
横山光輝で読む「項羽と劉邦」
渡邉義浩/潮出版社
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総合評価
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powered by ブクログ横山光輝先生の読み込みと解釈、そして読者に分かるようにする表現が素晴らしい事が渡邉先生の解説により分かった。歴史でなく話としてもカリスマ的存在たる始皇帝が死んでから乱を経て項羽と劉邦という2人の英傑が激突するというのが面白い。戦の強さであれば項羽の方が上だろうが本書でも書いてある通り亜父范増の献策を受け入れなかったのが痛かった。それにやり方が覇道過ぎた。 対する劉邦だが実に捉え所のない人物で蕭何、陳平、韓信といった歴史に残る逸材に使われている様で使っている。渡邉先生が指摘する様に韓信に対する胆力も凄い。何より凄いのが自分の間違いを指摘されたら気づき献策を受け入れる度量だろう。 後、始皇帝の財宝に目もくれずに行政関係の書類をゴッソリ持っていった蕭何も結果的に漢帝国に莫大な利益をもたらしたことを思うと火事場での判断力が凄い。こういう点は見習いたい。
9投稿日: 2025.07.09
