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総合評価

9件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    匿名の歌手Fを応援するOLと、そのFとを交互に描いていくが、出待ちしていざ出会ったときにかつていじめた同級生がそのFだったという、心に傷を持って生きてきた二人が生きることに自信を持っていく、そんな作品。悪くはないがやや軽いか。

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    投稿日: 2025.09.27
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    ビルの屋上から飛び降りて 命を絶とうとするシーンから始まって 街頭ビジョンから流れてきた歌声に救われる。 ここを読んでたら 真っ先に自分のどん底を思い出して #sekainoowari の曲が頭に浮かんだ。 音楽は娯楽という意見もあるけど 中には人生を救われた人もいると思う。 無意識のうちに 自分の経験に重ねながら読んでて 苦しくなりながらも 共感できることばかりだった。 覆面アーティストと匿名のSNSで呟くという 方法は違うけど身元を隠している2人。 身元を隠しているからこそ本音を言えたり 過去に引きずられずに息がしやすくなるって 分かるような気もするけど SNSが普及する事で孤独になることもある。 現代の文化とかを忠実に描かれてて SNSとの付き合い方を考えさせられた。 SNSが当たり前になっているからこそ 現代の人に読んで欲しいと思った。

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    投稿日: 2024.11.30
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    2人の登場人物からの目線で物語が進む。 読みづらいわけでないが文章の書き方は稚拙である。 途中からFの正体も何となく想像がつくし Fになるべくしてなった理由、最後の回収も浅く感じてしまった。 過去の古傷の中で人は成長するということなのだろうか。

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    投稿日: 2024.10.27
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    人は皆、少し汚くて、その汚さと醜さが人間味と言われるものなのだろうか。ぶんちゃんが書いた小説感がじわじわ感じられてセンスを感じた。同時に私はぶんちゃんの紡ぎ出す言葉と少し腹黒と言われる観点から引き出される考えが共感を持てるとともにそのセンスが好きだ。

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    投稿日: 2024.07.15
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    若い世代の作家さんを読んでみようと、内容はまったくわからないまま手に取ってみましたが、読みやすく面白かった……というか、苦しい小説でした。 文量はさほどあるわけじゃないんですけど、いじめの被害者の思い、そして中心ではないけれど加担して加害者側になった者の思い、毒親と呼ばれてしまいそうな親子関係までも、繊細に描かれてるんですよね。それが読んでてとても苦しかったし、そして私が若い世代だった頃に読んだ小説や、過去に読んできた古典的な文学らがいくつも頭をよぎった。結局、いくら時代は変わっても、根本的なところでは普遍的なテーマなんだなあと。人は繰り返すんだなあと、やけにしんみりと思ってしまった。 Fという覆面の歌い手さんは、Adoやyamaが浮かんだんだけど、歌声はUruみたいな優しく包み込むような、けど悲しい感じなのかなぁと、勝手にイメージして読んでた。

    1
    投稿日: 2024.04.19
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    思っていたより衝撃を受けた。心の拠り所を求め、失い…弱い自分を受け入れ…心の葛藤に色々と考えされられた…

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    投稿日: 2024.03.17
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    自分と向き合える勇気はありますか? そんなメッセージ性を感じる作品でした。 YouTuber「ぶんけい」さんこと、柿原朋哉さんデビュー作『匿名』の概要と感想になります。 「あと一歩のところまで来た。」の一文から始まる本作は、本当の自分と向き合えないまま周囲の同調圧力に息苦しさを感じ続ける女性と、過去の自分から生まれ変わろうと歌手を目指す女性の視点が交互に描かれる作品になります。 対照的な二人が「歌」によって過去と未来に向き合っていく姿は、SNSが日常に溶け込んだ現代的なリアリティを感じさせる作品でした。前向きな終わり方であったものの、どこか物足りなさを感じる読後でしたが今後の作家としてのご活躍に期待したいです。

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    投稿日: 2024.02.15
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    あなたの居場所はいい居場所ですかと問いをかけられる本だと思った. その居場所が悪くても良くても今後良くなるかもしれないし悪くなるかもしれない。 また人のせいにすることは良くないとも書かれていた。

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    投稿日: 2024.01.10
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    Amazonの紹介より 秘密は、あたしを自由にしてくれる。 超人気YouTuber・ぶんけいが匿名時代の若者を描く、渾身の初小説! 覆面アーティストとして活躍するFと、ファンアカウントでFの正体を追う友香―― 渋谷の屋上で命を絶とうとしていた越智友香を救ったのは、Fの歌声だった。Fへの思いが生きる原動力となった友香だったが、彼女は覆面アーティストだった。 Fを追い続けた友香は、衝撃の事実を知ることになる。 ぶんけいさんという方を初めて知ったのですが、普通に楽しめました。FってもしかしてAdoさん?と勝手に想像しながら読んでいました。他にもyamaさんという方もいて、やっぱり実在の人を想像する人がいるんだと勝手に共感してしまいました。 覆面歌手とその歌手に救われた女性。最初は歌手とそのファンの関係性だったのですが、2人の内面を深掘りすることで、徐々にその関係性が変化していきます。 いじめといったワードが登場するので、「もしかして・・」といった展開はなんとなくわかっていくのですが、改めてわかると衝撃がありました。 比較的ページが少ないため、コンパクトにギュッと凝縮された内容の印象でした。 そのためか、時間の流れが速すぎる印象でした。シーンが変わるごとに、もう時間が変わったといった場面がちょこちょこあって、もう少しゆったり浸ってもよかったのかなと思いました。 友香の視点とFの視点が交互に登場し、それぞれの心理描写を楽しむことができます。心苦しい場面はありましたが、2人の視点がどのように交わっていくのか?読み応えがありました。 許されない出来事によって、翻弄される2人。それを糧にどう人生に響いていくのか?前へ進まないといけないなと感じました。 しかし、現実はそう上手くいきません。 小説内では、覆面歌手として出たり、X(旧Twitter)のアカウントとしてなど、「仮面」をすることで、自分を出していきます。 ただ、本音を曝ける世の中、これも自分なのか?しみじみ考えてしまいました。 本音と建前。どれが本当の自分なのか?深掘りすると、キリがないですが、新しい「自分」として前へ突き進むことも一つの方法かなと思いました。 「秘密はあたしを自由にしてくれる」本の帯で紹介されていましたが、読了後に読むと、深いなあとしみじみ思いました。

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    投稿日: 2023.12.25