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スミルノ博士の日記
スミルノ博士の日記
ドゥーセ、宇野利泰/中央公論新社
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総合評価

23件)
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    表紙が隠されて売っててね、前情報がない方が面白いとあったので、読もう!ってなったよね。 物語自体はすごく王道の探偵もの。当時、小酒井不木と江戸川乱歩が推して日本で有名になったスウェーデンの作品ですって。その文庫化。 犯人は初っ端でわかってしまったのだけど。だからこそ、犯人vs探偵の構図が面白かったです。 探偵が出てくる真ん中あたりからが面白い。そこまでは何だこいつ状態なので。 レオ・カリングのシリーズ、他のも読んでみたいなぁ。

    1
    投稿日: 2025.10.30
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    本屋で、Wカバー(カバーの上にさらにカバー)がかかった本が平積みされていたので、思わず手に取りました。 ――“ミステリの一部界隈では「とある理由」でよく名が知れているものの、絶版で長らく入手困難になっていた作品です。” 表紙に書かれたこの一文に、完全にやられました。 一体どんな内容なんだ?!と、期待が一気に膨らみます。 しかも「とある理由」を知っているのと知らないのとでは、読み味がまったく違うというのです。 この作品が発表されたのは1917年。 その時代に、あのトリックや表現方法を用いて作品を創り上げていたとは……本当にすごいことです。 物語は、仮面舞踏会の夜に殺害された女優をめぐる事件。 犯人は誰なのか? ざっくり言えばそんな話なのですが、読み進めていくうちに犯人像が二転三転し、読者はどんどん混乱の渦へ。 そして、ついに訪れる“犯人の告白”。 この告白まで導く探偵・レオ・カリングの技法が実に見事なんです。 ラストで、犯人の弱点を巧みに突いた“芝居”によって真相を引き出す――まさに舞台のような見せ場。 今ではよく見かける手法かもしれませんが、それを1917年の時点でやってのけたという事実に驚かされます。 このトリックを原型に、数々の作品が生み出されてきたと言われているのも納得。 初めて読んだのに、どこか懐かしさを感じたのは、その影響ゆえかもしれません。 著者ドゥーセの他の作品にも、カリングとゲオルグ・トルネのコンビが登場するとのこと。 まるでホームズとワトソンのような二人。 ――これはぜひ、他の作品も読んでみたい! ……と思い検索してみたのですが、残念ながらほかの本は見つけられず

    43
    投稿日: 2025.10.26
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    表紙を隠されてて買ってみたものの、推理小説はそんな好きじゃないかも。 日記を読ませる部分が多いのだけど、その著者が犯人、というのが当時のサスペンス業界では画期的であったらしい。

    1
    投稿日: 2025.10.20
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    旅行先で、表紙タイトルが隠された状態で激推しされてたので買った本。 昔の、それも翻訳本ということでやや読みにくいが、結構面白かった。 いわゆるナードぽい主人公が奔走する話。元カノが殺されて、BSS(僕の方が先に好きだったのに)の女性が第一発見者で、容疑者は元カノを寝とってBSSの女性と結婚した友達らしい。 話が込み入ってるし、なんかもう誰が誰だか?ってなる。それに、主人公もよく言えば好きな人のために頑張ってるけど、悪く言えば空気読めない事するし……(婚約者もいるのにね) 内容文体トリック含め、良くも悪くも昔っぽいけど、でも100年以上前の作品らしいから、その当時の衝撃過ごそう。

    0
    投稿日: 2025.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    期待しすぎた。本屋でカバーまで隠してあんな大口叩いたけど、いわゆるアガサクリスティーのアクロイド殺しと同じパターン。翻訳にしては読みにくくはないが、アガサの方が楽しませてくれた。

    0
    投稿日: 2025.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

     売り方が面白くて購入。表紙が見えないようにカバーの上から更にカバーがされ、売り文句が書いている。「とある理由」で有名な小説であり、それゆえに前情報なしで読むべしとのこと。あらすじも表紙も装画も見ずにに買うことはなかなか無いので、新鮮な気持ちで作品に触れられる良い企画だと思う。少なくとも電子書籍では出来ない。  しかし、ある程度読み進めると犯人に気づく。古典と言ってもいい作品なので、現代の感覚で読むとわかる人はわかるだろうが、なによりもカバーの売り文句によって「仕掛け」があることが明かされてしまっているからだ(何を言ってもヒントになってしまうので、仕方がないとは思う)。しかし仕掛けに気付いたとしても、探偵と犯人の緊張感のあるやり取りや、複雑な人間模様も相まって最後まで飽きさせないよく出来たミステリ小説だった。解説でもこの「仕掛け」のアイデアの大元であることや翻訳の経緯などに加え、この作品が「仕掛け」だけではないことの説明がある。  となると最後の謎は、隠されていた表紙である。前情報になってしまうような表紙とはどんなものだろうとめくってみたら、なんと壺である。この壺がどんな前情報なのか少し考えてしまった。裏のあらすじにも特にネタバレになるような文言はない。それでは、この売り文句のカバーが無い方が、よほど前情報がないのでは?と思ったが、この売り文句のおかげで手に取ったのは事実なので、どこかでネタバレされる前に読むことができて結果良かったと思う。少し愚痴っぽくなってしまったが、素晴らしい小説と出会え、企画も含めて楽しめたので、とても満足しています。ミステリ入門としてもお勧め!

    1
    投稿日: 2025.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ある程度予想通りの結末だったけど、古くてちょっと違和感のある文章にも関わらずなんだかすらすら読めた。面白かった。

    0
    投稿日: 2025.10.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幻のミステリ!とか伝説の!とかいう話を聞いて読んでみました。 ・・・・んん-、そんなにか?もう序盤からスミルノ博士がわかりやすい犯人ムーブというか・・・別に何の意外性もと思ったら。出版年が1971年?!50年以上前なの? そりゃ当時は画期的だろうしびっくりもするし伝説にもなるよなあ・・・そりゃそうだ。なんの情報も入れずに適当に読み始めたもんだから変なところにびっくりしてしまいました。 よくある展開、じゃなくて「始祖」だったわけかー。

    0
    投稿日: 2025.10.03
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    パッケージに惹かれて久しぶりに昔懐かしい翻訳もののミステリー。 絶版からの復刻らしく、文体とかに違和感があったが、 まずは読破。 やっぱり最近のスピード感のあるエンタメ系と違って、詰め込まれているエピソードやコンテンツは少なく叙述ミステリーらしくじっくり文章を読むのが、逆に新鮮な体験だった。

    1
    投稿日: 2025.09.23
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    ミステリーのある形式を作り出した推理小説だ。 私がこうだったら面白いなーって思った通りの内容で収まってしまったので、軽く自分を呪った。 手紙を渡した人や不可解な自然死が、よく理解出来なかったから考察を読みたい。

    0
    投稿日: 2025.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋さんの指示通り全ての先入観をなくして読んでみた スミルノ博士が犯人ではあって欲しくはなかった。 隠し子までいた アスタ ドゥールとの間に 第一章の事をすっかり忘れていた 探偵レオ カリングの事件簿シリーズだった

    0
    投稿日: 2025.08.30
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     ネタバレになるから詳しく書けないけど、推理小説を読んでる人なら、最初からトリックはわかってしまうと思う。  緻密な論理展開も自分には今一つパッとしなかったかな。  ただ、おそらく100年以上前の当時としては画期的で、推理小説史上では重要な位置づけなんだろうな、という気はする。

    14
    投稿日: 2025.08.29
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    面白かった! 良い意味でひねくれたミステリファンなら途中で色んな真相に気付くだろうけど、博士の日記の構成や細々とした証拠品のピースが綺麗にはまっていく様が気持ちがいい。 第2のホームズと言っても過言では無いカリングのニヒルな推理に痺れました。 しばらく新規開拓をしていなかったけど、特殊な装丁で手に取らせてくれたことに感謝を。

    2
    投稿日: 2025.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1917年のスウェーデンの作品。推理小説が好きな方には有名な作品とのこと。当時としては斬新で後々影響を与えたものと思います。歴史的な作品を読めたことは貴重な体験でした。 しかしながら…。何となく途中でわかってしまいました。やはり現代のミステリーを読んでいると少し物足りない気もします(生意気で、ごめんなさい)。 登場人物が「さけんだ」という記述が目立ち、やや違和感。スウェーデンの(当時の)人はよく叫ぶのか?それとも、大きな声を出すくらいの意味なんですかね?

    2
    投稿日: 2025.08.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤も序盤、第二章~第三章あたりで、オチ、すなわち犯人が誰か、がわかってしまう。 本作に類する作品は既にそれなりに読んでしまっているため、文章の違和感、内容の違和感からわかってしまう。 これ系の作品を全く知らずに一番最初に読んだのが本作だとしたら非常に楽しめる作品であると思う一方、これ系の作品を読んだことがあるとすぐ真犯人に辿り着けてしまう。 感想として「面白くなかった」というのは適切でなく、「知ってしまっていた」というのが正確か。 構成が酷いとかオチが納得できないとか文章が読みづらいといったことは全くない。

    1
    投稿日: 2025.08.02
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    日記をもとに事件を見ていく。 最初からどこか違和感を持ちつつもどんどん晴れていく感覚があり、最後明かされたときにはスカッとした。 途中から勘づいてしまうくらいにはありきたりな構成なのかもしれないがやはり最後には心がスッキリするため、ミステリーはやめられない。

    1
    投稿日: 2025.04.10
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    2025/3/27読了 裏表紙の粗筋に「世界ミステリ史上に名を刻む傑作本格推理長篇」とか書かれたら読みたくなるではないか? 2024年に〈中公文庫〉から出ているが、底本は1963年で、訳文が60年以上前のものなのだが、古臭さは感じなかった。 それで、ミステリとしてはどうかというと、途中でタネに勘付き、解決編で「あぁ、やっぱりね」という感じで、感動は減弱してしまったかも。発表当時の1917年では驚愕の展開だったのかもしれないが、そこから100年以上、我々読者もあの手この手で騙くらかされ続けてきたのでね。勿論、「つまらない」というのとはまた別問題で、某有名作品の某有名トリックの原型かは知らないが、これだけ昔の時点で基本アイデアが出ていた、ということが判るだけでも興味深かった。 しかし、名探偵レオ・カリングの、物的証拠だけで真犯人を落とせないなら、弱点を攻撃しまくって音を上げさせようというやり方が、なかなか陰険で恐ろしい。

    22
    投稿日: 2025.03.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1917年、スウェーデンのドゥーセによるミステリー。探偵カリングとある事件の助手をしたスミルノ法医学博士。ある夜、仮面舞踏会の帰りに女優が射殺され、その嫌疑が元恋人にかけられたことにより、そのいきさつをスミルノ博士が日記にしたためる。感想としては、古典らしく、仮面舞踏会など馴染みのない設定もあり、なかなか没入しにくかった。あと、(個人的に苦手な)◯◯トリックであることを目にしてしまったせいもあるし、日記内のスミルノ博士が明らかにおかしいので、途中から興ざめしてしまった。ただ当時は斬新だったのかな?というのは想像できる。並べて語られるクリスティの「アクロイド殺し」(スミルノ博士より後らしい)は読んでみたいと思った。

    1
    投稿日: 2025.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    スウェーデンの作家、サムエル・アウグスト・ドゥーセの1917年の作品。私立探偵レオ・カリングシリーズの一作。 死亡した細菌学の権威、スミルノ博士の手記を読み解く、というのがストーリーの根幹。 意外な展開、というか出版された時期からして、ラストの展開の先行作品なのではないかと。クリスティより早いか。 ただいかんせん、流石に古く。 読みやすいのだけど、だから仕掛けもなんとなくわかってしまう。 シリーズものとのことで、他の代表作も出版してほしい。

    8
    投稿日: 2024.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公が悪役として見るとすごく良かった。偏屈で他人を下に見る言葉はすらすらと、そして頭が良い。職業医者。金のために婚約をするものの、既婚女性に横恋慕しその恋心は伝えて、あわよくば、を狙っている。とても変態な性格だと思っえいたら、最後に主人公は強迫的で変態な人物と探偵が語っていて、そうそうそう!と納得した。いままで頭のおかしい主人公の一人称だったから、一般的な思考の側に立つ人間のオチの語りがしっくりときた。面白い。

    0
    投稿日: 2024.10.04
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    天才法医学者スミルノが名探偵レオ・カリングと遭遇した殺人事件、そして不可解な謎の真相は? 世界ミステリ史上に名を刻む傑作長篇。〈解説〉戸川安宣

    0
    投稿日: 2024.08.29
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    今となっては、大半のミステリ読者が読みもしないうちに、犯人の見当を付けてしまうだろう。それはまあ仕方のないことだが、だからといってつまらないわけではない。フーダニットの愛好家なら愉しい読書になると思う。しかし主人公の奇行というか、乱暴さには呆れる。こんなことをして当時は大丈夫だったんですかね?

    0
    投稿日: 2024.08.10
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     今となってははるか昔のミステリを読み始めたころ、ミステリの紹介本ー特にトリックなどを説明するものーがあって、この本の一番肝のところを、スウェーデンの作家の作品であること(今のように北欧ミステリ隆盛の時代ではなく珍しかった)と共に知ったのだった。  ただ、その頃は既に本書は新刊書店では手に入らなかったので、そんな本があるのだくらいで終わっていた。  それか何と新刊で、しかも文庫本で出た!これは読むしかない。  いろいろなミステリを読み慣れた今から見ると、作者のやろうとしたことは比較的早く分かるが、犯人候補が次々に変わって来るなど工夫があり、全体的には結構楽しく読めた。  60年前の翻訳だが訳文の古さはほとんど感じられず、読みやすい。解説も、小酒井不木や乱歩などによって本作が紹介された経緯など、簡にして要を得た内容で、とても興味深い。

    9
    投稿日: 2024.07.19