
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大阪の今日と、今回の万博へのうねり、は切っても切れない関係にありそうだ。 電通の章、経済効果の章、建設は少し専門的だったけれど、 いろいろと知れて興味深かったです。あと1か月、無事まずは終わるといいですね。
0投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ松本創編著. 2024. 大阪・関西万博「失敗」の本質. 筑摩書房 / ちくま新書 (1808). - 結果的には万博行った後に読み切ったことになる。行った直後に交通機能麻痺の事件が起きて(2025-08-13)、不謹慎ながら維新および万博協会が無策すぎて笑ってしまった。 - 色々な問題点が語られているが、特に (1) CFOが2024年まで割り当てられておらず、割り当てられたときにはもう予算の大半が肥大仕切った後だった (2) 電通の非協力は東京五輪汚職事件が直接のきっかけではあるものの、電通が自民党以外の政党および大阪府・大阪市に対して相対的に冷淡であり、謹慎期間が解けた後も万博に非協力的だった (3) 松本人志スキャンダル直後から吉本が公的事業への進出に完全に及び腰になった (4) 司令塔の役目を果たすべき人物がおらず、その役目を果たすべきだった石毛博行事務総長が極めて無能だった などの指摘が興味深かった。 (1) … 同書 pp. 149–151 (2) … 同書 pp. 112–126 (3) … 同書 pp. 138–146 (4) … 同書 pp. 146–149 この4つの指摘部分は全部3章(西岡研介による)に入っている。他の部分が面白くない・重要でないわけではないのだが、気になっていた「こういう感じだろう」に対して「実はそうでもない」部分と「もっとひどい」部分が特に多かったのがこの民間企業の関わりの部分だったので、特に印象付けられた。 とても良い本だったので★5としたが、個人的には「では大阪関西万博にとっての失敗の“本質”とは結局どれが要因として一番大きいのか」については適切に回答できているか、よくわからなかった点は気になった。もちろん、情けないレベルの欠陥が大小無数にあることはよくわかったのだけれど。 ---- 以下余談: ところで、2027年には自民党およびその盟友たる電通肝煎りの「横浜花博」(2027年国際園芸博覧会;神奈川県横浜市・旧上瀬谷通信施設跡地にて開催)があるらしく、それを大阪関西万博2025より盛り上げていこうという動きすらあるらしい。しかしこの座組は結局東京五輪2020(からの2021)のやり方と同じなわけで、ある意味で出力としては統率力が弱くてぐだぐだに終わりそうな大阪・関西万博2025の方が、結果的に現場の direction の自由度が高くて良い面もあるのかもしれない。東京五輪の開会式直前のごたごたみたいなことが来年から再来年にかけて聞こえてこないか、今から気になるところだ。
0投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ電通排除が万博の躓きとの指摘が興味深い。確かにゼネコンでは認められる多層下請け構造が万博等のイベントでは犯罪とされるのも、ダブルスタンダードである。
0投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログ万博は、まだ「失敗」とは言えず、予想より人が入っている印象だが。だが、当初予算を大幅に超える建設費や、維持費の高騰。メタンガスによる事故などの影響による不安、広告塔である吉本のゴシップなどで、どうも「失敗」の印象が根強い。最近も、虫がわいている、海外パビリオンの工事が遅れている、トイレが使いにくいなど色々あるようだ。 間接的には私も他人事ではない関係もあり、超遠目には見ていたが、パビリオンの予約が取れなかったり、ウェブ手続きが高齢者には難しい、行列解消の課題など多々課題はあるようだ。個人的には、イベントの成否を特定政党の利害と結びつけ、政党支持者以外が、反対意見に与し易い構図も良くないと感じている。 ー 近年、世界の五輪開催地や候補地で反対運動が激しくなっているように、都市の財政や居住環境が悪化し、経済的格差が拡大していく時代にあって、「祝賀資本主義」(J・ポイコフ)の推進装置であるメガイベントはデメリットの方が大きいと人びとは気づき始めているのではないか。だが、大阪ではそんな時代潮流に関係なく、過去の成功体験にとらわれた一部の人たちが「成長の起爆別」だと喧伝し、不都合に目をつむって万博を強行する。それでも大半が無関心のまま、誰も止めることができない。そして、維新首長の下で府市が一体化し、政治と行政の間の線引きも失われた今の状況では、おそらく誰の責任も問われない。大阪が置かれたその状況こそ、大阪・関西万博「失敗」の本質であろう。 本書は開催までの評価、総括といった所だろうか。まあ著者は維新批判論者なので、割り引いて読めば良いのだが。ポジショントークは、いつも片手落ちで残念だ。
59投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ万博開催中だからこそ、読みたかった1冊。 なぜここまで、批判を受け、国民の関心を得られていないのか。
0投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログ万博の大成功を願っているし、行った人の楽しかったTweetに羨ましいしかない。 同時に始まったカジノ・IRの建設工事。 個人的には夢洲のカジノ計画には大賛成。 ギャンブル依存症で困るのは、その人らが市井に溢れることであって、むしろ夢洲に集中させて、駅前のパチンコなどなくなれば良い。 日本の誇る文化なのに、外国人に溢れ、日本人が行きたくないところになってしまった、京都、東京、大阪ミナミ、博多。 文化に理解を示してくれる外国人にはどんどん日本を知ってもらいたいが、大半は変な国で安くてメシウマな日本に行って騒ぎたいだけ。なら、夢洲に、エセ日本テーマパークとカジノとリゾートと吉本エンタメ作って、そんなオーバーツーリズムの掃き溜めにしたら良い。 そう思ってる身なので、5篇に亘る、万博ディスりは、これまでの歴史と経緯の勉強として極めて有用な本だった、以外には何もないかな。 既に、吉本が去り、維新は自民党の予算に協力して軍門に降った。電通も直前のPR業務には見事復活。 既にスタートをきったIR。 日本人のための、日本の京都や大阪を手に入れるための、第一歩大阪万博。(違) 海外パビリオンに行くのが楽しみです。 (あ、書物としての感想はありません。真逆の立場ですので。)
2投稿日: 2025.04.15
powered by ブクログ夢洲という場所がそもそも悪いという章が最高に面白い。杭打ちしなくちゃいけないとか、各国のパビリオン建設が極めて困難な現場であったり。 地下建設が難しい理由。読んでてワクワクしてくるぐらい最悪なことばっかり。 東京オリンピックが何となく終わったように関西万博も何となく始まって終わるのかと思ったけど…どーなんのかな。
46投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログこの本を読むと、絶対行きたくなくなるか、興味を持って行きたくなるか、どちらかだろう。 私は前者。 確かにここ5〜10年の間に、世界は大きく動いてしまった。 万博誘致を考える段階では、まだ経済成長に夢を託す気持ちも分からないでもないが、それでも上に立つものは未来を見据えて、行動して欲しいと思ってしまう。 地盤の脆弱な夢洲に決まってしまったこと、広告代理店やアンバサダーの撤退など、散々な内容ではあるが、そもそもなんのために万博を誘致するか、というところが一番頭の痛くなる話だった。 もしかすると為政者や権力者は、自分の夢や、利益や、力の誇示のために行動している人が、結構な数でいるのかもしれない。 哀しいかな、昨今の世界情勢を見ても、その考えは強くなる。
0投稿日: 2025.03.08
powered by ブクログ一般人にとって何が真実かわからないまま時間は過ぎていく。それと同時にどことなく対岸の火事である。しかし他山の石として捉えておかなければならないことでもある。直感で進めていいこともあるが、災害対策はリハーサルを含め時間をかけなければならない。万博は成功してほしいが、現段階ではまだ興味すら持てずにいる。
0投稿日: 2025.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
良書。 大阪維新の会から始まり、IRありきの後付開催。 夢洲は交通、地盤に問題多。 責任者が明確でない。政府自民党が積極的でない。唯一ノウハウを持つ電通が参加していない。 表沙汰にならない裏事情がよくわかった。
0投稿日: 2025.02.15
powered by ブクログいよいよ今年の春に大阪・関西万博の開催が開催される。 このレビューを書いてる段階でもう残り2ヶ月なのだが、未だに連日問題が浮上する。 最近も入場券の売れ行きの悪さから「並ばない万博」という理想を降ろさざるを得ない当日券の導入や、テーマ事業プロデューサーとして名を連ねている著名人が「万博はコスパ悪い」発言をしたり、と言った問題が出てきている。 本当にこのままいって大丈夫か? と思い続けたままもう後戻りできないところまで来てしまった。 本書は大阪・関西万博がなぜ失敗したのか(まだ開催されてもいない万博を失敗というのは反発も大きいだろうし、実際そこを批判されているが)を5人の論者が5つの視点から語っていく。 正直、本書で記される問題の殆どが、回避できそうな問題を無理に通したがために失敗に向かっていってるように思える。その様と、本書のタイトルにも題されている「失敗の本質」というタイトルからも、かつてのインパール作戦を思い起こしてしまう。 もうここまできたら更なる大きな問題が出ないことを祈るばかりである。
3投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ興味深く読了に至った一冊だった。2024年8月に登場した本であるということだ。2025年の催事に纏わる話題なのだが、既に2024年8月の時点で「失敗」と問題提起をしようとしているのは如何いうことなのかと思いながら本書を手にした。そして催事そのものの成功、失敗を断じるには早いが、様々な問題が在る様子を論じておくべきで、加えて万博という催事に留まらない問題のようなモノも感じられるということになるのだと思う。 本が登場してから少し時日を経ているのだが、それでも自身が本書を手にして読了した2025年2月時点で「未だ始まっていない」という催事を題材にしている。万博の会場へ向かう場合に利用する地下鉄の駅が開業したという話題が耳目に触れたのが少し前で、「これから」なのだ。が、これに関して本書の冒頭に話題となっている。催事が終わった後では「善かった」に塗潰され、種々の問題を問題として論じ難くされてしまう可能性が高い。故に本が出る時点で「失敗」と見受けられる諸問題を論じておきたいとしているのである。 そういうことであるので、本書では目指した入場者数が在った、無かったというようなことや、現場での何らかの出来事というような、予め論じようが無いことは論じられていない。会場が決まって行く迄のよく判らない事柄、遅々として進まないというようなことになっていた建設を巡る様々な問題、万博という催事と問い組む様々な人達の様子、絡まる政治、喧伝される経済効果というような事柄に関して、詳しく掘り下げている。その内容に関して、肯ける内容が実に多い。 「経済効果」を「錦の御旗」のように大きな催事を進めることに関して、これは今般の万博に留まらないと思うのだが、「経済効果?」と随分掘り下げて論しているのが興味深かった。万博というような壮大な次元の事柄ではなくとも、「経済効果」を「錦の御旗」のように進めようかというような事例は在ると思う。そういう意味で本書の内容は拡がっていて活が在ると思う。 経験や知識が特定の会社にばかり蓄積され、諸般の事情で特定の会社が退いてしまうと途端に不具合が生じるという図式に関しても本書では詳しかったと思う。逆に言うと、万博のような諸外国の政府や団体が建物を建てて催しを行うようなことになると、酷く煩雑で、国内の建設業関係者が簡単に手を出せることでもないという様子、それ故の建設が遅々として進まない様子というのは当然なのかもしれない。 1970年の万博の後に関西は伸び悩んだという感なのかもしれない。或いは、その過去の上手く行かなかったが「繰り返される?」という見方も在るらしい。そんなことにも本書では触れられている。 また本書に関しては、この10年、15年の「大阪の政治」というような状況の故に万博を巡る様々な動きが在ったのかもしれないという問題提起、逆に言うと「最近の“大阪の政治”?」という問い掛け、更に「国内の政治?」という注意喚起につながる内容が在ると思った。 もう直ぐ万博は始まる。4月から10月であるそうだ。終わった後では確かに「善かった」に塗潰されるのであろう。故に「現在時点で“失敗?”という切り口で“問題”を挙げておきたい」という、本書の意図は有益だと思う。結局、終わってみて「善かった」に塗潰され、事前には「水を差すな!」で、疑義に関しては「黙れ!!消え失せろ!!」という話しになるのであろう。そういうことが長い間、随分と重ねられたのであろう。 色々な意味で1960年代や1970年代と時代状況が異なる中、五輪や万博というようなモノが社会や経済を好い方向に導くということになるのか否か、余りよく判らないような気もするのだが、本書は非常に有効な考える材料となるであろう。様々な事柄を巡って、疑義に関しては「黙れ!!消え失せろ!!」という話しになる傾向は間違いなく在ると観る。そういう観点でも本書は貴重だ。
3投稿日: 2025.02.11
powered by ブクログ第1章 維新「政官一体」体制が覆い隠すリスク―万博と政治 木下功 第2章 都市の孤島「夢洲」という悪夢の選択―万博と建築 森山高至 第3章 「電通・吉本」依存が招いた混乱と迷走―万博とメディア 西岡研介 第4章 検証「経済効果3兆円」の実態と問題点―万博と経済 吉弘憲介 第5章 大阪の「成功体験」と「失敗の記憶」―万博と都市 松本創 上記の通り5人の識者が、チケット販売が予定通り進まない大阪万博の失敗の原因を語っている。 いろいろ書いてあるが、、 ・東京五輪汚職で広告代理店の腰が引けたこと ・自民と維新の確執で、自民べったりの電通が動かないこと (もともと維新は自由民主党の若手グループが反旗を翻して作った) ・五輪招致に失敗して夢洲を使いたかったが、そこに無理があったこと (2025万博を提唱していた堺屋太一氏は1970と同じ場所での開催をと言っていた) ・そもそも総花的な万博の意義、役割はおわったということ てなところだろうか。 日本酒飲み仲間は自営業の合間を縫って万博に行くという。まあ話のネタにはなろう。 私は行きたいと思わないなあ。ラン旅優先だからだけど。
1投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ行政により、無理やり舵を切って進められた事が、今どうにもならなくなってきていると感じています。本当に成功すれば良いのですが、このままグダグダで終わってしまうのではと危惧してます。
0投稿日: 2024.12.18
powered by ブクログ2024/11/03 読了 #読書記録 #rv読書記録 関西への帰郷(&転職)を果たしたのもあり、万博もちと気になってたのでつい手を伸ばしてみたら、予想以上に面白かった。 「哲学がない」ことは何事においても致命的で失敗をきたすんじゃないかというのが自分のこの読書における大きな感想
0投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログどんなことになっているのか知りたかったので読んでみた本。大きな仕事は力技で引っ張っていかないといけないことは理解するものの、意思決定に日本独特の空気が支配していた感も否めないんだなと。 いざやるとなったところで、仕切り役が不在という現実。やっぱりこれだけの仕事になってくると大手広告代理店やゼネコン、商社など実績や経験、人材が集まっているプロの仕切り役、取りまとめ役が必要になってくるもの、、政治やステークホルダーとの関わりも含めて座組の作り方というか、考えさせられます、、 ものごとの本質を見極める示唆になります。
10投稿日: 2024.09.22
powered by ブクログ大阪・関西万博関連の法律が次々と(異例とも言える強引なやり方で)衆参様々な委員会で決まっていく様子をインターネット中継のこちら側で目撃してきたひとりとして、何度も何度も、「だから言ったのに!」と机ドンドンしたくなる。ほんの数日前には、これ以上は無かったはずの“追加予算”が計上された。それもやっぱり“誰か”が強引に夢洲に決めたからなのでは?でもこれは大阪・関西だけのことじゃない。目を背けず日本社会全体で見届けなければならないのだろうな。つらい。
7投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログ万博が別の意味で楽しみになってくる裏ガイドブックだった。ま、それは冗談としても、大阪という地の背景から維新との関連から建築の観点からと様々な視点から深掘りできる。
2投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログこれまでの経緯と開催地や世論が盛り上がらない理由がよくわかりました。ハピリオン建設時の2つの条件のうちのひとつは夢洲ならではです。
1投稿日: 2024.08.27
