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美術泥棒
美術泥棒
マイケル・フィンケル、古屋美登里/亜紀書房
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総合評価

6件)
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    事実は小説よりも奇なりがよく似合う話だった。自分の気に入ったものだけを丁寧に集めていくどこぞの怪盗さんみたいな最初は不思議なほど好感が持てたのに後半の窃盗症な展開は残念な気持ちと、窃盗によるアドレナリンが人を壊していくのではという恐怖を感じた。 美術館もある意味では作品を独占していることにはなるし、そもそも全ての作品が多くの人に見られるために存在しているのかとか考えてしまうくらいには楽しめた。

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヨーロッパで起こった実際の2人組の泥棒の話。 あまりにアートを愛し過ぎて 盗みを働くのだが、 もう盗むことも中毒になってしまい、 捕まっても、釈放される度に、また盗んでしまう。 読んでても後半は悲しくなります。 ちなみに、アートと窃盗に中毒になっていく表現は官能的で美しくて秀逸です。

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    フランスからスイス・ベルギーなど欧州の各国から美術品を盗み、自宅の屋根裏部屋とベッドの周辺に飾っていた若いカップル。入館料を払って自分の気に入った作品をアーミーナイフ一つで壁やケースから取り出し、持ち物などで隠して堂々と入り口から出ていく。そんな盗みを繰り返していたが、とうとう捕まる…。 ほとんど病気のようだ。彼女は共犯者とはされず、彼だけが収監されるのだが、結局美術品を盗むという習いから解放されることはなかった。 なんだか、すごい話だった。これがフィクションではなく、21世紀の現代の事実だということに驚いた。

    2
    投稿日: 2025.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    始まりは純粋な美への憧れであっても、どんどんエスカレートし、盗品を粗野に扱う様子も出てきたあたりから、窃盗から得られる快感が目的になってきているように感じた。一つの依存症なのだと思う。 そしてお母さんの所業に絶句、、公共の財産であったものが不当に奪われ、そして永遠に失われる悲しさ。想像力があればとても行動に移せないと思うけれど、実行した背景にあるのは一時の感情の爆発か、息子への歪んだ執着か。 命以外に、償えない盗みもあることを知った。

    0
    投稿日: 2024.10.07
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    「事実は小説より奇なり」を地で行くストーリー。売りさばくのを目的としない美術泥棒がいたんだな、あと盗む手口がシンプル、ていう素朴な驚き。著者が若干盛る人っぽく、ラストの方は心情的に入れ込み過ぎでは?感はあるけども。

    0
    投稿日: 2024.04.15
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    書評を読んで興味を持ち、読了 正直書評にあったような犯人のバックグラウンドの悲惨さみたいなものはない気がする。 ストーリー調で綴られるノンフィクションだが、恋人への執着に似た愛は文章からひしひしと感じたが、家族の異質さは書評を見て読むとそんなに泥々としたものを感じなかった 白昼堂々と美術品をナイフ一つで盗んでいく大胆さや詳細な盗む様子は面白かったなと思う。

    6
    投稿日: 2023.12.21