
総合評価
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powered by ブクログ国名シリーズ 第11作目 浜辺で発見された記憶喪失の青年と彼が唯一持っていた『扇』。彼は何者なのか。 記憶をなくした青年。日本扇。密室殺人。旧家の闇。 今回は私にしては珍しく、結構早めに犯人と動機の予想がつきました。そういう事なんだね、と。ですが本書は謎解き以外のは部分も楽しめます。 謎の青年を取り巻く人々の話は本当に読み応えがあります。 火村と有栖の掛け合いや火村の下宿先の“婆ちゃん“との絡み(ご飯が美味しそう!)とか。個人的にはプロローグの作家有栖川有栖のアイディアをこねくり回している所が好きです。 やっぱこのシリーズは好きだな、改めて思いました。
0投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログ中だるみはどうしても感じてしまうのですが、長編ならではとして火村センセとアリスの日常部分を堪能できるので一概に悪いとも言えないというかwwばあちゃんとのシーンがめちゃくちゃ好きなもので。 でも私的にはクライマックスへの流れは可もなく不可もなくという印象でした。
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ記憶喪失の青年が、舞鶴の海辺で発見された。 名前も、出身地も、何も思い出せない。 唯一持っていたのは、一本の扇だけ。 それでも青年の家族が見つかり、京都へと帰りますが、そこで不可解な密室殺人が発生します。 しかも事件後、忽然と姿を消してしまった青年。 動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が乗り出します。 トリック重視のミステリではなく、物語を読ませる作品です。
0投稿日: 2025.10.02
powered by ブクログわかってみれば単純な事件。それをいかに面白い謎にするか。それが推理作家の腕の見せ所。日本のミステリーシーンを牽引する有栖川有栖らしい本書。記憶喪失の青年とありきたりな設定からプロットを練っていく様は読んでいて感心した。
2投稿日: 2025.09.02
powered by ブクログアリスと火村が揃ってるだけでなんかいいのはなぜでしょう。おっさん2人だし、すごく仲の良いバディ感もないのだけど独特の空気感が心地よい。 結構分厚いし二段構えだけど、フィールドワークパートがしっかりかかれていて、謎解きはあっさり。あぁ、これっていつものことだけど、と読んでから思い出す。 犯人の同期もあっさりで終わる。 そのあっさりさがまたこの作品の味わいなのかなぁ、と思います 2025.8.24 168
4投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ国名シリーズの一冊。大きな御屋敷に、離れ有りの蔵も有り。記憶喪失の青年、密室殺人、失踪。これ以上ないぐらい謎が盛りだくさんでワクワクしてしまう。ただ内容としては、解けてしまえばストレートで謎解き要素は薄め。動機や背景には切なさが残ったが、そこをじっくり掘るわけでもないので全体的に軽めな印象でした。読みやすく、火村英生も好きなので、また読もうと思う。
20投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ謎としては結構あっさりめの印象だけど、記憶喪失の話とか、アリスと火村先生のやり取りとかすごく興味深く、読み応えがあって面白かった。 なによりも颯一に関わった人々の喪失感考えると、すごく切ない話だなぁと。
1投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログ火村&アリスの国名シリーズ。 舞鶴で発見された記憶喪失の青年は、唯一持っていた扇が手掛かりとなって身元が判明した。その後、青年が戻った家で殺人事件が発生、姿を消した彼が疑われることに… 殺人事件の謎と共に記憶喪失の謎が物語を引っ張る。このシリーズは近頃珍しいくらいの正統派本格ミステリで安心して読めるのだが、今回はミステリとしてより主人公の人生にしみじみする話だった。
0投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログけっこう厚みがあって長編だけど、もう少し短くしてもいいのではと思った。 でもキャラクターが好きな人も多いだろうから、彼らのやり取りを楽しむにはいいのかも。 密室の謎は、え、それでいいの?だし、犯人の動機は最後に明かされるまで読者にはわかろうはずもない。 事件の謎解きとしては驚きもスッキリ感もなかったので、被害者の波乱万丈といえる人生をメインに読んだら面白いかな。 久しぶりに火村シリーズ読みましたが、ちょっと物足りなかった。
0投稿日: 2025.08.20
powered by ブクログ事件の謎解きよりもそこに至るまでの過程に重きを置いて描いていた印象。記憶喪失の青年の境遇が切なかった。家族間でのすれ違いがずっと尾を引いていて、苦しかっただろうな。物語の中の時間もどんどん進み、火村先生の暮らす下宿もインバウンド需要を見越した土地売却の提案があるらしい。少しずつみんな変わっていくんだなあと思うと寂しい…火村先生が歳をとる日も近いかも。変化していくものがある中でも変わらない火村先生とアリスの距離感とコミカルなやり取りになんだか安心する。火村先生が過去に家族に関することで何かあったんだろうな、と察しつつ決して無理に踏み込まないアリスはやっぱり優しい。
3投稿日: 2025.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
切ない。 なんて切ない物語なんだろう。 不幸とすれ違い。 断罪と許し。 受け入れがたい事を、受け入れるしかない。生きていれば、そういう事は何度も出てくる。努力ではどうにも越えられない壁の向こう側に、なんの努力もなく立っている人を見続けなければならない理不尽。 息子を許せなかった雛子も、ぎくしゃくしている母と弟の間を取り持ってあげれなかった兄と妹も、甥たちの将来を思って手助けするつもりだった夫婦も、どれもこれも殺意に繋がるものではなくて、でも簡単に解決するものでもなく、双方ともに納得のできる落としどころがあるわけでもない。 蟹江が一線を越えてしまった気持ちは、分からないではない。でも、その恨みはは颯一には関係のないことだ。蟹江の生い立ちが不幸なのも、仕事が上手くいかないのも、新たな職につけないのも、颯一のせいではない。 ただ、こんなに苦しい人生に光が見えた途端に、何の苦労もなく壁の向こう側にいる颯一に羨望と憎しみがわく気持ちは分かる。 だからといって殺してしまう蟹江の行動に、理解も共感もないけれど、わかってしまうことが悲しいし、受け入れるのに時間がかかる事件だなと思った。 火村が家庭に対して一線を引きたいという思いがあって、『家庭』というものに近づかないために、女性にも近づかないのだと、有栖は推察する。 家族という閉鎖空間で拗れた感情は、簡単にはほどけることはない。 なんともやりきれない、切ない物語だった。颯一さん、そして巻き添えになった女性が可哀想だ。ただただその気持ちが残った物語だった。
0投稿日: 2025.07.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
長編、2段組で約370ページと長い 本筋以外の部分が伏線という訳でもなく冗長 刈り込めば300ページにはできるのでは? 動機の部分は面白いかな 密室の謎は陳腐 コロナ禍の頃の事件 京都が舞台 このミスで上位だったので予約、図書館で借りる
0投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログまあまあ面白かった。但し話しの前半が関係者への聴取でただウザかった。後半の事件からは一気に展開し面白かった。 話は単純でもつと短い話に出来たように思った。
0投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ国名シリーズ。記憶を無くした青年の身元を辿る手掛かりは一本の扇。彼が生家に戻ったあと殺人が起こる。動きが淡々としていて展開が少しゆっくりだったので間延びした感があったかな。火村シリーズはいろいろと切なくて、悲哀を感じて読了でした。
0投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ初めて読む有栖川有栖氏の本。すごく切ない話と犯行の動機のやるせなさ。 記憶喪失の男性が実家に帰らなければ起こることのなかった犯行に怒りとそして記憶喪失の男性が家族と再会して嬉しかったのかどう感じていたのかどうかわからないまま終わってしまった。
2投稿日: 2025.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
CP厨がキャラ読みしてるとしんどい…! 死んでてほしくなかった!メロドラマを期待してたよ!! 火村先生の推理については、論理的で毎回「なるほど!」と膝を打つ思い。
0投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冒頭から記憶喪失の男性が登場し、京都の旧家の謎を探るような展開に、横溝作品のようなミステリーか?とワクワクしたけれど、長い割にその真相が割とあっさりしたもので、肩すかし感がありました。途中まで面白く期待が大きすぎただけに少し残念。
0投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログ有栖川有栖さんの『国名シリーズ』のミステリーですね。十一冊目ですが、シリーズと共に専業作家三十周年記念の作品になります。どうやら『国名シリーズ』の第二段の「シーズン2のスタート」にされたい意向のようです。 学生アリスから、作家有栖川シリーズとすべて読んできましたが、『日本扇の謎』は、殆どが事件の事情聴衆に紙面を割いて、人物像を浮かび上がらせる文学的要素の強い作品になります。 物語としては面白いのですが、推理となると、犯人が分かりやすく、密室のトリックも早々と解決して仕舞います。ミステリーとしては、どんでん返しも無く、テレビドラマの線を越えません。 家族の確執と、愛情の錯誤の人間模様を描いた物語を、犯罪研究者火村と作家有栖川のコンビが紐解く処に主題を置いた物語構成ですね。 久しぶりに火村と有栖川の巧妙な会話を楽しみました(本書の大半が会話です)(=^ェ^=)
48投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログ「何をごちゃごちゃ言ってるんだよーー男子三日会わざれば、刮目して見よとか言うじゃないか。」~~ 「まさにあの言葉通り、と実感した経験があるか?」 火村から返事が来るまで寸時あった。真面目に記憶を探ってくれたらしい。 「特にないな。そんな友人や知人はいない。お前を見ていると、こいつ変わらないなぁ、と思うばかりだ」 「お互いさまや。」 その前に、運転席から南波が「先生方、食事がまだでしょう?」と人間らしいことを訊いてくれる。警部補は署で軽い物を腹に入れてきたそうだが、私たちにそんな間がなかったのを判ってくれていたのだ。 「一食ぐらい抜いても平気ですけれどね」 私の意思を確かめもせず火村がとんでもないことを言っても、「いやいや」と軽食が摂れる近くの喫茶店に車を付けた。頼んだ海老ピラフが美味しかったので、南波の好感度が上がって止まらない。 「警察は、自分たちの捜査に不備があるのを認めるのが嫌みたいですね。よく調べれば、颯一がこの近くで車に乗り込んで去るのを目撃した人がいるかもしれないのに ~~ まだうちの敷地内にいるからではないか、なんてアホなことを言い出す始末ですよ」 「あらゆる可能性を考慮に入れなくてはなりませんから、警察としては検証せざるを得ないでしょうね。」 苦笑する相手に合わせて火村も口元を緩めるが、目は笑っていない。誓一はそれに気づいていないらしい。 250 「」
0投稿日: 2025.04.16
powered by ブクログ舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは唯一持っていた一本の「扇」だった。そして舞台は京都市内へうつり、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が向けられるが…… 作家アリスの国名シリーズ11作目。前半は話を聞いているターンが長いのでちょっとダレたけど後半はぐいぐい読めた。謎に無理もなく、物悲しい結末。著者曰く第二シーズンみたいな位置付けだからかアリスが火村との関係性について言及するところが多くて改めてしみじみ。第二シーズンもたくさん書いてください!
1投稿日: 2025.04.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
年末のミステリランキングで見かけて気になったので読んでみた。 作者の有栖川自身が小説家として登場するミステリ。 有栖川と火村の国名シリーズというものがあるらしく、シリーズものを途中から読むのは邪道かなと思いつつも読んでみたが、そこまで違和感なく読めた。 とある殺人事件の捜査に二人が関わり、火村が解決するまでを追ったストーリー。 記憶喪失になった青年が登場する謎の始まりにはワクワクしたが、その後は何度も同じところで行ったり来たりしてなかなかストーリーが展開していかないので面白みがなくなかなかページを繰る手が進まない。 理屈っぽい文章も苦手だった。 関係者一人ひとりへの聴取など、同じことの繰り返しでつまらないなというのが正直な感想。 最後の謎解きも、書かれている通りまさに辻褄合わせという感じで、特に驚く動機があるわけでもなくそんなことか…と正直がっかりしてしまった。 やはりシリーズものとして、主要二人のキャラクターが好きだとか作者のファンだとか、何かしら読む側にも作品へのプラス要素がないと楽しめないのかな、と思った。 特にプロローグやエピローグは内輪ネタっぽい雰囲気もあるし。 この一冊だけでミステリとして楽しめるかというと、私はうーん…だった。
0投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログ何も考えず見ていた表紙が、半分ほど読み終えた後に意味に気付く。 これは彼の幸せな記憶そのものだ。 国名シリーズのスウェーデン館に似た儚く繊細なミステリ。最後にどんでん返しとかはなく、論理的に可能性を組み立ていく構成は安定的でミステリを読んでいる満足感がある。 作者が意図したように、まるで砂粒の様にさらさらと読み手の中に哀愁を降り積もらせるような結末は美しかった。 個人的にアリスがちゃんと助手として火村をアシストしてるのも、長年探偵コンビをしている二人の年月を感じられていいし、冒頭火村とアリスがこれまであった事件を思い出して話をしているのも、読者と二人の世界線がつながったような気になって楽しい。 エピローグを読んだ後、これは実際の事件は小説にしないと決めている作家アリスが、颯一に向けて捧げた手紙のようにも感じられた。 作家アリスシリーズを読み続けている人と初めて読む人では楽しめ方が異なりそう。 読み続けている人には重なったものが感じられて刺さるけど、この長編から読み始めた人には物足りなさがあると思った。 私個人としてはとても楽しめた国名シリーズだった。
2投稿日: 2025.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
国名シリーズは読んだり忘れたりしてます。久々の作家アリスシリーズ、とても面白かった! 一言で言うと「きれい」。 表紙裏をめくった時、「開けば美しく、きれいに畳める。まるで扇のように」という前書きにまんまと引っ張られたのかもしれないけれど、先が気になり読みやすく、言いようのない感傷、寂しさもある。 養子にされたかった犯人と養子の話が進んでいたのに家を出た青年、青年が逃げた先の東京で出会った亡き妹と似た名前の同い年の父娘、という対比もいくつもあって、対照的な扇のよう。 冒頭の中学教師と記憶喪失の青年のロマンスも短いながら切なかったのだけど、最後の最後にそれすら事件の概要を聞いたアリスの創作…というか感傷、だと明かされるところで一つの物語が畳まれたなと感じた。読後感が良い。 物語は至っていつも通りの推理もので、事件が起こり、関係者に一人一人話を聞いて輪郭を掴んでいく。ほぼそれ。でも今作は姿を消した(後に被害者として見つかる)記憶喪失の青年という存在があるので、いつもより先が気になった。 途中で二人目の被害者が見つかったことで事件の姿が変わり、見つかったことで全国ニュースになり空白を埋めるための証言が出てくる。読んでると全然分かんなかったけど、火村先生が整理していくとなるほどと思ってしまう。 「殺意の根元がどこにあったのか。空白の中でないのなら外だ」「どちらが計画されたものなのか(紐とナイフ、凶器のどちらが予め準備されたものか)」「計画を実行できた時間があるのは誰か」「なぜこんな人が集まる日に犯行に及んだのか。何がしたかったからこの日にしたのか。住人が不在になる日を狙ったなら、その中で自由に予定がキャンセルできる人は?」 そこから一人ずつ消していって、残った人が犯人。鮮やか。最終的に犯人が警察のマークに耐えきれずに後日自首したという静かな結末も雰囲気に合ってる。 今回、出だしで日本扇の謎というタイトルを片桐さんから出されて、うーーーんうーーーんこんなのはどうだ?いやだから何になるんだ…とたくさん悩む下りがとっても面白かったな〜と思ったら、後書きで先生自身の体験だと出てきて笑ってしまった。良い後書きです。
0投稿日: 2025.03.20
powered by ブクログ火村シリーズ。 数年前に家出をした青年が保護され、記憶喪失のまま数年ぶりに実家に帰る。 その実家で密室殺人がおこり、青年もまた行方不明に。 ずっと続いて欲しいシリーズ。
0投稿日: 2025.03.19
powered by ブクログ最初はあまり進まなかったけど、3割位読んでから一気に読んでしまった。 色々失踪とか記憶喪失とか密室とかミステリー要素満載だったけど、火村先生が言う通りシンプルだった。 そのまま東京に住んでおけば良かったんじゃない!と思ってしまう。 あっと言う間にアリスと火室先生より歳上になってるのが恐ろしい… ミステリーを組み立てている経緯がリアルだった。うーん、ミステリー作家になるのも大変そうだな…
0投稿日: 2025.03.07
powered by ブクログ火村&アリスシリーズ最新作。 もう数えきれないほどの作品があるので何作目なのか分からない。詳しく知りたい方は巻末に掲載されているのでご覧ください。 ただ国名シリーズとしてはあとがきに書いてあった。11作目となるらしい。 舞鶴の浜辺で発見された記憶喪失の青年。 富士山が描かれた扇だけを所持していたことからオウギと名付けられた彼は、発見者の女性教師と交流しながら入院生活を過ごす。 だがその扇が元で無事に家族が見つかり、武光颯一という名前が判明した彼は女性教師との別れも交わさないままに家へ戻る。 だがその家〈玄武亭〉で、間もなく殺人事件が起こり、颯一は再び扇と共に忽然と消えてしまう。 何ともミステリアスな事件。 読み進めると、颯一は記憶喪失になる以前、自らの意志で家を出て、以来六年もの間行方知れずだったことが分かる。 その六年の間、颯一は何をしていたのか。なぜ記憶喪失になったのか。そのことが今回の殺人事件に関係があるのか。興味は尽きない。 だが火村は相変わらず現実的で、そもそも颯一は本当に記憶喪失だったのかと疑う。 一方のアリスは編集者から「日本扇の謎」というタイトルで本を書いて欲しいと依頼され、創作の苦悩の中にいる。 ページの六割くらいはフィールドワークと議論で進む。 見えてくるのは独特の家族関係ではあるが、そこまで突拍子の無い話でもない。 だが颯一の人となりがまだ分からず、事件の真相にも近づけない。 そこから章題の通り「急転」していくのだが、相変わらずアリスと同じ視点の私は、火村の見えているものが分からない。 明かされてみれば、火村が言う通り『シンプル』な事件だった。ただ私の読解力不足なのか、やはり颯一の心の中が分からない。 彼と僅かな間交わった人たち、舞鶴で彼を発見した女性教師などの気持ちを思うといたたまれない。 読み終えてみればただただ悲しく切ない話だった。 色んなものが空回りしてしまったような感じがする。 『うまいこといかんな』という科白が皮肉めいた印象すら残す。 最後にあるように、せめてアリスが彼らの気持ちを掬い取るような物語を書いてくれることを願う。 余談だが、下宿屋の大家さんと猫たちが元気そうで良かった。
42投稿日: 2025.03.01
powered by ブクログ火村英生の国名シリーズ。 記憶を失った男が唯一持っていた扇。それにより身元が判明するが再び行方不明になり、家の蔵から死体が発見される。火村と有栖川が警察と共に捜査する。 全体的に物悲しい雰囲気が漂い、親子の確執やすれ違いなどが描かれている。オチも寂しい結末であった。今後、火村英生の生い立ちなどを描く伏線になっているのかもしれない。
0投稿日: 2025.02.28
powered by ブクログ国名シリーズ第11弾ですが、ここから読んでも十分楽しめます。 丁寧な人物描写、生き生きとした会話、ほのかなロマンス…。 ザ・有栖川有栖の作品満喫しました‼️
32投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
待ちに待った国名シリーズの最新刊。 やっぱり火村&有栖川のやり取りが好き。いつまでも読んでいたい。 ストーリーは日本らしい儚さや美しさを感じるもので、正直好みとは少しずれていたけれど、それでも二人の世界観は相変わらずで良かった。 颯一の遺体が発見されてからは、グッとストーリーが進んで夢中になって読んでしまった。 動機はねぇ、いまいちしっくりこない気もするけれど、犯人の境遇を考えるとこういう思考になるのかもね。
2投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ待ってました!国名シリーズの新作! お馴染みのコンビのお馴染みのやり取りに安心感。このやり取り見るために読んでいる気がする。 大きいようで小さい謎からどんどん謎が出てきて、事件が進む。いつもと違う謎解きだったけど、振り返ってみると犯人はこの人しかいないって納得できる推理はさすがでした。
1投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログ長いお付き合いの有栖川有栖作品。 このコンビは何十年経っても関係性のブレなくきてますね。相変わらず火村先生頼みの推理作家有栖川有栖… そんな訳で新しい事実!とか、そう言ったモノとは無縁の安心感でした。 コンビのやり取りを見たくて毎回読んでるかも。
10投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ緻密なロジックで、犯行可能なたった一人の人物を炙り出す、というタイプのミステリではないが、それでも有栖川先生にしか書けない本格ミステリだと思った。 人間ドラマと本格の興趣が仲良く手を繋ぐ物語として理想的な形ではないだろうか。
1投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大好きな火村シリーズ、大好きな国名シリーズ! もはやお馴染み火村とアリスの小気味いいやりとり、人間味溢れる登場人物たち、読み進める度に増える謎… それがクライマックスに向けて一気にひとつの真実にたどり着くカタルシス! 真実にたどり着き、動機や過程が明らかになり…やるせなさに胸が苦しくなりました。 もしかしたら身の回りや自分の中に起こりうるかもしれない感情と不安にフォーカスされた犯人の気持ちを、ほんの少しでも理解出来てしまう苦しさや悲しみを感じました。 相変わらず面白かった!!
0投稿日: 2025.01.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
有栖川先生のかく登場人物って不思議と魅力がありますよね 事件が起きてからは一人ずつ事情聴取、事情聴取、事情聴取 事件が一転して、また事情聴取 それなのに飽きずに読み進められるのが嬉しい 一人一人に思い入れをもつから結末は必ず悲しくて、でも読後感はあまりウェットになりすきないのがまた有り難い ホワイダニットが面白い一冊でした
0投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログ地味にズーンとくる動機に個人的にはとても現代らしさを感じました。人と人との心のつながりがこの物語の大きなポイントだった気がします。 トリックを解くおしろさももちろん大きいのでどんどん先を読み進めたくなるんだけど、後半になるにつれて登場人物の心を丁寧に汲み取ってじっくり読みたくなります。
13投稿日: 2025.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
火村アリスの国名シリーズ最新作。今回は満を持しての日本。 いうまでもなくミステリのど真ん中のシリーズなんですが、本作のミステリ要素はどこなんだろう?一応密室殺人はでてきますが、完全にそこではないわけで。記憶喪失で疾走した青年の行動というふんわりした謎が序盤か終盤までずっと中心にありました。そしてその都度、密室殺人であったり失踪の方法であったりといった謎がでては解決していく。そして犯人の指名と最後の最後に動機が・・・そういう意味ではホワイダニットものともいえるのかもしれない。 犯人の悪辣さというか身勝手さは非常に嫌悪感を覚えるものの、颯一くんは割とみんなに愛されてそして家族とも関係を修復しようとして頑張ってたんだな・・こんな事件さえなければみんな幸せになれた未来もあったのかなと夢想してしまいました。
1投稿日: 2024.12.13
powered by ブクログ期待を裏切らず、楽しませてもらいました。 自分で読みながら、推理もしてみましたが、最後まで犯人もその動機もわからなかったです。最後は寂しく終わりましたね。
0投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログ京都・舞鶴の海岸で記憶喪失の青年が発見された。持っていた一本の扇から青年の身元が判明するが、彼•武光颯一は6年8ヶ月もの間、行方不明になっていたという。颯一が実家に帰省後、武光家で殺人事件が起こる。〈臨床犯罪学者〉の火村英生と助手•有栖川有栖のコンビは真相にせまれるか… 殺人事件以外にも記憶喪失の謎がからみ、リーダビリティは高い。記憶喪失のホワイダニットとハウダニットはロマンス含みで、センチな気分になる。密室トリックは拍子抜けで犯人特定ロジックはあっさり。身勝手な動機に巻き添えくらった○○は気の毒。タイトルの“扇”は存在感が薄い。某女性登場人物が物語のキーマンになるかと予想していたのだが、ほぼ見せ場が無かったのは肩透かし。 週刊文春ミステリーベスト10 10位 このミステリーがすごい! 6位 本格ミステリ・ベスト10 17位 ミステリが読みたい! 13位 リアルサウンド認定国内ミステリーベスト10 6位 《火村英生(作家アリス)シリーズ》 1.『46番目の密室』(長編) 2.『ダリの繭』(長編) 3.『ロシア紅茶の謎』(短編・国名シリーズ1) 4.『海のある奈良に死す』(長編) 5.『スウェーデン館の謎』(長編・国名シリーズ2) 6.『ブラジル蝶の謎』(短編・国名シリーズ3) 7.『英国庭園の謎』(短編・国名シリーズ)4 8.『朱色の研究』(長編) 9.『ペルシャ猫の謎』(短編・国名シリーズ5) 10.『暗い宿』(短編) 11.『絶叫城殺人事件』(短編) 12.『マレー鉄道の謎』(長編・国名シリーズ6) 13.『スイス時計の謎』(中編・国名シリーズ7) 14.『白い兎が逃げる』(中編) 15.『モロッコ水晶の謎』(中編・国名シリーズ8) 16.『乱鴉の島』(長編) 17.『妃は船を沈める』(中編) 18.『火村英生に捧げる犯罪』(短編) 19.『長い廊下のある家』(中編) 20.『高原のフーダニット』(中編) 21.『菩提樹荘の殺人』(中編) 22.『怪しい店』(短編) 23.『鍵の掛かった男』(長編) 24.『狩人の悪夢』(長編) 25.『インド倶楽部の謎』(長編・国名シリーズ9) 26.『カナダ金貨の謎』(短編・国名シリーズ10) 27.『捜査線上の夕映え』(長編) 28.『日本扇の謎』(長編・国名シリーズ11)
20投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ記憶喪失だったり、親子の確執だったり、色々入り組んではいましたが、殺される理由がブランシェット本人達に非が無かったのが気の毒でした。自分の居場所があるってありがたいけど、それに胡座をかいてたらダメだし、環境の変化もあるから対応してかなきゃ行けないなどと最後の方を読みながら感じました。
1投稿日: 2024.11.27
powered by ブクログ読後感としては新本格というよりもテレ朝のサスペンスドラマのような感じなので、THE新本格みたいな内容を期待すると肩透かしを食らうかも 地道に聞き込みなどで情報を積み重ねてロジックで解き明かす系 まあ私はどっちも大好きだし、国名シリーズの新刊が自宅の本棚に追加されたというだけで大満足ですけども 登場人物(犯人も含めて)みんな悪い人じゃないから、ちょっとやるせなさを感じた
0投稿日: 2024.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
火村英雄シリーズ。 《あらすじ》 舞鶴で、記憶を失った男が発見される。持ち物は唯一、富士山らしき山が描かれた日本扇。その扇によって彼の身元がわかる。武光颯一。実家は資産家で、亡くなった父親は日本画家だった。扇は父親が特別に作らせたものだった。颯一が実家に戻ってまもなく、画商の女性が屋敷内で殺害される。敷地内には数家族が暮らしていた。颯一は行方がわからない。しかしその後、颯一は蔵の隠し扉で死体となって発見される。画商の女性と颯一、どちらが先に殺されたのか、もしくは犯人の目的は何だったのか。はたして颯一は6年8ヶ月の間どこで何をしていたのだろうか。実は颯一は記憶をなくしていなかった。家を飛び出した後、路上で絵を書きながらその日暮らしをしていたところ、浅草の雑貨店を営む親子に助けられ、住み込みで働いていたのだった。その親子に勧められるまま、実家に戻ろうと考え、記憶喪失という嘘を考えたのだった。失踪前、颯一には同じ敷地内に住む叔父叔母夫婦との養子縁組の話が持ち上がっていた。夫婦は母親に疎んじられている颯一を気の毒に思っていたのだった。しかし颯一が行方不明になった後は、叔母の遠縁にあたる男性が養子になる話が出ていた。 そして結末、その遠縁の男性が颯一を殺害し、その現場を見られた不安から画商も殺害したのだった。彼は資産というよりは、これまでついていなかった人生で与えられた居場所を取り上げられることに対する不安から殺害したのだと思われる。 《感想》火村シリーズは作品を重ねるごとに、どんどん背景というか深みが出てきて、トリックの謎解きを中心とした「本格推理」のジャンルにはおさまらない作品となってる。今回も、初めは相変わらず、売れているのか売れていないのかわからない有栖川の日常を書き、事件が起こってからは被害者武光颯一の生い立ち、7年間に思いを馳せる仕上がりになっている。母親に理不尽な理由で憎まれ疎まれ出奔してしまった若者の姿なんかは辛いもの物があった。だから彼が死体となって発見された時は結構ショックだった。それを少なくとも、表面上はあまり感情を動かさずに淡々と推理していく火村は頼もしいと思う。京都のお屋敷というのも雰囲気があっていい。またいつかドラマ化してほしいな。話の中にあった山本周五郎の短編「その機能を通ってというのが面白そう読んでみたい。
2投稿日: 2024.11.13
powered by ブクログお、「9マイルは遠すぎる」ねー、なんて茶化しながら読んでたらば。 おー、もう後半は一気読み。 密室はスパイス程度だったけど、フーダニット・ホワイダニット・ハウダニットの合わせ技。そして勿論、国名シリーズってこともあり、ファンサービスも満載。堪能しましたー。
0投稿日: 2024.11.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2024年。 返却期限がせまっているので、飛ばして読んだ。予約があるらしく延長もできない。 舞鶴で見つかった記憶喪失の男。唯一持っていたのは扇。身元がわかり京都へ戻る。そこでの殺人事件に火村とアリスがフィールドワーク。 動機がどうとかより、辻褄が合うかが先。そうだね、そういう作家だったな、と思い出した。なんとなく続けてほしい国名シリーズ。ここには書いてないのだが初期の「双頭の悪魔」が好きだった記憶がある。読み返そうかなぁ。孤島パズルから読まないとだめかなぁ。 このミス2025 6位。
0投稿日: 2024.11.11
powered by ブクログ国名シリーズ、舞台は日本。 久しぶりの本格推理だったが火村、アリスの世界観にどっぷり浸かれた1冊でした。 いつまでも若々しい2人の名コンビを何年読み続けてきたんだろう。 シリーズが続いてくれるのは嬉しい限りです。
10投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログ所持品として一本の扇のみを持っていた記憶喪失の青年。扇を手掛かりにして彼の身元が割れたものの、その身近で事件が起こり、彼は再び姿を消した。彼が犯人なのか、それとも……? 密室殺人が起こるものの、そちらの謎は至って単純(とはいえすんなり解けず、アリスにいたく共感してしまいます)。とはいえ記憶喪失の青年の謎だけでもう充分すぎるほどに惹きつけられ、混乱させられます。彼に何が起こったのか、そしてなぜ事件が起こったのか。すべてわかってみればそれほど難しくもないように思えるのだけれど、自分で解き明かすのは至難の業ですよこれは。そして彼らを巡る人間ドラマもなんともいえず切なくて、余韻が残りました。 いろいろやるせないところの多い事件なのですが、そんな中でも火村とアリスの会話にはやはり和まされるなあ。そして事件関係者が警察よりも彼らに頼りたくなってしまった感覚がよく分かります。
2投稿日: 2024.11.07
powered by ブクログ火村先生は単純だと言った密室だったけど、全然分からなかった。明かされたら、シンプルな話なんだけれど。 今作は有栖が火村の家族構成や内面に思いを馳せるというか…こんな友情が何年も続くなんてうらやましい。 そして被害者の人生を考えるとただただ悲しい事件だった。
16投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログいよいよ、国名シリーズに、満を持して「日本」の登場である。 しかし、物語中の有栖は、火村のフィールドワークに同行して遭遇した事件については、小説に書かないことに固く決めている。 せっかく、編集者の片桐が『日本扇の謎』というタイトルを考えてくれたのに、そのタイトルでの執筆はできない事になってしまってお気の毒である。 アリス自身は、助手として役に立っている自信はないのだが、「人を殺したいと思ったことがある」と言う友人が心配で見守ってやらなくてはと言う気持ちと、火村という人間に対する興味もあって、フィールドワークの同伴に誘われれば、断る選択肢はなかった。 読者としては、今回は最初から最後まで、火村&アリスのコンビがずっといっっしょに行動し、たっぷり会話してくれたので大満足である。 それにしても、日本家屋とお金持ちの一族が出てくると、やはり横溝な雰囲気が漂う。 颯一は、気の毒な人生でした。こういう、間の悪い人というのは居るものである。 そして、手を差し伸べてくれる人がいるのに満足できずに欲張る人は、ろくな事にならない。
3投稿日: 2024.10.18
powered by ブクログ有栖川先生、健在! 大御所なのに、いつまでも若い雰囲気を出せる、そして時代にマッチしたミステリを書く有栖川先生の読破をいつまでも続けます。 おおきに。
4投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
記憶喪失の青年と彼が持っていた扇から辿るミステリ。現場での事情聴取と警察との連携により紐解かれていくので箱庭感が溢れる。 知り合った親子が善良過ぎる気もするが、彼の人生を思うとそれくらいの良いことはあって欲しい。 火村がアリスに親指を立ててグッジョブするのが妙にツボ。
1投稿日: 2024.10.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
火村英生&作家有栖川有栖もの。国名シリーズ。 記憶喪失の青年が実家に戻り、暮らしていた離れで他殺体が発見され、再び青年は姿を消す。 真相が切ない。
6投稿日: 2024.10.01
powered by ブクログ記憶喪失の青年が身につけていた、この世で一つしかない扇。これが彼自身の身元を明らかにし、実家に戻ることになるのだが、その実家で殺人事件がおこり、彼がまた行方不明になってしまう。彼が家出同然に出ていってからお世話になっていた親子に出会えたのは幸運だったし、幸せな時間を過ごせていただろうに、帰ってからこんなことになろうとは。誰なら犯行が可能か、でしぼっていくミステリー。
0投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ有栖川有栖。火村シリーズ。海岸で記憶喪失の青年が発見される。記憶は戻らないが持っていた扇から身元が判明する。その後しばらくして青年の生家て殺人事件が起き、青年は行方不明となる。そして現場は密室とあり、火村がフィールドワークに乗りだす。 本格推理のお手本のような現場検証と関係者の聴取。火村と有栖の掛け合いは軽快でどんどん話に引き込まれる。犯人の動機についてもう少し伏線があればよかったなと思います。
0投稿日: 2024.09.27
powered by ブクログ話の3分の2以上を現場検証と関係者聴取が占めるガチガチの本格ミステリ、今の時代有栖川有栖ぐらいしか書かんよ(褒め言葉) 先生方が相変わらず仲良しで大変宜しい。ワトソンとか石岡君みたいに他の伴侶を見つけて離れ離れになると悲しいので、この二人には最後までしっかりと添い遂げていただきたい。
1投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ僕にとって有栖川作品は「本格ミステリの魅力とは何か?」の答えを具象化したものなのです。 海岸で発見された青年は記憶を失くしていた。所持品は扇のみ。 冒頭部から引き込まれ、謎が提示され、人々の話を聞き、真相へと辿り着く。その流れの美しさに魅了される。
2投稿日: 2024.09.20
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久々‥カナダ金貨から4年かぁ。 読み飛ばさず、火村先生の言葉をしっかり読んだから、すごく時間がかかってしまった。 相変わらずポンコツな作家アリスなのに、付き合いが長いせいかあまりイラついたりはしない。 火村先生のレスポンスがよいからかもしれない。 今回改めて思ったのは、アリスの本は売れているのかしら。 少し心配になった。 今作は、なんとも悲しい結末だった。 どこかにいてほしいと願っていたけれど、叶わなかった。 かろうじての救いは、家族ではなかったことだ。 空白期間は微笑ましく、留まっていれば幸せでいられたのに。 ただただ皆に深い後悔が残っただけだった。 うーん、やるせない物語だったな。 2024/09/17 03:20
4投稿日: 2024.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりの有栖川先生の新作!今回も大変良かった。 浜辺で記憶喪失の青年が見つかる。唯一の手掛かりは富士の描かれた扇。 奇抜なトリックはなく、展開もある人物からの秘密の暴露だったりで真相が少しずつ判明していったりの淡々とした感じなのにおもしろい。 少しずつ見えてくる被害者の人物像を追っていくのか『鍵のかかった男』と似てるかなと思った。あれも好き。 そしてまた真相が物悲しい。 被害者ふたりともまったく非が無くて、犯人の動機も金のためと言ってしまえばそれまでな犯行動機なのにつらい。 庭の手入れや屋敷の掃除をしながら、これがいつか自分のものになる、とわくわくしてた彼の気持ちが本当にやるせない。 有栖も言及してたけど金だけのためじゃなくて、『神様のよう』とまで言って感謝の意を示してた夫妻に養子にしてもらえるということで居場所も確かなものになった幸せもあったんだろうから、颯一の登場したときの彼の気持ちを思うと… ただじゃあどうしたらみんな幸せだったの?ってなるとそれもまた難しい…安浦父が颯一に実家に帰るよう言わなければよかったのかな… 死亡宣告の7年とか、昔亡くなった颯一の妹の話とか、結局は事件にはあまり関係ないことも火村と有栖は考えるけどそれもまた2人が事件に丁寧に関わっている感じで良い。 派手な展開はなにもないのに毎回満足度が高い。さすが有栖川先生でした。
7投稿日: 2024.09.18
powered by ブクログ★5 ザ・謎解きミステリー! 行方不明だった記憶喪失の青年、密室殺人、扇の謎を追え #日本扇の謎 ■あらすじ 海岸で行方不明の男が発見された。彼は記憶喪失になっており、唯一持っていたのは富士山の絵が描かれた扇だけだった。その後、彼の周囲で密室殺人事件が発生してしまう。しかも彼は再度行方知れずとなってしまったのだ。難解な事件に犯罪社会学者火村とミステリー作家有栖川有栖が挑む。 ■きっと読みたくなるレビュー ★5 もうね、完成度が高すぎるのよ。 謎解きミステリーとしても、読み物としても完成度高すぎ。さすがは大ベテランの有栖川有栖先生。作家アリスシリーズの最新作、めいっぱい楽しませていただきました。 いつものとおり難解な事件が発生する。犯罪社会学者火村のもとに警察から捜査協力依頼が来て、ミステリー作家である有栖川有栖も助手として同行するという流れ。 今回のメインの謎解きは、行方不明だった記憶喪失の男。彼の過去には何があったのか、そして何故ふたたび行方をくらませてしまったのか。他にも密室殺人、富士山の絵が描かれた扇、資産家家族の秘密など本格ファンが悦ぶ謎がいっぱいなんです。 事件現場での捜査、関係者への聞き取りが続き、そしてひたすら議論。ずっーーと議論してる。ただこれがめちゃくちゃ面白いのよ。会話してるだけなのに、なんでこんなにも面白いのか。 もちろん途中途中に新たな発見、イベントも差し込まれ、物語も展開していくので飽きることもありません。ストーリーテリングがお上手で、どんどん物語に引き込まれちゃうんですよね。大先生にこんなことを言うのも差し出がましいのですが、マジ出来が良すぎますね、参りました。 あいかわらず火村と有栖のマブダチ満載のやり取りも、緊張感の中にユーモアがあって楽しい。火村の切れ味と有栖の受けの妙。そして殺人事件なんで切ないお話なんですが、読み終わってみると二人の優しさを肌で感じられるのです。 さて、今回のトリック考察について。どの謎も情報がたくさん出されますが、ロジカルに詰めていくだけでは解決は難しく、かなり想像力が必要です。読めば読むほど複雑な気がしてくるんですが実はシンプル。特に犯行動機なんてさっぱり分からなかったけど、真相が明されたとき、思わず膝を打ちましたよ。なるほどなぁ~ そして記憶喪失の男が行方不明になっていた期間の謎ですよ。はー、もう何も言えねぇ。自分の20代の頃を思い出しちゃっいました、当時は私も色々あったなーと… 本格ミステリーファンは四の五の言わずに黙って読むべき一冊、面白かった~ ■ぜっさん推しポイント まだ幼いころ、家族で地元の祭りに出かけたことがある。 桜の花びらが舞い落ちる季節、道端にはたくさんのお店がならび、大勢が人々が行き交っている。私が迷子になることを恐れた母は、ただ私の手をずっと握っていた。おそらく私の最も若いときの記憶のひとつで、何十年と経過した今でも脳裏に焼き付いています。 忙しい日々を送っているとつい忘れがちなんですが、幸せな家族のカタチって本当に尊いんですよね。本書の表紙を眺めながら、ふとそんなことを思ったのでした。
97投稿日: 2024.09.14
powered by ブクログ火村先生<アリス、の私としては 編集者から『日本扇の謎』の題名で ミステリを書いてくださいよぅ〜と無茶振りされ ネタを考えついては自分でダメ出しする ノリツッコミ日常が見られて嬉しい。 で、海岸で記憶喪失の青年が見つかり 唯一の所持品である扇から身元が判明した …という場面から開幕するこの物語。 あれ? あっさり判明するね、と思ったら なんと、無事に戻った家で殺人が起き 青年は記憶の戻らないまま姿を消すのです。 この家というのがまた古風にちょっと訳あり。 有名な日本画家だった人の遺族なんですが お隣に住む親族たちもいたりして。 殺人を犯したのが青年なら どんな理由があってのことなのか? なぜ現場を密室にして遁走したのか? (密室はわりにあっさり准教授が解くけど) 京都のお屋敷の敷地内を行ったり来たりして ほぼ関係者への質問攻めだけで進む。 その感じもまた私の好きなパターン! お隣とは裏木戸で繋がっているのよ〜。 『運命の裏木戸』(クリスティー)や〜ん。 事件解決後のふたりの会話 やっぱりリリカル・アリスで大好きです。
4投稿日: 2024.09.11
powered by ブクログやったー!! 有栖川有栖の国名シリーズ新刊! カナダ金貨、から何年ぶりだろ、4年?5年ぶり? 私は有栖川有栖のファンでございます。 文章が端正なのが素晴らしい。 私は文章の上手い書き手が好きなんだよね。 2024/09/13 更新
2投稿日: 2024.09.08
powered by ブクログエラリイ・クイーンの国名シリーズに実は入らない「The Door Between」、江戸川乱歩の勘違いだそうですが、「日本扇の謎」というタイトルは魅力的だなぁと思っていました。(私が読んだのは「ニッポン樫鳥の謎」)それを有栖川有栖先生が、国名シリーズ第十一弾としてお書きになった! なんて嬉しいことでしょう! さて、「扇」は、舞鶴の海岸で発見された記憶喪失の青年の唯一の持ちものとして、本作のキーになるわけですが、彼の身元が判明し、その家に戻るとまもなく殺人事件が起こり、失踪してしまうという驚愕の展開に! 真相は、衝撃的で、あまりにも悲しくて…「居場所」があるかないかが人間にとってどれだけ重いものなのか、思い知らされた気がします。
16投稿日: 2024.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2024/8/28読了 有栖川ミステリは、隙の無いかっちりロジックで犯人を絞り込んでいくイメージがあったが、本作は、それこそ“ふんわり”感が強い。いつもアリスの仮説・珍説?で袋小路を潰してから、真相への道筋を見つける火村先生だが、自身の頭の中でも、それまでの推理アプローチが上手くいかなければ切り替えている、という思考の柔軟さが垣間見えた作品だった。冒頭とエピローグのエピソードも、仄かな悲恋物語の様でもあり、ちょっと湿っぽい“日本”的ミステリ。 以下余談。自分が本格ミステリ沼に嵌まったのは、まず間違いなく、中学時代に〈創元推理文庫〉のE・クイーン〈国名シリーズ〉10作(当時は『ニッポン樫鳥の謎』も含まれるという認識だったので)を読んだことに依るが、有栖川有栖〈国名シリーズ〉も何と30周年。あとがきに「シーズン2のスタート」とか書いていたし、まだまだ続いてくれることを期待してしまう。“本家”と合わせて20カ国。国連加盟国は193カ国だから、まだ170以上の候補国があります(アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカの国々は出たので、太平洋の島嶼国……サモア、トンガ、フィジーetc.……とかどうでしょうね?)。
15投稿日: 2024.08.30
powered by ブクログうっわ~い、アリス&火村シリーズ最新刊!! プロローグから、エラリー・クイーンの「ニッポン樫鳥の秘密」のうんちくが炸裂! 嬉しい♪ 今回は、フーダニットと、どちらかというとホワイダニットが主なテーマだったかも。 ただし主眼は、聰一くんの(失われた)過去となっていて、なんというか、被害者の影が薄かったのが少し違和感……。 スレたミステリ読みとしては、犯人とその動機は分かってしまって、記憶喪失の聰一くんの物語として読んだ。 それはそれで楽しかったけれど、長編ではなく、中編くらいのボリュームでよかったのでは、とも思う。 ということで、次は『境界の扉』を読む予定♪ なぜこの本かは、『日本扇の謎』を読むと分かります(笑)
2投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
火村が、 「この頭に浮かんだ真相を、私の心が受け留める時間をいただきたいんです」 と言ったとき、ずっと謎解きばかり追いながら読んでいたので、なんだ急にどうした?と思ってしまった。 でも、よく考えたら、これは家族と擬似家族のはなしだった。それは火村の過去に掛かっている。 家族との間に、なにかしらの問題があったらしいことや、今現在、時枝さんと築いている家族のような関係。 火村の「いま」を否定するような事件だったということか。 アリスが、自分と火村の関係を説明する部分、長編には大体あると思うんだけど、それがいつもより丁寧だった気がする。アリスの心もちが、変わってきているというか。火村がアリスに「見守っていてもらいたがっている」のでは、と推測しているのが感慨深い… こういう変化の先に、いつか火村の過去が明かされるときが来るのだろうか。 別に明かされなくていいかな…と思っている派ですが。 家族の因縁とか確執とか、ミステリでは王道なテーマだけど、武光家は少し違う、と思う。 過去に大きな事故はあったけれど、それ以外は、お互いに愛情もあれば嫌なところもある、家族だから仕方ないと思っているところもある、ふつうの家族なんじゃないか。 だからこそ、つらい。 いやなんか、シリーズでいちばん「なんでこんなことに…」ていう気持ちになった。 作家アリスシリーズは学生アリスが書いている、という設定だけれど、作家アリスも事件を文章にしてるんじゃないかな、と思っている。発表はしないけど。今回の第1章は、視点が違うからかもしれないけど、他の章と雰囲気が違う気がする。アリスが書いたものだったりしない…?
7投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログ国名シリーズ30周年。 あぁ…読み終わってしまった。面白かった。 火村とアリスのお互いへの接し方がやっぱり好き。 見方を変えると異なるものが見えてくる… 私は事実だけしか見れなかった笑 読了後は何だか切ない気持ちに。
3投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログぱきっとしたところのない、ミステリとしては不思議な触感だった。家族、人の縁がテーマになっているからか、アリスと火村先生羨ましい仲の良さだなと感じる場面が多くてによによした。
1投稿日: 2024.08.20
powered by ブクログ待ちに待った新作。最高でした。記憶喪失だなんて突飛な設定と思いましたが、謎が謎を呼び、読み進めながら登場人物をいろいろ勘ぐりました。要所要所で解き明かされていく過去。最初から最後まであっという間に読了。 有栖川有栖先生のサイン会に行きたかったのですが、秒で完売したようで叶わず; 国名シリーズをおさらいしたら、なんと「マレー鉄道の謎」長篇を読んでいなかった!次は、そちらを読み始めています。
7投稿日: 2024.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
国名シリーズ11作目にあたる、日本扇の謎を読了しました。 根底に「家族とは」という問いかけがあり、登場人物の様々な心情がでてきます。記憶をなくした青年と、その青年を取り巻く人々の感情に、悲しくなったり、納得したり、誰の立場(アリス達捜査側なのか、容疑者側なのか)になって読むのかで、見え方も少し違う作品かなと思います。 記憶をなくした青年に救いがあってよかった。もちろん辛いこと、苦しいこともあったけど、救われた時間も確かにあったのだと、そう思えて本当に良かった。 全体を通すと、推理にやや強引な感じがあり、ん?っと思う所もありますが、次々と謎と情報が降りかかり、推理の方向さえ読めない展開から、よく着地したなと、さすがは火村先生!!と思いました。 今回は時絵お婆ちゃんも普段より少し多く出てくるので、店子としての火村先生のお姿も垣間見えて、ちょっと得した気分です。 あとがきより、国名シリーズもシーズン2に突入した!とのことなので、まだまだこれからも楽しみにしています!
5投稿日: 2024.08.17
powered by ブクログ行方不明だった次男が記憶喪失となって生家に戻ってきた。 その後事件が起こり当人がまた行方しれずになってしまう。 彼は犯人なのか、行方がわからなかった期間はどこで何をしていたのか。 のっけから気になる展開で面白かった。 だが、時間が進むにつれちょっと中弛みを感じてしまったなぁ。 真犯人も動悸もまったくよめなかったのだけど、 わかってしまえば、なんとも言えない嫌な感じだった。
12投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ舞鶴の海岸近くで記憶をなくした青年が発見される。所持品は富士山が描かれた扇のみ。彼は何者でどこから何をしにやって来たのか…。折しも長編の執筆に煮詰まったアリスは編集者から「日本扇の謎」のタイトルで書くことを勧められ京都の火村の元へ。導入部が青年の話だったからか、謎に包まれた青年が気になって夢中でページを捲った。火村&アリスが到着してからのディスカッションが長く続くがほんの数日の出来事なのよね…。作家アリスによる国名シリーズも今作で11作目。ロシア紅茶から30年。これからも読み続けたいシリーズだ。
1投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
物語は、作中の作家有栖川有栖が担当編集者から『日本扇の謎』のタイトルで新作を執筆することを勧められるところから始まる。 場面が変わり、舞鶴で記憶を失った青年が見つかる。警察の調べにより、その人物が京都の日本画家である故武光宝泉の次男、颯一であることが判明する。記憶は戻らないまま生家へと戻った颯一だったが、ある日再び忽然と姿を消してしまう。そしてその部屋には武光家に出入りしていた画商の森沢の死体があり、入り口と全ての窓には鍵が掛かっていた。密室のトリックを推理しつつ警察が颯一の足取りを追う中、颯一の姉である柚葉に呼ばれた火村と有栖は、蔵の中の隠し扉の中に颯一の死体を発見する。 密室は如何にして作られたのか。家出してからの6年8ヶ月の間、颯一はどこで何をしていたのか。なぜ記憶を失った颯一は舞鶴にいたのか。颯一が肌身離さず持っていた扇は何を意味するのか。森沢に続いて、なぜ颯一は殺されたのか。 事件の裏側にある様々な思い。登場人物一人一人が丁寧に描かれているところや、巧みな情景描写で旅情を味わえるところが有栖川作品の持ち味。火村と有栖の軽妙なやり取りも心地よい。 日本の、それも京都を舞台としており、登場人物の言葉の裏に隠された本心が見え隠れしている。 颯一の半生を知ることで、物語が一気にもの悲しさを帯びていく。
2投稿日: 2024.08.15
powered by ブクログ国名シリーズ第11弾、火村&アリスシリーズ 国名シリーズ10周年。 目次 プロローグ 第一章 海辺の画伯 1 2 3 4 5 6 第ニ章 玄武亭の惨劇 1 2 3 4 5 6 7 第三章 木戸のこちら側 1 2 3 4 5 第四章 木戸を通って 1 2 3 4 5 第五章 急転 1 第六章 空白が埋まる時 第七章 何がおきたのか エピローグ あとがき
0投稿日: 2024.08.14
powered by ブクログ作家アリス・国名シリーズ。 久しぶりの刊行でしかも日本!ということで楽しみに読んだ。 舞鶴の海辺に現れた、記憶を失った謎の青年。所持品は扇ただひとつだった……。 この魅力的な始まりから、「扇」を傍らに不可思議な殺人事件が発生し、火村英生のフィールドワークへと繋がっていく。 面白かったのは「記憶喪失を科学(医療)的に証明することはできない」というところと、アリスが新作を執筆するにあたりトリック(ネタ)を思いついては自分で没にしていく、という場面。 記憶喪失は自己申告されるもので、客観的な数値などでそれを証明することは難しいらしい。だからこそ魅力的な謎に発展するのかもしれない。 一定以上のクオリティのミステリを生み出し続けられるミステリ作家ってやっぱりすごいし、大変な苦労の末に作品に結晶するんだな(もちろん、結晶しなかったアイデアもたくさんあるんだろうな)と思った。 安定の火村・アリスコンビの掛け合いも面白く、作家アリスシリーズを読み返したい、その前に未読の国名シリーズ他も読まなくてはなと思わせられる、上質なミステリ時間だった。
7投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりの国名シリーズ最新刊! 火村とアリスも、コロナ禍にいましたね。なんだか感慨深いですね。 扇が小道具として登場するのは、夏の盛りの出版物にはタイムリーと思いましたが、特に暑さは関係無かったです。 7年の時を経て戻ってきた男が何故殺されたのか。空白の時間に理由があるのか、別の理由なのか。 7年間という空白の時間が謎解きを難しくして、推理が空回りするのが面白かったです。
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログ新刊がうれしすぎてニヤニヤしながら購入し、ワクワクしながら読み始め、切ないストーリーにソワソワしてたらいつの間にか読了していた…。 読み飛ばしのないように、ゆっくり読んだつもりであったが結局のところ、そう日を置かずに読み終えた。 これぞ火村英生と有栖川有栖だ、と実感させてくれるふたりのやりとりはやっぱりいい。 ミステリーや推理小説はどうしても扱うものが殺人だけに(それだけでもないが)殺伐としがちだ。探偵と助手の関係性もシリーズによってもちろん様々だけど、このふたりに並ぶものはないな。一言で表すなら「尊い」…。 人間性がやさぐれていないのですよね。 根底が優しいから安心して読めます。 品があるというのか…。 いや好きすぎるな。自分が怖い。 そういえばこの作品はほんの少し火村英生の闇についてアリスがどう考えているか踏み込んでいる。 これは火村英生の謎が近々出てくる布石なのかなあ?知りたいような知りたくないような。 国名シリーズは全て読破している。(というかシリーズ全て読破している) どれも好きだが、1番好きなのは『マレー鉄道の謎』かなあ。トリックやストーリーもいいし、サムライイングリッシュも面白い。 最近『スイス時計の謎』を再読した。面白かった…。 やっぱり1番は選べない! 派手ではないけど、しっかりと論理によって成立している物語にいつも引き付けられる。 どんなミステリーを読んでいても、頭の片隅で火村とアリスのコンビと比べてしまう。 わたしやばいな…。 先生には感謝の念しかない。 この作品の感想じゃなくて火村&アリスシリーズの良さしか書いてない…。感想じゃないな…。
4投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログ有栖川作品特有の美しい感傷的な文章を堪能できました。 毎回様々な殺人事件を解決しながら、アリスと火村、そして彼らを取り巻く状況がじりじりと変化していくので、事件の謎とは別にこちらの動きもいつも興味深く読んでいます。 今回の事件は最後の最後に鍵となる親子の証言が出てきても全く動機がわからない、不可思議な事件であり……けれど判明した動機はわかりやすいものという、構成がとても面白かったです。 事件とはなんの関係もないけれど、作家としてアリスが四苦八苦しながらネタ出しするところに非常にリアリティがあるなぁと思いながら読んだのですが、なるほど作者の実体験だったのかとあとがきを読んでにやり。
6投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログ感想 扇は秘密を隠すもの。口元を隠し本心を隠す。だからこそ扇は美しくあらねばならない。日本の湿気を跳ね除けなければならない。美学と実用。
1投稿日: 2024.08.08
