Reader Store
愛のようだ
愛のようだ
長嶋有/中央公論新社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

7件)
3.3
0
1
2
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    長嶋有さん、好きだー。 車で移動する主人公たちの、連作ロードノベル。 乗り合うメンバーは少しずつ入れ替わり、目的地も変わり、みんなの人生がなんとなく動いていく(車にいっしょに乗るって、独特の距離感だよね)。 「男の子」の好きな漫画、歌がたくさん出てくる。 この小説でも殺し文句がいくつも登場するが、いちばんぐっときたのが、 「男の歌を口ずさむこと以上に、好きな車がある女は皆、素敵だ」 というくだり。 『猛スピードで母は』もそうだったけど、わたしは長嶋さんの女性への目線が好きだ。過重な評価ではないけれどちょっぴり背筋を伸ばさせられる、こうでありたいというかたちを、浮き彫りにしてくれる感じの。 個人的なできごとにより、長嶋さんの本をある時から読めなくなった。でも、このまま遠ざかるのは寂しすぎる、と頑張って読み通した。克服した。

    0
    投稿日: 2025.01.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物の個性が掴めず、 (かつそこそこ登場人物も多い) に、なんだか混乱したが さくさく読めた。 琴美との関係にどうなるかと思ったが、 琴美をベースに話が進むわけではないし、 琴美以外との時間もたくさんかかれてるから、 そうか、こういうラストか、やっぱり琴美が出てきて終わるのかと、変な感想を抱いた。 終始、車の中の会話いうのがおもしろかったし、 サブカルがたくさん出てきておもしろかった。 もう少し私がカルチャーや車に詳しければもっと楽しめたかも、、、 新しい感覚の読了感。

    0
    投稿日: 2023.07.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めて読む作家さん。 車と音楽の本だった。マンガもたくさん出てきたが、分からなかった。音楽は聴いてみようと思う。 ドライブ中の会話がおもしろくて、みんなすごく楽しそうで、すてきだった。 おもしろい、他の作品も読みたい。

    3
    投稿日: 2020.06.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「泣ける」恋愛小説 という帯の煽りにそういうのは別に…というきもちを抱きつつ、でも長嶋有だからな、とおもいつつ読む。読んでいる間ずっと、やはり長嶋有だな、とおもう。 しかし最後にわたしは泣いた。(ほんとうに泣いたわけではないけど)ぐらんぐらんにゆすぶられて、ぼんやりした。 ああでも、これは泣ける恋愛小説ではないとおもう。恋愛はたしかにあったのだろうけれど、そこではなくて。 どうしようもなく失っていくものへの涙みたいな。 まさしく愛のように。 読後の余韻がすごい。 そしてそれよりも、ずっと頭の中でキン肉マンと北斗の拳のうたが流れているのがすごい。

    1
    投稿日: 2020.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     ある場所から目的地に向かう車中の描写がほとんどを占める"車中小説"。  若くても年をとっても人は誰かを好きになったり、その逆に好きでなくなったりする。上手くいくことばかりではないし後悔することもある。その普遍性と絶妙なニュアンスを描くのが長嶋さんは上手だと思う。 "「本当に好きな人が出来られたら仕方ないよね」できられたら、と水谷さんは誤った実感のある言い方をした。" とか、上手く言えないけど、でもすごく分かる気がする。

    1
    投稿日: 2020.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「もう生まれたくない」を読んだとき、人が死ぬことが当たり前の日常として描かれていて、当時の自分は結構ショックを受けた。 免疫がなかったからかも。 でも今は少し歳をとったのもあって、その描かれ方にほっとする。 肯定でも否定でも拒絶でもなく、ただそこに生があって、同じように死もあるだけ。 何の意味も含みもない。 なんだ、そっか。それだけのことか。 もちろん身近な死をそこまで割り切るのは無理だけど、 だからこそ小説で読むことができてよかったと思う。

    1
    投稿日: 2020.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    四十歳にして初心者マークの戸倉はドライブに出かける。友人の須崎と、その彼女琴美とともに――。著者史上初「泣ける」恋愛小説。

    1
    投稿日: 2020.03.23