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人類はどこで間違えたのか 土とヒトの生命誌
人類はどこで間違えたのか 土とヒトの生命誌
中村桂子/中央公論新社
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総合評価

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    著者・中村桂子さんにより、"生命誌"のご教示を頂き誠に感謝です。 これまで、私自身が気付き、読んできた読書傾向をなぞることも多く、とても理解できる。 一例としては、微生物は、眼には見えないけれども、無くてはならない働きをしてくれていることも。 ヒトには、まだまだ知らない、自然界の営みや"環"(いろいろな循環)がある。むしろ、ヒトはこれまでも、そしてこれからも、自然界のなかで、助けられながら生存していくのだろう。 誠に僭越だが、まだ"生命誌"の表現が、「ヒトの上から目線」が残っているように感じてしまう。 ヒトが、このように書き記すことが出来る、地球上で唯一の生物だから、だろうか? やはり、業(カルマ)なのだろうか?…ヒトが、生物界のトップに君臨しているように思い、そのようにふるまわざるを得ないのは… ここで述べた、"トップ"に君臨、という表現に、違和感を感じてくださる方は、どれだけ居られるだろう? むしろ、ヒトだって、ほんとうに自然界の一部であって、他の生物種や環境に、我がもの顔で迷惑を掛けてしまわない範囲で、自由にふるまわなければならない、と認識し、肝に銘じるべきなのだろう。 (人間の世界で、"自由"である、というとき、それは他人の自由を侵害しない・迷惑を掛けない、という範囲で取るべき思考や行動であるべき、という私の考え。 その"自由"の範囲を、人間同士のみならず、自然界にも広げるべきなのだろう、という私の考え。) "生命誌"も、そういうことが仰りたいのだろう、とは思う。

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    投稿日: 2025.11.17
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     「おわりに」に書かれた以下の一節が強烈だった。  …人生最後の段階にきて、私が暮らしたい社会、子孫につなげたい社会とはかけ離れた状況になりました。…  自分はどう考えて生きてきたのか、何をしてきたのか、問われていると感じる。  『「私たち生きもの」の中の私』とする考え方には共感するものがある。この感覚を大事にしていきたい。  科学の進歩によって農業が土から見直されている話には、希望を感じた。今後、注目していこうと思う。

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    投稿日: 2025.11.15
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    今の世界、人は金融の奴隷、社会は支配欲への執着という構造で回っているのかなと思っていた矢先にこの本を読み、共感できる内容に一種の安堵感のような心地よさを感じました。 ただ、世界を動かしている(と思っている)人たちの中には、自然は人間が征服すべき対象と考える人も多いとも聞くので、現状からの転換の難しさも感じます。 土についての話はこれまであまり関心を持ったことがなかった分野ですが本書を読んで興味が出てきました。個人的には地表の舗装率について気になっていたこともあったので、今後、土のことにもすこし気にしながら、幸せに暮らすために何ができるのかを考えていきたいと思います。

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    投稿日: 2025.10.24
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    人類は間違ってなんかない その時々で最善の選択をしてきた そして、これからも最善の選択をして行くはず その時に大事なのは共感であり、思いやりだと思う 人間は平等であることを望むけれども、完全なる平等は不可能なのであるし 不平等の中で、相手を尊重して、お互いに協力しあって生きることが大事なのだと思う 相手は人間だけでなく、虫を始めとする自然の中に暮らす生き物たちすべてを指している 謙虚に生きていきたいと改めて思った

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    投稿日: 2025.08.16
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    メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1897070709094150573?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

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    投稿日: 2025.03.05
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    農耕は原罪か?土木は破壊か? 耕す事は英語でカルチャー、農耕は文化 杜は土木、自然と対話しながら暮らす事 土の事、思いを馳せながら生きてみよう

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    投稿日: 2025.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「ホモサピエンス全史」や他書からの引用が多い。 人類の間違いは1万年前の農業革命であり、牛や馬を使用した農業によってはしかや天然痘などの感染症が蔓延した。化学物質を用いた現代農業に警鐘を鳴らし、生体系に配慮したアグロエコロジーを目指すべきというのが本書の結論だった。 7万年前に言葉が生まれ、認知革命が起きた。鳥の歌に代表される音楽と言語には密接な関わりがあるのが興味深い。 ネアンデルタール人よりも体格に劣るホモサピエンスが生き残ったのは、イヌをはじめとした他の動物との共同生活のおかげであり、人類史のコミュニケーションの大切さがわかった。ただ、それでは農耕を始めたホモ・サピエンスが人類の間違いの原点になってしまい、表題に矛盾が生じるのでは?と思った。

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    投稿日: 2024.12.26
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     題名に惹かれて購読しましたが、正直言って「題名負け」かなぁ。生命の歴史40億年という言葉は出てきますが、もう少し突っ込まないと薄っぺらな議論になってしまいます。  人間も生きものなのだから、戦争は不必要で、世界中の人間の祖先はアフリカいた共通祖先なのだから、妬みや競争心が消えることはなくても、憎む敵はいないはずだと…  スパルタ人や信長やナポレオンも、もし争う相手が共通祖先であることを知っていたら、歴史も変わっていたのではないかなんていうのもどうかなぁ…。生命誌的世界観に基づいて農耕を始めたらどうだろうなんていう提案には少し驚いた。御伽噺としては良いと思いました。コメントありがとうございました。

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    投稿日: 2024.09.18
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    気候変動、パンデミック、格差、戦争…20万年に及ぶ人類史が岐路に立つ今、40億年の生命誌から生き方を問う。ヒントは「土」!

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    投稿日: 2024.08.29