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amazon「帝国」との共存
amazon「帝国」との共存
ナタリー・バーグ、ミヤ・ナイツ、成毛眞/フォレスト出版
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総合評価

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    ●2025年5月22日、Yahooフリマのクーポンを使うためにキーワード「ビジネスモデル」で検索かけたら出た。

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    投稿日: 2025.05.22
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    AMAZONに対し、どうやって他社が戦略的に向き合っているかを示した内容だ。真正面から戦うのか、共存するのか。 本当にこれから生き残りをかけて各企業は戦わなくてはいけない。 それは日本でも全く同じ状況だ。 日本企業もこのままではAMAZONに呑み込まれてしまう。 もっともっとAMAZONを研究し、その上で自分たちがどういう戦略で戦うのかを真剣に考えなければいけないと思う。 (本当に自身の会社を考えると余計にそう感じてしまう) AMAZONについての解説本は数あれど、ついつい何冊も買ってしまう。 著者の視点によって、同じ内容を語っていても、それぞれに発見があるからだ。 それだけAMAZONという企業は奥深い。 AMAZONがロジスティックスに力を入れていることはよく知られているが、果たしてなぜなのか。 そしてどういう背景でそこに至ったのか。 AMAZON内のベゾスの紙ナプキンは有名な図であるが、ロジこそがAMAZONを支えるフライホイールだとも言える。 なぜそこに気が付いたのかが本当に興味深い。 普通の会社はここまでやらない。 AMAZONは徹底的にやる。利益を削ってでも、物流に力を注ぎ続けた。 小売である以上、物流は確かに大切であるが、ここまで徹底した倉庫を作るだろうか。 そして拠点間を結ぶためにAMAZON専用のトレーラーが走り、AMAZON専用の輸送機が飛ぶ。 この戦略の延長線上に、実店舗ホールフーズを買収し、その店舗を小規模な物流拠点としても位置付ける。 物流拠点から自宅までの距離が短くなればなるほど、配送時間は短縮できる。 本当によく出来た戦略だと思う。 そしてそれらを下支えする、AWSの拡充、AMAZON Primeという固定収入。 AMAZONの新規事業は失敗が多いと聞くが、失敗の中からこうしてフライホイールを加速させるためのピタリとしたパーツが現れるのもまた特徴だ。 Prime会員は本書内では世界で1億人と記載があるが、2022年時点で2億人になったとニュースになっている。 巨額の固定収入を武器に、物流を磨き、さらに映像音楽などのオマケ部分も拡充させている。 Prime会員だから、AMAZON GoもAMAZONフレッシュも使えるようになる。 日本ではまだまだかもしれないが、間違いなく未来はこれらが更に拡充されていくはずだ。 つまり実店舗の商売がドンドンと浸食されていくということなのだ。 AMAZONは完全にECの会社ということではない。 今後は実店舗の方にも侵食し、徹底的なデジタル化によって顧客利便性を大きく高めていくだろう。 ラストワンマイル・フルフィルメントセンターを究極の形に進化させるということは、当然に実店舗を持つことのメリットが大きい。 フラッと立ち寄る店舗でそのまま買い物してもいいし、1クリックで家に届けてもらってもいい。 逆に自宅で1クリックして、店舗で受取でもいい。 店舗で返品を受け付けて、ついでにそこで買い物をしてくれれば、売上もさらに上がるというものだ。 かつてコンビニは、ヘビーユーザーにとって「自宅の冷蔵庫」と例えられた。 AMAZON店舗は「自宅の倉庫」となっていくだろう。 とにかくリアル・バーチャル、アナログ・デジタルの境界はなく、益々フリクションレスな世界になっていくということだ。 もちろんAMAZONはそれを目指している。 1クリックの特許を取得したのが1997年だそうだ。 2017年にその特許が切れた訳であるが、AMAZONは保護期間の20年間でその特許の恩恵を大いに受けた。 そして今、本気で0クリックを目指している。 消耗品については、すでに0クリックに近いものを顧客に提供し始めている。 圧倒的な利便性を追及するAMAZONは、果たしてどこまでテクノロジーを磨くのだろうか。 顧客のニーズに応えるためには、サーバーの増強は不可避だった。 するとそのサーバーの空きスペースは、他企業に貸し出すことが可能となった。 そして益々サーバーであるAWSを磨くことで、AMAZON Prime Videoを支える基盤となった。 そして今はAlexaだ。AIこそ強力なAWSがなければ成り立たない。 まさにAMAZONはフライホイールを高速で回し続ける。 この仮説検証を繰り返す中で、AMAZONビジネスを次々に連結させて相乗効果を狙っていけるところが本当に強い。 確かにAMAZONの新規事業は多数失敗している。 しかしそれもすべて仮説検証だ。 失敗から学び、確実に次の新規事業の成功に繋げている。 そんなAMAZONに対して我々はどんな戦いを挑むのか? それとも呑み込まれて上手く共存するのか? それとも独自路線で、WACD(What Amazon Can't Do=AMAZONに出来ないこと)を追求するか? 人々の生活が、モノ消費からコト消費へ移行していることは何年も前から言われている。 ストレスなく0クリックで欲しい物が届く世界は素晴らしいが、合わせて「コト消費」についてもAMAZONは狙っているはずだ。 実店舗での体験に価値を置き、Prime会員には映像音楽などオリジナルなものも提供し、Alexaとの会話はきっと益々進化していき、顧客の重要なパートナーになっていくだろう。 AMAZON化された世界は非常に便利な一方で、AMAZONに対抗するビジネスを構築するにはどうすればよいのか。 答えはないが、探し続けなければいけない。 AMAZONは益々進化してフライホイールを回し続けるのだから。 (2022/9/17)

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    投稿日: 2022.09.19
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    Amazonの取り組み方 ・Amazonフライホイール効果 ・デジタルディスラプターやレリバンシー Amazonが台頭してきたことによって小売業にどんな影響を与えたか リアル店舗の有無 トイザらスの失敗例 業界用語が多めなので読む人にとっては難しいかもしれない

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    投稿日: 2021.08.21
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    情報量がとにかく多い。横文字の専門用語も多用されているので、ずっと頭に入ってこないため、かなりしんどかった。 amazonが書籍を売るサイトを立ち上げてからこれまで多角的にビジネスを展開して、あれだけの規模の企業でありながら決して平坦ではない道を歩んできたこと、またeコマースの導入で小売業界のトップに君臨していることなどをさまざまな小売の事例と分析をしながら紹介している。 読み切るのには、それなりに集中できる環境でないと困難と思う。

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    投稿日: 2019.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界最大のAmazon帝国の「強み」をこれでもかというほど並べ続ける。そして以下の5原則を忠実に守って共存を図ることを結論としている。 1.キュレーション: 「アマゾン流」でアマゾンに勝とうとしないこと。 2.差別化: 売ることだけにとどまらないこと。 3.イノベーション: 店舗を負の遺産ではなく資産と考えること。 4.独りよがりにならないこと 5.迅速に動くこと (特に小売は)DXの過程で店舗閉鎖や人員削減、統合などの「変化の痛み」を覚悟しなくてはいけない。顧客との接点から情報収集に努めてレリバンシーを高く維持・向上させ、ニーズやシーズにつながるインサイトを掘り当て磨き続けなくてはいけない。

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    投稿日: 2019.10.16
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    ‪AmazonをEC事業者としての側面から徹底分析した一冊。とはいえAmazonだけでなくEコマース全体や小売業も含んだ買い物・消費の未来の考察に及ぶ広範囲な内容で面白かった。オンラインとオフラインを分けて考えること自体が古いという指摘は肝に銘じなければ。読んでいく内に日本でスマホ決済サービスが乱立している背景も見えてくる。‬

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    投稿日: 2019.09.07
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    読み応えがあった。amazonの多角的なビジネスと、それらのドメインでの競合の動向を詳しく記している。ただし現在もamazonは加速度的に拡張しているので、本書の内容はすぐに陳腐化されてしまうだろう。 amazon本、賞味期限が短くなりがち。というあるある。 amazonは地球号の社会インフラとなるのだろうか。amazonロゴの笑顔が国籍を問わず届けられるものであって欲しい。

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    投稿日: 2019.08.19