
総合評価
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powered by ブクログ看守の流儀の続編。これもそうなの❓という驚きが最後に待っていた。でもこの書き方は騙されるよなぁ。だから、騙されていたとわかって、私はすごく驚いているのに、登場人物は全然驚いていないのが不思議で、理解できなくて、もどかしくて…。 これは順番を守って読まないといけない本だな。
0投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログ「しゃくぜん」 仮釈放を前に。 突然の出来事に目を奪われてしまうのは仕方がなかったとはいえ、一瞬でも視界から外したのは大問題だろうな。 「甘シャリ」 集団食中毒は。 大まかな検査だけだったらバレることはなかっただろうが、各々の体調まで調べられたら直ぐに気付かれるだろ。 「赤犬」 不審火の犯人。 普通の就職ですら大変なことなのに、自業自得とはいえ受刑者であったことを記しただけで心象は変わるだろう。 「がて」 手紙は届くが。 思い入れのある人だからこそ、知らされていなかった事実を教えられた時のショックは大きく辛いものだったろ。 「チンコロ」 告発したのは。 荒んでいった気持ちも分かってしまうとはいえ、負の連鎖を止めるためには勇気を出して動くしかなかっただろ。
0投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ先日、看守の流儀がドラマで放映されて、積読になっていた本書を読了。“がて”は涙腺が緩くなる程、良かったです。ドラマに繋がる伏線も回収しました!
2投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログ前作を上回る、えっ、えっ、えっ?だった。 看守シリーズの二作目。 火石の過去が明らかになるのだが、本当の姿が、 目の前に現れると、ホント、えっ、という感じで、 やられた、としか言いようがない。 うならされたのはそればかりでなく、やはり、 前作と同様、人間ドラマの重厚さが胸を打つ。 前作でも思ったのだが、どういうわけか、読んでいる 最中、長岡弘樹さんの「教場」が頭に浮かんだ。 各章のタイトルが、「しゃくぜん」とか、「がて」とか、 隠語になっており、知らない社会を覗き見できる 面白さもあり…。
2投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ看守シリーズの第二段。一作目と同様に短編五篇で構成されていてどの話も想像を超えた結末にワクワクした。 何よりも一番の衝撃は看守シリーズ全体の伏線回収だった。このシリーズは一作目を必ず読んでから二作目を読むことをおすすめする。4.5
1投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログ『看守の流儀』を読んでから読みました。 前回に引き続き、火石さんのストーリーとそれぞれの章のストーリーが同時に展開されていきますが、やはり騙されました。 前作を読んでから今作を読むのがオススメです。
1投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログうーん、お見事。また、ラストで…! 先入観ってすごいね。 前作に続き、連作短編。途中から芦立さんもいて、女性目線だと共感できるなーなんて思っていたのに。 1話づつのお話も前作よりも良かった。やはり前作に続きラストが衝撃的でした。 これから読む方は絶対に流儀を先に読んでくださいね。 しゃくぜん 甘シャリ 赤犬 がて チンコロ
19投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログしてやられたー!!!!!!! すごい!!! 前作よりどんでん返し感が強くて あーこんな感じねって思ってたら違った!!!! 多くは話せないけどえええー!!?という感じで 感想という感想は伏せますが めちゃくちゃ面白かったです! わかった上でまた読みたい本。 図書館で借りて読んだけどこれなら買っても良かったなー!
6投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ城山真一さん、看守シリーズの2作目。 刑務官と受刑者をめぐるちょっとした事件を、めちゃくちゃ頭の良い火石さんが解決に導く連作短編。 前作のようなトリッキーな驚きはもうないだろうと、安心して読めるようなどこかガッカリなような気持ちで、でも1つ1つのストーリーは面白いのでフムフム堪能していた。 特に『チンコロ』はとても良くて、2度ほど感動して涙。 と思っていたら、そこから怒濤の急展開。 またしても「えぇーっ?!」と叫んでしまった。 火石さんの人生って、なんて過酷なんだろう。最後の1ページまで号泣でした。 文句無しの星5。 もう続編はないのかな…?
3投稿日: 2025.03.06
powered by ブクログうわっ、またもや騙された! ラストに驚きの展開と伏線回収。前作を読んで、その世界観を理解したうえで、、なのに、想像を超えてきた。 やられた感ハンパない。でもイヤじゃないし、なんなら嬉しいw 前作同様、刑務所を舞台にした5話の連作短編集。 各話それぞれの刑務官の奮闘劇は、今回も手に汗握る話があったり、胸が熱くなる話があったりで、いろんな話が楽しめる。 それにしても、出所者の就職活動はとても大変。受け入れる側も、そりゃ身構えるよな。いくら確かな技術を持った人だとしても、組織の中で綻びができるようであれば二の足を踏んじゃう気持ちは凄く分かる。 その一方で、きちんと再就職し、仕事に勤しめば再犯のリスクは大きく下がるのに、このジレンマ… この作品は、前作読んでからの方が絶対楽しめる。前作すら伏線。 今回もある意味火石マジックにしてやられた。
40投稿日: 2025.02.15
powered by ブクログ保身や昇進、異動など、組織に生きる人、1人の人間としての欲求を抱えながらも、信念を貫く刑務官たちの物語。今回も終盤で「そうだったの⁈」と驚かされる仕掛けがあり、面白かった。
0投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログ「看守の流儀」続編 刑務所で巻き起こるさまざまな問題を刑務官火石の鋭い考察と機転で解決してゆく謎解きミステリー。 連続した短編小説で、刑務所内の知らない場所を垣間見る面白さと謎解きの面白さですいすい読めます。 一度でも犯罪を犯してしまった者の生き辛さ。 本人がどんなに反省していても、厚生の道を歩む努力をしていても、やはり過去に犯罪を犯した者に対する世間の目は厳しい。 どんな綺麗事を言ったって、じゃあ、窃盗の前科者に店のレジを任せられるのか…否。暴力事件の前科者に我が子を預けられるのか…否。 出来心もあるかも知れない。心の病もあったかも知れない。ちょっとした勘違いや偶然の重なりだったかも知れない。 「根は真面目な人なのよ。」「本当は優しい人なのよ。」 そんな人も確かにいる一方で、根っからの悪人もいる。 善人が悪人が…その判断を見極める術はない。 ただ〝前科者〟という刻印だけがそこにある。 やるせない。 追記…みんなの感想を読んでいたら、多分「流儀」の大事なこと忘れてる。再読だな。 犯罪を犯してしまったものたちだけにとどまらず、警務官たちであっても日常には抱えるものがある。そういうところまで描いてくれたことが〝看守の〜〟の面白さだと思う。 〝〜流儀〟に続く第二段でシリーズ化を楽しみにしていたのけど、どうやらこの〝〜信念〟で終わってしまったようでそれが残念。 今年の2冊目
12投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログ『 看守の流儀 』の続編となる『 看守の信念 』。 今回も加賀刑務所の若きキャリア警備指導官・火石司の「火石マジック」が存分に発揮していた。 一見クールな印象によって周りの刑務官に緊張を与える火石だが、実は思いやりに長け、さまざまな刑務所内でのトラブルに対し、解決の糸口を担当官に与えて問題解決を図るのだ。 その思いやりは刑務官だけに対するものではなく、服役囚たちの更生のためにも目を向けている。 いわゆる魅力溢れるキャリア警備指導官・火石司の物語なのだ。 ⚫︎第一話=しゃくぜん 釈放前の教育のことを刑務所では「しゃくぜん」と呼ぶ。 ⚫︎第二話=甘シャリ 刑務所内で特食と呼ばれる菓子やジュース類のことを、受刑者たちは「甘シャリ」と言っている。 ⚫︎第三話=赤犬 刑務所内では、放火のことを「赤犬」と言い伝えられている。 ⚫︎第四話=がて 「がて」とは手紙のことで、刑期の長い受刑者が使う逆さ言葉の一つだ。 ⚫︎第五話=チンコロ 「チンコロ」とは受刑者が使う隠語で、密告を意味する。 五話の問題に、常に火石司の「火石マジック」が解決の糸口を見つけ出すのだ。 相変わらずの火石の活躍振りに読者は拍手喝采となる。 がしかし、この火石に第五話で悲劇的とも云える大きな問題が派生した。 自らの問題には、残念ながら「火石マジック」は通用しなかった。 何とか自力で元来の火石に戻って欲しいと切に願いながら読み終えた。 気長に続々編を待って、火石司の再々登場を期待しようか。 頑張れ、火石司ッ!
14投稿日: 2025.01.09
powered by ブクログ前作に引き続き、読了。 またもや、こんなサプライズで前作を超えてくるとは! すっかり騙されて?いた(そこに関する伏線はなかったので、致し方ないかと)私は恥ずかしい。 看守というお仕事は、大変というのを超えて想像を絶するものだと思うが、この小説のように、囚人たちの更生を望んで日々働いている方々に感服致します。 今小説の第四話「がて」では、久しぶりに泣かされました。
7投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログやられたー!うますぎるーこれは。 実は途中で気づいたことがある。どういうことかなと思っていたけど、こういう結末になるとは想像できなかった。 (想像できちゃっていたら驚きがなくなってしまうので、結果オーライ) 前作に比べて各章の話もとても良かった。泣ける。 そして前作は短編の色が強かったが、今作は間に火石&芦立のストーリーが挟まっているし、最初の章で登場した刑務官が出てくるなど、短編というより長編に近い気がして、続きを読みたくなる感じがとても良かった。 前作の本を手放してしまっていた。今作と一緒に手元に置いておきたかった(泣)
15投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログ流儀が面白くて信念も購入。 またしても『そうきたか!やられたー』って感じです。 3作目も出てくれないかなぁ。 火石さん、大好き。
4投稿日: 2024.11.07
powered by ブクログプロローグが後半で読むときは違う印象。 キレ者の火石さん…。 短編集でとても読みやすくあっという間に読み終わった。 流儀を読みたい。
4投稿日: 2024.10.13
powered by ブクログ想像していたより、ミステリー色が強くもう少し感動する話しなのかと勝手に思っていた。 第四話の「がて」は、感動した。最後のDJのシーンは、ジーンと来た。 最後の第五話は、ちょっとエグい最後だった。なんか後味が悪いというか、衝撃的だった。
13投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログ【看守の流儀】の第二弾。 びっくり仰天! 【流儀】に充分驚かされていたので、もうびっくり系ではないと思って読んでいたら…。 舞台は加賀刑務所の5話連作短篇集。 章題は刑務所の隠語で構成されている。 1話ずつもしっかりミステリー仕立てになっている。 さらに、この先も縁がないと信じたい刑務所内の話や、犯罪者たちがシャバに出てからの更生の難しさ、それぞれの事情なども興味深い。 特に『がて』(手紙のこと)は、泣けた。 あー、面白い読書時間だった! 絶対に【流儀】→【信念】の順番で読まないと!
11投稿日: 2024.09.11
powered by ブクログシリーズ2作目。 面白かったし、最後はしてやられるしでラストに近づくにつれ読む速度が上がっていきました。
18投稿日: 2024.07.29
powered by ブクログまたも・・・やられてしまった! どこで、誰が、いつ? と警戒しながら読んでいたつもりが・・・ いとも簡単に、見事にやられました。 このシリーズ、短編ごとに素晴らしい作品でそれだけでも十分に満足なのですが、 最後にとっておきの驚きをもらうことができます。 どうかネタバレせずに素直な気持ちでお読みになっていただきたい、と願います。
56投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログシリーズ2作目であることを知らずに、今作から初読みでした きっと1作目の「看守の流儀」から読んだら、もっと良かったのか??と悔しいですが、それを踏まえても素晴らしい作品でした 刑務所の看守・火石が主人公なのですが、火石の人となりは前作を読んでいた方がしっくりきたのでしょうか 看守と受刑者の関係性だけに微妙な距離感 だからこそ、他の作品にはない感情の揺らぎがあったと思います ミステリーの要素もありますが、泣きました 一作目の「流儀」も絶対に読みます!
9投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ加賀刑務所を舞台にした刑務官と受刑者の連作集 しゃくぜん、甘シャリ、赤犬、がて、チンコロと、どんな話か想像つかないタイトル。 一つ一つの話が最後まで展開が読めずドキドキする、またじんわり感動するストーリー、刑務官の使命感と気持ちの交錯が素晴らしかったです。 さらに前作の続編という頭で読み進めると、またまた最後にやられました。 流儀 → 信念 → 流儀を再読がお薦めかも
42投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ前作に引き続き素晴らしかったです。 まだ、2冊とも未読な方は、刊行順通り流儀のあとに信念を読むのがやはり良いかなと思います。 前作同様、刑務所内、看守達、刑期を終えた囚人達など、ならではの特殊性の中で展開される話しがとても興味深く、楽しんで読ませていただきました。感動もあり。 とにかく、前作でもラストひっくり返りましたが、本作もラスト「チンコロ」で私は椅子から転げ落ちるかの衝撃が…え、え?どういうこと?となりました。作者の思う壺のリアクションをしたと思います。淡々と短編の話が展開されていく作品なのですが、ラストで衝撃的なひっくり返され感があるのが癖になります。 続編もし刊行されるならまた読みたいと思います!
40投稿日: 2024.06.30
powered by ブクログ前作の[流儀]でネタバレしてるので今作はどうやって驚かすのか期待していた。内容になんとなくモヤがかった感じて読み進めていくとそこには驚きの真相が!そして[信念]の本当の意味を知って感動した。
2投稿日: 2024.06.25
powered by ブクログ前作との繋がりもあり、それぞれの話が深く心に響くものでした。 これを読むとまた前作を読み返したくなります。 図書館で借りたのですが購入しようかなと思うくらいとても良かったです。
13投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログうわぁ、またやられたぁー!! プロローグから早速顔に傷を負う場面が出てきたと思ったのに本編ではなかなかその話が出てこない。 傷を負う前なのかな、と思って読み進めたら! そっちパターン!?逆パターン!? 『看守の流儀』より先に読んだらどうだったんだろう?? 記憶を消して読み直したい! ひとつひとつのエピソードも温かみがあってこっちの方が好き。 でも2冊まとめて読んでこその良さだなぁ。 1冊目を星3にしちゃったけど、2冊目への壮大な伏線かと思うと見る目変わるなぁ。 うーん、また読み返したい。 すごく面白かった!
94投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログ登場人物が多く途中で復習しながら読み進めた。 結末に近づくにつれ、このまま穏やかに終えるのかと思いきや最後に新たな事件が起きてしまう。 人間は育った環境で人格形成されると言うが、過ちを犯した人間が更生できる場所には、心のある人が1人でもいてほしい。
2投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログシリーズ2作目。エピローグを読み、火石刑務官の顔の傷について今作で明かされるのだろうと本編を読み始めました。中でも第四話の「がて」は良かった〜。がてとは手紙の事です。ボランティアで教誨師と月に一度の刑務所ラジオのDJをしている住職がぎっくり腰になり、代わりを務める事になった諸田刑務官。最後の日に読んだ手紙と選曲ムーン・リバーには泣かされました。 そして前作に引き続き火石マジック炸裂で火石さん相変わらず大活躍なんだけど、第五話の最後であれ?ん?ある一文を2度読み直しました。やられた〜。騙されたのに気持ち良く感じるのは何故なんだろう?癖になりそうで他の小説にも興味津々。楽しみな作家さんが増えました。
6投稿日: 2024.03.29
powered by ブクログ金沢の刑務所を舞台に、様々な人間模様が描かれていくストーリー。刑務官と受刑者とのやり取りや、距離感を保ちつつも温かみある振る舞いにどんな状況においても人間には心が必要なのだと思った。特に第四話の『がて』が心に残った。
4投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログシリーズ第二弾。 形としては、前作の『看守の流儀』の続編ですが、これ単独で読んでも面白いです。 石川県の加賀刑務所の刑務官たちの、様々な事件に奔走する姿を描いた良書。 ・しゃくぜん ・甘シャリ ・赤犬 ・がて ・チンコロ の五篇。 どれも心に残る味わい深い作品ですが、特に最後の『チンコロ』は読む手が止まりません。 あの火石指導官の行末や、姪のその後など。 各位の今後に、幸あれと祈ります。
19投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログひえー!そう来ますか... ※これ単体でも面白いですし、物語としても完結できますが今作を200%楽しむには前作「看守の流儀」を読むべき!絶対に! 各話良い話なんですわ どの話もモヤモヤとしたものが残る感じがしなくて、あー読んで良かった思える作品 前作は自分にどストライクな作品だったが今作も同じどストライク そしてラストのどんでん返し あれはやはり前作を読んでいたからこその驚き 言葉も出ないほどの良作品出会えた
2投稿日: 2024.03.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなにも一生懸命 受刑者のことを考えてくれる 刑務官 素敵ですね ひとつひとつの話に こころがぎゅっとしちゃいました 本の中に 「これまでの 自分を変えようと努力を続け、仕事の技術を身につけても、世間は前科者というレッテルを簡単には剥がしてくれない。 それが現実だ。」 とありますが なるほど 大変そうだなと思いました。
4投稿日: 2024.03.08
powered by ブクログやられた。解説にもあったが、前作を軽々と超える作品だと思う。この作者の他の作品ももっと読んでみたい。
3投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
解説の大矢さんが仰るように、 看守の流儀から読んで良かった。 大きなサプライズを、心ゆくまで堪能笑 個人的には、4話目「がて」5話目「チンコロ」が好きでした。 看守シリーズが続くなら、ぜひ読みたい。
5投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ『看守の流儀』の続編と評される本書。 解説で「前作の存在そのものが大きな伏線なのだ」と、記されているので、内容をほぼ忘れていた前作を本書読後1年ぶりに再読し、納得。 前作と同じく5話からなり、指導官火石の、所内の真相や謎を解明する構成も、前作を踏襲している。 しかし本書は『・・・流儀』の前日譚で、火石が刑務官になる経緯が綴られている(ネタバレになってしまう?)。 プロローグでの「男」が誰なのか、気になりながら読み進めるうちに、著者の巧みな仕掛けと構成に驚かされる。 火石の身内の問題が大きくクローズアップされた今回、このシリーズ次の展開はどのようになるのだろう。 次回作が発表されることを期待して待つことにしよう。
17投稿日: 2024.01.12
powered by ブクログ釈放前の更生プログラムに参加した模範囚が、外出先で姿を消した。 発見されるまでの「空白の30分」でいったい何が起きたのか(「しゃくぜん」)。 刑務所内で行なわれた運動会の翌日、集団食中毒が発生。 これは故意の犯行なのか。炊事係の受刑者が容疑者に浮上するが……(「甘シャリ」)。 自身の信念を問われるような事件の数々に奔走する刑務官たち。一方そのような中、敏腕刑務官・火石には不審な動きが――。
2投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログ刑務官が悩みながら真摯に受刑者とかかわり合う様子が前作同様に感じられて、感慨深く読めた。 ラストはトラップ!? 少し驚いた。 火石さん、そんな壮絶なことが過去にあったのね…。 刑務官はとても神経を使う大変なお仕事ですね。 更生に向けて全力を尽くす姿に頭が下がります。 続々編を強く希望します!
7投稿日: 2023.12.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編でもあり 繋がってもいる 伏線に気づくと嬉しい 最後の展開にびっくり 解説で看守の流儀を先に読むのをおすすめされていて、あまり覚えてないから読み返してさらにびっくりした
5投稿日: 2023.11.20
powered by ブクログ前作同様5章からなる連作短編となっており、どの章もキーパーソン火石を中心に物語が解決していく。 どの章も素晴らしく、人間模様にスポットがあたるつくりも好み。 特に4章の「がて」はおもわず涙腺が緩みましたよ。 さて、前作を超えるサプライズとは如何なることか?前作で火石の素性が明らかになり、これ以上なにが?と半信半疑で読み進め、最後の最後で…。確かに超えてた… というわけで、未読の方は「看守の流儀」から読むことをおすすめします。
18投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログびっくりしたー! 最後の方で一瞬、⁇ってなった時にもう少しじっくり考えてたら、最後あんなにびっくりしなかったかも。 仕掛けはもちろん凄いんだけど、そこに行き着くまでの話が全部良かった。
2投稿日: 2023.11.16
powered by ブクログ前作の「してやられた」感から、続編はそこまで期待してませんでしたが… ラジオの件は泣けたし、予想以上の結末にまた、 してやられました。 作者の他作品も読んでみたい。
2投稿日: 2023.11.07
powered by ブクログ短編だし、ひとつの驚きで終わらないところが面白い。簡単に予測もできないからいい。 前作からの繋がりを知って読んだ方が絶対面白い!
2投稿日: 2023.11.07
powered by ブクログそれぞれの短編も面白いけど、最後のトリックよ。 これ、ネタ明かし前に気づける人とかいるんかな? 読み終えた後には、やられたという強烈な感覚を残してくれる。 前作のどんでん返しも鮮やかだったけど、今回は鮮やかさに加えて最高の一撃が加わってくる。 この本に出会えてよかった。 この本だけ読んで終えば、?が浮かぶシーンや衝撃は味わえないので、必ず1作目から読んだ方がいい。 看守の流儀で「何やこれ。おもろすぎるぞ」という気持ちにさせてもらい、次巻の看守の信念読むと「おい、まじか」になる。 騙されて気持ち良いの読書体験をしたいなら、ぜひ読むべき一冊。
4投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログ前作の「看守の流儀」の続編で刑務官の火石の過去が明らかになり素晴らしい作品でした。最終章は涙が止まりません。また続編を期待します。
1投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログ火石さんの過去が明らかに… 相変わらずやられました。 確かに過去が明らかになりましたが 思ってたのとは違う角度 ちゃんと一作目から読んで欲しい。
6投稿日: 2023.11.01
powered by ブクログ短編とその裏に流れる一つの話。そのどちらもが素晴らしく、今回は特に抒情的で泣いてしまうような話もいくつかある。前作での驚きの仕掛けが今回は使えない分、感動の方向にシフトなのかなと思いきや何これ!!久しぶりに時が止まったわ。そして繋がってくるいろいろ。刑務官の話は変わらないから重いテーマではあるけど、それを気にさせない読み易さ、そしてサプライズ、個人的な好みとして完璧だった。
19投稿日: 2023.10.27
powered by ブクログ城山真一『看守の信念』宝島社文庫。 シリーズ第2弾。プロローグとエピローグに5話を収録した連作短篇集。加賀刑務所のキャリア刑務官・火石の活躍が楽しめた。中でも『第四話 がて』は秀逸なのだが、前作同様、全編を通して、驚愕の大仕掛けが仕込まれている。 今回は刑務所で起きる様々な事件と共に火石が長年、加賀刑務所に留まる理由が明らかにされる。 『プロローグ』。病院の救急処置室に運び込まれた負傷者。刑事と咆哮する男。これは後々どうつながっていくのか。 『第一話 しゃくぜん』。タイトルの『しゃくぜん』とは釈放前教育のこと。余りにも偶発的な事件が絡み、釈然としないところが少しあるが、面白い。釈放前の更生プログラムした対象に選ばれた加賀刑務所の模範囚が、参加した海岸でのボランティア活動の最中に姿を消す。しかし、30分後に刑務官たちの前に姿を見せる。その30分の間に何があったのか。そして、加賀刑務所に長年留まる火石指導官の存在を疎ましく思う人物の影が…… 『第二話 甘シャリ』。タイトルの『甘シャリ』とは砂糖をかけた甘いご飯、すなわちお菓子のこと。これもまた謎に謎が絡む面白い短編。刑務所内で行なわれた運動会の翌日、集団食中毒が発生する。炊事係の受刑者が容疑者に浮上するが、停電による冷蔵庫の停止が原因だったと特定される。しかし…… 『第三話 赤犬』。タイトルの『赤犬』とは放火のこと。ミステリーと人間ドラマが見事に融合した短編。冒頭で火石指導官が何故、加賀刑務所に長年留まるのか理由が少し明かされる。刑務所の備品保管庫で発生した火災は放火なのか……火石指導官が事件の真相を解き明かす。 『第四話 がて』。タイトルの『がて』とは手紙のこと。昼休みに読んでいて、不覚にも涙があふれた。1人の受刑者がかつて付き合ったことのある女性と文通していた。自分のジャズバーで歌っているという女性の手紙には刑務所に面会に行くと書いてあったのだが、それは実現していなかった。 『第五話 チンコロ』。タイトルの『チンコロ』とは密告のこと。火石の抱えていた闇が現実のものとなり、牙を剥く。驚きの急展開。こんな仕掛けがあったのか。加賀刑務所の総務課長宛に元受刑者を受け入れる土木会社で虐めが行われているという内容の投書が届く。 『エピローグ』。そして、一人のキャリア刑務官が誕生する。そういうことだったのか。 4年振りに1週間の海外出張で、なかなか読書が捗らなかった。一応、文庫本を5冊持って行ったのだが、3冊半しか読めなかった。 定価880円 ★★★★★
77投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前作の大どんでん返しが、火石は実は女性だったという飛び道具。本作はどんでん返しは不可能だろうから、単なる看守物語だろうと思っていたが、まさか実は火石の叔父が火石になっている、古い時代の話だったとは… 一話目のしゃくぜんは、借用前教育で海岸清掃のボランティアに出た受刑者が三十分間行方不明になった話。 二話目は甘シャリ。お菓子などを指す言葉だが、集団食中毒に紛れて、リンゴジュースと酵母菌で酒を作っていた受刑者の話。 三話目の赤犬。放火を指す用語だが、収れん火災で保管庫を焼いた総務部長の話。在庫が管理台帳と一致しないのを隠すため。 四話目はがて。手紙の隠語だが、昔出会った歌手を夢見る女と窃盗犯の話。窃盗犯が歌手と思って文通していた相手は娘だった。説法の話も相まって結構感動した。 五話目はチンコロ。刑務所に匿名で会社の専務に虐められてると手紙が来る。受刑者の斡旋もあり、出かけていくが、匿名の手紙は専務が出しており、社長がいじめていたが、社長に多大な恩があるので、受刑者を回さないようにしてもらおうとしていた。 全体を通して、総務課長の引きこもりの息子が愛知で一人暮らしていたり、商社マンの旦那とは五年も会ってなかったり。
2投稿日: 2023.10.08
