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禁断の江戸史~教科書に載らない江戸の事件簿~
禁断の江戸史~教科書に載らない江戸の事件簿~
河合敦/扶桑社
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総合評価

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    ただ江戸時代の珍しい事件を列挙したものかと思ったら 以外と深い内容だった 著者は江戸時代が大好きと言ってるだけあって なかなか読書の好奇心をくすぐって最後まで引っ張ってくれる すぐ読み終わるかと思ったら結構時間がかかった でも満足度は高い

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    投稿日: 2025.10.13
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    「江戸時代は暗黒の時代だったのだ」という明治政府が作り上げた言説(幻想)。 徳川幕府は国を閉ざしていなかったし、身分間の移動も可能だった。 (阿波おどり起源の)蜂須賀家政説は明治41年初出で史実とは言い難い。 稲田氏家臣が陪臣とされ、徳島藩からの独立を画策(稲田騒動の原因)。 「阿波おどり」という言葉が定着したのは戦後になってから。 深川祭の別名「水かけ祭り」、辰巳芸者が安全祈願で水をかけたのが由来。 永代橋崩落事故:「永代とかけたる橋は落ちにけり今日は祭礼明日は葬礼」。 曲亭馬琴の妻は永代橋崩落の危険を察知し難を逃れた。 富山の薬売りの販売方法「先用後利」。 松江藩主・松平宗衍が仕組んだ退屈しのぎの妖怪屋敷いたずら。 江戸時代には「バカ殿」が少なくなかった。 五代将軍綱吉が正室・信子に刺殺されたという宇治の間の言い伝え。 巷の噂が実録物(フィクション)となり「柳沢騒動」が史実のように認識された。 柳沢吉保は「人の気持ちを素早く察し、決して相手の期待を裏切らなかった」。 慶長遣欧使節を率いたソテロは「聖なる偽り」を次々やる「ウソつき」(松田氏)。 世良田二郎三郎が家康に成りすましたという影武者説(村岡素一郎)。 家康の「史疑」を記した本は徳川家が買い占めた? 現在の日光東照宮は三代将軍家光による建て替え。 家光が見た夢の記憶に従って描かせた家康の「霊夢像」。 赤穂事件:幕府は浅野内匠頭をさして調べもせぬうちに切腹の判決を下した。 鼠小僧次郎吉:義賊イメージは歌舞伎(河竹黙阿弥)や講談の影響。 史実の鼠小僧:盗んだ金(3千両超)は全て酒食遊興博打に使った悪党。 史実の鼠小僧は武家屋敷の警備が手薄で被害届も出ないため狙った。 捕縛された鼠小僧は白粉化粧に派手な着物、まるで歌舞伎役者。 シーボルト事件:国外持ち出し禁止の日本地図所持で国外追放。 シーボルトは没収直前に伊能図などを徹夜で模写し持ち帰った。 (二宮金次郎は)己の力で一家を再興しようと金を貯め田畑を買い増した。 吉原遊郭:堀と一箇所の大門で遊女の逃亡と犯罪者の侵入を防いだ。 丸山遊郭:「鳥見」という役職がオランダ商館長の出入りを監視。 大奥:将軍世子の生活の場であり、将軍のハーレムでもあった。 鳥見:鳥獣保護と密猟取り締まり役だが、隠密行動も兼務し評判は悪かった。 江戸時代の人々は「藩」という語を基本的に使っていなかった。 大嘗祭:室町時代に中断後、霊元上皇が220年ぶりに復活させた。 紫衣事件:幕府が朝廷の権威を示す紫衣の着用を禁止した事件。 牢名主:囚人のトップで、リンチ殺人も黙認された。 石抱:膝の上に石を積む拷問。十枚で血を吐く。 女髪結:幕府は風俗華美の元凶として禁止したが、営業は続けられた。 「髪結いの亭主」は明治時代になってからの慣用句。 江戸幕府もデマや流言(フェイク・ニュース)の取締りに敏感だった。 富士山山頂は女人禁制だったが、最初に登頂許可を得た女性は外国人だった。

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    投稿日: 2025.04.29