
総合評価
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powered by ブクログとても分かりやすく理論的な話もありつつ、哲学者の話も交えながら書いて貰えるので賢くなった気持ちで読んでいた そして連帯の項目について、作者の言いたいことはわかるしできたらとても良いのだけど、出来るだろうかとお気持ちを表明してしまう。お気持ちを表明してる時点で作者と天と地ほどの差
0投稿日: 2025.11.28
powered by ブクログ哲学・倫理学を専攻する准教授による、SNSの付き合い方の本。 SNSとの付き合い方は、ネットの世界に飲まれすぎないことだと思った。SNSは基本的に情報が少ない。だから、SNSの発信からは相手の意図を感じとりにくいし、こちらからも伝えきれない。 どうしても情報不足になりがちな点は頭に入れておき、少し距離をとった見方ができると良いのではないか。
0投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログSNSと承認欲求、時間、言葉、アルゴリズム、政治連帯…さまざまに哲学する。 分かりやすく哲学し、考えを私たちに促してくれる良書です。小学校高学年くらいから読んでほしいと思わされる。何回読んでもいい。
17投稿日: 2025.09.10
powered by ブクログSNSにおける特徴を哲学で当てはめるとこのような説明ができる、ということを教えてくれる。 それが答えというわけではないが、今自分が陥っている状況や他のユーザーの行動について、こういうことだったのかと客観視したり、理解する手助けになるだろう。 「10代以上すべての人のための人文書のシリーズ」でもあるので、非常に読みやすい内容になっている。個人的には物足りなさも感じなくないが、丁寧な参考文献ガイドもついているので、より深めたいならこちらを参照するのがよいと思う。
0投稿日: 2025.07.23
powered by ブクログ承認・時間・言葉・偶然・連帯。SNSを使う私たちを描く新しい哲学の本。10代以上すべての人に。(e-hon)
0投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ大人になって、高校生のときのTwitterの投稿をすべて消した。自分の写真や人の写真を載せていたのが怖くなったから。 まるで時系列に並んでいるかのようなネーミングのタイムラインには、実は時間が流れていないということにハッとさせられた。
0投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログ“相互承認というかかわり方において、まず「私」は相手(他者)の自由を認めます。そのとき「私」もまた、自分があくまでも自由であることを、はじめて他者から承認されることになります。「私」は自由であり、相手にどう見られるか、相手に承認されるかどうかを気にすることなく、自分の感じ方や考え方を尊重してよいのであって、それでも「私」は他者とのかかわりのなかにいることができるのです。それが、相互承認によって得られる承認にほかなりません。”
3投稿日: 2025.01.04
powered by ブクログ若者よ、対話しよう。 哲学にタッチする話題であっても、 難しいと毛嫌いせずに(むずかしいんだけどね) 思考してみよう。 わたしたちの生活に刺さっている SNSが私達にもたらす影響のあれやこれやを 想像してみよう。 …… そういうことを言いたかった本だと思います。 自分、不器用なんで(笑) うまく言えないですが、著者さんに ありがとうございます、って言いたいです。
14投稿日: 2024.11.11
powered by ブクログSNSの使い方指南書ではなく、SNSを使っている私たちとは一体何者なのか?を考える本。有名な哲学者の考え方を引用しながら、SNSと私達について考えるのが楽しかった。
1投稿日: 2024.10.30
powered by ブクログ軽い語り口、薄くて簡単に読めそうながらも、さりげなく5人の哲学者を紹介。 「ヘーゲル:承認欲求は必然的に挫折する」 「ハイデガー:存在と時間、到来・既在・時熟」 →デジタル情報と時間 「ウィトゲンシュタイン:言語ゲーム、人はなぜ「痛い」と言うのか」 「ベルクソン:未来の予見不可能性と創造的な進化」 →アルゴリズムと偶然性 「アーレント:公的領域と私的領域」 →SNSがつむぐ連帯 コミニュケーション手段は新しくても、それを使う人間については、過去から積み上げられた哲学があって、それらの視点から考えるのも面白い。
6投稿日: 2024.10.14
powered by ブクログSNSを、ひとつ、承認欲求の問題として考えています。 自分が何者か知りたい、自分とは、を断言できる確信を得たい、そんな側面が、SNSにはある、と。 とくに、そこで有害にもなってくる3点として、 依存、不安、疎外。 依存は、自分が満たされるために、外部の行為に依存しているということ。SNSでいいねをもらったり、注目を得たりすることは、フォロワーや他者の選択によるので、自分ではどうしようもない。けれど気にさせるのがSNS。 不安は、絶え間ない、終わりのない、欲求であること。そう、SNSを続ける限り、投稿をし続ける限り、満たされることはない。毎回、気になるし、期待を抱えて使用する。 疎外は、自分を作ることで、本来との自分との乖離を感じること。これは本当に難しいことですね。とくに成長過程の若者絵の影響は、現の自分とのバランスの保ち方、きっと難しいはず。 そのほかの論点もいろいろありました。 特に個人的に興味深かったのは、 時間。そう、時間は人間が、とりとめもないものを理論化したものだった。実際は複雑でつかみどころないものなのだということを完全に普段忘れている。SNSは、過去に自分が言ったことも今の自分と同一視されることがあり、時間の概念自体に介入する部分も多く、使い方次第で大ごとにもなるので注意が必要ですよね。 言葉も、理論。ヴィトゲンシュタインの言語ゲームのお話も紹介されていましたが、 他者とのトラブルも、自分の悩みも、適切な言葉を使えていないことから。 SNSの世界では言葉だけでなく加増賀や動画がどんどん出てきたのも、言葉での表現の難しさ、わずらわしさがあるのかもしれませんが、 とにかく物事はほぼ適切には、思った通りには、伝わらない、と思っておいたほうがいいですね。 ビー玉の小宇宙、それがそれぞれの人生… 美しい表現でした。
1投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログSNSとは何か、ヘーゲルやハイデカー、アーレントを持ち出し、深く考察する。 何気なく使っているInstagram やX の裏に潜む意味がわかる気がする。
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログSNSを5つの側面(承認欲求、時間、言葉 アルゴリズム、連帯)から哲学的に考える。 アルゴリズムは、偶然性を排除する。 アルゴリズムの外側は、賭けと責任が伴うが、 偶然性の出会い、新しい体験をもたらす。 SNSを否定するのではなく、SNSのもつ性質 から、主体的に哲学にも興味を持たせてくれる 一冊で面白かった。
5投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログSNSの側面からみた哲学。 一見して難しそうに感じるが、内容はわかりやすく、読みやすい文章なのでスルスル読了できた。 SNSを通じた承認欲求、時間の概念、炎上するつぶやき、アルゴリズムなどを哲学的に思索する。 改めて考えたことのない内容だったので、面白かった! ただ、説明はあるにせよ哲学用語が多く、そこが小難しく感じる人もいるかもしれない。 自分の中で噛み砕きながら読むことをおすすめしたい。
6投稿日: 2024.08.03
powered by ブクログSNSに疲れることがよくあるので(今もそう)、参考になった。 SNS疲れは承認欲求によるもので、不安、無理をすること、他律性が原因。キラキラした投稿でいいね!をもらって、その瞬間は満たされたとしても、また他の人の投稿がすぐ目に入って、「自分は魅力的な人間じゃない…」と落ち込む。 自分の承認欲求を満たしてくれる人は、逆に自分もその人の承認欲求を満たす道具に成り下がっている。ヘーゲルの相互承認(役に立つかは関係なくわたしはあなたと関わっていきたい)の実現を目指すことが必要なのだとわかった。
2投稿日: 2024.06.25
powered by ブクログアルゴリズムは自分にとって新しいものは与えないということが知れてよかった Twitterは本音であるように見える(見えるだけでそうとは限らない)
0投稿日: 2024.03.08
powered by ブクログ「〇〇について考えなくてはならない」というとき、その言葉が前提として孕んでいる強制力。たしかにあるなあと思った。 「考えたい」と「考えなくてはならない」は異なり前者のスタンスで物事に向き合えたら、それは現代人にとってとても豊かな態度なんではと想像したりした。 表紙は子供向け本みたいな雰囲気だけれど、大人向けの書き口だった。
0投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ついSNSを見てしまうのをやめたくて読んだ。 とても読みやすかった。偶然性を許容していきたい。 65 つぶやきは本音が表れてるように感じるから見たくなる 90 アルゴリズムによって表示されるニュースは、単にたくさんの人が見ているから。重要なニュースが漏れている可能性もある 93,97ハズレを選ぶ可能性は低くなっても、全く新しいものではない。賭けと責任を排除する 102 偶然に起こる、予測できないことはこの世にある。 105 明日の自分も新しいもの。昨日までの自分が好んだものを好まないこともある。
1投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ#SNSの哲学 #戸谷洋志 #創元社 #読了 #YA 難しい部分もあったが興味深い。「『考えたい』という気持ちを大切にしてほしい」を言い換えると「『考えなければならない』という圧力から、自由になってほしい」と語られる。何事もそうかも。自分も他者も自由にして、そこから生まれるものを大切にしたい。
4投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
他者から承認されようとすることは、「他者から承認されるような自分」になろうとすることで、必然的に頑張ることを強要されてしまう。 SNSで他者から承認を得ようとすると、 ①私の生きやすさが他者に依存する ②絶え間ない承認を求めることで、常に不安を喚起する ③承認を求めるほど自分自身を見失う(疎外) ことにつながる。 SNSネイティブにとって、人間関係の開始はインスタの相互フォローなどを指し、リアルとSNS上の関係性の区別はできない。 自律性は他者に頼らないでいられることで、他律性は他者に頼らないではいられないことである。一般的に自律ばかり求められるが、アイデンティティの形成には他律(他者)も必要で、かつ自立は他律の中からしか生まれない。 ヴィトゲンシュタインの「言語ゲーム」によると、問題に直面した時、「問題が難しい」のではなく、「問題を考えるために適した言葉を使えていない」だけ。この考えによると、相手のルールや文脈が読めないSNSは、ベリーハードな言語ゲームである。 アルゴリズムは偶然性を排除し、それはすなわち「賭け」(はずれ)と選択による「責任」の排除である。
3投稿日: 2023.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『オシント新時代 ルポ・情報戦争』(毎日新聞取材班)を読んでいる時、自身がよく使うSNSが果たして何なのか、もう一度よく知ろうと思い手に取った『SNSの哲学: リアルとオンラインのあいだ』(戸谷洋志)。 これを読んで、承認欲求を得たいがために読書記録をインスタで行い、「いいね」の数チェックがメインとなってしまっていたここ最近の自分の行動がバカバカしくなった。 読書をする事は自分の生活レベルの質を上げるための行動を起こすキッカケを得る事であり、「いいね」を得る事じゃない。 読書を終えた後、どんなアクションを起こすのかを考えていく事に重きを置く事が重要だ。 という事で、やり方を変えて行く事にしようかと思う。
2投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログSNSにおける承認欲求、時間、炎上、アルゴリズム、連帯について哲学的に考える。 参照されるのはヘーゲル、ハイデガー、ウィトゲンシュタイン、ベルクソン、アーレント。 アルゴリズムの章がよかった。 私たちのデータをもとに私たちが望むより先に好みを提供してくれるシステム。しかしそれは生を貧しくするのでは? という疑念。 SNSは利もあるが害も多い。害に自覚的に、節度を持って利用したい。
2投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログSNSの使い方(依存しないように生活の中での使い方を考えよう/セキュリティを意識しよう)についての本ではなく、私たちの生活の中にすでに溶け込んでいる(分離して考えることが困難な)SNSという媒体と、それを利用しながら(SNSとともに)生きるとはどういうことか、ということをヘーゲルやハイデガー、アーレントなどの哲学者の思考を組み入れながら分析・考察している本です。 「SNSについて」を主題としている書籍、というよりも現代のわれわれの生き方について改めて哲学適任考えることが主題になっているように思います。その思考のとっかかりとして、SNSを取り上げている、という印象でしょうか。 古典的な哲学書を読むとき、現在の自分が置かれている状況と照らし合わせながら読むことが難しいと感じることが少なくありませんが、SNSを切り口に話が進みますから、「自分事」としてとらえることがしやすいように思います。 特に第一章で取り上げられているSNSでの承認(いいね!をもらうこと)への考察はなるほど、と思わせるものでした。他人から「いいね!」をもらおうとして、自分を「演出」すること(=本来の「自分らしさ」からの乖離)や、お互いに「いいね!」を送り合うために他人の投稿に過剰に反応する事(依存)など、人によっては耳が痛くなるような私的なのではないかと思います。
6投稿日: 2023.10.04
powered by ブクログ結構がっつり哲学で難しめ。 SNSを知ることは自分を知ること、 SNSのタイムラインにタイムはない、 SNSに偶然性が欠けている という話にハッとさせられた。
2投稿日: 2023.09.16
powered by ブクログSNSと距離を置くことをまず推奨するのではなく、SNSがもたらす時間や個人のあゆみ、承認欲求などを取り上げ、自分の中のSNSの立ち位置を見直すことを推奨する本 いわゆるZ世代よりも上のSNSに疲れている人・価値を見出したい人に読んで欲しい本だ
2投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・相手が自由ではない承認行為は自分の承認欲求を満たす事象ではなくなる ・SNSには時間の流れは起こっていない。液晶に表示されたときが閲覧者にとってそれが起こったとき ・投稿は劣化しないが紙で書き残した物理的なものは劣化する ・バズるは時間という概念がないからこそ生まれる現象 ・SNSに投稿する際に炎上しないかと気をつけている行為は未来の視点 ・ストーリーズは時間という概念がなかったSNSに人生特有の一回性を与えた ・Twitterは建前ではなく本音を表向きは演出できる場 ・Twitterは生の声をアピールする道具にも使われる ・リツイートされることで言語ゲームのルールが変わる、それは炎上の要因
2投稿日: 2023.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトル通り。これまでに読んできた本と内容的に被るところが多く、さほど目新しさは感じなかった。私自身は、アルゴリズムが類似商品を推奨してこようが、実店舗で偶然の出会いを果たそうが、最終的に購入可否の決断するのは自分なので、いずれにせよ自己責任は生じると考えており、そこは著者の意見と反する。ただデジタル情報は紙の本と違って媒体が劣化しないゆえに、時間の経過による変化がないのはそうだなと思う。
1投稿日: 2023.09.09
powered by ブクログ9月6日新着図書 【SNSを使っている自分は何者なのかを哲学的に考える本。5人の哲学者が紹介されているので「自分の場合はどうかな?」と考えを深めながら読むと楽しそうです】 タイトル : SNSの哲学 : リアルとオンラインのあいだ 請求記号 : 104 : To https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28216009
0投稿日: 2023.09.06
powered by ブクログ『SNSの哲学』 2023年8月23日読了 SNSが当たり前となり、その日常の中で生きている私たち。 まさにツイッターでの誰かのつぶやきに「面白い!」と紹介されたことから興味をもち、身近であるが故に、あまり意識したことのなかったSNSを考えるきっかけとして本書を手にとった。 「SNSがなぜこれほどまでに気になってしまうのか?」というのが一番の疑問だった。暇があればついSNSを開き、興味があるのかないのかわからぬままに、タイムラインをうろうろしている。はたまた自分の投稿がどれほど伸びているのか、数字を見に行かないではいられないのだ。 そんな疑問に対し、本書では第1章「なぜSNSで承認されたいのか?」で取り上げている。「承認」という概念を軸に、SNS疲れはなぜ起きるのかを考察している。「承認欲求」と聞くと、どこか一方的で捨て去らなくてはならないものという印象があった。しかし、「承認欲求」自体は自分自身を知る上でも大切であり、まさに「自分を知りたい」という思いこそが承認欲求であるとされる。 では、なぜSNSでの承認欲求によって疲れてしまうのか。 SNSでの承認欲求すべてが疲れさせるわけではもちろんない。承認欲求に①依存②不安③疎外が当てはまる時に生まれるようだ。 ①依存 「私」の承認欲求が満たされるかどうかは、他者にゆだねられるから。 ②不安 一度の拒絶で承認欲求がゼロに戻ってしまうため、安定した状態がないから。 ③疎外 SNSで発信している自分と現実の自分が乖離している場合、つまり他者の承認を求めて、必要な条件を自ら掘り崩している場合、実際の自分が疎外される。 また、上記以外にも他者を、自分自身を確信する手段として、つまり「道具」として扱う点も挙げている。他者から「道具」として思われるのは嫌だし、自分の友人を「道具」のように扱うのも、心がそがれる行為だろう。 では、どのようなあり方が望ましいのか。SNS疲れを生みにくいのか。 本書では「相互承認」のあり方が提唱されている。「相互承認」とは相手の自由を尊重し、相手からも自由を尊重される形での承認を求めることだ。 (これは私の意訳も多分に含まれるが、)一人よがりな承認欲求のための使い方ではなく、ポジティブなコミュニケーションツールとして使用していくことが望ましいのであろう。 最後に本書の構成についての感想を述べたい。 本書は「10代以上のため」と銘打ったシリーズの一作品のため、哲学者の理論がいくつも登場するにも関わらず大変わかりやすい。各テーマごとに短いまとめもついており、振り返りや書評を書く際にも参考になった。また、「おすすめ図書」の紹介ページもあるため、入門書として最適な本だと思う。ライトに読めるシリーズなので、今後も読んでいきたい。
1投稿日: 2023.08.24
powered by ブクログ中高生にも読んでもらおうとする配慮がなされていて、また、矢萩多聞氏の装丁とレイアウトも多くの人に開かれていて、凝った造本だ。SNSを語る際の諸問題をカバーしつつ、各章ではヘーゲル、ハイデガー、ウィトゲンシュタイン、ベルクソン、そしてアーレントの哲学を紹介し、課題に向き合うヒントとする。その手さばきは見事! 中学生にはほんの少し辛いかもしれないが、高校生以上にはチャレンジしてもらいたい一冊。
1投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログ自律性は他律性のなかから生まれてくるので、他人の力を借りるのは自然なこと。物質性のないデジタル情報のタイムラインには実は時間はない。人間の記憶は日々更新され、アルゴリズムでは説明できない。 SNSは楽しくも疲れ果てるときもあり、どう付き合っていくかを考えたときに、優しくアドバイスしてくれるような本でした。
1投稿日: 2023.07.14
powered by ブクログSNSとどう距離を置くかというよりは、SNSを自分の中でどんなものとして位置づけて、人生のために活用していくかが大切だと言われている。この本はそこに著名な哲学者が見つけた論理や思考と関連付けて、より理解しやすくしている。個人的に真新しく感じる部分は少なかったけれど、SNSとの付き合い方に悩む中高生にとっては読む価値があるかもしれない。
1投稿日: 2023.06.27
powered by ブクログ「SNSを使っているあなた自身は何者なのか」というのがテーマらしいのだが、社会哲学的なことにまで踏み込んでしまったので、やや焦点がボヤけてしまった印象。もっと形而上学的な内容に特化してもよかったようにも思えるが、SNSをテーマにしてしまうと限界があるのかもしれない。 ただし、身近なテーマから考える哲学入門としては読みやすくてわかりやすいので、SNS中毒で寝られなくなっている学生の解毒剤にはなるように思える。
1投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログリアルとオンラインの間。 SNS疲れは承認欲求によるもので、不安、無理をすること、他律性が原因。 ヘーゲルの相互承認(役に立つかは関係なくわたしはあなたと関わっていきたい)の実現を目指すこと。 SNSに本来はない時間を作り出している。ハイデガーの「存在と時間」の考え方のように、ストーリーズに一回性を作り出すことで時熟という時間のあり方を経験する。 難しいようでなんとなくわかる感じがいい。 159冊目読了。
5投稿日: 2023.06.10
powered by ブクログ創元社のヤングアダルト向け新シリーズ。分かりやすい言葉やイラストでSNSとの関わり方や「わたし」の在り方をときます。ヘーゲル、ハイデガー、ウィトゲンシュタインといった難解な哲学のエッセンスも盛り込まれており大人も楽しめます。SNSとの距離感を考えたくなる一冊。
4投稿日: 2023.06.10
powered by ブクログこの春創刊した人文書の新シリーズ「あいだで考える」のニ冊目も買ってみた。文庫よりひと回り大きい判型で手触りよく軽く、「10代以上すべての人に」と銘打って、ふりがなたっぷり、イラストあり、二色刷り150ページ。巻末には芋づるの元(参考文献&おすすめリスト)。「岩波ジュニスタ」「ちくまQブックス」と同じような狙い(読みやすい仕様での本格読書へのスモールステップ)を感じる。 本体を読み始める前に気軽に読み始めた折込付録「あいだ新聞」のエッセイ「10代の失敗」がいきなりおもしろかったので、気をよくして本体へ。 いまや日常でなしにはすごせないSNSでのあれこれを種にして、SNSについて、そして自分自身についての考えを深めていく。5章仕立てで各章に1人ずつ(ヘーゲル、ハイデガー、ウィトゲンシュタイン、ベルクソン、そしてアーレント)、そうした現代的な問いを考える緒になる哲学者を紹介して哲学入門にもなっている。おもしろく、大人なら数時間で読める。 私自身と子どもたちのちょうど中間の世代(1988年生)の著者なので、SNSがない青春時代を過ごしたわたしの感覚と物心ついたらSNSがあったこどもたちの感覚の橋渡しのようなところにいると感じた。
2投稿日: 2023.06.03
powered by ブクログ「哲学を学ぶ」というとかなりハードルが高いように思えるが、本書はそれを身近な自分ごととして捉えられるようにSNSを題材としているため、具体的なイメージが湧きやすくとっつきやすい。 筆者もまたSNSを利用しているということで、決してそれに否定的ではなく、寧ろ新しい思考の場として歓迎しているように思える。よく言われているSNSの問題点を無視するわけではなく、問題点の本質はどこにあるのか、そしてどう変わっていくのかを考えることを求めている。 個人的には「第2章 SNSにはどんな時間が流れているのか?」が、興味深かったが難解だった。頭をフル回転させないとうまく飲み込むことができなかったし、まだ喉に突っかかっている気もする。継続的に考えていきたい。
1投稿日: 2023.05.20
powered by ブクログNHK100分de名著、ハイデガー回の指南役戸谷洋志さんの著書。 この番組での戸谷さんの解説がとても良かったので書店で見つけて即購入。 創元社の新しい刊行シリーズで、メインターゲットは中高校生。 それ故に、とても読みやすく理解しやすい内容でした。 中高校生や若年層に限らず、 大人でもSNSでの振る舞いに悩むことは多々あります。 この本は、SNSでの悩みやモヤモヤに対して解決策を示したり こうしろああしろという指南本ではなく、哲学と紐付けしつつ その悩みの根源って何だろう? 一緒に考えてみない?という寄り添うような内容です。 装丁も凝っていて、側に置いておきたい一冊です。
4投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりに本屋をぶらぶらしたときに見かけて買った。SNSとの付き合い方や有効活用については具体的なハウツー本がほとんどの中、本著はその手前の話。つまりSNSとは何か?を著者の領域である哲学を踏まえつつ実直に考えることで付き合い方を再考させてくれる。最近Twitterのおすすめタイムラインに脳を持っていかれる傾向があったの精神衛生上役立った。 哲学との絡め方、口語調で子どもなどにも分かりやすい文体が相まって腹落ちしやすいのが優れており、特にどうして夢中になってしまうのか因数分解されている点が素晴らしいと思う。普段SNSを使うときって何も考えずにとりあえず見ていることがほとんど。そこで一呼吸置いてそもそもなぜ見たいのか?何の情報を得たいのか?を考えるようになった。 SNS自体があまりにも生活の中の当たり前のツールになってしまったため客観的に考えることが難しい中、学問としての哲学が機能することをまざまざと見せつけられた。やはり先人の知恵は偉大である。一方的に「使うのは良くない!」と言うよりも本著は100倍効果的だと思うので学校で課題図書になればいい。
1投稿日: 2023.04.28
