
総合評価
(12件)| 2 | ||
| 5 | ||
| 3 | ||
| 0 | ||
| 2 |
powered by ブクログ不思議な魅力たっぷりの短編集。 報われない人々の様々な日常がそこにはありました。もちろんフィクションなんだけど、ここに書かれている主人公たちの心情、それが今の世の中だよなぁなんて妙に納得させられます。 いい本に出会えたな、と感じる短編集でした。
0投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログ決して自分の望んだ環境ではない中で生きる主人公たちが、自分のコントロールの外にある大きなうねりに翻弄されながらも不器用に生きてゆく。人生のやるせなさに打ちひしがれながらも懸命にユーモアにあろうとする姿に心打たれるであろう。
10投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログ「訳者あとがき」で岸本佐知子さんが、「描かれるのはたいてい八方ふさがりの現実で、その現実をなんとかしようとあがく人物たちのドタバタがどうしようもない悲哀と笑いを誘い、最後には彼らへのいとおしさに、不思議としんみりさせられる」とあるが、まさにその通りの読後感の話が多い。様々な奇想も面白い。 バッドエンド寄りの話も多く(てかほぼそう)、それもいいんだけど、ハッピー寄りの結末を迎えた話にはすごくグッときてしまった。 「もしも誰かが最後の最後に壊れてしまって、ひどいことを言ったりやったり、他人の世話に、それもすごいレベルで世話にならなきゃならなくなったとして、それがなんだ?なんぼのものだ?」「そこには同時にたくさんのーたくさんの良いことのしずく、そうおれには思えたー何滴もの幸せな、良い絆のしずくがきっとこの先にはあって、そしてその絆のしずくはー今までも、これからもーおれが勝手に距離できるものじゃないんだ。拒否。」って、老いや病に対抗する、本当に力強い人間讃歌。 特に好きなのは、『訓告』『センプリカ・ガール日記』『十二月の十日』。
28投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログどの短編も、なんだか妄想の世界を彷徨っているようななんともいえない展開、結末 なかでも「センブリカ•ガール日記」はなかなか 感動あり、教訓ありでふむふむよんでいたが 途中から なんてこと!とぞわぞわした そんなこととは知らずに『SG』ってなに? と、何度も検索してしまった 世の中の不条理と、人間の強さ、愛情の深さ 読み始めは、少し重苦しさを感じていたが読み進めるほどに虜になっていく自分が怖い
62投稿日: 2025.02.18
powered by ブクログ250215*読了 義父の読者好きの友人から借りた本シリーズ。 アガサ・クリスティーばかり借りたけれど、二冊だけは別な作家の本を選んだ。 古い本が多い蔵書のなかで、新しそうだったので手に取った。 まず、岸本佐知子さん訳の時点で信頼がおける。 短編集なのだけれど、生活の苦しい、日々を汲々と過ごす人のストーリーが多かった。その救われなさ。 とくに鮮烈だったのは「スパイダーヘッドからの逃走」と「センプリカ・ガール日記」。 前者は犯罪を犯した者が実験台となり、言語中枢が活性化されたり、知らない相手に対して強烈な愛情が芽生えたりする薬を注入される話で、もし自分が実験される身だったら、を想像しては震えあがった。 後者は裕福ではない家庭の父親しるす日記の形式をとっていて、幸運の後に押し寄せる絶望と、奇妙なSGという名の庭飾りが強く印象に残っている。 この短編集につまった一つひとつのストーリーは、読み手に深い爪痕を残す。一度読めば忘れられない光景が脳裏に刻まれる。もっと読みたいと欲するようになる。 アメリカでは2013年に出版されたらしい。10年以上の時を経ても、古さをまったく感じさせず、より一層、この物語たちのうちに秘めた問題は色濃くなっているように思う。
5投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログダメ人間が、色々な事に巻き込まれて巻き込まれて巻き込まれて、何も解決できず、特に成長もしない、大好物な物語が多く編んでありました。 サイコーです!
2投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログ最初はん?という感じでしたが世界観が掴めてくるとグイグイ引き込まれました。小説のちから。最後電車の中で泣いてしまった。出会えてよかった本。
1投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ不思議な読み応えの作品ばかりでした。 特に印象的だったのは、著者の決して親切とは言えない文章でも、読んでいくと意味が繋がって感じられるところです。
0投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログ久しぶりの海外文学、やっぱり日本のものと違って独特。状況把握が難しい部分もあったけど毒っ気のある不思議な世界を堪能できた。
4投稿日: 2024.10.25
powered by ブクログ風変わり、癖強。最初は全く馴染めなかったけど、読み進めるうちに面白く思えるようにはなった。短編だから読みやすいし。でもやっぱり文体自体は好みじゃないから全部は読めなかった。
0投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログどの短編も、登場人物が(設定も)常軌を逸しています。心情的に寄り添うのがとても難しくて、戸惑いながら読み続けました。が、最後まで読んで、なぜか晴れやかな気持ちになっています。私みたいなポンコツも、生きてていいんだ…的な。まだ頑張れそうです、私。
9投稿日: 2024.01.12
powered by ブクログ読んでて気持ちのいい文章ではない。訳も微妙な気がする。最後のお話の最後の方だけよかった。絆のしずく。
0投稿日: 2023.12.23
