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伯爵と三つの棺
伯爵と三つの棺
潮谷験/講談社
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総合評価

74件)
4.0
21
31
18
1
0
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    フランス革命後、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元吟遊詩人が殺された。 容疑者は三つ子の兄弟。科学捜査の存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか? いやーすごかった。 一応解決してからの展開が。

    0
    投稿日: 2025.09.26
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    身分制度が生んだ悲劇(?)と言えるのではないかと思った。 各々が、激動の時代の中で、懸命に生きようとした軌跡が紡がれているように感じた。

    0
    投稿日: 2025.09.13
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    ところどころ、くすりと笑ってしまうテンポの良い会話があり、それがドロドロ感を薄めてくれたのかも。展開はシンプルと思ったけれどラストパタパタと広がる真相は予測できつつも結構ワクワクした。

    0
    投稿日: 2025.09.13
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    ヨーロッパに存在するとある王国で巻き起こる、三つ子を巡る謎の殺人事件。架空の国のミステリーということで途中までは気楽な気持ちで読んでいたんですが、後半からはどんどんシリアスな展開になっていきめちゃくちゃ引き込まれました。

    1
    投稿日: 2025.08.27
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    「ラスト一行のどんでん返し」でした。 序盤は時代背景もあり、読み進めるのが難しかったですが、中盤以降は続きが気になり、惹き込まれていきました。本の装丁も、登場人物が想像できてよかったです!

    0
    投稿日: 2025.08.24
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    ずっとブクログで見て気になってました。ミステリーで歴史物。しかも犯行現場で目撃されたのは三つ子の誰だったのか?なんて紹介文を読んだだけで気になるストーリーです。 でも残念ながら自宅近くの図書館にはなかなか入らなくて悩んだ挙げ句?購入して読みました。たった今読み終わったところですが、面白かったです!…面白いっていうのも少し違うのかな?決してハッピーエンドではなかったのですが、ドキドキハラハラしながらもキリの良いところで切りつつ読み進め、先が気になるのと読み終わったら本の世界が終わってしまう寂しさを感じながら読んだこの3日間。楽しかったです。よい夏休みの思い出になりました。 どんでん返しに続くどんでん返し。所々の違和感に気づいてたものの真相は見抜けないままラストまで読み進めましたがよかったです。ハードカバーですが買ってよかったです。全部わかったところでまたちゃんと最初から丁寧に読み返したいと思います。

    23
    投稿日: 2025.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    YouTubeで紹介されているのをきっかけに読んでみました! みんな自分の出生を偽っていたとは...そして、手記での物語が進んでいく小説は初めてだったのでとても新鮮に読めました。 途中の写真や注釈でより、記録で残されている感じがあってこれまでにない読書体験でした。 写真は作者の潮谷さんの手作りでスタッフクレジットも一番最後にというお話を聞いて本当にこだわって作られた作品なんだと感じました。装丁もよく見ると銃があったりこだわりがすごいですね

    0
    投稿日: 2025.08.13
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    最後の最後まで驚かされた。 それぞれの人物の立場によって事件の考え方や関わり方が変わってくるのが面白い。 身分とか出自とか関係なく生きていける時代じゃないからここまで悩まされるのも切ない

    0
    投稿日: 2025.08.04
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    社会派なバックグラウンドなしで、純粋な謎解きとして楽しめました。 仕掛けの部分は、ちょっと違和感を感じていたので、あ、やっぱりね、という感想。

    0
    投稿日: 2025.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    フランス革命期、フーダニット小説にして歴史に翻弄されたどんでん返し小説。 <良かった点> ・伯爵がかっこいい!!!! 美男で洞察力があってチャーミングで壁走りで助けに来てくれるとか、ちょっと盛りすぎじゃと思うくらいかっこいい。つまみ食いの仕草までエレガントとか反則!!! この人にだったからこそ、最後の最後に墓までもってくはずの秘密を聞いてほしくなったんだろうなあと思ったりした。 ・歴史を絡めて二転三転する筋がよかった 「あれ、解決したのにまだ続きがある??」が続いて振り回された。っていうか「お前もだったんかい!!」が一番びっくりしたかも。 あと最初「フランス革命の話」じゃなくて「フランス革命の余波を受けた某国の話」というなんじゃそりゃ?な設定はなぜ??と思ったけど、兄弟たちを凶行に走らせた理由に重みをもたせるには、やっぱ革命の「自由と平等」の旗印は必要だったしうまい設定の置き方だったなぁと読み終わって思う。 良くなかった点 ・三兄弟のエピソードが少ない(気がする) 詳しく書くとヒントになっちゃうかもなので手記であえて出さないようにしてたのかは不明だけど、伯爵に比べて兄弟たちの描写が少ないなーと思う。もう一つ二つ、各人の思想やら願いを語るエピソードがあったら、「あれはああいう意味だったのか~」とか「惜しいやつを亡くした…」的な深みが出た気がするのでそこだけ残念。 <総評> 純粋な謎解きミステリーというより「身分」という鎖に翻弄された人間ドラマだった。ザミエルの希望通りに地獄で再会したら、とりあえずお互いが「嘘つき!!」と詰りあって喧嘩して、でも最後に「俺たち精一杯頑張ったよな」って和解できてたらいいなーと思う。

    2
    投稿日: 2025.07.06
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    ほんタメというYouTubeにて紹介されていた本で、やっと読み終わりました! フランス革命期のDNA鑑定やら指紋鑑定やらが無い時代、見た目そっくりな三つ子のうちの誰かが犯行をしたのに特定が出来ない、というミステリー。 事件のあとののちの新聞記事から始まっていたり、その事件を見ていた人物の手記風になっていたりとかなり細かく、意味深なイニシャル呼びの伯爵やらカッコイイ表紙やらもう罠がたっっっくさん仕掛けられておりまして大好物でした。 全然分からなかった! でもほんタメの動画は絶対に読了してから見たほうが良いです。わりとネタバレっぽいです。でも最後に編集の方がビックリすることを話しているので読み終わったら見て欲しいです。

    1
    投稿日: 2025.06.24
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    論理だけでたどり着く真実 科学の力に頼らず、ただ思考だけで謎を解く 静かな熱を秘めたクラシック・ミステリーに心をつかまれました

    0
    投稿日: 2025.06.22
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    フランス革命の時期、とあるヨーロッパの王国で起きた「三つ子事件」。 吟遊詩人が訪れた「四つ首城」で何者かに射殺された。 容疑者は城主であり、城の改修を任されていた三つ子の兄弟。 事件捜査の科学技術が未発達な中世の時代にいかにして犯人と事件の真相を突き止めたのか、その経緯を三兄弟の友人が記録した手記で辿るミステリー。 事件が起きるまでが長く感じられ、自分は世界史にも疎いのでしばらくは読みにくさがあった。 読み進めていくと展開は二転三転しその度に展開のスピードも増していって、まだひっくり返されるんだというワクワクを最後まで感じながら読み終えた。 事件の背景には革命時期のヨーロッパの社会情勢や制度も大きく絡んでいたように感じ、この舞台設定である意味がしっかり伝わってきたのも良かった。 今後も様々な時代や海外の国が舞台のミステリーを読んでいきたいと思った。

    16
    投稿日: 2025.06.21
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    フランス革命時期のヨーロッパを舞台にした小説で、革命や戦争が起こる血なまぐさい時代だけど、民衆が比較的豊かな領地が舞台で、伯爵の税の取り立てもゆるやかなので、中世暗黒時代的な暗さは全く無く、おだやかに読みすすめられた。伯爵を始め貴族が偉ぶっておらず、ならず者までもなんとなく優しくて理性的という牧歌的な国なので、後半に戦争が始まるまでは殺人事件以外そんなに血生臭くない印象だった。さらに書き手は貴族の子息である主人公の一人称で、ですます調の品のある文章になっていて、ヨーロッパ文学の堅苦しいところがなくて読みやすい小説だった。 殺人の謎解きも、科学捜査のない時代なのであまり凝ったトリックはなく、一見サクサクと進んでいくように読めるけど、多重推理になっていてどんどん新しい推理が出てくるので、最後の1ページまで気が抜けなくて面白かった。 官能小説大好きな子爵婦人に細かくその小説の内容について聞き取りをするところや、伯爵がいきなり忍者的な動きを見せたりするようなお遊びの場面が面白かった。

    0
    投稿日: 2025.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・面白かった!ミステリという謎とかそういったことより作者の文章が好きかもしれない。明瞭でわかりやすく感じた。 ・三つ子の謎については最初は伯爵かと思ってたけど、そうなると会った瞬間にわかるよねと諦めた。当たらずとも遠からずだったか。 ・そうなると最初の四つの棺は誰のものになるのだろう?もしかしてクロなのか?そうだとするならば誰が収めてくれたのだろう。 ・D伯爵のキャラクターがとても好き。このかたのミステリじゃなくてもいいからサイドストーリーが読みたい。 ・フランス革命の戦況がミステリに絡んでくるのも面白い。

    1
    投稿日: 2025.06.15
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    DNA鑑定のできないフランス革命の時代、真相にどうやって辿り着くのか? 時代の濁流に飲み込まれる登場人物たちと一緒に、ストーリーの荒波に飲み込まれながら読了。 よかった、おもしろかった!

    0
    投稿日: 2025.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    フランス革命後あたり時期。継水半島が舞台 吟遊詩人が殺される 容疑者は三つ子。目撃証言は当てにならない。 2段構え、三段構えのオチ 面白かったけれど、釈然としない部分も 話が複雑すぎるのかな? 特に墓を掘り起こした辺りから ラストの「書き置き」の謎も含めややこしい (行)

    0
    投稿日: 2025.05.24
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    事件以上に幾重にも秘密が隠されていてそれが明かされていく展開が面白かった。事件に関しては、論理には納得したが衝撃とまではいかなかったため★3にした。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まさかまさかのどんでん返し。返されたなと思ったらまた返されて、しかしそれは真実ではない。真実は一体。 自分の中の真実は一つだとしても、それは物事の本当の姿のかということを考えさせられるミステリー小説。 伯爵と三つの棺の伯爵は初めはD伯爵だと思っていたけれどこれはたぶんクロのことなのだろう。三つ子とクロの4人の関係。一度読むだけではもったいない。2度目に読む時また新たな真実に辿り着けるかもしれないと思うとワクワクが止まらない。

    0
    投稿日: 2025.04.30
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    25/04/2?読了 ひっくり返し方はとてもよかったけど、少し間延びしてたかな…好みでないだけかな?

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    フランス革命時代のヨーロッパの小国で起こった殺人事件の犯人が三つ子で……という心踊る展開。探偵が制度として確立してる世界観も好き。時代ミステリで時代を活かしてるの、やっぱり良いよね。

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    最近ミステリに苦手意識を持ってしまっているけど、この作品はミステリと知らずに読み始め、世界観と登場人物が好きで最後まで楽しく読むことができた。 フランス革命と同時代、中欧で起きた事件。平民、中流階級、上流階級と厳格な身分格差があり、その中での生き方の葛藤も描かれている。 寛大でおちゃめなD伯爵。崖の場面に胸が熱くなる。

    11
    投稿日: 2025.04.26
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    フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。 容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三兄弟。五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。 DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか? 最後の最後まで面白かったです!今年のマイベスト本が早くも決定してしまいました。

    5
    投稿日: 2025.04.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いやはや鮮やか。 「スイッチ」が正直うーんだったので、本作の評判が高いのは知っていたけど、半信半疑だったのだが、大変面白かった。 手記がもとになっているので、途中「信頼できない語り手」パターンかなという想像はつくものの、最後まで予想を上回る展開。 推理においては、他の仮説もきちんと検証され、納得のいくものになっている。 登場人物の数はまあまあ多い伯爵の愛されキャラも伝わってくるし、文体も読みやすく、久しぶりのミステリだったこともあり大満足。

    2
    投稿日: 2025.04.03
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    途中まで勝手に色々と予想して読み進めていたが最後まで読んで吃驚した あとは実話なのかなとか思いながら読んでいた

    0
    投稿日: 2025.03.30
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    三つ子の容疑者たちの中で犯人を見つけていく今作 大どんでん返しとまではいかない小どんでん返しが続いて、多重推理の雰囲気も少しあるかな? ただ、やはりインパクトの面では小出しにするタイプだと弱いなと感じた

    0
    投稿日: 2025.03.29
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     フランス革命の影響を受けつつある十八世紀のヨーロッパ小国で起きた殺人事件、容疑者の三つ子、生き生きとした登場人物達、DNA鑑定や指紋鑑定といった科学捜査が存在しない時代で純粋な論理のみでフーダニット、ホワイダニットを解明する推理劇など色々な魅力的な要素が満載の歴史×本格ミステリーで、この時代だからこそ成立するトリックと動機の作り込みが素晴らしかった。

    6
    投稿日: 2025.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    封建制度下の小国で起きた殺人事件。 三つ子が容疑者で真犯人はひとり。三つ子だから見分けがつかない… 決め手は?  事件は、疑心暗鬼がもたらした殺人で悲しい。そしてフランス革命の余波が及び、悲劇が起こる。 論理的な解決、親切な叙述。 なによりD伯爵が理想的な上司で為政者で、格好いい。探偵役のキレはないけれど、それを受け入れる度量もいい。

    10
    投稿日: 2025.03.06
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    フランス革命直後のヨーロッパの小国で、元吟遊詩人が射殺された。 容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三つ子の兄弟。 目撃者が五人いましたが、犯人を特定することはできませんでした。 なぜなら三兄弟は、外見がそっくりだったからです。 DNA鑑定も指紋鑑定も、科学的操作が存在しない時代に、どうやって犯人を特定させるのか。 犯人捜しのミステリではありますが、設定が特殊です。 そしてストーリーは二転三転していき、最後の最後まで気が抜けません。 期待以上に面白かった!

    0
    投稿日: 2025.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    複雑な気持ちにさせる読了感と、ロジックで語られる事件のトリックが面白い一冊。 事件が中盤の終わりで解決し、その後、事件とはほぼ関係のない場所から始まった時代の流れに飲み込まれていく様を読んでいると、「人の生き死にが関わる事件さえ時代の前では石ころみたいなもんだな」って気持ちにさせられる。この物悲しさを最後まで心に抱えてしまっていたので、なんとも言えない複雑な気持ちで読み終わったけど面白かった。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ほんタメから知り手に取った 導入は盛り上がらないけど、読み終わると全て大事であることがわかる 盛り上がってきてからテンポよく進みとても面白い 最後まで取りこぼしなく、無駄なく、全てがつながる これって本当にフィクションなのか 当時は似たようなことがあってもおかしくなかったんじゃないか そんな風にすら感じてしまう

    0
    投稿日: 2025.02.12
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    半日で読了。すっごく読みやすい! 誰が犯人か分かった後も分量的にまだ秘密があるな、ワクワク♥ 登場人物がみんないい人、そして切ない… 動機も大事なミステリーの要素だとおもうので好きなタイプの本でした

    0
    投稿日: 2025.02.10
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    2025年1月読了。  フランス革命の時代、架空の地を舞台とした歴史ミステリー。四つ首城を訪れた吟遊詩人が衆目のもとで殺害された。その場に居た者たちは犯人の姿を目撃しているにもかかわらず、犯人を特定できない。その犯人は三つ子のうちの誰かだからだ。科学捜査のない時代、探偵役を買って出た伯爵は推理によって犯人を指摘しようと奔走する。  時代性を意識した描写が丁寧にされ、世界観に溶け込みやすいような工夫がされているのが嬉しい。当時の服装や銃器が写真付きで解説されているのも面白い演出だ。そして、事件の展開が混み合っていて面白い。捜査をしながらも別の事件が発生し、あちこちを動き回って推理が展開する。そしてなんといっても最後に明かされる真実がとても印象深い。時代に翻弄された人々の悲しみが漂うラストに胸を打たれる。

    0
    投稿日: 2025.02.10
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    あの時代であったからこその悲劇。最後の解き明かされた真実は驚愕だった。200年以上も前の外国の話だけれど、現代に通じる問題提起もあり、面白いミステリーでした。

    8
    投稿日: 2025.01.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めて読む作者だったが、タイトルが、気に入った。途中、まだるっこしい書き方だなぁと感じたが、最後まで読んでよかった。面白かった。種明かしが何重にもなっていて、もう一回読んだ方がいいのかもと思ってしまった。 三つ子なの?4つ子なの?最後までわからないところがよかった。ミステリーを読み慣れている人ならわかったのかな。 貴族たちのいる王政からフランス革命をはさんで、平民たちが政治を司る平等な社会へ。それでも、欧州は元々の資産を多く持つ貴族たちがいまだに裕福だとか。 人間の価値は同じだというが、貧富の差は教育にも影響する。三つ子達が、努力して獲得した四つ首城を守るために、それぞれが出来ることをしたのだと思う。書き手であるクロの、死後の世界でこそ本音で話せる、というのはなんだか悲しいな。 勉強出来ることが幸せ、の言葉はいまも昔も重い。先があるから学ばせるとか、シビアだなぁ。 ナポレオンがロシア遠征のため集めた人の選定基準は本当なのかな。だとしたら、ナポレオンも優秀だったな。まぁ、軍隊なら当たり前か。 うまく、本当の歴史が絡んだミステリー、面白かった。

    15
    投稿日: 2025.01.13
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    新年1発目にふさわしいサービス精神あふれる作品でした。 事件とは直接関係ないところですが、「未来があるからこそ、それに備えて勉強させてもらえるんだ」という趣旨の言葉があり、確かにその日をやり過ごすだけの一生では何か勉強する・させる動機は生まれないよな、じゃあ大人としてこれからの学びとは……と少し立ち止まって考えました。 その点も年始に読めて良かったなと思います。 フランス革命期ヨーロッパが舞台とはいえ、文体は堅苦しくなく素直に読めました。 ただ、若干ですが言い回しに現代日本寄り(「生暖かい視線」など)の部分があり、一瞬雰囲気が崩れるのが惜しいです。

    0
    投稿日: 2025.01.03
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    今年の一冊目 非常におもしろかった いわゆる多重解決もの? 途中であからさまに怪しい一文があって読みながら思わず傍線引いてしまった あと近世ヨーロッパの人が指でバツ印作るジェスチャーしないだろうってw

    0
    投稿日: 2025.01.02
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    時は18世紀末フランス革命の頃、欧州の小国で貴族として育ったクロは、三つ子の兄弟と出会い友人となる。やがてクロは官僚となりD伯爵の政務書紀を務め、三兄弟もクロの伝手でD伯爵の所有する荒れ城「四つ首城」の改修に携わることとなった。やがて「四つ首城」で殺人事件が起きる。殺されたのは三つ子の父親•アダロ。目撃状況と父親とのただならぬ関係性から、三つ子の兄弟が容疑者として疑われるが… 淡々と殺人事件が起きて、「公偵」と呼ばれる探偵によって淡々と捜査が進み、物語の中盤過ぎたあたりで早々と事件の真相が明らかになる展開。えっ!いくらなんでも時期早尚では?と思いきや…からのひねりツイストうっちゃり劇は予測不能だった。なるほど、この地域•この時代を舞台に選んだのはそういうことか。ガッテン。 とはいえ、人間関係がややこしかったり、某人物のとっさの行動に無理があったりするので、膝を打つようなカタルシスは得られずじまい。読み終えて初めて頷けるタイトルと表紙絵は上手い。 本書が初読の作家•潮谷験。本書はあまりハマらなかったけど、一作毎に趣向を様変わりさせる作家さんのようなので、他作品にも手を伸ばしてみようかな。 週刊文春ミステリーベスト10 18位 このミステリーがすごい! 5位 本格ミステリ・ベスト10 4位 SRの会ミステリーベスト10 8位 ミステリが読みたい! 6位 リアルサウンド認定国内ミステリーベスト10 2位

    21
    投稿日: 2024.12.20
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    正直文体が好みでなく、加えて盛り上がりに欠ける序盤で読むのがしんどかったものの、中盤からは多重解決による目まぐるしい展開で惹き付けられました。18世紀ヨーロッパを舞台にした歴史ミステリーの必然性は大いにありますし、最後に驚きの展開も用意されていて、ミステリーとしては素晴らしい出来ばえなのではないかと感じました。

    2
    投稿日: 2024.12.20
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     本作はフランス革命により、革命の嵐が吹き荒れる時代、継水半島にある架空の小国を舞台にした本格ミステリです。  ツイーゴー家の令嬢と軽薄な吟遊詩人の間に、醜聞とともに生まれ、爵位を継ぐこともなかった三つ子の私生児は、城の所有を望み、古城の改修に尽力し、ついに念願を果たすことになる。D伯爵のもとで、政務書記官として働いていた「私」は、三つ子の三兄弟と友情を築いていくが、吟遊詩人だった父親が故郷に帰還とともに悲劇が起こる……というのが物語の導入。 〈探偵〉が犯人を指摘してからが物語の本番とでも言うかのように、展開は二転三転して、最後の最後まで油断することのできない仕掛けが用意されています。激動の時代を経て、明かされる真相にはミステリでしか味わえない感動があり、哀しみとともに深い余韻を残します。

    2
    投稿日: 2024.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中世ヨーロッパのお話。 とある城で吟遊詩人が射殺される。犯人は目撃されたものの、三つ子であったため特定ができず。犯人を見つけるため奔走する伯爵と語り手である書記官クロ。そして被害者が書き残した手記から三つ子にはもう一人兄弟がいて実は四つ子であったことが明かされ・・・ いや面白かったです。現代だったらDNA鑑定で一発なんでしょうけどそこは中世。推理でどうにかやっていかないといけない。探偵役である首席公偵が鮮やかに解決・・・したかに思えたが・・のラストの真相。名探偵的ポジションの首席公偵が存命していたらすべて明らかになっていたんだろうか?いや少なくとも彼が捜査に携わった時点でクロのことを見抜いていた描写はなかったけど・・・とかいろいろ考えてしまう。 不名誉なことかもなので伯爵の名前は記さないということだったからなにかしらの大きな失敗でもと思ってましたが、伯爵は最期までかっこよかったです。でもなにが不名誉だったんだろう?

    2
    投稿日: 2024.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白くなるのか?という出だし。色んな推理がされていくし、謎も解ける…んだけど?! こうなんじゃないの?じゃあこうなんでしょ?みたいな引き出しを片っ端から開けていく感じ。 てことで、数十年にわたる大どんでん返しをお楽しみあれ!な構成だった。

    0
    投稿日: 2024.12.04
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    事件が起こるのだけど、犯人が三つ子でなかなか特定できない。犯人は… 読み始めは、シェイクスピアの戯曲を想像してしまい、読めるかなと思いましたが、読み進めるうちに何度か吹き出しそうになってしまうくらい私にはユーモアさも感じるもので…、物語も二転三転… 楽しめました!

    10
    投稿日: 2024.12.01
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    ミステリーの王道な感じだが、 時代設定がフランス革命頃になっていて、世界史にうといので、なかなか世界観に入り込めなかった。

    5
    投稿日: 2024.11.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    伯爵と三つの棺 潮谷 験 フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三兄弟。五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか? 目撃者は5人!しかしながら相手は三つ子!三人は共に離れの小屋で睡眠薬によって眠らされていた。誰かが嘘をついているのか?あるいは3人共犯か? フランス革命下激動の時代背景の中化学的検知が無い中どの様に犯人を特定するのか?アイデア的には非常に面白く、しかも道中2点3点する物語、これでもかとひっくり返ったラストにダメ押しのどんでん返し・・・ なのですが如何せん歴史ミステリーの様相が強く正直、時代背景的な描写はそれほど必要なかったかなと思っています。そんなに詳しく書かなくてもストーリー的に問題ないかと・・・ 目撃者は5人もいる、しかし犯人は容姿が全く同じの三つ子!これ一本で十分面白いと思うのです。複雑な時代背景が読むのを煩雑化させてしまっています。 後1人目〇ぬまで長い(笑)とは言え次々明らかになっていく真実と新たな謎、増えて行く容疑者、ラスト数ページで全ての真実が明らかになる様は十分面白かったです。 題名の伯爵と棺・・そんなに関係なくない(笑) 注)この文章の批判的な内容の箇所は私の三つ子の一人が書いているので苦情はそちらの方へ一報下さい

    25
    投稿日: 2024.11.18
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    設定に対して意外な程に読みやすい。それでいてミステリとしての読み応えもある。面白かった! 求めていたものがこないまま終章かと思いきや……そうでなくっちゃ!

    7
    投稿日: 2024.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    伯爵書記官の視点で綴られる、フランス革命期のあるヨーロッパの国のお話 身分制度についても考えさせられつつ、殺人を追うミステリ 伯爵がとてもまっすぐ爽やかでかっこよくてニコニコしてしまった

    2
    投稿日: 2024.11.05
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    舞台は18世紀フランス革命の頃。うわ、世界史の知識0だわい!と敬遠するなかれ。非常に読みやすい最新科学技術なしの王道ミステリー。何回ひっくり返すの!? と吃驚するので期待しても良いかも知れない。大きな感動はないけどジワジワと余韻の残る部分あり。

    2
    投稿日: 2024.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    語り調で紡がれる物語は、まるでお伽話を連想させます。(実際、物語の舞台はフランス革命期) そのため強い没入感を味わうことができるはず、、、というのは、自分の都合で細切れでしか読めなかったので、その辺が少し後悔しています。 三兄弟の出自にまつわるあれこれや、誰がどういう理由でアダロを殺したのか、散りばめられた謎の多くは手記によって明らかになっていきますが、この手記もなかなか厄介だったりします笑 最後、すべての謎が明らかになったときは、じわっと切なさを感じました。

    3
    投稿日: 2024.10.26
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    フランス革命の時代、中欧継水半島を舞台に貴族の娘の私生児の三つ子が成り上がるためにせざるを得なかった犯罪の行方。下流貴族の次男の私視点で進む物語はその謎解きと背景動機の解明の面白さと三つ子や伯爵との友情など人物の魅力で最後まで一気読み。

    2
    投稿日: 2024.10.22
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    今までの潮谷作品とは一味違う! 嫌な意味じゃなくて、癖がなくて読みやすいけど重厚 歴史物、しかも舞台が海外か〜と思って身構えたけど、するする読めた 物語は最後まで二転三転して目が離せないし、登場人物達もみんな魅力的 読み終えると、帯の「人の業の悲しみ」という一文がいっそう胸にくる

    4
    投稿日: 2024.10.18
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    中世北欧の小国で起きた殺人事件、推理は科学的根拠に基づいたものでなくても、ミステリアスな展開と当時の貴族社会の暗部に振り回された容疑者達の出自に関わるどんでん返しの連続、フランス革命の余波も絡めて物語を深く掘り下げたものにしている

    1
    投稿日: 2024.10.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    警察機構がまだない1790年代あたりのお話。 伯爵の政務書記の回顧録が現代で見つかった体で、回顧録を読む形で物語が進む。 全八章仕立ての回顧録が発見された時に一緒にあった二通の手紙が補足文献として添付されるラストが終章で解決したと思わせて、さらに真相に迫っている作りになっており、にくい演出となっている。 またクレジットをあえて最後に持ってくることで、作中の当時の服装の写真や地図のラフといった細部まで作者が手掛けている点も驚かされる。 (YouTubeチャンネル「ほんタメ」にて担当編集者様が発言)

    1
    投稿日: 2024.10.11
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    #読書記録 #伯爵と三つの棺 18世紀のヨーロッパを舞台にしたミステリ。 ひとりの中流階級貴族の回想手記の形式で、「三つ子事件」と呼ばれる殺人事件とその後の顛末が語られる。見えていることが必ずしも真実とは限らない、意外な結末だった。 #読書好きな人と繋がりたい #読了 #ミステリ

    5
    投稿日: 2024.10.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストーリーを楽しみたいのにオリジナルの国政や単位やらを把握しなければならないというのが億劫でファンタジーものが苦手なので、冒頭数ページで「うわダルいなやめようかな…」と諦めかけたのだけど、諦めずに読み進めたらそこからスイスイ行った。 ミステリーものとして評価が高くて、「絶対に読んで!」との書評も見かけたので読んだのだけど、そんなに大絶賛されるほどの面白さは見いだせなかった。といっても批判ではなく、この先どうなるんだ!そうだったのか!と期待した気持ちが下回りも上回りもせず、「あ~なるほどね~ハイハイ~」というのが終始続いた感じ。 大きいネタ?トリック?のひとつが「四兄弟…」の時点で察せてしまうのが惜しかったな…。ある程度ミステリーを読んできた、どんでん返しとか好きな人はわりと簡単に気付いてしまうのでは?と思う…。そこにもうひとひねりあったらなあ。いや、良くも悪くもすべての手札を明かしたうえで挑んでいるともいえるので、とてもフェアで素直なんだろうな。 前述したように設定がややこしいのもあって分厚く思えたけど、無駄がなく、スムーズに展開するのでサクッと読める。読み応えはあって楽しめました。器用で力のありそうな作家なので他の作品にも期待。

    2
    投稿日: 2024.10.05
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    フランス革命時に北ヨーロッパで知り合いになった三つ子の兄弟の一人が事件を起こすのだが、誰が犯人なのか?そしてその動機は?を巡る推理小説である。 そもそも三つ子の一人が犯人という設定自体現実離れしていて、挫折すると思いきや。。 物語に深みがあり、ページをめくる手が止まらない、かつ最後までどんでん返しが止まらない、一流の娯楽作品である。

    1
    投稿日: 2024.10.05
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    初読の作家さん。フランス革命の頃の話。 ひねりがあって面白かったし、ん?って引っかかったところがしっかり真相に関わってるあたりが醍醐味あった。個人的には伯爵が良かった。性格が素直で気持ちがおおらかなのにやることが豪胆でいい人だった。 潮谷さん、他の本も読んでみたい

    2
    投稿日: 2024.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    え。これ、潮谷験の作品……? 毎回、潮谷作品を読むと、新鮮に驚く。よくこんなに毎度毎度ちがう設定(というかジャンル?)で書けるなぁ。 要するに「変わっている」としかいいようがないのだけど、潮谷作品の「変さ」は、特殊設定世界ミステリとは一線を画している。 前回読んだのは『時空犯』で、途中までガチのハードSFだと思っていた。が、がっつりミステリ、しかもフーダニットだった。 今回は、18世紀ヨーロッパにある、架空の小国の伯爵領。 あらすじにもしっかり書いてあるが、ここで殺人が起こる。しかも犯人は主要キャラの三つ子。目撃者が5人もいるのに(内1名は主人公・語り手)、三つ子のうち誰が犯人か分からない、という――、つまり、今回も、堂々真正面からのフーダニットでした。 潮谷作品って、どんなジャンルを描こうとも、必ずフーダニットミステリに帰結するらしい。こういう「変さ」は大歓迎・大好物です! 架空の小国、という以外は、リアリティ満載で、なぜこの時代なのか、ヨーロッパのこの場所なのか、ということもひじょうに説得力をもっている。 犯人捜しは、2/3くらいで決着してしまって、次のホワイダニット。さらにその奥の動機に迫るとき、地質学的・歴史的背景がみごとに生かされていて、感心した。 文化的にも、小ネタがおもしろい。18世紀貴族の領地に点在していた、逢引き小屋の使い方、とかw ミステリとしてのガジェットも大小大量に散りばめられているので、60%くらいで犯人が特定されても、いや、むしろその後のほうがさらにおもしろかった。 お気に入り作家のおひとりに追加。 著作、コンプリートしようっと♪ あと3冊!!

    3
    投稿日: 2024.09.25
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    フランス革命時代の世界観をどっぷり味わえました。地図や写真もあって読んでて楽しいです。昔ながらの本格ミステリーという感じ。表紙もめちゃめちゃかっこいいです。 ミステリーの割に登場人物はあまり多くなくて人物名迷子にならず、すっきりしてます。 伯爵も三兄弟もみんな好きだったので、幸せになって欲しかったなぁ…貴族と平民の格差がとても切なかったです。

    10
    投稿日: 2024.09.17
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    今までにない海外設定、しかも時代物。 それでもやっぱり潮谷験は面白かった。 DNA鑑定や指紋鑑定といった科学技術が存在しなくても、探偵の論理は納得のいくものだった。 犯人が明らかになっても、ずっと謎のもの、隠されているものがあって、たどり着いた真相に驚いた。 天才だ。

    14
    投稿日: 2024.09.16
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    初めて潮谷験さんの作品を読みました。 ラストの大どんでん返し、圧巻でした。 もう一作品読んでみたいです。

    1
    投稿日: 2024.09.08
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    タイトルの意味が最後に分かる物語。 推理的なミステリ要素よりも冒険譚のような印象だった。 伯爵の政務書記の手記という語り口調で物語が進んでいくので恐ろしげな様子はなく読者は一歩引いて全体を見られる。 タイトルにもある三つ子の三兄弟よりも聡明で優しく頼れるかつての主人であった伯爵の活躍が眩しかった。

    2
    投稿日: 2024.09.05
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    〈概要〉 舞台は、フランス革命期、 継水半島に位置する小国にある城、"四つ首城" そこで吟遊詩人の男が射殺される 犯人は目撃されており、 犯人逮捕はすぐ、と思われたが、、、 何と容疑者は、瓜二つ、いや瓜三つの三つ子! 当時は警察もいない、科学調査もできない、 それではどのようにして犯人を特定していくのか!? そして明かされていくある秘密とは… あなたは"注意深い読者"になれるだろうか? 〈個人的評価〉 ☆総合評価:83/100 ・総括的評価:43/50 ・項目別評価:40/50  ・ストーリー:8/10  ・構成:8/10  ・キャラクター:9/10  ・文体・表現:7/10  ・読了感:8/10 〈感想・批評〉  ほんタメで紹介されていたので、読んでみたけど、とても良かった!とても読みやすくて、話が二転三転していく様子に飽きずに集中して一気に読んでしまった。    海外ミステリーも歴史ミステリーも、ほとんど読んだことが無かったから、時代背景が新鮮だったし、(多分)海外ミステリーを意識している書き方も新鮮だった。    この時代背景だからこそ成り立つ動機やトリックは、読んでいて、普段と異なっていて面白かった。    ほんタメでもオチがすごいって言われてたから、意識しながら読んでみたけど、違和感を覚えつつも気づけなかった。゚(゚´Д`゚)゚。  最後は切なくなりました。  あと出てくるキャラクターの人物像が結構好き。特に伯爵がめっちゃ良かった(●´ω`●)  伯爵×クロを想像しちまったよ、ずりーよあの助けるシーン  

    2
    投稿日: 2024.09.04
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    感想 光が乱反射している。だから影もあちらこちらで踊っている。歴史の裏で蠢くのは市井の人々。ミステリーはより身近に。死はすぐ隣にいた。

    1
    投稿日: 2024.09.01
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    面白かった。タイトルから、おどろおどろしい話かと想像するも違った。 これまでの潮谷さんも好きだけれど、今作はクセがなく読みやすかった。 作中作の『ふしだらなアーデルハイド』が気になって困った。『最初は貞淑だったコーネリア』も読んでみたい。 最後まで楽しかった。

    16
    投稿日: 2024.09.01
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    フランス革命や封建制度崩壊など1790年代が舞台のミステリー小説です! 今までの潮谷験作品はクセが強く万人受けしにくい作品だったが、今作で評価は一変したし作者の代表作になるでしょう! ミステリーとしての出来もよく二転三転する展開に最後まで飽きさせない作者の力量に脱帽。 個人的には2024年度現時点では最高の一冊です。 より楽しんでもらうため内容には触れません。 まだ未読の方でミステリー好きは絶対読むべき作品だ!!

    18
    投稿日: 2024.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読む前は、歴史ミステリなのでその時代の歴史に詳しくないと設定や用語が少し難しいかな?と不安でしたが読み始めたら面白すぎて、そんなことは気にならなくなりました! 衝撃的なトリックももちろん面白かったですし、三兄弟とクロの友情もとても好きでした。 結末も真実も、それがどんなものでも彼らの友情は本物だっただろうし、友達が替えの偽物だろうがそんなの関係ないんだなって…すごく感動しました。

    1
    投稿日: 2024.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    王政最後の欧州某国を舞台としたミステリー小説。文体は読みやすく、ストーリー展開も受け入れやすい。犯人を想像しながら読んだら結果違ったものの、「その人が!?」となるような意外性はなく、さらに終章にてドンデン返しがあるかと思いきや「ほーう、なんかあるなと思ってたがやはりそれか」と、意外性というよりは腑に落ちると言った方が正しかろう。 なんだろうカタルシスを求めすぎたか…。推理小説のような書き出しで、はてどれほど凝った内容かと期待しすぎた感はある。推理小説でも探偵小説でもなくミステリーと思えばよかったか…。 畢竟、楽しく読めたとは思う。好きな人は好きだろう。 しかし、洒落た装丁ですなぁ。こういう表紙は好きである。

    2
    投稿日: 2024.08.22
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    またずいぶん違う時代設定…。今回ちょっと苦手な設定だったけれど伯爵が良い人だったのでなんとか読めた。

    1
    投稿日: 2024.08.21
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    タイトルからカーぽさを感じたので読んでみた。ロジックもしっかりした上質な歴史本格ミステリで面白かった。歴史に翻弄される兄弟の話も熱くて、ページをめくる手がとまらなかった。海外の小説が苦手でも楽しめたので、そこもよかった。

    3
    投稿日: 2024.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024年。メフィスト賞デビュー作家。それ読んでるのだが覚えてない(そんなときのためのBookLOG)、なんだが私酷評してるわw 18世紀、フランス革命勃発時~ナポレオン失脚までの多分スカンジナビア半島。D伯爵統治下で起きた殺人事件。科学捜査のない時代、どのように解決できたのか? と言われれば、、、、解決後に手記が出てくるのかなぁ・・・と('_') 概ね合ってるんだが('_') 語り手、D伯爵、探偵役、3兄弟、登場人物が生き生き。説明調ながら、竹を割ったような言動が出てきてわかりやすい。まあまあの真相。要注目かも(と言って忘れるかも)、コンスタントに書いてくれれば、きっと読む(かも)。 このミス2025 5位。

    2
    投稿日: 2024.08.14
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    ★5 貴族社会の濁流に揉まれた兄弟の運命… 謎解きと物語の調和に富む歴史ミステリ #伯爵と三つの棺 ■きっと読みたくなるレビュー ★5 この本はヤバい。 前々から気づいていたけどやっぱり天才ですね、潮谷験先生は天才。今まで読んだ作品のなかでもミステリーとしての完成度が高いと思うし、一番好きですね。無限の可能性を感じました。 まずシンプルに読み物として面白い。歴史小説なんだけど、固くないし読み味が軽いからどなたでも手に取れる。序盤から凝った人物設定ですぐに興味がわくし、現代では理解しづらい時代背景の説明も上手。物語が動く中盤から主要人物が躍動し始め、具体的な謎解きが始まってくる。これで解決と思いきや、さらに終盤からの怒涛の展開が待ち受ける。 なにより謎解きがすごく深いところに真相があって素晴らしかった。横展開がある多重解決ではなくて、縦に多重解決があって、その柱をくるくる回っている感じで展開されるんすよ。推理を読まされているのではなく、あくまで物語の結末を追う形で最後まで謎解きを読まされるんです。 かなり凝ってるにも関わらず長い話でもなく、ストーリーとのバランスが良い。フランス革命期時代の取材もできてるし、人生を丸ごと描いた心に刺さる物語にもなってる。こんな作品、他ではあまりないないすか。すげーよなぁ~ とまあ出来を褒めるのは置いといて、肝心の物語について。1700年代、継水半島と呼ばれる欧州でお話で、のちに城主となる三つ子兄弟が事件の容疑者となってしまう。捜査する探偵役は主席公偵たちで、その三つ子兄弟の友人だった書記官が手記を残す形で進行していく。 時代ならでは貴族社会で、主役とも言える三つ子たちが背負っている運命が読みどころですね。彼らだけではなく、他の貴族たちや庶民たちも同様。いかに生きるかではなく、いかに生き延びるかなんです。現代でも生まれた国や家庭によって不公平なこともありますが、過去にさかのぼるとつらい歴史ばかり。たった300年前のお話なんですが、人の運命とは恐ろしいです。 そして終盤、様々なひとたちの吐露がしたためられるんですが、熱いものがこみ上げてきましたね… 人が懸命生きる姿は、どんな行為だとしても光り輝いているものだと思いました。 ■ぜっさん推しポイント 世の中にある犯罪や戦争、客観的に見ると愚かな行動以外の何物でもありません。いったい何がそこまでさせるのか、一般的には理解できない。しかし凶行に及ぶからには、明確な理由があるんでしょう。 私は学生時代に少しいじめられた時期がありました。いじめた本人はほとんど覚えていないでしょう。しかし私は、相手の名前、やられた内容、場所や時間、その時の風景など今でもはっきりと覚えています。とは言え子どもの頃のお話です。人生経験を積まないと、この罪深さはわからないでしょうね。 多様性の時代と言われてますが、そんな単語がわざわざ流通しないような社会になってほしい。隣がどんな人でもいいじゃないか、ひとりひとりが幸せになれば、みんなが幸せになるんだから。

    104
    投稿日: 2024.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    フランス革命によって封建制度が崩壊しつつあるヨーロッパのとある小国での物語。 殺人犯が三つ子のうちに誰かだとして、DNA鑑定や指紋鑑定などの科学捜査がない時代の捜査として何ができるのか。 「探偵」が論理的推理のみで謎を解き明かしていく醍醐味。 貴族、爵位、城、一見きらびやかなその舞台背景こそが、元吟遊詩人殺人事件のキモとなる。 空想歴史推理小説とは言いえて妙。いろんな要素を堪能。 あと、全然関係ないけどこの表紙 ボヘミアンラプソディっぽいな。

    5
    投稿日: 2024.08.01
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    物語の地図を制作しました。 DNA鑑定がまだ行われていなかった時代の ヨーロッパのミステリー。 ミステリーなので当然殺人はおきるんだけど どこか美しさがあるのが良いですよね。

    3
    投稿日: 2024.06.22