
総合評価
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powered by ブクログ古事記のストーリー展開って素朴でいいな。 会話がとてもシュールで可愛らしく,所々声に出して笑えました!
1投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ前半くほほほほほとなりながら読み進めてたけど、神々の無秩序な言動を活字で読んでるとだんだんと同じ話が続いてるような気がして飽きてきて、いやでも待てよこれは町田康の口訳やから音声で聞いたらおもろいんちゃうかと思ってオウディヴルで無事聴き切りました。読んでないということで星評価は致しません。声優さんよう真面目なえぇ声で噛まんとこんな文章読めるなぁ、、、と感心するとともに、読んでても意味わからんエピソード盛りだくさんやけど聞いててもやっぱり神々の言動意味わからなさすぎて、それが良かった。兄弟に陥れられて大木に挟まれて殺されては生き返るエピソード、蛇がうじゃうじゃいる部屋で寝させられる話を感想書いてて思い出した。古事記のパワーは1000年以上経ってもなお滾り続けていますネ。
4投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ古事記を関西弁(河内弁?)にした翻訳で、とにかく勢いが良い! 神々の会話も「もっとちゃんとしたらええんちゃいますか」「いいね」「マジですか」という感じです。 その勢いのまま、現代人には馴染みのない言葉や風習の説明も組み込まれているのでわかりやすい。 伊耶那岐命(イザナキノミコト)が明かりを灯す場面は <ポンポンにしたツインテール(この髪型を、みずら、という)の、左のテールにヘアピン的な感じで指した櫛の、端っこの太い端を折り、自らのうちにある神威を作用せしめてこれに火を灯した(P26)> と書かれます。なるほど。 古代では「降参した側が相手に捧げる歌や踊り」というものが出てきますが、こちらの現代語訳で内容な意義がわかりました。つまりは、自分が相手に降参したときの様子を面白おかしく自分を道化にして演じなければいけない、ってこと。これを毎年必ず行う。そりゃーかなりの屈辱だ(T_T) 和歌の翻訳も、 「山方に 蒔ける青菜も 吉備人と 共にし摘めば 楽しくもあるか」を 「こんなしょうむない山でしょうむない菜っ葉積むことさえ、黒日売と一緒やったら、へっ。たのしい」 だとか、 「千葉の 葛野を見れば 百千足(ももちた)る 家庭(やにわ)も見ゆ 国の秀(ほ)も見ゆ」を「葛野サイコー!」と翻訳してます・笑 私には短歌・俳句などが全くわからない(^_^;)のですが、このように人間の感情そのままだ!と思えば親しみを感じます。 そして古事記は戦の時代でもある。 すぐに「なめてんちゃいますか。しばこ。」「どりゃーーー!!」「死んだわ。おもろ。」というノリで戦争になります(^_^;)。 このためこの本読んでいる間は自分の頭の中の思考が好戦的関西弁になってしまいましたよ。物を落としたら「なめてんちゃいますか」みたいな(^_^;) このような現代語のため、古代の神々や人々が自分とつながるようにも感じられます。 しかし全体的にわかりやすく、人間味があふれる分、生々しくなってしまった… 古事記の神々や古代の人々だって私達と同じ人間だってことはもちろんわかっていて、それを神話のような書き方をするために、違う世界の物語の中だけのように感じられます。 本書の現代の言葉では、「太刀で内蔵グリグリして殺したれ」「女召し出したけどめっちゃブサイクだから追い返せ」となるので、非常に身近に感じて、なんというか、同じ人間として、辛いことも(T_T) 本書は現代の言葉でわかりやすく、勢いよく読めますが、ちゃんと当時の人たちの感覚も分かるということでとても良かったです。 (少し昔の物語を現代語訳したものや時代劇で、翻訳者とか脚本家の当時の施錠批判的なものが透けて見えることがあると、「確かにその習慣は良くないけど、その当時の習慣の中でどんなふうに生きたのかとか、その習慣があった時代の感覚が分かるように訳してほしいなあ」って考えることがあります)
44投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログ読みたいと思っていたらkindle unlimitedにあり読了した。最近はこのような古典を分かりやすくした新訳の類がいくつかあるらしい。町田自体の小説よりもちょっと戯けているくらいで、かなりの読みやすさ。しかし、長ったらしく読みにくい人名がたくさん出てきて、もう誰が誰だかは分からなくなった。
3投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログ口訳 古事記 2025.08.04 古事記をよく読んだことがなかったのでチャレンジしてみたが、たくさんの神の名前と物語の長さで飽きてしまった。はやり少しでも文学に興味がないと古文を読むのはつらいのだなと感じてしまい悲しくなった理系の私。 これを楽しい!面白い!と読めるようになりたい。 日本の神話に価値を見出せるような知性を持ちたいと思った。
2投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログくすくす笑いながら読みました 地名の由来がこの話からきてるのかぁとか、この地域の話なんだ、っていうのが、関西在住の身からすると身近で興味深かった!
1投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ日本人なら知っておきたい古事記!読みやすいし面白かった! でも関西人じゃないから、関西弁読みにくくて、上之巻きで中退しました。ただ。神様の特徴と名前があたまにはいりました。
0投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログオーディブルにて。 めちゃ面白かったです。ナレーターの方の関西弁が上手くて笑えました(^^) 神様の名前は覚えられないけど、有名な神様の下りはより面白かったです。ガラの悪いことこの上なしでした。 人間くさい神様達でありました。
0投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログ初めての古事記に選んでみました。 とっかかりとしてはいいと思いました。ただ、これだけで終わらせるべきではないかなと、他の古事記の本も読んでみようと思います。 冒頭の怒涛の神々登場に心折れるかと思いましたが、意外となんとかなりました。 (長い漢字の名前はなんとなくはじめの二三文字からニックネームみたいにして読みました。) 全体的にシュールな笑いという感じ。 ただ⚪︎⚪︎天皇が出てきたあたりから、急な展開に追いつけず、おそらく これは単純に自分の知識不足かと思います。
0投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログ軽快な関西弁の会話が笑える。 あの古事記だし結構な分厚さだし、最後まで読めるか不安だったけど、一度開いてしまえばページを捲る手が止まらなくなる。 今までなんとなく抱いていた古事記に対する堅苦しいイメージとは真逆の、ぶっ飛んだお話ばかりだった。 多少内容に誇張はあるのかもしれないが、教科書よりもこっちのほうが何倍も頭に入る笑
20投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログこの本の口訳風に言うと「やばっ。めっさおもろいやんかいさー!」の古事記。 イザナギとイザナミ、天照大御神、因幡の白うさぎ、ヤマタノオロチ、スサノオ、ヤマトタケルなど、古代史でお馴染みのキャラ(?)はこの古事記にいっぱい出てきます。 神様もやたらと出てくるし(名前が全く覚えられない)、ハチャメチャなキャラが多い上に、顔で女性を選り好みするわ、すぐに逆上して◯そうとするわ、なんと言うか人間の「業」が神様に凝縮されている感すらあります。 そして、それぞれの物語も、神様の行いだけあってブッ飛んだ展開になることが多い(例:オオクニヌシは何回◯されても生き返る)上に、口訳は関西弁ときたので、かなりアナーキーな世界観だと言わざるを得ませんが、おかけでグイグイ引き込まれ、一気に読み切ってしまいました。 古事記は現存する日本最古の書物であり、神話も含まれることから、「マジメな書物やん!?」と敬遠されてきた方にも凄くオススメ。 古代史への印象が変わる一冊です。 良い方に変わるかおかしな方に変わるかは分かりませんが。
1投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログまさか自分が「古事記」を読む日が来るとは思わなかった。高校の古典の授業で、教科書に載っていない「古事記」を先生がプリントしてくれた、それ以来である。ちょっと面白いと思ったが、もっと読みたいとか思わなかった。 町田康さんの口訳はとても面白かった。どんどん読み進められた。なんとなく知っていた神々のエピソードが掴めて、こういう話だったのか、といちいちうれしかった。個性的な神様たちが頭の中で生き生き動いてくれて楽しい時間だった。
0投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログ(借.新宿区立図書館) 古事記を物語として読むには見事な訳。ギャグや補足説明などを入れた関西弁(河内弁?)が良い。研究者でなく一般向けとしてはこれで十分かも。
0投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ面白くて読みやすかった!! 一貫したストーリーがあるわけじゃないから、真面目な訳だったら読みきれなかっただろうなと思う。
2投稿日: 2025.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
島崎和歌子さんが出てきませんが、島崎和歌子さんという神の物語も神話として未来の地球に残しておきたいと思いました。
0投稿日: 2024.12.23
powered by ブクログ2024.12.19発売の雑誌『CU』の書評コラムで紹介させていただいた1冊。 関西弁で捲し立てられるように綴られた古事記。面白すぎる。神様同士めっちゃ喧嘩するので「何さらしとんじゃ、ワレ」「いてまうぞ」みたいなやり取りが痛快。一家に一冊推奨。
0投稿日: 2024.12.21
powered by ブクログ古事記って、昔から知ってるけど内容って考えたことなかったが、これが古事記なんだと納得。前半のイザナギとイザナミ、天岩戸、因幡の白兎や八岐大蛇とか、みんな古事記の話だったんだ。知ってるわ。後半は地名の由来のオンパレード。私の住んでる京都の郊外の地名の由来も山ほど出てきてなんか嬉しい。ある程度由来は知っていたが、それも出所は古事記だったんだと感心した
1投稿日: 2024.12.16
powered by ブクログ町田康の古典訳は『宇治拾遺物語』でも楽しく読んだ。プリミティブな勢いのある古事記との相性もよろしい。特異な芸風だけにマンネリ感がなくもないのだが、スルスルっと読んでしまった。なお、場面々々の情景が、こうの史代の絵柄で脳内上映されました
1投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログ神々のセリフがおもしろくて、思わず笑ってしまう。 どこかで読んだことがある、見たことがあるエピソード、だいたい古事記が出典だったw 古事記初心者におすすめ。
0投稿日: 2024.09.07
powered by ブクログ初めのインパクトでグイグイ引き込まれた。町田流解釈もなるほどと頷けたり、親切に思えたり。 古事記にスピード感を付けてくれたという点で、とても画期的だったし、有り難かった!!
0投稿日: 2024.08.31
powered by ブクログ古事記ってはるか昔に学校の授業ってちょっと名前くらい聞いたかな程度の知識しかなかったけど、 これは読みやすくて、あーこれ知ってるやつ!って思ったりしながら読めて面白かった。 それにしても神様ってこんな感じなんだ…(笑)
4投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログ口語訳で読みやすい・・・とはいえ、砕けすぎだろ?? 河内弁?関西の人間ではないので途中で飽きた。出雲も大和も熊襲も相模もみんな河内弁じゃなくて違う言葉でも良かったのに。てか、"草生える"とか現代スラングでも面白かったかもね。 最後に言いたいのは武内宿禰お疲れ様でした!! ちょー長生きの大王何代にも仕えてて大変だったよね。
0投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログ河内弁に慣れてないせいもあるのか 私には全然合いませんでした。 なんとか最後まで読み切った、というレベル。 ざっと古事記の流れを掴むために読むには良いかも。
0投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログ天と地の始まり 高天原(たかあまのはら)に属する 身を隠す五柱の特別神が命じ 神世七代の一柱 伊耶那岐神(いざなき)と妹伊耶那美神(いざなみ)ペア 天の浮橋に立ち ドロドロのところに天の沼矛を下して かき回してみた ブヨブヨが矛の先から雫となって垂れ固まって島になった淤能碁呂島(おのごろ) 二柱一体化し 大八島国と十柱の神・・・合計十四の島と三十五柱の神を生み出す 火傷で死んだ妹伊耶那美神に会いに黄泉国(よもつくに)へ行くがその姿に・・ 戻り、穢れを拭い去ると次々と神が生まれ・・ 須佐之男命(すさのおのみこと)と 八岐大蛇(やまたのおろち) 海洋の支配を父 伊耶那岐神から命じられるが発達障害で国に災いし 永久追放 兄 天照大御神(あまてらすおおみかみ)に挨拶に行くが暴挙に出て 高天原を追放 出雲国須賀で 八岐大蛇が八汐折の酒を飲んだところを頭を切り落とし 尾に入っていた草那芸剣(くさなぎのつるぎ)を天照大御神に献上し罷免される 大国主(おおくにぬし)は六世の孫にあたる 因幡の素兎 と 大穴牟遅神=大国主神 兄たちの荷物を入れた大きな袋を背負い因幡に 皮を鮫に剝がされた兎は 潮水を帯びて風に吹かれよと神様に言われ・・ 兄たちは八上比売(やかみひめ)に求婚するが 大穴牟遅神が好きだと言われ 弟に 山の上から猪と言って焼けた岩を落とし受け止めさせて殺すが 神産巣日神(かむむすひのかみ)の蛤貝比売の母乳の治癒力で生き還る 次に 大木に楔を打ってできた割れ目に挟まらせて殺すが 再び比売の乳で生き還り 紀の国に逃げ 根之堅州国へ抜けて須佐之男命の宅へ行き 須勢理毘売と結ばれる 須佐之男命に殺されかけるが毘売の機転で逃げ、盗んだ太刀と弓で兄たちを殺し 国をかためる・・・ 神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)、神武天皇へ 兄の五瀬命(いつせのみこと)日向から東へ向かい 宇佐、筑紫、安芸、吉備 登美能那賀泥毘古(とみのながすねびこ)の軍の矢で五瀬命が絶命 日の御子として東側の熊野から攻める 天照大神と高木神が高倉下に授けた剣で 奈良の宇陀、忍坂を制し 橿原に宮殿を建て天が下を治めたのが神武天皇。崩御のあと 、 その皇后 伊須気余理比売を日向にいた御子 当芸志美々命(たぎしみみ)が娶る 3人の息子を殺そうとしたが三男の神沼河耳命が殺害し 綏靖(すいぜい天皇になる その後、大昆古命と息子が北陸、会津を制し 崇神天皇が全国制覇を成し遂げる 景行天皇と倭健(やまとたける) 大碓命の16歳の弟 小碓命 を熊曽征伐を命ずる 女装し熊曽兄弟を倒し 倭建命と呼ばれる 健=その地で一番強い 出雲健に剣の交換をしようと相手の剣を抜き殺害 自分のものは偽りの太刀 大和に帰るが天皇に東国遠征を命じられる 再び倭比売命に面会 草那芸剣と袋を授かる 相模国で野火攻めにされるが剣で草を斬り 袋の中の火打石で向い火を起こす 一族を焼き殺し その地を焼遺(やいず=焼津)と呼ぶようになる 三浦半島から房総へ 后を生贄にし海の神を鎮め 甲斐 信濃も平定 尾張に帰還
0投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
口訳 古事記 町田康 ∞----------------------∞ なんで関西弁?と思いながらも口訳はやっぱり読みやすく、楽しく読めた。とはいえ関西人では無いので違和感が全くない訳では無いけど、そもそもこの頃(古事記が書かれた頃ではなくて神様がいた頃)はどんな話し言葉かも分からないので、まぁこんなもんかもしれんなとも思える。 神様は、ムカついたらすぐ殺す残酷さ、男女が出会っていいなと思ったら速攻交わる貞操観念の薄さにやたら強いのも相まって、人間よりも悪いものに感じてしまう。 それを思うと、日本武尊は親の言うことに従ってるだけの良い子に思えてしまうが、こんな子が近くにいると怖いもんは怖いな。 イザナギ・イザナミが出会いから演じる話、アマテラスが隠れてたのを変な踊りでおびき出す話、オオクニヌシが因幡の白兎を助けたり、兄弟に何度も殺されたり、ニニギがブサイクさんを振ったために寿命が出来ちゃったり。 こういう風に繋がってるのかと改めて知って勉強になった。 私はダーウィン論より、旧約聖書や武内宿禰の孫が書いたとされる竹内文書の方が好きなので、古事記をこんな簡単に読ませてもらえて嬉しい限り。 2024/05/11 読了(図書館)
2投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログ古文漢文赤点な理系人間として、古事記はなかなか原典が読みづらいものの代表だった。この作品は口約と銘打っているが、その実は関西弁いや河内弁というよりヤンキー色の強い言語によって「ワレ何さらしとんねん」「いてこましたろか」といった表現がなされている。そしてそれが無秩序状態にある古事記の世界観に怖ろしくフィットしている。 須佐之男命なんて半グレが結婚して子煩悩パパになった典型だし、大国主神も何度も●されるただのパシリだったのがやたら女性にモテて国造りの神様になったチャラ男だ。そして事あるごとに下ネタが登場する古事記は、まともに堅い文章で読んでいたら発狂してしまいそうだ。 その実は、長らく物語として口語伝承されてきた内容なので、面白おかしく脚色されたのだろうし、それを恭しく文章で読むよりもやはりネタ的なストーリーとして消費していくことが、神々の子孫たる我々後世の日本人が採るべき作法なのだろう。
0投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログ誰もが知っているが実際に読んだことがある人は極めて少ないであろう「古事記」を町田康が口語訳で現代に甦らせる。 町田康の文体と「古事記」のぶっ飛んだ世界観の相性が最高によく、こんなに「古事記」とは面白い物語だったのか!?、という驚愕と共に読めてしまう。 あまりにも破天荒すぎる神々たちの戯れをこんなにも面白く、かつ読みやすく描き出す著者の作家としての力量を実感した。 ぜひ文科省は本書を中学生くらいの必修図書として全国のジュブナイルに読ませてほしい。それで、日本が変わると思うな。
0投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ天地創造から推古天皇手前までの歴史を紀伝体で描かれた古事記を,とっつきやすい大阪弁で転がす.歴史の始めも今も変わらず,ヤクザのような切った張った世界が展開しているのか,と思うと親近感が湧き読みやすい.日本書紀も,こんな文体で読んでみたいものだが,さすがに歴史的に確立した内容を遊ぶ訳にはいかないか.
0投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めっちゃおもろいやんけ! 関西以南の口語で繰り広げられる日本の神々から天皇のあれやこれ。考えたら地域的にはそこから起こったのであるし、むしろ正しいのかしら。 面白さの為には、無駄と思われる繰り返しも厭わない振り切り方。 古事記の内容をきちんと学んだことは無いのに断片的に聞き覚えのある話ばかりでおどろく。自分、知らないうちに結構知っとるやないか。絶対に笑かしにかかるので退屈しないで聞き終えられた。終盤の方は馴染みがないものが多くて集中力を欠いたかもしれない。
1投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログ町田さん訳のテンポ、リズム感のある文が活き活きしてよかった。関西弁で神神が語り合ってるのも面白かった。でも面白さだけでなく、哀しさとかもちゃんと伝わってくるのはやはり町田さんの訳がきいているんだなぁとしみじみ。他の方の古事記も読みたくなった。再読したい。
0投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログaudibleで。 神話が、関西弁になるだけで こんなにも頭に入ってくるものなのでしょうか。。。 始まりのナレーションが厳かにスタートして 天津神が、お話になるまで この本が口訳、それも関西弁!とはつゆ知らず、 しばらく呆気にとられておりました。 いやはや楽しい古事記でした。 是非是非 audibleで楽しまれるのがおすすめです。
8投稿日: 2024.03.23
powered by ブクログ「コウヤクコジキ、マチダコウ」コウで始まりコウで終わる声に出して読みたいタイトル&作者名。関西弁で突っ走る町田版古事記、徹頭徹尾ノリと勢いで進んでいきます。この一冊を読んでおけば「古事記?ああ、読んだことありますよ」と様々な場面で知的マウンティングできるのでおすすめ。やはり古典の訳においては“読みやすさ”以上に大事なものはないと思います。
0投稿日: 2024.03.19
powered by ブクログ町田康による口訳古事記。 「古事記かー、部分的には知ってるけど、全部は読んだことないな。474頁、結構長いねぇ・・・。」と読み始めたが、いや、これが滅法読みやすい。怒涛の勢いである。河内弁なのだと思うが、何だかリズム感のある関西弁に乗せられてどっどどっどと読まされてしまうのだ。 伊耶那岐・伊耶那美の国産み。火の神を産んで命を落とした伊耶那美と、それを連れ戻そうとした伊耶那岐の黄泉の国の物語。 天界で暴れた須佐之男。それに怒った天照大御神が籠る天岩戸。 因幡の白うさぎと大国主神。 このあたりはそれぞれのお話としても比較的知られている方だろうか。どちらかというと文字通り神話の世界といった趣である。 これ以後は、天照大御神が邇邇芸命を地上に遣わし、この一族が、国内各地の抵抗勢力を制圧し、統べていく物語となる(海幸彦・山幸彦や倭建命のお話はこの後半部分に含まれる)。そういう意味では人間の歴史の匂いがする。邇邇芸命は天照大御神の孫にあたり、神といえば神なのだが、ある理由で不死ではなくなる。 町田版古事記は会話が大きな牽引力となって、物語をぐいぐい引っ張っていく。 手元に岩波文庫版の古事記があったので、ところどころ引き合わせて見てみたが、思った以上に事件自体は原典通りである。 攻める方は「殺すぞ、ボケ」といって進み、討たれる方は「いたいー」「いやよー」とやられてしまう。少々唖然とするのだが、しかし実際のところ、平定するということは、侵略と殺戮の連続なのである。特に会話部分での脚色はあるにはあるものの、実は意外と本質を突いているようにも思えてくる。制圧される方からすると、何だかよくわからない軍勢がやってきて、何だかよくわからないうちに負けてしまったりするわけである。 戦闘場面と並んで目立つのは、家系図にあたる記述。誰が誰と結婚し、誰と誰を産んだのか。 旧約聖書の創世記にもあるような、出自の記録だ。 AがBを娶り、CとDとEが生まれ、CはFを娶り、GとHとIとJが生まれ、というのが要所要所に差し挟まれる。 中央政府の史書として記録すべき大きな点は、誰が誰を制圧したか、そして誰が誰の子どもであるか、であるという印象を受ける。 つまりは、その系統に連なるものが「正統な」支配者であるという証として。 意外と血生臭い古事記。 ドライブ感のある文体がクセになる。 *岩波文庫版古事記では、古事記中の歌謡全句の索引があり、なるほど歌謡の意味も大きかったのだろうと思う。町田版では全部は拾ってはいないようだ。
7投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ"口語訳"ではなく"口訳"というのがミソ。町田節炸裂で古事記をめちゃくちゃ分っかりやすく訳してます。高校で少し習ったギリシャ神話もそうでしたが、神様って...アホなん?物欲、性欲、権利欲なんでもあり、殺戮,暴力なんでもありです。神社でお参りしている意味あるのかななんて疑問まで湧いてしまいますね。でも,面白かったからまあいいです。町田作品を読むとしばらくこんな思考に陥ります。中毒性あります。
0投稿日: 2024.03.13
powered by ブクログいや~面白かった! これはちびちび読むより、一気読みが正解だと思う。その神の話だかわかんなくなっちゃうからね~ 『古事記』は50歳にもなって池澤夏樹訳を読んだのが初めてで、こんなに面白いものだったのかと感動したけど、町田康訳は関西弁で、リズムと疾走感がたまらない。加えて、ある神のことを「発達障害なのか」とか「サービスステーション」といった現代のワードを織り込んできてわたしたちに理解しやすく、より身近に感じられる訳になっている。 こんなふうにして古典が訳され読み継がれていくのって素晴らしいなあ。
0投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ(2024/02/17 5h) 古事記をコロコロコミックの漫画にしたみたいな本。 とにかく長いので日を置くとダレてしまうし、文章がだいぶん砕けた調子(全編エセ関西弁) なので、読む人を選ぶ。 テンションのフィーリングがガッチリはまり、一気に読めたら最高の本だと思う。 冒頭100 ページくらいは大笑いで読めた。 繰り返し子どもバコバコ産むのは原文通りなんだろうけど、クドくて読み飛ばしちゃう(笑) 初めて読んだ古事記が本書だったけど、楽しくて良かった。因幡の白兎など序盤に知ってる説話が多いからより楽しく読めたように思う。
3投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログ元々の「古事記」がおそらくはストーリー的にそれほど面白いということもなく、無粋なことを言えば権力者側の相対的立場を持ち上げるために実録の体を取って書かれた歪な創作であろうから、それをここまで読み易く、一旦破壊して大胆に再構成した手腕はさすがと思う。 また、古代の神は洋の東西を問わず、ともすればそこらの人間よりもさらに粗暴で俗、下卑た存在であることもよく分かる。 そして、そんな神がいつの間にやら天皇に成っていくという、あら不思議。 かつての日本の中心は西日本であった、ということも再認識した。
1投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ古事記を読んだことがなかったけど、雰囲気を知るにちょうど良い書き味の内容だった。 元のものっすごい神から、段々とそれの子供の子供の……と話が下っていって、最後はほぼほぼただの人だなあ、みたいな話になっていく流れを含めて、面白く読み通せた。
0投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログ①神→美人→次の柱たち、②神→他の気に入らない神や兄弟→討伐、③そして、占い。④そして、大陸・朝鮮半島との交流。そんなお話。そういうことで良いのかなぁ?
0投稿日: 2024.01.17
powered by ブクログ途中、誤読でなければ話が飛んでいるように思える箇所があり、これは編集上のミスか何かなのだろうか? それはともかく、登場人物が全員河内弁で落語、もしくは吉本新喜劇的な会話を繰り広げるので、方言に馴染みのない人は読みづらいのではないかと思う。個人的にはリズム感があったので笑えましたけど。
0投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログいろんな古事記をよんだけど1番面白い 大阪弁なので余計に親しみがわいて読みやすかったのかも 神々、美人大好きでブスに冷たいよねー
0投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログいなばの白うさぎくらいまでの話は子供向けの神話の絵本などでなんとなく知っていたが、それ以降の話も町田さん節の文章のおかげか、楽しく読めた。しかし神様達のお名前がなんと読みにくく覚えにくいことか⁉︎騙したり意地悪したりなんと人間くさいことか⁈ちょいちょい出てくる「いやよー」が好き。
8投稿日: 2024.01.13
powered by ブクログいつも興味を持って読み始めるものの、神々の突拍子もない思考と行動についていけなくて挫折する古事記。 この口訳古事記はそのありえなさと独特の関西弁がうまくコラボしたおかげか、最後まで面白く読むことができた。 しかしわたしは河内弁に馴染みがあるのですんなり読めたが、そうでないひとには逆に内容が頭に入ってこない気がする。
0投稿日: 2023.12.13
powered by ブクログ口語体しかも関西弁で書かれており非常に親しみやすい。が、内容は古事記であり長い神様の名前や近親者がごちゃごちゃでべつで整理しておかないと人間関係が分からなくなる。
0投稿日: 2023.12.10
powered by ブクログ最初の70ページほどを読んだ。 んー。 なんかあんまりこう、grooveしない。 町田康さんのアレがあんまり感じられない。 まぁ、しゃあないか。 古事記じゃしょうないか。 しかし、町田さん。 真面目に勉強し過ぎ。 もっと軽くやってるように、カッコよく欺いていてほしい。
0投稿日: 2023.11.22
powered by ブクログ子供の頃に『日本の神話』を読んで黄泉の国に震え上がったこととか、因幡の白兎の話は可哀想だけど、ちょっとだけ(自業自得では?)とも考えちゃったこととか、いろいろ思い出しながら一気読み。全体的に荒唐無稽なんだけれどもどこかに本質が混ざっていたり、都合よく解釈してきたことが史実として言い伝えられてきたのであろうエピソードが次から次へと関西弁に乗ってテンポよく語られて、そのうち一緒に「こわいー」「いやよー」って言いたくなること必至。 辻田真佐憲さんの『戦前の正体』を読んだ時に本書を読むのが楽しみだ!と思った直感は大当たり!おもしろかった。
3投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログ「口訳」とあるが、むしろ超訳か。 全訳ではないと思うが、くだけた関西弁が古事記の荒唐無稽な世界によくはまっている。
0投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログ月岡芳年より赤羽末吉さんの絵 で脳内絵巻を楽しみました。 どうして?神様の名前って! 畏れ多いけど簡単あだ名で読み続けました。 明治生まれの祖母は、神武 綏靖 安寧 いとく 孝昭 孝安 孝霊 孝元 開化 祟神 ····· って暗唱していたなぁー それにしても、殺すなぁ~ もう、簡単に殺すなぁ~ 葛藤とか無いもんね。 殺すだけ。 だけど さっくり読めるのよね。 不思議と。
1投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログ『「あー、知ってますよ。大山津見神[おおやまつみのかみ]」「よかったです。で、僕の名前は足名椎[あしなづち]ちいます。これは私の妻で手名椎[てなづち]、へてからに此処におりますのが娘でございまして、櫛名田比売[くしなだひめ]ちいます」「あー、そう」「そうなんです」「わかりました。わかってよかったです」「ええ、そいで、あの、質問はそれだけですか」「ええ」「いや、あの私らが泣いてる理由は聞かへんのでしょうか」「ええ」「なんで?」「興味ないんで」「聞いてくださいよ」「では聞きます。あなたはなぜ泣いてるんですか」「よう、聞いてくれはった。実はね、私には元々、娘が八人、おったんです」「仰山、おったんですね」「ええ。ところがあんた、八岐大蛇[やまたのおろち]、ちゅう、超巨大蛇が年一で来て、娘、食うてまいよって、……」』―『スサノオノミコト』 個人的に古事記というと、こうの史代の「ぼおるぺん古事記」を直ぐに思い浮かべるのだけれど、それはこうの史代のあの独特のタッチの漫画の吹き出しに書き下し文が載っていたりするシュールな構成で楽しい一冊。そもそも今時、研究者や余程の物好きでもない限り古事記を原文で読んだりしないだろうし、ひょっとするとヤマタノオロチや因幡の白兎の話が「古事記」の中に出て来る話だということすら知らない人もいるかも知れないから、こういう現代語訳は必要なのかも知れない、と思ったら「現代語訳」じゃなくて「口(語)訳」なんだな、まあ同じようなことだけど。口語というからには「今風」の言葉に古語をドシドシ置き換える訳だけれど、それは町田康以前にも、例えば、亡くなった橋本治の桃尻語訳などの例がある訳で。ただ橋本治は単語を桃尻語風に直しただけで意訳などは入れていないと言っていたけれど、町田康の手になるこの「爆笑(by岸本佐知子)」翻訳は結構「関西風」の言葉や今風の会話のスタイルで補っているところがありそう。ついつい古典の授業で習った古文の読み方(特に漢文。書き下し文にするとそれだけで満足してしまう)を正当と捉えがちだけれども、例えば議事録のことなど考えてみれば、会話通りに文字が起こされて記載されることはなく文語・読み言葉に移し替えるのだから、町田康がここでやっているのはその逆だと思えばいいのだろう。その辺り、他の古典の現代語訳と一線を画していると言うべきか。 とはいえ、どの位、古語・文語体から現代言葉・口語体に逆変換されているのかも気になるところではある。因みに、これを原文、書き下し文、現代語訳と比べてみると、 『爾問賜之 汝等者誰。故其老夫答言。僕者國神。大山〈上〉津見神之子焉。僕名謂足〈上〉名椎。妻名謂手〈上〉名椎。女名謂櫛名田比賣。亦問 汝哭由者何。答白言。我之女者自本在八稚女。是高志之 八俣遠呂智。〈此三字以音〉毎年來喫。』―『国立国会図書館デジタルコレクション』 『ここに「汝たちは誰そ」と問ひたまひき。かれその老夫、答へて言[まを]さく「僕[あ]は國つ神大山津見[おほやまつみ]の神の子なり。僕が名は足名椎[あしなづち]といひ妻[め]が名は手名椎[てなづち]といひ、女[むすめ]が名は櫛名田比賣[くしなだひめ]といふ」とまをしき。また「汝の哭く故は何ぞ」と問ひたまひしかば、答へ白さく「我が女はもとより八稚女[をとめ]ありき。ここに高志[こし]の八俣[やまた]の大蛇[をろち]、年ごとに來て喫[く]ふ。』―『校註 古事記/武田祐吉注釈校訂』 『そこで「あなたは誰[だれ]ですか」とお尋ねになつたので、その老翁が、「わたくしはこの國の神のオホヤマツミの神の子でアシナヅチといい、妻の名はテナヅチ、娘の名はクシナダ姫といいます」と申しました。また「あなたの泣くわけはどういう次第ですか」とお尋ねになつたので「わたくしの女[むすめ]はもとは八人ありました。それをコシの八俣[やまた]の大蛇が毎年來て食たべてしまいます。』―『現代語訳 古事記/武田祐吉訳』 となっているから、町田康訳では換骨奪胎とまでは言わないが(一応、大きな枠組みは踏襲されている)、随分とヤンキーな神さまが会話している風に書き加えられていることが解る。これを否とする向きもあるだろうけれど、考えてみれば古事記に描かれているトンデモナイ神話は古代に天皇家を中心とする体制を強固にするために「捏造」された神話(天孫降臨から神武天皇までの流れ、とか)だし、権力を掌握していく過程で征服した他の権力者たちとの血みどろの抗争(アマテラスvsスサノウ、オオクニヌシ、クマソタケル、ヤマトタケル、等々)が下敷きになっているだろうことも史実として見え隠れするので、確かに町田が採用した「ぶいぶい言わしたる」系の神さんたちが主人公であっても可笑しくはないのかも知れない。 ある意味、これは「古事記ってまともに読んだらとんでもなく非人道的なことのオンパレードで、しかもそれが時の権力者によって実際にやられたことかも知れないとしたら怖いよね」というやんわりとした全体主義への批判なのか、なんてね。いずれにしろ、歴史が活き活きとした物語として浮かび上がる、とか陳腐なことを言いたくなるような「口訳」ではある。それにしても、神様の名前がずらずら出て来る部分はどうしようもないんだな。特に冒頭の天地開闢で島が次々生まれてくるところから黄泉の国から這這の体で逃げ帰ってくるまでに次々生まれてくる神様たちなんて、町田康を持ってしても何のこっちゃという感じだけれど、この部分はこうの史代版の古事記が描くものが秀逸と思う。
4投稿日: 2023.11.08
powered by ブクログ神様の人並み外れたさすがのパワーを思い知るも、神様のあらゆる場面での感情が人間臭くもありました。物語の舞台になる土地がうらやましい。神様が来てかつて暴れた伝説を持ちたいものです。
0投稿日: 2023.11.07
powered by ブクログ古事記について知らない学生さんが読むには、親しみやすい本なのではないかと思う。 セリフの訳がかなり砕けた現代語で、オリエンタルラジオの中田さんが話されるYoutube大学のノリを彷彿とさせる文章。 肌に合う合わないが別れるような作品だと感じた。 表紙の月岡芳年にも惹かれただけに、もう少しだけ落ち着いた口調であるとより良かった。
0投稿日: 2023.11.02
powered by ブクログ古事記の荒唐無稽かつ雑なパワーポリティクスの世界を、落語の語り口をかりつつ、怒涛の河内弁で語り下ろす。古事記の内容と町田の芸風が見事にマッチしているのが確認できる。
0投稿日: 2023.10.31
powered by ブクログ今まで読んだ古事記ものの中で一番読みやすいというか、一度それなりに読みやすい正統的な口語訳の古事記を読んだ後に読まないと、本当(の古事記)はどうなんだっけ?と悩んでしまいそうになるほどくだけている。その分、古事記の持っている物語としての面白さのエッセンスが前面に出てきて、読み進むのに苦労しないで済むのはありがたい。が、神々が地上に国を作り終えて、天下った神が天皇という名で有限の命を生きるようになり、従わない部族をこらしめるというエピソードが増える=神話から徐々に現実世界への橋渡し的内容になってくると、急にトーンダウンしてしまうのはいたしかたないところか。
3投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログ古事記なんて読むことになるとは。町田康さんの功績はすごい。 しかも、楽しく口語してくれているので、笑いながらあっという間に読めた。 それでも、内容は難しい。登場人物は多すぎて誰が誰かわからないうちにどんどん死んでいくし、ストーリーの繋がりはよくわからないし。人物名はフリガナないと全然読めないし。 もう一回じっくり読んでみようかな。でも、こういうサラッと読みが良いのかもな。 古事記を研究しようとしている人にはすごく良い書ではないかと思う。
0投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログ古事記を読むことはこの本がなければなかったかも。 内容は何となく知っていたけれど、かなりエロいギャグ漫画のような内容だったとは。。かなりの衝撃。
2投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログ古事記の流れが一応、分かったと言ってよいのかどうか。たぶん他の訳だと最後まで読めないかもなので、その点では良かったかな。名前も読めないし覚えられないので、全部にふりがなが欲しかった。
0投稿日: 2023.10.17
powered by ブクログ恥ずかしながらホンの一部分しか知らない「古事記」を噛み砕いた作品であるらしいので読んだ♪ 正直言って噛み砕き過ぎ感でいっぱいの作品でした。 語り口が河内弁で通していてそれなりにわかりやすいけれどもなんだか頭に残らないままに読了。 ぼんやりと古事記の概要は知れた気もしましたし著者があまねく広く伝えたい と言う思いは少しはいただけたように思います。 ともあれ、このようにこの古典をこの切り口でアプローチされてモノにすることは素晴らしいことですねえ! 敬意を払います。
26投稿日: 2023.10.16
powered by ブクログ町田康の口訳でかなり軽快な感じになっている古事記。 『ギケイキ』など町田氏による古文の口訳が面白かった人には絶対にハマる1冊です。それらの口訳シリーズでお馴染みの表現、フレーズが満載で、古事記なのにスタッフとかユニフォームとか…横文字が出てくるのが爆笑すぎます。一番良く出てくるやり取りは「マジすか」「マジです」。 あと昔の人はよく和歌を詠みますが、その意訳が意訳すぎて最高です。 武内宿禰という天皇に使える家臣が、何人かの天皇が代替わりしてしてもずっといて、長生きすぎる(天皇が短命?)のも地味にツボでした。 内容はイザナギ・イザナミの誕生から日本が統治されるまでと、それからのこと少しで、ひたすら神や天皇が代替わりして戦ったり統治したりしています。 古事記ってこういうこと書いてあるんだ〜というのがだいたいわかるので、国語や歴史?の勉強になる要素もかすかにあるかもしれません。 登場人物の名前は全部漢字で長く難しすぎるので、日本武尊命(ヤマトタケルノミコト)以外はほぼ読めず、2回目以降はふりがながなくなって読めなくなります。それなので、読むところが減り、本の厚さの割にサクサクと読めます。
0投稿日: 2023.10.05
powered by ブクログいわゆる「古事記」。イザナギ・イザナミ・アマテラスをはじめとした数多の神たちが暴れ狂う様を、町田康節でいっちょやってもうたわけです。
0投稿日: 2023.10.02
powered by ブクログ*星三つ相当です 古事記は神様の名前などなかなか覚えられずでしたが、町蔵節で面白おかしく読めて良かったです。仕事で疲れた時にも「ふくく」と笑いながら良いテンションで読めるのでおすすめです。いいねええね。ほんま。
1投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ古事記って無茶苦茶?! でも、文章表現は口語で書かれていて、読みやすかった。知らないことも多くて、日本のルーツを知るって悪くないって感じた。色々出てくるゆかりの神社に行ってみたくなった。
4投稿日: 2023.09.04
powered by ブクログ口語訳で面白く、ニュアンスを想像しながら読めた。登場人物の名前が覚えられれば、より楽しめたと思う。 あと神様が多く、人間臭いというか酷い話というのがギリシア神話みたいと、日本の話だが縁遠かったので、新たな発見もあった。
2投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログ初めての古事記。これは町田康さんだからだろうか、こてこての関西弁を話す神たちが、とても人間くさく、単純ワイルドで、親近感さえ感じる。粗暴さも目立つが、一国ができるまでの自然の嵐や山の噴火を思わせるのが、おもしろい。不思議な出来事も、理解に苦しむ流れも、町田康さんの、「そこは神だ、すごい」の一言ですとんと入ってくるのは、私もまた、単純だ。難しそうでまだ読めていない古典を、町田康さんが、また口訳してくださったらうれしい。
2投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログいやもう町田康最高。 「古事記」をこんなに楽しく読めるとは。 どの話が一番よかったって、やっぱりスサノオかな。 「この須佐之男命というのが父の命(みこと)に命じられた統治行為を一切しない。しないだけではなく、発達障害というのだろうか、成長していいおっさんになり、伸ばした顎髭が鳩尾に達するようになっても、意味なく哭き喚いて、秩序だった行動が一切できない。まあしかしそれにしてもそれが普通の人間だったら単なる残念ちゃんで済んだのだが、悪いことに須佐之男は神であった」 「伊耶那岐命は訳がわからなかった。貴い子であるはずの須佐之男命がなぜあんなにアホなのか」 笑いながら一気に最後まで読んだ。 後半の現実世界に近くなった天皇たちになると、なんでもありの怪獣みたいなところが無くなってパワーダウンするのだが、最後の仁徳天皇たちの相聞歌でまた笑かしてもらった。 真面目な顔で古事記を読むと論理の飛躍についていけないけど、河内弁って矛盾だらけの古代の屁理屈にピッタリ合うんだよね。 文学者ってこうでなくっちゃ。町田康さすがです。
25投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログとっつきにくい内容の古事記が、町田康の独特な関西寄りの口語訳でめっちゃスラスラ読めてずっとおもろかった。高尚なものではなく、漫画のようにゲラゲラ笑って読める。話には聞いていたけど、日本の神様たち全員むちゃくちゃすぎて最高にイケてる。 落語か漫才のようなテンポ感でとても良かったです。
3投稿日: 2023.07.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
名前は知ってるけど読んだことのない本選手権で必ずベスト10に入るだろう「古事記」 いや、部分的にはみんな知ってる「神様たちのお話」なんだけど、全体を読んだことのある人って少ないよね。 だって名前が読めないし、二回目三回目出てきても一文字違いの他の神様と混乱するしで、誰が誰だか。 とはいえ、誰が誰だかでも困らないところもあったりなかったり。 そんな「古事記」をあの町田康が口訳だと!ということで読んでみた。 いや、面白いではないか。 イザナギイザナミも、スサノオノミコトもアマテラスオオミカミもヤマトタケルも、みんな面白いではないか! 特に後半の関西弁全開の展開は必読。 破天荒で傍若無人で身勝手で残酷な神様たちのお話をわはははと笑いながら読む、よいではないか。
6投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ「口訳 古事記」(町田 康)を読んだ。 面白いかと問われれば面白いと答えるかな。 (好きかと問われれば『・・・うーん・・・』かな) 以前、町田 康さんの「きれぎれ」を読んだ時の感想が、 『だめだ、薄々とは感じていたけれどやっぱり私には町田康さんの作品がやっぱり私には合わないんだ。合わないんだ。二回言うな。(笑)』 だったんだよな。 今回の「口訳 古事記」も合わないかもしれないと思いつつ読んだのだが、ハイテンションな関西弁(私には地域までは識別できない)に捲し立てられているうちに読み終わってしまった。 初出だけでなしに全部にふりがな欲しい神々の名前。 「古事記」そのものをちゃんと読んだことないのであれだけど、口訳の本作は物語として伝える力は十分ですわ。
4投稿日: 2023.07.09
powered by ブクログページを捲る手が止まらず夢中になって読んでいたのが「古事記」、というのが驚きである。 ひょっとしたら町田康の創作なのでは、と何度も思った。 手練だ。しかも町田節盛りだくさん。 ファンにとってはたまらない一冊となった。 でも町田特有のグルーブ感に慣れてない人(合わない人)には厳しいかも。 「古事記の現代語訳」と思って手に取るのはやめた方がいい。 次は「太平記」の口訳に取り掛かったとか。 それもとても楽しみ。
1投稿日: 2023.07.07
powered by ブクログ古事記、日本書紀は、皇学館大学での西宮先生の授業を始め、何回も何回も読んできた。日本古典文学、大系を始め、様々な古事記に改造する書物、子供向けの漫画古事記に至るまで数え切れない位である。 その中でもこの古事記は素晴らしい内容である、神々が、なぜこのような物語として伝わってくるのか、いろいろ興味深い物語である。
3投稿日: 2023.07.06
powered by ブクログ記憶にある古事記の断片的なエピソードが(恥ずかしながら)初めて繋がった。現代語訳は山のようにあれど、コレは唯一無二のまさに〝康訳〟。複雑極まりない物語が「マジで」頭の中にスッと入ってきた。ただ、名前にこだわり過ぎるとやはりドツボにハマる。そこは注意。
11投稿日: 2023.06.30
powered by ブクログこれって、わいは「古事記」ちゅう難しいもんは、なんやよう知らん、そやけどこれはいいんちゃう?なかなかやで!‥‥という輩には良いもんか知らへんけど、古事記の翻訳本もこんで4冊目のわいには退屈でしゃーもないもんやった。そもそも、なぜ河内弁にしたんか全然わからへん。もともと原作は喋りもんやさかい、これこれでいいんやないかい、そうかいな、てもんやろか。あまりにも古事記っちゅんをバカにしくさっておるんやないの?こんな感じで、ニセの河内弁喋っておってアンさんらもイライラしてるやろ?そんならさっさと済ますわ。もっち、有名作家やさかい、いろいろ勉強しとるんはわかるけど、こんな身近な喋りやないはずだったことは言っとくわ。古事記本来のリズムちゅんも台無しやしな。最後まで読んで損した感じは久しぶりや。
79投稿日: 2023.06.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
町田康による『古事記』の口語訳。 こんな血みどろで衝動的で超展開な『古事記』でよいのか、と一瞬思うけれど、そもそも『古事記』自体が血みどろで衝動的で超展開な神話であったことを思い出す。 神々による圧倒的な血と力の物語は、町田康のパンクな文体と意外なほど親和性が高い。 源義経を主人公に据えた『ギケイキ』を読んだときも思ったけれど、市井の人々ではなく、偉人や神が主役である方が、町田康の容赦のない展開や文体に耐え切れるように見えるからか、普段の作品よりも読みやすく感じる(その分、作品の底に漂っていた物悲しさや余韻が薄れているようなのは寂しさもあるけれど)。
4投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログ全部田舎のヤンキーの抗争みたいなんだが。まあ古代だしな。 国語の教科書もこういうノリだったらみんな古典好きになると思います。無理かw
3投稿日: 2023.06.19
powered by ブクログもうめちゃくちゃパンクじゃん! 町田康さんいや町蔵アニキです 昔もっすごい変な歌、歌ってた人です そのイメージしかないです もっすごい変な歌、歌ってたパンクの人です そんな人が作家デビューした!言うんで『ぐっすん大黒』は読んだんですよ ぜんぜん分かりませんでした ただ、やってること変わってないやん!とは思いました 結局パンクやん!と思ったことをなんとなく覚えております 純パンク文学やんってなんだそれ そしてユウダイさんに導かれての何十年かぶりの町田康さん やっぱりパンクやん! やってることパンクやん! いやもう面白かった!めちゃめちゃ面白かった!『古事記』を単に河内弁でやってるってだけじゃなく、はちゃめちゃに意訳しております わりとやりたい放題です だからパンクです ただ、真ん中くらいで飽きましたw これはもうねしょうがない だって『古事記』自体がそこまでドラマチックな物語じゃないもん これは町蔵アニキのせい違います ところで天皇っていつから神様じゃなくなったんだろう? 太平洋戦争後? いやそうじゃなくて、生物学的に言ってって意味でよ? 生物学的に言って神様ってどういこと?っていうね
49投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログ思わず声に出して河内弁っぽいイントネーションで読みたくなる。 マジっすか、マジです。 火照命の話の辺りが特に笑えた。 沙本毘古と沙本毘売の話も面白かった。 何度、マジと出てきた事か(笑)
1投稿日: 2023.06.07
powered by ブクログ口語訳されていて読みやすいだけじゃなく、著者の町田さんが関西弁でセリフのやり取りを書いてくださるので、スラスラと読むことができた。 古事記の存在は知っているが今ひとつ理解できない人や、内容まで知らない人にぜひおすすめしたい。 わたしが面白いと感じたのは、身近にある神社は神様を祀っているのが、その系譜を辿ると古事記に登場する神様に行き着き、更にいうと、天皇家の先祖も神様と言えることだ。 本書を読んで、草薙の剣を祀っている熱田神社に行き、宮司に話を聞きたくなった。熱田神宮は、三種の神器の1つである草薙の剣が祀られており、その実物を見ると不幸が起きると言い伝えられており、宮司も草薙の剣の実物を見ずに、祈りを捧げている。実物を見れない以上、古事記で何度も出てくる草薙の剣が実在するかを検証できないのだが、少なくとも熱田神宮の宮司は、草薙の剣の存在を信じ、畏敬の念を抱いている。 そうなると、古事記はただのファンタジーではなく、現代まで繋がっていると思った。自分にとって神は身近な存在ではないが、古事記の内容が正しいとすれば、全国にある神社の理由も、天皇陛下が伊勢神宮へ定期的に参拝なさるのも合点が行き、とても興味深いと思った。
3投稿日: 2023.05.16
powered by ブクログ【読もうと思った理由】 町田康氏の本は、一冊まるまるは読んだことなかったが、短編一本だけ読んだことがあった。それが「工夫の減さん」だ。その短編が載っているのが、伊坂幸太郎氏が編者として刊行した、アンソロジーの「小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇」だ。このアンソロジーは、伊坂氏が子供時代から現在に至るまでで、見栄や知ったかぶり、忖度一切なく、「とびきり良い」や「とてつもなく好き」と感じた小説だけを集めたという、珠玉の短編集だ。 このアンソロジーを読んだ方は、おおかた同意いただけると思うのだが、伊坂氏が実際書いた小説と、本人が読者として好きだという小説は、全くテイストが違うのだ。そう、伊坂氏が読者として読む本はミステリー以外は、ほぼ純文学ばかりだ。なおかつ、純文学の短編の中でも王道ではなく、結構ニッチな作品が多い。初読みの際の一冊全体を通しての感想は、「えっ、うそ、何が面白いの?」と感じてしまう作品がほとんどだ。 そんな中、「工夫の減さん」は、まだ少なくとも納得して読めた。ただ印象には残っていない。そう、そこまで面白いとは感じなかったのだ。そんな薄い印象しかなかった町田康氏の印象が変わった出来事があった。たまたまYouTubeで聴いた、町田康氏による「こぶとりじいさん」の創作現代語訳だ。元々TBSラジオか何かの収録を切り取ったものだが、これを聴いて町田康氏の印象が、ガラリと変わった。なにせ、めっさ面白い!決して大袈裟ではなく、町田氏が朗読しているとき、周りのスタッフの笑い声がかなり入っており、また僕も、思わず声を出して何度も笑ってしまったほどだ。 そこから氏のことが気になり、ブグログで検索すると、「くっすん大黒」や「告白」など、高評価の作品が多い。先日たまたま本屋の文芸の単行本コーナーに行くと、町田氏の新作があった。タイトルが「口訳 古事記」。帯には「われ、行って玉取ってきたれや!」「ほな行ってきますわ」関西弁どころか、えげつない河内弁の匂いがプンプンする。元来お笑い好きで歴史好きの自分としては、読む以外の選択肢なしと思った。 【町田康氏ってどんな人?】 1962(昭和37)年大阪府生れ。町田町蔵の名で歌手活動を始め、1981年パンクバンド「INU」の『メシ喰うな!』でレコードデビュー。俳優としても活躍する。1996(平成8)年、初の小説「くっすん大黒」を発表、同作は翌1997年Bunkamuraドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞した。以降、2000年「きれぎれ」で芥川賞、2001年詩集『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、2002年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、2005年『告白』で谷崎潤一郎賞、2008年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞。他の著書に『夫婦茶碗』『猫にかまけて』『ゴランノスポン』『湖畔の愛』『しらふで生きる 大酒飲みの決断』「スピンク」シリーズなど多数。 【あらすじ】 アナーキーな神々と英雄たちが繰り広げる、〈世界の始まり〉の物語。 前代未聞のおもしろさ!!日本神話が画期的な口語訳で生まれ変わる!町田康の新たな代表作。イザナキとイザナミによる「国生み」と黄泉国行、日の神アマテラスの「天の岩屋」ひきこもりと追放された乱暴者スサノオのヤマタノオロチ退治、何度も殺されては甦ったオオクニヌシの国作り、父に疎まれた英雄ヤマトタケルの冒険と死、帝位をめぐる争い、女たちの決断、滅びゆく者たち――。 奔放なる愛と野望、裏切りと謀略にみちた日本最古のドラマが、破天荒な超絶文体で現代に降臨する。 【著者が古事記を口訳で書こうと思った理由】 二十年くらい前に三浦佑之という学者が、『口語訳 古事記』という本を出して話題になった事があり、著者はこれを読んでよほど感銘を受けたんだそう。ただ、その語り口に若干の違和感が残ったんだそうだ。それから20年経ち、内容は少々雑でもよいから、自分が子供の頃に読んだような練達の小説家が、それぞれの文章で通史を書くようなものが、全十巻くらいであったらなぁと。そしたら自分のような不幸な半生を辿る者が、わずかでも減るのではないかと考え、それを編集者に相談するも、案は却下されてしまったんだとか。であればと「古事記」を口訳で出版する運びとなったとのこと。 【感想】 最高だ!多分この本読んだ方は、古事記に対する見方が変わると思う。こんなに笑った小説は初めてだ。上記に書いた「こぶとりじいさん」のときより、面白さが何倍もパワーアップしている。純文学?いやいや、とんでもない、完全なる超弩級エンタメ作品だ。こんなにスラスラ読める古事記は、おそらく日本初だろう。ゆっくり読もうと意識しなければ470ページある本作も、おそらく6時間ほどで読めてしまうほどに、のめりこめんしまう。それは僕がもともと歴史好きとかまったく関係なく、町田氏の言葉選びが尋常じゃなく、卓越しているからだろう。ただそんな技巧派であることを感じさせない、随所にウィットに富んだ笑いを全面に推し出してきて、文章の巧さを隠してくるところは、さすがだなぁと感心させられる。当然だが、ただ笑える小説ではなく、かなり忠実に古事記に準じてストーリーを展開してくれるので、古事記初読みの方には、古事記を知るよいきっかけにもなると思います。今回は古事記に準じた内容なので、あえて内容は書かないでおきます。 町田康氏の小説が好きな方はもちろん、歴史好きの方、お笑い好きの方にも、ぜひにも読んでいただきたい作品です! ひとつ悲しいなと思ったことがある。これだけ面白い作品なのに、まだ新刊で出たばかりなのだが、大型書店では、既に平積みコーナーから外されており、小さな書店では一冊も置かれていなかったりする。こういうときに出版不況をまざまざと感じる。せめて本当に面白く価値のある本書などは、本気で売れて欲しいし、一人でも多くの方に読んで欲しいと切実に思う。 【雑感】 次は「最強のニーチェ入門」(著者:飲茶氏)を読んでから、本番の「ツァラトゥストラ」(ニーチェ著)を読もうと思います。落合陽一氏の「忘れる読書」(PHP新書)のまえがきで、こう書いていた。中学生のときに父親(落合信彦氏)から、「ニーチェを読んでいない奴とはしゃべれない」と言われたんだそう。ニーチェの「ツァラトゥストラ」は20歳前後で読んだが、面白さが何も分からなかった。哲学書の中でニーチェは、まだとっつきやすいイメージがあったので、何とかニーチェから、色々学び取りたいと思います。
132投稿日: 2023.05.15
