
総合評価
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powered by ブクログジョン・ロールズ『正義論』の入門書。『正義論』のエッセンスを簡潔かつ的確にまとめており、非常に読みやすかった。 学びになった点を幾つか挙げるとすれば、 ・ロールズが論じる「正義」とは個人の判断基準ではなく、「社会正義」、社会を支える諸制度が正義に適っているか否かということ。 ・「公正としての正義」とは、正義の原理を導き出す手続き、方法が公正であるということ。 ・ロールズは「自尊心」を最も重要な価値の一つとして考えている。それは「自尊心」によって、人は自分自身の人生計画に遂行する価値があると信じ、かつそれを遂行する才能が自身に備わっていると信じることが出来るからであるということ。 などである。 また、著者の解釈通り、ロールズの思想には人々の平等を重視する考えと、個人の価値観や人生観を尊重する考えが絶妙のバランスで成り立っており、確かに社会の対立を乗り越えられるヒントがあると感じた。ロールズ思想を学ぶことで、安易な絶対平等主義(社会主義)にも自己責任論にも陥らない、バランスを取れた社会構築の方法を模索出来ると確信した。 この一冊で満足せず、よりロールズ思想を理解するために、巻末のブックガイドを参考に更に学んでいきたい。
6投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ別の本(倫理学入門)で出てきた「無知のヴェール」という概念が好きすぎて、書店でジョン・ロールズの名前が見えて即買い。平易な文章なおかげで政治哲学苦手な俺でも楽しく読めた。 あとがきにて著者の「学問への憧れとわくわく感を与えられているか」という文を見てなんか感動した。自分がなりたかった大人っぽいからかな。 社会正義を実現するにはどうすればよいかということをジョン・ロールズは考え、『正義論』に著した。その超入門書みたいな位置づけがこの本。社会が成り立つためには正義が必要であるがその絶対の正解のようなものはなかなか見つけられないだろう。そこで、「自分にとって」最善の社会ではないかもしれないが「誰にとっても」致命的でない社会を目指すのが、公正としての正義だと主張する。 公正としての正義は成り立ちと原理が大事で、その前者に関わるのが「無知のヴェール」である。「無知のヴェール」とは、自分が社会内でどのような立場に置かれているのか見えないと想定しようという思考実験で、その状態で社会制度を考えてみることがロールズの正義の成り立ちに必要なことである。こうした状況では、人は自分にとって都合のいいルールを求めることができなくなるため、ヴェールを外した時にいかなる立場にあっても、受け入れられるようなルールが選択されると考えられる。 「生まれも才能も人格も運だろ」という運過激派の自分にとっては、「無知のヴェール」は光り輝く概念だった。これを基に社会のことを考えたり、自分の生き方/人生哲学をブラッシュアップしていきたい。
3投稿日: 2025.04.11
powered by ブクログはじめに 1 正義とは何か 2 公正としての正義 3 正義の二原理 4 自尊の社会的基礎 読書案内 あとがき https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000389161
0投稿日: 2025.01.16
powered by ブクログ戸谷さんの本で引用していたジョンロールズについて概説書を探していたところこの新書にたどり着いた。門外漢な私でもなんとか読み通すことができた。各章の始まりで簡単なサマリーがついていたのが読みやすかった。
1投稿日: 2025.01.14
powered by ブクログ(2024/10/10 2h) ジョン・ロールズ『正義論』の概要をまとめ、正義について論じる第一歩を踏み出すための本です。 「無知のヴェール」 「正義の二原理」 「社会的基本財」 『正義論』自体、哲学の本として扱われるものの中では比較的平易な言葉で書かれているもので、前提知識をあまり必要としないようです。 そのため、直に当たっても理解できない内容ではないのかもしれません。 しかし、800 ページって少し圧倒される分量ではあります。内容を新書にまとめた本書はページ数の課題を解決してくれます。 「正義」について議論する上で共通言語を手軽に拾って広める上でも、優れた1冊だと思います。
6投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログ初心者向けに分かりやすい一冊だ。 「正義の二原理」を中心に丁寧な記述が、素人の自分にも助かる。ロールズの平等主義リベラリズムはもっと注目されていい。あとは具体的施作が問題なんだけど。 さて、中公新書の『ジョン・ロールズ』も読まなくちゃね
1投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログ無知のヴェールを仮定して、万人が自らの状況に盲目としたなら、どのような社会契約を選びうるか。それが社会が達成すべき正義である、とする考え方は、著者の語るようにあるべき社会の議論の土台として確かに最適であろう。 問題は、何が平等であるか、の合意が容易でない点に有るのだろう。もしかすると、ほとんどの人は正義よりも善を(半ば無意識も含め)優先するためかも知れない。ロールズが語るように、本来は善を追求するための場である社会を正義によって整え、その中で正義の範疇においてそれぞれの善を追い求めるべきなのだろう。だが、往々にして人は何が善いか、もっと言えば自分にとって単に心地よいと感じることを優先させる。それが、対立の解けない一つの要因かもしれない。 ちなみに本書を読んでいて思うのは、justice を「正義」と訳すのはことによると誤解を生むのではないかということだ。どうも「義」という言葉にはすでにして善悪の判断が入ってしまうように感じる。justice とは、本来、各々の価値をそれに相応しいところへ公正に分ける、ということであり、善悪とはまた異なるものであるはず。もっとも、何を善きもの、価値あるものとし、それに誰が値すると考えるか、それは善悪の判断と密接に関与してくるわけだが、それにしても正義という訳は善きものという価値判断が前面に出すぎているのでは。公正、で置き換えて考えるのも手かと感じた。
3投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ正義とは利益と負担の割当てが道徳的に適切な方法でなされること。人びとがこれについて異なる意見をもたながらも、なお正義が成立するとすればどのようなものであるのかを探究したのがロールズ。本書はロールズ正義論(「公正としての正義」論)の中心概念である「正義の二原理」(自由と平等の優先関係)とそれが導出される装置(原初状態、無知のヴェール)、自由な社会に必要とされる条件(自尊心の社会的基礎)についてコンパクトにまとめられている。
0投稿日: 2024.05.24
powered by ブクログ“自尊心を欠いている人は、たとえ自由や権利や機会を与えられていても、それを利用するということができない。自尊心を獲得するために、人は他者の助けを必要とする。”
3投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログ多様性が叫ばれる今、 本当に認め合える社会を目指すために 本来の社会正義とは どういうものなのだろう という基礎的な考えに 立ち戻るためには とてもオススメの書籍だと思います。
0投稿日: 2024.05.03
