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メロスの翼
メロスの翼
横関大/講談社
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総合評価

38件)
4.2
16
11
9
0
0
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    他の本に紙の宣伝が入っていたもので興味を持って読んでみた。卓球と友情とミステリ、中学生に紹介できるものか知りたかった。 面白かったけれど没頭できなかったので星は3つにした。没頭できなかった理由を思い返してみたら、出来すぎている感じが大きな原因かなと。 ドラマチックなのだけど中国の選手として受け入れられ、大会に出るのはそんなに簡単じゃない気がする…そのあたりをもっと納得いくように書いてもらえたらよかったかも。

    0
    投稿日: 2025.05.22
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    話は面白かったが、翼視点のパートがなく彼のキャラや勘定、思考が伝わりにくい。もちろん全編通して人となりは描かれるのだけど。

    3
    投稿日: 2025.01.13
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    結構酷い話だけど、ストーリーテリングのうまさでさらっと読めてしまう。もっといい話にも出来たと思うけど。。

    1
    投稿日: 2024.11.09
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    少年たちの友情ってやつに弱いんだな。舞台は清水。余計に入り込んでしまう。死んでくれと思うクズな人間って残念ながらいる。手を下してしまう方が悪いのわわかるが…イケメン羽根がな謎。でもこんなバトンの繋がり方があってもいいかも。

    0
    投稿日: 2024.06.11
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    2024隣人を思いやる青年たちと温かい心を持ち続けた少年少女3人の物語。これは映画化いやテレビでワンクールやって欲しい。生きる意欲を無くして他人を襲うような人たちに読ませたい。久しぶりの星五つです。

    4
    投稿日: 2024.01.20
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    面白くて一気読み。 過去と現在が行ったり来たりしながら 段々と進んでいくストーリーが斬新でテンポもよく、終始面白い。 一度散らばった登場人物が最後にはたっぷりの愛と絆でまた一体となるラストもとてもよかった。

    0
    投稿日: 2023.12.31
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    純粋なスポーツ小説かと思いきや、まさかの展開にただただ驚きました。翼も啓太も美玲も幸せになってほしいです。卓球の描写も臨場感があって、良かったです。まさにメロス。今度は翼がバトンを持って必死に走る番ですね。

    0
    投稿日: 2023.12.14
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    友情と絆の物語 人と人との繋がりが「毛利翼」という青年の人生を動かしていく 東京アリーナで開催されているのは、卓球の世界規模の大会「第一回東京レガシー卓球」 中国人同士の対戦は白熱した展開となっている。 しかし選手の一人、毛利翼(マオ・リーイー)のユニフォームの背中に小さな日の丸がついている!? どういう事だろうか?… 現在と過去が交互に描かれ、次第に重なり合っていくストーリー。 途中からは夢中で頁をめくり、最後には涙が止まらない大感動の物語だった。 ミステリーという面では、途中から展開が予測できるものの、それ以上に強い絆が胸にぐっとくる。 また脇役たちがとても良い。 登場場面は少なくても、それぞれの生き方がちゃんと見えて印象的。 中でも重要な役割を担っているイケメンくんは、もはや脇役ではないのかも知れない。 横関大さんの作品は初読みでした。 難しい表現もなく、さらさらと読める文章は、容易に物語の中へ入り込めるので好きです。 映像化されている作品も多い作家さんなんですね。 他の作品も読んでみたいです。

    69
    投稿日: 2023.11.14
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    ちょうどアジア大会の卓球を見ていたので、読み始めた時にびっくり! あ、この本、卓球だったんだっけ〜! 横関さんの今まで読んだ作品で、今作が一番好きかも。 どうしようもない奴もチラホラ出てきて、読みながら気持ちが入り乱れ…夢中で一気読みしました。 翼のしてしまったこと、最後の一押しの理由が本当に切ない。 ラスト明るさも感じられて、気持ちよく読み終えました。 満足の一冊です。

    11
    投稿日: 2023.11.08
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    不可解な謎は解けて行きます。 面白い事は面白いが自分には理由が理解出来ないですね。 共感出来ない。 走れメロスの卓球版なのかな。

    2
    投稿日: 2023.10.29
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    この物語に鼻白んだ私は人間失格だろうか。途中までは面白かった。しかしドラマチックな展開が想定内っちゃあ想定内で先が読める。かと思ったら終盤にアリエネーヨな出来すぎ設定をぶっ込んでくるのに興醒め。とはいえ良い部分もあって、中国の卓球選手なのに日の丸のアップリケしてる謎のツカミは興味深かったし、登場キャラクターも直情的でお節介な所がメロスっぽくて味はあった。それにしてもこれだけの高評価作品に水を差す後ろめたさといったら....。単に私と横関作品の相性が良くないのだろう。

    0
    投稿日: 2023.10.24
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     好きな作家の横関大。『著者最高傑作』と帯にあり、期待して読んだが、傑作ではあったが、最高傑作ではなかったかなというのが正直な感想。もちろん面白くないということではなく、横関大はこんなもんじゃないというのが本当のところ。  東京レガシー卓球という大会に出場している毛利翼という中国の補欠選手、なぜか背中に日本の国旗を背負っていた。  この謎もさることながら、この後の展開がめちゃくちゃ面白い。  毛利翼は幼少期、虐待に遭っていて、アパートの隣に住むカップルに助けられる。  小学5年生の三崎啓介は、クラスで目立つ存在で、勉強も運動も1番だった。もうすぐ運動会ということで、リレーのアンカー決めがあり、三崎を脅かす人間が現れた。毛利翼だ。  初め翼を敵視していた三崎だが、やがて翼と打ち解け合うようになる。  三崎は家庭の事情により引越しをすることになるのだが、その後も翼とは交流を深めていく。  そして現在、この大会に出ているのは翼なのか。ところが、翼は6年前に殺人の容疑で刑務所に入っていることが明らかになる。この毛利翼という選手は一体誰なのか。何の目的で翼の名前を語って出場しているのか。  青春やミステリや恋愛といった美味しいところを存分に盛り込まれた1冊。十分に堪能できたが、それでも思う。横関大はこんなもんじゃない。

    22
    投稿日: 2023.10.23
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    Amazonの紹介より 第10回静岡書店大賞受賞の横関大が誘う最高の感動。 世界中の強豪選手が集結した「第1回東京レガシー卓球」。 会場では、急遽出場となった毛利翼(マオリーイー)という中国の補欠選手が注目を集めていた。 初戦でいきなり世界ランク3位の選手を一蹴した男のユニフォームには、中国選手のはずなのになぜか日の丸が縫い付けられていたのだ。 不思議な選手の登場に動揺するテレビ局の中継スタッフが調べると、6年前、毛利翼(もうりつばさ)という大学生が、殺人の罪で逮捕されていたことが明らかになる。カメラに映る男とその大学生は同一人物なのだろうか? 過去と現在をつなぐ、絆のラリーが始まった。 中国の選手なのに日本人⁉︎といった興味をそそる展開に、どういう展開になっていくのか楽しみになりました。 そして過去へ。どのようにして「毛利翼」が形成されていったのか。過去から現在へ。順を追って、様々な登場人物から「毛利翼」がどんな人物だったのか語られています。紐解いていくにつれて、垣間見る友情の深さがとても良かったです。 ある理由から、児童養護施設に入ることになり、そこから学校へ通っていくのですが、翼の溌剌さや周囲に対する優しさが伝わっただけでなく、スポーツとしての能力も発揮していて、これが現在に至っているんだと思っていました。 ところが、後半からは雲行きが怪しくなります。横関さんの作品はミステリー作品を多く書いているので、今回はないのかと思っていたのですが、やはりありました。 続いていく悲劇の連鎖は、まぁため息をつくばかりでした。 それまで、青春と感じさせた雰囲気でしたが、どんよりとした雰囲気に変わっていくことにちょっと驚きでした。 ある事実を知った瞬間、「どういうこと!?」と興味をそそる一方で、過去に起きた真相に読んでいて辛かったです。 どうにかできなかったのか?その言葉が、頭の中をずーっと掠めていました。今まで作り上げていた友情が、悲劇を産んだことになんとも複雑な気持ちになりました。 そして、過去の真実と現在の真実が合わさっていきますが、もう涙を誘う展開にジーンときてしまいました。 犯罪が絡むので、素直に喜べない部分もありましたが、「友情」の深さやあり方の素晴らしさを感じました。 今までの集大成かのような色んな要素が絡んでいく現在パートでの試合の模様に涙を誘いました。 これから、みんなどう「毛利翼」と接していくのか? 良い人生を歩んでほしいと思いました。

    3
    投稿日: 2023.10.23
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    熱い友情の物語。対照的な2人の人物を軸に卓球を通して繋がれるバトンに感動した。正直、展開の強引さやキャラがバタついている感はあるがそれ以上にこみ上げてくるものがある。特に翼と啓介が初めて出会う小学校編が素晴らしい。これぞ青春小説!というものを見せつけてもらえた気がした。後、卓球という競技に向き合う姿勢がとても真摯だったと感じた。そこは予定調和とならず中国が当然に強いものとして描かれスポーツとしての過酷さも十分に書かれていたように思う。横関さんはさっぱりしたイメージのある方だったが印象変わりましたよ。

    3
    投稿日: 2023.10.17
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    現在と過去を行き来しながら、物語は進んでいく。 誰が誰とどうやって関わっていくのか最後まで目が離せなかった。 読み応えのある作品だと思う。 最後の章は涙なしで読めなかった。

    6
    投稿日: 2023.10.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過去と現在を行ったり来たりで展開が見えなかったが、最後にテーマが友情だと分かった。なかなか読み応えがある作品だった。

    1
    投稿日: 2023.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毛利翼 静岡出身。4才で母が自殺。母の男から虐待。男は万引した母の弱味を握り部屋にくる。行為中はベランダ。 隣り部屋のカップルの男羽根が男の職場へ。盗聴した音声を持ち込む。虐待はなくなったが極貧。 母が自殺。腐臭に気がつき羽根が翼を救う 孤児院へ。 小学校で三崎啓介と親友。卓球を教えもらう 翼は全中で準優勝。インターハイ優勝。 強豪大卓球部。 美玲、二人の幼馴染の元子役、交通事故で車椅子。静岡に転校。現在声優。 共演した俳優に薬を飲まされ犯される。 翼と啓介で復讐計画。翼は車にGPSを仕掛ける時に俳優に見つかる。怒りをおさめるが よかったぜ、清楚な子が淫乱だったりする に母を思い出す。逆上して殺害 三崎の父の会社が倒産。引越す日が運動会。 アンカーだった翼が一番でゴールする そのまま、三崎の家まで走り、バトンを渡す 互いに、26才。卓球大会に無名中国選手が勝ち上がる。名前は毛利翼。同時の関係者が三崎啓介が名前を偽っていることに気がつく 4才の翼を助けた羽根は医師。 三崎が自分の姿を翼に見せる為にプレーしているのを悟る 妻に翼面会を依頼。ネット中継で自分の姿を翼に見せる。そのタイミングで持ち込み許可されたバトンが翼に渡る 膝を痛めた三崎は準決勝で中国王者に怪我で棄権。 試合後のインタビューで三崎が日本語で バトンをうけとったか? オヤジになってからまた中国王者に挑もう

    0
    投稿日: 2023.09.30
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    東京アリーナで行われている、中国人同士の卓球の試合を見ていた帝都テレビスポーツ局の社員、中丸は中国人で健闘している選手の一人毛利翼(マオ・リーイー)が日の丸のタグを背中につけているのを見つけます。 なぜ、中国人選手が日本の国旗を背負って試合に臨んでいるのか? 21年前。 片桐弥生という大学生と羽根雅人という22歳の気立てのもの凄くいい無職の青年のカップルが弥生のアパートの隣の部屋の子どもが、母親の交際相手から虐待を受けているのに気づき子供を助けますが。 母親の毛利愛美は自殺してしまい、当時4歳だった子供の翼少年は養護施設へ入ることになります。 そして翼は静岡の小学校で三崎啓介というクラスメイトから卓球を教わります。そこからこの物語は始まります。 この作品はミステリーだと思いますが、とても読みやすく卓球でこんなに熱くなれるとは思いませんでした。 出てくるキャラクターがみんな魅力的です。 まず、翼を助けた羽根雅人は人助けばかりしている超イケメンです。 そして成長した翼の素直で健全なところ。啓介との友情。 途中で話の内容はわかってしまい、ちょっとできすぎだと思うところもあるのですが、この作品が嫌いな人はいないと思います。 今まで読んだ横関大さんの作品の中で一番よかったです。

    105
    投稿日: 2023.09.20
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    個人的には星100個あげたいレベルで横関さんの本の中でも大好きなタイプのお話だった。『チェインギャングは忘れない』『スマイルメーカー』『ピエロがいる街』が好きな読者であれば今作もおそらく好きなのではないのかな、と思う。単純な殺人事件によるミステリーではなく、人間ドラマにミステリー要素が含まれるようなお話であり、これぞ横関さんと唸らせる傑作だった。後半からページをめくる手が止まらなくなり、気づけばあっという間に300ページを読破していた。 物語は現代から始まり、過去と現代を交互に行き来しながら謎が紐解かれていく仕組みになっている。現代では「東京レガシー卓球」という世界中の卓球の猛者が集結した大会が開催されており、その中には中国の補欠選手である毛利翼(マオ・リーイー)が出場していた。しかし、彼が着用する中国代表のユニフォームの背中には小さな日の丸が縫い付けられており、それを目撃したテレビ中継のスタッフは動揺する。さらに、彼の名前である毛利翼を日本語読みすると「もうり・つばさ」となり、それは奇しくも6年前殺人容疑で逮捕された大学生と同姓同名だった。彼はいったい何者なのか、そして日の丸を背負っている理由は?それを追究していくのだが、これ以上書くとネタバレになってしまうのでぜひ読んでいただきたい… この物語を通して、毛利翼の人生は様々な人がバトンを繋いだ結果形作られていく。最初に彼を助け、いつも不意に現れる謎のイケメンである羽根(好きです)、卓球を教えてくれる啓介、中学で出会う美玲。そしてバトンが巡り、最終的に大会で翼の手元に戻ってくるような構造になっているのがとてもいい。最後は晴れやかな気持ちで終わり、ウルっときてしまうのも100点満点だった。

    3
    投稿日: 2023.09.18
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    世界中の強豪選手が集結した「第1回東京レガシー卓球」。 会場では、急遽出場となった毛利翼(マオリーイー)という中国の補欠選手が注目を集めていた。 初戦でいきなり世界ランク3位の選手を一蹴した男のユニフォームには、中国選手のはずなのになぜか日の丸が縫い付けられていたのだ。 不思議な選手の登場に動揺するテレビ局の中継スタッフが調べると、6年前、毛利翼(もうりつばさ)という大学生が、殺人の罪で逮捕されていたことが明らかになる。カメラに映る男とその大学生は同一人物なのだろうか? 翼の人生が切なすぎる。 色色無理な設定はあるものの一気読みしてしまった。

    3
    投稿日: 2023.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あざといというか、イケメン仙人にしろちょっと出来すぎだと思いながらもラストはまんまと泣かされた。 映像化されそう。 ストーリーは展開が多い分、結びが多め重複箇所は読み飛ばししてしまう箇所もあったけど、手紙とバトンはヤバかったな。あとインタビュー。メッセージ性も好きです。

    3
    投稿日: 2023.09.03
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    卓球の国際大会、中国代表選手毛利翼の背中に日の丸が縫い付けられてる・・21年前隣のアパートで虐待されてる子が救われ、友人が出来、そして卓球を始め、悲劇が始まる。 コテコテだなと思いながら、すっごく面白く読んだ。ある意味予定調和なのだけれど、それを大きく超えてくる。本を読まない「大人の読書感想文」 の対象としてオススメしたい。

    1
    投稿日: 2023.08.27
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    評価が高かったけど軽くその期待を超えていった。 映画にしてもいいなぁと思える作品だった。 冒頭の卓球世界大会のシーンからここまで話が膨らませることが出来る著者に脱帽。 中国代表の選手の首元になぜか日本のマークが。なぜ?の展開からすでに引き込まれていった 現在と過去(21年前、15年前、11年前、6年前)が交互に展開されそれぞれのエピソードがどんどん繋がっていく展開もどんどんページをめくらされた。 翼から引っ越しをする啓介へ黄色いバトンのバトンタッチ、 そして、翼の願いを叶えようと打倒中国へわたりいよいよ世界一の選手を倒そうとする啓介から受刑中の翼への黄色バトンのバトンタッチシーンは思わず涙が出た。 メロスの翼、タイトルにバチッとはまった内容であった。

    0
    投稿日: 2023.08.20
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    面白い、実に面白い展開にわくわくしながらページを捲る手がとまらなくなる。 最後は、感動の涙が溢れて止まらなくなるほど…。 2人だけが知る黄色いバトンが、翼の手に渡ったとき、こうなることを誰が予想できただろうか? 単たる熱い友情よりも深い繋がりが続いたことにも驚くのだが、それ以上に羽根雅人の思いに凄さを感じた。 アパートの隣りに住んでいただけなのに隣の母子家庭の危うい様子に気づき、危険を冒して子どもを救う。 そのあともずっと気にかけていて、卓球をやり始めた頃から彼の力になるために整形外科医になっていたなんて、想像をはるかに超えてしまっている。 最初と最後に出てきただけなのに凄いインパクトを残していくのに驚きしかない。 翼の罪が、罪だと思えなくなるほど。 とにかく強烈なものを私の心に残していったなという感じである。 間違いなく傑作である。

    49
    投稿日: 2023.08.15
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    最後に黄色いバトンが届けられ、タイトルが揺るぎなきものとなった。 最初に翼を助けた羽根さん、時々顔を出していたけれど、翼のために医者になるとは驚いた。羽根さんの望洋とした優しさに惹かれます。

    0
    投稿日: 2023.08.12
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    読了後、じんわり胸に沁み渡る。この感じは、とても心地良い。 受け容れざるを得ない罪と罰。支えてくれる人たちの繋がりや人隣が、巧く表現されている。何故か先が読める展開もすんなりと受け入れられる。

    0
    投稿日: 2023.08.12
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    最後の50頁あたりから、グッとくる。それまでは、どちらかと言えばありきたりな青春ものの小説と思っていた。 人物が深く絡み合って、いかにも小説なのだが、あざとらしさも、また良い。

    0
    投稿日: 2023.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日の丸を背負った中国人選手。 国籍差別的な話かなと思ってたら全然違った。いい意味で想像と違った話だった。 登場人物は多いけど、みんなどこかで繋がっていて、ラストでひとつの形に収束していくストーリーがめちゃくちゃ良かった。普通に泣いた。 幼少期虐待を受け施設育ちの毛利翼、事業に失敗し借金まみれになった親を持つ三崎啓介、元有名子役だったが事故により下半身に障害を持った川越美玲、この3人の絆と友情が強すぎて泣ける。 ラスト、バトンが出てくるシーンで鳥肌立った。タイトルも最後に納得。文句なしの1冊でした。横関さん、読みやすいのに心揺さぶる本多くて大好きな作家の1人です。

    0
    投稿日: 2023.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過去と現在を交互に視点を変えて、そして現在。日の丸をユニフォームに縫い付けた卓球選手・毛利翼(マオ・イーリー)。彼はどうして中国チームなのに日の丸をつけているのか。 虐待を受けていた過去を持つ、施設育ちの毛利翼。 親の事業の失敗により転校する事になった三崎啓介。 圧倒的演技力の売れっ子子役だったが、事故により半身不随となった川越美玲。 三人の幼馴染がとある事件をキッカケに運命が変わって行く… ラストまで読むとタイトルの意味が判りますね。小学生の頃の黄色のバトンがラストに出てきた時、じんわりしました。 お互いを思う絆の強さもとても素敵でした。その後の三人がどうなったか気になる所です。

    4
    投稿日: 2023.07.16
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    日本でイベント的に行われた世界ランク上位の選手を集めた卓球大会。 中国選手「毛利翼」マオリーイー 彼のユニフォームに小さくつけられた日の丸。 試合が行われている現在と毛利翼の過去が交互に語られるという物語です。 タイトル通り走れメロスです!幼馴染&友情! メロス教科書部分しか知らないけど友の為に!! そんな熱い物語でした。 内容は深く重く感動するし面白い… 横関さん他一冊しか読んでないからわからないんですが、文章やセリフ?サラッと軽くて読みやすい。それが何故か感動を減らしているような気がして☆一つ減ってしまいましたゴメンなさい(°_°)

    30
    投稿日: 2023.07.09
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    卓球の世界大会で、急遽出場することになった中国の毛利翼選手のユニフォームに、なぜか日本国旗が付けられていた。疑問に思ったスタッフが調査すると、かつて日本に毛利翼という卓球部員の大学生がいたことを知る。彼らははたして同一人物なのか。一方で過去にさかのぼり、「毛利翼」の物語が紡がれる。彼がどのように生き、そして彼の身に何が起こったのか。読み進むごとにぐっとくる物語です。 「毛利翼」を中心にして紡がれる物語の数々は、さまざまな辛苦を描きながらもどこかしら温かく救われるような心地になります。客観的に事実だけを見れば毛利翼の人生は決して幸せには思えないのですが。それでも彼が幸せに生きられるのは、彼の考え方ももちろんあるのだけれど、周りの人たちの力も大きいのです。特に超絶イケメンの羽根。一見顔だけのどうしようもないダメな人なのかと思いきや、なかなかに魅力的でした。そして彼の存在なくしてはこの物語は生まれないのですねえ。 やがて起こるある事件。そして最終的な謎として、中国の「毛利翼選手」の正体とその意図するところ。なるほどそうくるのか、と唸らされます。素敵な物語でした。

    0
    投稿日: 2023.07.08
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    評価:6でも7でもいいぐらいの横関作品の最高傑作。これを読んで泣けない読者は皆無だと思う大感動作。登場人物の数も丁度よく、その繋がりと逸話に過不足なく、ラストに至るストーリテリングの素晴らしさは文句の付け所が全く無い。横関作品の読者ならわかっていただけると思うが、そのストーリテリングの上手さがようやく結実し、三皮ぐらい剥けた印象だ。本屋大賞あたりを取っても全く驚かない作品。

    0
    投稿日: 2023.07.06
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    卓球大会に出場した、日の丸を背負う中国代表選手・毛利翼(マオリーイー)。テレビ局のスタッフが調べると6年前、毛利翼(もうりつばさ)という大学生が殺人罪で逮捕されていて…。過去と現在をつなぐ絆のラリーが始まった。 「そんなバカな」とツッコミどころ満載なのについつい読まされてしまう…。それこそ横関大の真骨頂なのかもしれない。マンガ的で読みやすいのが最大の魅力だと思う。 (B)

    1
    投稿日: 2023.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    帯を見ると、スポコン×日中関係な話のような印象を受けますが、青春と友情とサスペンスです。 デビュー作「再会」で描かれた、若き日のもやもやや感情のざらつき、輝きと苦さがとても印象に残っていた。 以後、何作か読んだが、あまりしっくりこず、しばらく離れていた。 そして今作。まず、文章がとても読みやすく、 ストーリーにリズムとメリハリがあって、どんどん読まされた。 軸になる3人の男女と、彼らと人生が交差する人々の物語。 その絡ませ方は、あとから考えればかなり強引なところもあったが、 読んでいる間は気にならなかった。 中心3人以外の話は、かなり余白をもって描かれている。 それだけに、ドラマ化・映画化の際に、脚色の腕が問われそうだ。 最初に提示される「日の丸」についても、 決定的な描写があるわけではないし、 クライマックスの試合シーンをめぐる各人物の描写、 後日談なども、描きがいがありそう。

    1
    投稿日: 2023.06.25
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    もうページをめくる手が止まらなかった。過去と今を行き来しながら、たくさんの人生がリンクしていく面白さ。友達をとてもとても大切にしてきた翼だからこそ、罪を犯して欲しくなかった。バトンを持って校庭を飛び出した時も泣いたけど、それが最後にまた繋がって泣きました。きちんと皆がそれぞれの人生を生きていたからこそ、この3人を支えられたんだと思う。翼は大丈夫だと確信して読了しました。横関さんは最近ドラマ化も多いので、この作品も演技力確かな俳優さん達でドラマ化して欲しいです。

    1
    投稿日: 2023.06.22
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    メロスと言えば『走れメロス』。 国語の教科書で作品を知り子供心にその友情と信頼関係に感動した事を今も覚えている。 本作の主人公は毛利翼。 幼くして母親を亡くし児童養護施設で暮らす天涯孤独の翼が、信頼出来る友と出逢い卓球を知る。 前途洋々たる未来が見えホッとしたのも束の間、翼は殺人の罪で逮捕されてしまう。 翼の正義は無いものにされ、圧力による真実の隠蔽に悔しさが込み上げた。 物語は過去と現在を行き来しながら展開するが、全ての役者が揃った『第1回東京レガシー卓球』の舞台に興奮。 強い絆で結ばれた友情のバトンに胸が熱くなる。

    0
    投稿日: 2023.06.17
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    東京で行われた卓球の世界大会で、中国の無名の補欠選手が注目を集めていた。初戦でいきなり世界ランキング3位の選手に勝利した彼のユニフォームの背中にはなぜか日の丸が縫い付けられていた。 彼の名は毛利翼(マオ・リーイー)。中国の代表選手が何故、日の丸を背負っているのか?動揺したテレビ局のスタッフが調べると、6年前、毛利翼(もうりつばさ)という大学生が殺人の罪で逮捕されていた。2人は同一人物なのか?別人であれば彼はどういう意図で日本の犯罪者の名前を名乗っているのか?現在と過去を繋ぐ物語が始まる。 卓球の息詰まる試合展開を描く現在の章。 虐待を受け、死の寸前で隣人に助けられた翼、翼と卓球を通じて無二の親友となった啓介、そして事故で下半身付随となった元天才子役の美玲、3人の21年に及ぶ青春と友情が瑞々しく描かれる過去の章。 少年たちは成長し、過去の章が現在の章に追いついた時、大きな感動が待ち構えていた。ラストの黄色いバトンのシーンではもう涙を抑えられなかった。そして表題の「メロス」のもつ意味。 翼の命を助け、その後もずっと見守り続けた羽根雅人がとてもいい。イケメンだけどだらしなくて最初はいい印象ではなかったけれど、困っている人を助けずにはおれない性格。そして彼に助けられた翼がそれを忘れずにいて、思いやりのバトンを引き継いで生きて行く姿が嬉しい。 ミステリでありながらスポーツ小説でもあり、そして何より上質の青春小説でもある、読後は爽やかで暖かい気持ちになれる作品でした。

    0
    投稿日: 2023.06.13
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    感動した。感動した。これほどまでに大傑作の青春ミステリーは読んだことがありません。はじめのうちはミステリー要素がなく単なる青春物語風かと思いましたが読み進めて行くと手に汗にぎる感動作でした。黄色いバトンがラスト近くでいいキーポイントとなりそして「メロスの翼」の題名の深い意味を感じることができるでしょう。そしてあなたも感動して下さい。涙して下さい。震えて下さい。

    4
    投稿日: 2023.05.03