この作家のマスターキートンといい，知識の豊富さには感嘆させられる。 けど、なんとなくシドニーシェルダンっぽいというか…漫画や脚本家っぽい細切れ感があって、あまりのめりこめなかった。 猿の惑星のくだりや横浜の成り立ちなんかは、とても興味深かった。

2024.11　途中で筋はこんな風かなと感じてほぼその通りでした。でも読ませる筆力とストーリはさすが。面白かった。シリーズものにならないかな。

神奈川県警捜査第一課の桃井小百合は、突然県警本部に呼び出され、迷宮入り事件を専門にする特命中隊の赤堂栄一郎警部補と組むように言われる。 神の手と呼ばれ検挙率も群を抜いていた赤堂だが、汚職の疑いもあり監察の対象でもあり、いわゆる見張り役というかたちだ。 2人が身元不明遺体の発見現場に向かった先で、複数の遺体が埋められているのを発見する。 やがて、戦後から続く人狩り集団の存在に辿り着く。 赤堂の過去も気になりながら並行して事件は、警察トップの暗部にまで…。 警察お決まりのような「調べたが事件性はなかった…」 総理に近い人間の起こした准強制性交等事案でも、議員の妻にかけられた殺人容疑でも、警察の上層部はたしかにこの言葉をつかい、事件をうやむやにする。 この一文に現実⁉︎のことなのかと勘繰ってしまった。 神隠し事件の真相が人狩りと繋がり、闇の中で殺戮が行われていたという事実にたどり着いたとき…。 赤堂と桃井の相性もいいので、このコンビで続編も期待したい。

刑事ものが好きでこの本を発見！ 森林で身元不明の遺体が発見され、そこから関連する事件とつながっていくのだが… 戦後のGHQに関わる話あたりから、ちょっとおいていかれた気分になりまして、、、 刑事さんの激務っぷりとか、悪を成敗する謎の集団とか、そこは、ガツガツ読み進められました。 次作に期待です！

身元不明の遺体が発見された事件の捜査からいきなり外された桃井。彼女が命じられた任務は、汚職の疑いのある赤堂警部補と組み、迷宮入り事件の捜査をしながら赤堂の動向を探るというものだった。その捜査の最中、複数の遺体が埋められているのが発見され、事件は過去から連綿と続く恐るべき「人狩り」の存在へと繋がっていく。スリリングな展開のミステリです。 タイトルから、そして冒頭から「人狩り」の存在は明かされているものの。そのルーツが徐々に明かされるにつれ、どんどん恐ろしさが増してきます。「正義」と思ってやっているにせよ、ただ快楽のためにやっているにせよ、許されることではありません。一方で復讐のためにとんでもなく残虐な殺人に手を染めた黒川が、自分の罪を自覚している分至極まっとうな人間に思えました。彼のやったことは、心情としては許せないこともないんだよなあ。もちろん罪ではあるけれど。 そして赤堂のミステリアスさも魅力です。警察としての道を踏み外してはいるけれど、人間としてはそうではないし。悪ではあっても悪に対決するための覚悟だと思えば、カッコよいです。警察内部に巣食う悪が誰なのか、という部分も謎として魅力的でした。誰も彼も怪しいんだよな……。

悪いやつが、まだ下っ端で兵隊のように個性がなくて、これからほんま悪いやつ突き止めていくのかな。 もっと気分悪くなるくらい悪いやつでてきて欲しかった。

何体かの他殺死体が掘り起こされる所から物語は始まる。内容は横浜を舞台にする、闇の秘密結社と、殺人犯を一定期間匿う謎のキンブルホテルの話。途中、GHQやキャノン機関などなど話は膨らんで行き、どこに着地するのか不安だったが、まあまあ都合良く終わり、しかも次回の予告まで付いている。

こういう都市伝説的な秘密結社というか、裏組織みたいな話は好物です 桃井のお父さんの話もあるし、続編を期待します

肝心の狩猟の場面がほとんどなく 謎のサークルとやらが どれほど無惨で恐ろしく 異常なものなのか切迫した感じが あまり伝わってこなかった。 ミステリーという 型にこだわりすぎたのか 戦後日本のGHQだとか それに関わり合う国家組織だとか 辻褄合わせと理屈づけに 終始していて…ずっと焦ったかった。 組織の闇ではなく それを作り出した人間の心の奥底を もっと見てみたかった。