
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バンミカス版と読み比べてみようと思って、こちらもKindle Unlimitedで購入してみる。 にしてもやはり電子書籍にお金をかけずに読むのはいつかやめて良作を買い揃えていきたいとも思う。そしたらでも世界文学を原文で、文庫本を買うのが良いのかな。図書館、良い書店がないこの国ではどう読書習慣を続けていくべきか。 ドイツ語版の文学は色々良いものがあるのかもしれないけれど、なぜか日本より狭いというかオリジナリティにかける価値観と思ってしまう。いやそれとも私が共感できないテーマを扱っているだけなのかもしれない。 「坊ちゃん」 そう、これはお手伝いさんの清が呼んでいる時の主人公の名前がタイトルになっているのであって本名はわからず。これを読んで入ってきた情報としては新しい情報はなかったのだけれど、漱石というペンネームの由来が書いてあったのは興味深かった!元は「枕石漱流」という中国の言葉から来ている、川の流れで口をすすぎ、石を枕にして眠る仙人のような暮らしを表すらしい。そしてそれを間違え「漱石枕流」とした人が間違いを認めず、頑固者という意味で使われるようになったからこれを漱石は気に入ったらしい。 「吾輩は猫である」 絵描きのモデルになるために尿意を我慢する吾輩のシーン、少し記憶にある気がする。漫画ではなく、小学生向けの字が多めの本のようなデザインで読みやすかった。 後書きの漱石は犬派猫派?というところと、漱石の鼻毛抜き&原稿用紙に貼り付けるという謎のクセについて書いてあったのがまた興味深かった。 太宰治よりも最近夏目漱石の方が人として気になる存在。 さらに夏目漱石について理解を深める手助けとして、夏目漱石の年表や、各作品についておもしろさを考えるヒント、のページはなかなか良かった。 作家について知ること、時代背景を知ることは、作品を理解する手助けになるし、読後に考えてみるポイントを出してくれているところも素晴らしいと思う。このようなアプローチで習っていたらもっと早く彼の作品に出会って楽しんでいたかもしれない。とは言っても十代の頃に読みたかったどうかは別である。 「夢十夜」 第一夜のみ原文、その後二から十までは要約という形だった。これはあまり要約する 強みを感じなかった。 「こころ」 高校生の教科書の定番、らしい。多分教科書に載っていたのも先生の遺書の部分だった気がする。「精神的に向上心のないやつはばかだ」という一文、それを言い返すということ、十代の私が「こころ」というタイトルから期待した内容と違っていたのを覚えている。原文で読んでも頭に入るのか謎。でも相変わらず章の終わりの1ページがとても参考になった。この本の価値はここにあると思う。 明治天皇という明治時代を生きた天皇とその時代、その影響力の元を一緒に生きた漱石。自身の体調不良と文筆作業。 「自己の心をわかりたいと思う人々に、人間の心をとらえて書いたこの作物をすすむ」
0投稿日: 2025.05.16
powered by ブクログネタバレしない程度に紹介してくれているので原作も読もうと思える、入門書としてちょうどいい塩梅。今まで自分が読んだことがある作品にも久しぶりに触れられて懐かしい気持ちになった。 『三四郎』と『吾輩は猫である』はまだ読破できていないので読みたい。
0投稿日: 2024.10.23
powered by ブクログ夏目漱石の著作7作品の内容と面白みを漫画や要約や原文を用いて紹介している一冊。 『坊っちゃん』『吾輩は猫である』『草枕』『三四郎』『こころ』『夢十夜』『私の個人主義』が収録されています。 ネタバレになる点は否めませんが、原作への架け橋となるよう広く浅く纒められています。
16投稿日: 2024.04.13
