
総合評価
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powered by ブクログ人間のやることは技術が発展しても変わらないのか? AIか発達しても同じことが繰り返されるのか? 技術がとことん発展すると変わるのか? 考えさせられる
0投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログこれはすごく良い本。骨太で読むのに時間がかかったがそれだけの価値のある本。 感想を言えば、IT企業の技術を使えば全ての問題が解決するという風にナイーブに考えていた自分が恥ずかしくなったというもの。 ネット社会の黎明期から、順に有名企業の成り立ちと課題そして彼らのとった解決策とその解決策が彼ら自身が目指していた理想といかに乖離してしまったかが分かりやすく論じてある。この本を読むと、中世から現代に向かって「国家」のような様々な仕組みが必要になったのと同じ事が、IT 企業でも起きているということがよくわかる。社会学、経済学、政治学といったいわゆる「文系」学問の大事さを再認識した。 以下、最終章から引用。ネタバレかもしれませんのでご注意下さい 実際のところ、彼らの試みが失敗に終わったのは、たとえインターネット上であっても、技術者は全能ではなかったからだ。そこでは彼らのコントロールを超えた社会的、経済的な力がはたらいており、その力こそが、それぞれの制度がうまく機能するかどうかを左右するのである。 非公式で、分散化され、非強制的で大規模な社会秩序を実現するというバーロウ主義者の考えは、故意ではないにせよ、人間が持っている難儀な本質に屈したのだ。理想として掲げたものは、悪人によってというよりも、その純粋さによって裏切られたのだ。 したがって、いわゆるテック企業の多くが今用いているのは、ある意味、従来型の政治術にすぎない。シリコンバレーの技術者は、国家がすでに経験した多くのことをトライアルアンドエラーによって再発見しているという意味で、経済を再発明しただけだと言える。 その逆もまたしかりだ。国家が伝統的にやっていることというのは、ある意味、単なるテクノロジーである。世界で最初のデータベースは、古代メソポタミアの帝国における税と行政に関する記録だった。 古代帝国もまた、地図、郵便網、そろばん、数学的アルゴリズム、そして所有地を管理するための暗号を開発した。近年でも、国家がコンピューターやインターネット、全地球測位システム(GPS)の開発を推進している。国を治める術のほとんどは、情報処理やコミュニケーションが別の形式に置き換わったものであり、それゆえ、情報やコミュニケーション技術がつねにその根幹であることは変わらない
0投稿日: 2025.08.15
powered by ブクログまだ子どもの頃、インターネットに抱いていた幻想を思い出しながら読んでいた。自由で誰でも世界中と繋がれて素晴らしい世界を作るんだというイメージがあった。今のインターネットにはプラットフォーマーがいて、それらがどのようにして現在に至るのかを知ることができた。
0投稿日: 2025.08.15
powered by ブクログ薦められて読み始めたが、読み終わるまですごく時間がかかった…途中で何度も寝落ち。 こういう本を読み慣れてないからだと思う。ちゃんと読めるようになりたい…
0投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ入念な調査に基づいて展開された解説であった。クラウドというフロンティアで、今はプラットフォーム企業が皇帝のように支配している段階なんだと理解した。デジタル世界に自由を夢見た人もいたけれど、人間の社会としては、本質的にリアル世界と変わらないというのも面白い。中流階級がまとまって交渉力を持つようになれば、デジタル世界も民主化されていくのだろうか。。
0投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログ巨大テック企業はいまや国家を超える規模になった。これらの企業は立ち上げた時点では自由を標榜し、中央集権体制や既得権力層を嫌っていたはずなのに、いまや規約という法律、国境を越えた独占と囲い込みで、自らが独占的権力者となっている。 巨大テック企業を立法・行政・司法の観点で見たときに、経済の自由に任せた結果から三権分立が機能しておらず、立法と行政が重複して司法は機能していないとする視点が興味深い。
1投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ今や巨大プラットフォーム企業は国家を超えた存在となった。 ユーザーの莫大なリソースや情報を抱え込みながら、 サービス利用料という税金を徴収し、利用規約という法律を作り、 国家予算を越えるほどの収益を生み出している。 こういうの、どーかとおもいますけどねーーー!!! というお話。 実質現代の経済を支配する巨大プラットフォーム企業たち。 彼らは選挙なく選ばれた、領土なき国家の皇帝だ。 自分たちは仕組みを整備する配管工をやっているつもりかもしれないが、 その実、政治家となっている。 開かれた市場を目指し、 ユーザーによるユーザーのための居場所を作るため、 権力や既得権益を打破しようと生み出されたはずの、 様々なオンラインプラットフォームたちはいつの間にか、 自らが忌み嫌っていたはずの権力そのものになってしまった。 この問題に気づいた者たちは、 なんとか理想に立ち返ろうと様々なシステムの導入を試みたが、 極めて良心的な思想を持ったオーナーを持ってしても、 いまだ理想とは程遠い状態になっている。 どんなサービスも必ずその道を辿ってしまう。 結局のところそれは、新しい支配構造を生んだだけだった。 あるいはここで必要なシステムとは、現代的な制度に基づくものではないかも知れない。 彼らが皇帝なら、今のオンラインプラットフォームを取り巻く状況は中世の社会と同じだ。 皇帝による君主政治に対し、 市民革命を経て共和政に移行し、議会による民主政治が行われるようになったのが 人類の歴史で、それが現代の政治制度に繋がっていく。 つまりまず、立法と行政を分ける必要があるのだ。 それをひとつの企業が同時に行使していることに問題の根幹がある。 必要なのは、権力を分散し、互いに監視、牽制しあう政治システムだ。 我々は歴史上様々な痛みを経験しながら、何度も間違え、そのつど立て直し、 ようやくこの社会制度を生み出してきたのではないか。 「プラットフォームの経済的制度はかなり現代的かもしれないが、政治的制度に関しては、暗黒時代のままだ。このため、プラットフォームは、公平性や尊厳よりも私利私欲を優先させる安価な制度枠組みを用いて、国家の諸制度と競争できてしまう」 第12章 / p295 現状は、プラットフォーム上のサービスを利用して生計を立てる者が現れる一方で、 彼らの生殺与奪権はプラットフォーマー側が握っており、 なんら説明することなく、急な制度変更や、値上げを行うことができる。 たとえそれにより生活が立ち行かなくなる人が現れ、命の危険にさらされても、 プラットフォーマー側は考慮しない。 福祉の概念が存在しない暗黒社会のようなものだ。 と。 これらを裏付ける事例が、 プラットフォーム事例と歴史事例から見出せる共通の構造として様々引用されていきます。 まあまあボリュームあるので読むの大変だけど、 付箋はいっぱい貼ることになったな。 あの件も、この件も、全部に先回りして反論が用意されてる周到さ。 もうわかった、わかったから。 うんうん。これもそうだね、あれもそうだね。 んんー!!プラットフォーマー許すまじ!! という気分になってくる。 おちついて。 自分もデジタル系制作会社に務める身としては、 業務上必要なツールやサービスの値上げに直面することは多々ありまして。 身につまされるなあ。
0投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログ章ごとにテーマや取り上げるテック企業が小気味よく配列されていて、進行中も読後の記憶の足がかりとしても助かった。 テクノロジーの進歩史として、日本や海外それぞれの過程を取り上げたビジネス書的なものも楽しめるが、それらが独占的地位を占めていく過程で生まれるデジタル農奴といった問題に切り込んでいくさまは、かつてのインターネット黎明期の主張や、起業家の高邁なアナーキスト的志向とは相反して、実態として興味深いが「消費者」として果たしてどう向き合っていくべきか。
0投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログ第1章 序論 3000年の歴史が30年に/古代からある問題/祖先からのインスピレーション/本書の読み方 第I部 経済的制度 第2章 互恵主義――サイバースペースの黄金律 デジタルカウボーイ/一独立宣言/交換問題/協調関係の進化/電子マーケットでのトラブル/労働力のためのグローバル市場?/永遠の9月/形あるものの必要性 第3章 評判から規制へ――巨人の誕生 エコーベイ・ドット・コム/5分の5/封筒が詰めこまれた袋の山/恐喝メール/死人にレビューなし/ルールの世界 第4章 プライバシーのジレンマ――仮面舞踏会で秩序を維持する ドレッド・パイレート・ロバーツの仮面/もっとも大胆で厚かましい試み/祝日のサプライズ/露わになった顔/プライバシーのジレンマ/仮想のパスポート 第5章 距離の死、境界の復活――サイバースペースの労働市場 距離の呪縛/「ハーバード卒と言ったところで……」/同じ労働、異なる賃金/サイバースペースのグローバル化/雲の上(クラウド)にあることの強み 第6章 中央計画自由市場――ソ連2.0のプログラミング? 人間の不完全性の排除/より「賢い」市場/アルゴリズムが市場になる/完全な市場/バッジとナッジ/ソ連2.0への夢中歩行/誰にとって最適なのか? 第II部 政治的制度 第7章 ネットワーク効果――デジタル革命家からエブリシング皇帝へ 打ち砕かれた野望/打ち上げ/デジタル革命/「いい意味で、平等主義」/「アマゾンは弱者をまた一人潰している」/司令官 第8章 クリプトクラシー――政治を技術に置き換える探究 信頼問題/シビル攻撃の阻止/もっとも危険なプロジェクト/機械の中のバグ/ソフトウェア・アップデート/利害衝突/ルール市場の崩壊/信頼できる中央機関/クリプトクラシーの興隆 第9章 集合行為 I――インターネット労働者は団結する? 疑似人工知能/ターカー・ネーション/アダルト・コンテンツ/「政府の人間が気にかけるには不十分」/万国のデジタル労働者/フリーライダー問題/「よくもまあ、弱者から搾取できるな」/プラットフォーム政治の到来 第10章 集合行為 II――デジタル中流階級の興隆 20ヵ国以上に散らばる顧客/ダビデ対ゴリアテ/「自分の会社を失ってしまう」/「チームを組んで大きな声を上げよう」/デジタル中流階級の興隆 第III部 社会的制度 第11章 デジタルセーフティーネット――プラットフォーム経済の社会保障と教育 技術的失業/グーグルによる認定/ほころびが目立つ福祉国家/デジタルセーフティーネットへの加入/観衆を引き付ける/アマゾンによるケア/人民か利益か 第12章 結論 大いなる裏切りを理解する/①社会秩序の維持という課題/②規模の問題/③範囲の経済/④中央計画経済の魅力/なぜプラットフォームは国家を超えるのか?/領土なき国家/デジタル単一市場の構築/デジタル暴君を退位させる/ルール市場の失敗/必要不可欠なインフラか、創造的な無秩序か?/プラットフォーム国家主義か、プラットフォーム協同組合主義か?/ブルジョア革命/デジタル憲法の草案/創業者への借り
0投稿日: 2024.09.18
powered by ブクログアップルがAmazonプライム・ビデオに便宜を図っていた。ネットフリックスとなんらかの確執ががあったのか。 今となってはよくわからない
1投稿日: 2024.09.11
