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから
地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから
ブレイディみかこ/筑摩書房
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総合評価

23件)
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    ブレイディみかこさんの誰にも媚びない感じの文章が癖になります。 子どもが好きではないと言いつつ、子どものことをよく観察しており、他の人が触れにくいような問題にも果敢に触れています。 中学生向けの本ではありますが、ぜひ大人にも読んでほしい本です。

    0
    投稿日: 2025.11.07
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    この本 15歳の子供を対象にした本かな? でも それなら 難しすぎる。 ブレイディーみかこ さんの他の本で 生理用品 買えない問題を読んだ時 ショックでしたね。 でも 日本でも 買えない子たちがいる。 なんて話しも聞きました。 最近は 災害用品の備蓄のリストに入っていますね。 言われないとわからないことは いっぱいあります。 みかこさんの息子さんはじめ 周りのクールな子供たち 苦労すると大人になっちゃいますね。 日本で 障害者手帳を持ってる人が路上に出てきた。 というのは うーん!というかんじです。 うちにも 障害者手帳を持った娘がいるので 確かに 親がいなくなって うちがなくなるとなあ! と思いました。 引きこもりの人も増えている。 親がいなくなって 借家だったりするとなあ! しかし みかこさんの家族は ご主人も息子さんも 家庭でちゃんと話しをしてくれて いいですね! ロンドンじゃ そんなに 算数ができない人がいるのか? 知らないだけで 日本はどうなんだろう? なんて いろいろと思ってしまいました。

    11
    投稿日: 2025.10.30
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    ブレイディみかこさん、「僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が読みかけのまま積読…でも、グローバルな視点満載なエッセイの様なので手に。 「地べたから考える」という表題は、彼女が幼少の頃もイギリスに住んでいる現在も下層の人間だからなのだそうで、地べたから考えたことを書き記したそうだ。 彼女は環境としては確かに地べたに暮らしていたのかもしれない。けれども地べたに住む人だからといって彼女の周りの住人のように、生きることに投げやりだったり、保護された暮らしではなく、しっかりと地に足を着けて生活されている。 そんな彼女が地べたから見た世界… 「キャピタリズムは悪い意味でのアナキズムだ」という言葉を引用しつつ、下層にアナーキーを感じると言っている。つまり、どんなに頑張っても決して上層には行くことのできない世界。 それでも彼女はエンパシーという「他人の靴を履いてみる」能力、つまり「他人の感情や経験などを理解する能力」をイギリスではきちんと学んでいることを強調する。 しかし、日本は他人どころか自分の靴さえ履けずに絨毯の上にいると彼女は言う。 他人に迷惑をかけないように、みんなで一緒に靴を脱いでいればよいという考え方だ。 自分の靴を形作るのは、自分の足元に立ち上がってくる問い。それを探求することで自分の靴が履けるのだ、とも… 他人の靴を履く前に自分の靴も履けていない日本… 自分の足元にどんな問いが立っているのか。 多くの日本人はそれに気づこうともしていない。 センス・オブ・ワンダーの概念こそが、まず自分自身の靴を履くことであり、他人の靴を履けるようになることに繋がる。 暗記や計算をこなし、関心のない教科も満遍なく点数を取れるようにするための勉強。 それでは、自分の足元の問いさえ浮かばない。 自然やリアルな社会に触れ、新たな発見をする機会こそが子ども達に必要だ。 それこそが、日本の教育の課題なのだろう。

    34
    投稿日: 2025.06.21
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    これまでの著作の中から一部をを10代向けに再編した一冊。 著者の考え方のエッセンスが分かりやすくまとめられている。 自分の靴を履く、の前に自分の足で地べたに立つ(DOWN TO EARTH)ことが現代日本の私たちには必要であるという。 日本の学校や社会は裸足で絨毯に乗らされている、との例えも上手い。 自分自身もさながら、学校で子供と接する自身の仕事を振り返って考える部分もあった。 自分の靴を履くために、私は本を読み、人と話す。自分の靴があって初めて、他者の靴を履くことができる。

    9
    投稿日: 2025.03.27
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    図書館本 中高生向けのアンソロジー ブレイディみかこさんの、まっすぐに刺さってくるような文章、オブラートに包まない現実を伝えよう!という気持ちが伝わってきました 特に「他者の靴を履いてみること」で エンパシーとは何か?を 息子さんが 自分で誰かの靴を履いてみること=他人の立場に立ってみる と言った時、日本でこの質問をしたら子供達はなんで答えるんだろうと思いました まずは、自分の靴を履いていなければ、他人の靴は履くことができないのです ブレイディみかこさんは、「靴」ではなく「絨毯」の方が日本では問題として深刻と言われています みんなが同じ絨毯に乗って、靴を履いていなければ、相手と寄り添うことができなくなる 自分の靴を履くためにも、自分で気づいた問いに向き合うことが大切だそうです これは大人にも当てはまります 先日読んだ北朝鮮、韓国、イギリス、日本 国によって違いはあるけど、自分の足で立つことができるように、流されていないか自己チェックできるようになるのは、どこの国にいても大事だと思った

    141
    投稿日: 2025.03.06
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    児童書?大人が読んでも十分面白く、思わず唸ってしまいそうになる 他者の靴を履く以前にわたし自分の靴を履いているのだろうか?

    1
    投稿日: 2025.03.04
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    もちろん、内容は好き。なんだけど、本シリーズでたまに採択される、既出文献の切り貼りっていう出し方が、どうにも受け入れ兼ねる。収録作の全てを既読って訳じゃないし、興味深く読んだには違いないんだけど。

    0
    投稿日: 2025.02.19
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    英単語がちょいちょい入るので、なんだか不思議な感じ。ちょっと読みにくいかな。でも描きっぷりはさっくりしているので、気持ちがよい。 shearing が本当にできているか。 自分は自分の靴を履いているか。 一体何を学んできたのか、学んでこなかったのか。

    8
    投稿日: 2025.01.18
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    ブレイディみかこさんの文章をつまみ読みできる。10代でこの激しい文章を読んだら脳みそが割れるのではないかと思う。「自分は今まで周りの言うことを鵜呑みにしすぎていたのではないか」と「目覚める」人もいるだろう。 それはとても、うらやましいことだと思う。

    3
    投稿日: 2025.01.13
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    【目次】 はじめに プロローグ:花の命はノー・フューチャー 1.子どもの情景 子どもであるという大罪 ガキどもに告ぐ。こいのぼりを破壊せよ RISE 出世・アンガー・蜂起 2.地べたからみた社会 石で出来ている 君は「生理貧困,ミー・トゥー!」と言えるか 3.英国という鏡 ヨイトマケとジェイク・バグ どん底の手前の人々 4.地べたからみた世界 キャピタリズムとは ウーバーとブラックキャブとブレアの亡霊 歴史とは 5.他者の靴を履いてみること 誰かの靴を履いてみること エンパシーの達人,金子文子 自分を手離さない エピローグ:おりません、知りません、わかりません おわりに

    2
    投稿日: 2025.01.11
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    配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01435791

    0
    投稿日: 2025.01.06
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    中学生・高校生向けの本らしいが、中学生には少し難しいのではないかと感じた。ただ、内容は非常に興味深く、筆者が住んでいる英国での経済状況や教育に触れた内容で、日本との相違点や同じ部分を分かりやすく説明していた。

    11
    投稿日: 2024.12.25
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    ブレイディみかこさんが今まで書いたエッセイからの抜粋集。自らの足元から問いを立てること、そこから見えてくるものについて。思索の端緒となるような本で、上手く言えないけどなんかモヤモヤするっ!という人にオススメ。

    3
    投稿日: 2024.12.22
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    中高生向けなので、読みやすかったです。 ストレートな表現が、がつんと来ました。 たしかに、世界は広いですね。

    24
    投稿日: 2024.12.15
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    この方のいままで読んだ著書をギッュとまとめた感じでした。しかしどの本よりも毒?が強く感じたけれどそれはあくまで事実なんだろうと。 ちくまQブックスはティーン向けだと思いますがしっかり大人も勉強になると思います。 他人の背景を考えて、一人一人の価値観やそれに附随する尊厳を尊重するかと、うっかり自己の価値観だけで人を評価してしまうことのないようにしたい。 多様性の世界(昔からあったはずなのに無いものとしていた時代)がしっかり個人を大切にしていける時代になればなと思います。

    16
    投稿日: 2024.11.27
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    靴を脱いで絨毯に乗る。絨毯は空を飛び必要なところに連れて行ってくれる。いつか魔法は切れ、地に落ちる。学校は卒業し、職場は定年し、国も衰退する。乗っかる生き方はもうできない。自力で地べたを歩くしかない。…問いを立てて探求する力を磨く。いや、問いは立てるではなく、立ってくるもの。湧いてくる疑問で靴を履いておこう、自分の足で歩けるために。…ちくまQブックスは中高生向けのアンソロジー。関心の持てない授業はサボり続けた作者のエッセイ集を読む。大人にとって都合のよい子になるなと、セーラー服姿の彼女が仁王立ちしてる。

    4
    投稿日: 2024.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    欧米は、キリスト教的な考えが基盤にあり、人がただ生きているだけでその権利が認められる文化だが、日本は権利だけを享受することはできない、義務を果たしていないと権利は与えられない、というくだりを読んで、なるほどなあ、と思った。SNSには低所得者にばら撒きをやめろ、とか、専業主婦を叩いたりする声はよく見るし、まさに今の日本をうまく表してるなあと思った。 違う文化の国に住んでいるからこそ、外から見た日本社会を的確に表現している作品だと思った。 これからの日本は、もっと今まで以上に色々なバックグラウンドの人達、多様な価値観をもつ人達が増えてくるだろう。そのとき、シンパシーではなく、エンパシー。他者の靴を履いて考える。 これはとても大切な事になって来ると思う。

    2
    投稿日: 2024.11.19
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    どの著作もキレが良くてステキだが、中でも特にキレッキレの文章を中高生のために集めたものなので、読みやすくて学びが多い。 本当にいい本だ。 中高生だけに読ませるのはもったいない。もちろん中高生には読んでほしいけど。 「はじめに」で、中高生のための文章なんてクソ食らえ!と思ってた生意気な子だった私なのに、こんな本を出して…と書いてあり、ブレイディみかこならさもありなんと笑った。 イギリスでの、ヒリヒリするような剥き出しの格差を、現場から(しかも地べたから)発信されると、日本なんてまだまだましかなと思う。 けれど、キリスト教に裏付けされた、「誰もが存在するだけで価値がある」という価値観がしっかりとイギリスにはあるが、日本は、「義務」を差し出さない人間は価値がないという価値観に基づいているため、それはそれで苦しい社会であるという。 確かに確かに。 息子の期末テストの問題にエンパシーとは何か、子どもの権利を3つ挙げよという出題があったというが、それをスラスラ答えることができる子どもを育てているイギリスはさすが近代契約社会を体現している国ではある。 イギリス、羨ましくもあり、羨ましくなくもあり。 この日本で、日本発の良さを作り上げていくしかない…よね。

    31
    投稿日: 2024.11.15
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    10代向けの本ですが、非常に興味深く読みました。 ブレイディさんのエッセイアンソロジーという形を取っているため、過去に読んだ本からの抜粋もあるものの何度読んでも心に刺さります。 ブレイディさんは本作の冒頭で読み手に問いかけます。 「あなたの足元にはどんな問いが立っている(あるいは立ってくる)?」と。 本作を読んで私の足元に立った問いは「権利と義務」でした。ちょうど選挙があったタイミングで日本の政治についていつも以上に考えていたこともあり、もう少し勉強してみないとと思わせてもらいました。 そのきっかけとなった文章を以下に抜粋。 「国民は義務を果たすことで権利を買うのであり、アフォード(税金を支払う能力がある)できなければ、権利は要求してはならず、そんなことをする人間は恥知らずだと判断される(このような社会では、国家はさまざまな権利を国民に販売する小売店くらいの役割しか果たさない)。 例えば英国では『権利』といえば普通は国民の側にあるのを指し、『義務』は国家ぎ持つものだが、日本ではその両方を持つのは国民で、国家と国民の役割分担がなされていない。」 恥ずかしながら心に引っ掛かったこの文章、まだアウトプットできるほど自分の中で消化できていません。こういったことに係る本を読んで学び、私なりの考えをまとめていきたいところ。 その他印象に残ったことはブレイディさんの他の本のタイトルにもなっている「他社の靴を履く」関連。 レビューでうまく説明できないのですが、これが子どもが関わる社会に対するモヤモヤを晴らしてくれるのです。 とは言え実世界でどう対処するかの答えはまだ持ち合わせていない私。 今後もブレイディさんの本は読み続けていきたいと思いました。 中高生だけではなく、大人にもオススメできる多くの気付きを与えてくれる一冊です。

    28
    投稿日: 2024.11.02
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    ブレイディみかこが、ちくまQブックスに並ぶ!と、驚きました。(私の主観です。)と同時に、理想的な傾向だとも思いました。 「本なんて読んで何になるんだよ」 「こう言うジュニア向けの新書って教育的なことを書いているんでしょ」 自分が高校生であるとして言いたいサイドからすれば、自らが社会に物言いたい子供であり自我を確立していた著者がこのちくまQブックスシリーズに執筆するとは!(くどい) 中身の見出しも 「ガキどもに告ぐ。」君は「生理貧困、ミー・トゥー」と言えるか。などど、期待を裏切らない過激さ。あふれる反抗心を持つ中高生の皆さん、読んでください。感想をお聞きしたいです。

    5
    投稿日: 2024.10.26
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    ●読前#地べたから考える ブレイディみかこさん、『ぼくはイエロー・・・』が印象的すぎて気になる作家さんだけど、最近『リスペクト』を読んだのを覚えているくらい。小説でなくエッセイとなるとまったく読んだことがないので読みたい https://mnkt.jp/blogm/b241007a/ ●読後#地べたから考える 著者独特な視点は面白いが、深刻な内容が多く楽しくは読めない。エッセイでなく著者作品のアンソロジーだし、「地べた」の意味が一般的でないのを「おわりに」で気づかされたのは残念。先に知っていれば感じ方も変わったはず https://mnkt.jp/blogm/b241007a/

    5
    投稿日: 2024.10.17
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    10代のためのノンフィクションシリーズ「ちくまQブックス」ひさびさの新刊(第三期まずは三冊)。ブレイディみかこの既刊本から選り抜いたエッセイ15本。選者は筑摩書房で長年高校生向けの国語教科書を作ってきた先生とのこと。出典はちくま文庫やみすず書房、岩波現代文庫や文芸誌掲載作など私も未読のものがわりと多く(ありがたい!)、おなじみ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」からは1篇だけだけれど、それははじめから若い読者も手に取りやすく読みやすく書かれている本だからね。 書き下ろしのまえがきに本人が書いているように「大人がティーン向けに作った本なんて自分なら絶対読まない」だろうけど、ブレイディさんのどの文章をどう集めても、そういう支配の一環とも呼べる「大人にとって都合のいい子」製造装置にはなりようがない。受け売りの言葉や与えられた抽象的な問いの空中戦ではなく、地に足をついた自分の中から立ち上がってくる問いを大切にせよ、というメッセージが、いろいろなかたちで伝わってくる。これもまた「記号接地」と地続きなのかもしれない。 書き下ろしの「おわりに」がよくて、英語でエンパシーの概念を端的に表す慣用表現「他者の靴を履いてみる」から、それ以前に「自分の靴を履いているか」というあたりの例え話がひじょうにわかると思えた。 集中すれば1時間ちょっとで読めるし、大人のブレイディみかこ入門にもおすすめ。ここで自分のアンテナに引っかかる話題があったら芋づる式に出典の本に出会えばいい。ちくま文庫、何冊か買おう。 巻末の「次に読んでほしい本」三冊(榎本空、松本哉、金子文子)も、みな気になる。そのうち読むつもり。

    5
    投稿日: 2024.10.11
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    感想 路地を歩いて匂いをかいで手で触れて。ニュースはどこか他人事。だけどその端緒は街のどこにでも転がっている。商品の中に人の言葉に。

    2
    投稿日: 2024.10.10