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powered by ブクログおいしい刺身が食卓に出たとき・・・ 「今日の晩ごはんは、死んだ魚だよ」と言われたらどう? 言葉って使い方次第。 タイトルはかたぐるしいけれど、「言葉(日本語)っておもしろいよね」と語りかけてくれる本です。
0投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ漢字 小6以上レベル フリガナ なし(難しい字のみあり) 文字の大きさ 中 長さ 中くらい(94ページ) 出版年 2010年 内容 言葉の力について深く考察し、言葉を使って考え、伝える力の重要性を訴える。 感想 言葉は、伝える道具である以前に「考える道具」であり、客観的に考え、正確に定義し、判断を下すうえで、人間がいかに言葉に支配されているかがまず語られていく。したがって、語彙を豊富に持ち、かつ言葉の意味を正確に理解することが、思考の整理と正しい判断をする上で必要であり、日本語力とは「頭を柔軟にし、視野を広げて」「ある知識を全く別の知識と結び付けて、別の考え方を作り上げる力」と定義する。一方、言語以外の言葉でしか伝わらない感情もあることも強調する。また、「言葉には自分が表れ、相手からもその言葉で判断される」ことから、自分の考えや気持ちを齟齬なく伝えるためにも言葉の力は必要だと説く。 以上のことを中学生に語りかける調子で、身近な例を多く取り上げながら、易しく説明していく。理解は難しくない。ただ、タイトルの「日本語力上達法」という言葉のイメージに捉われていると、話が予想の斜め上を行く感じ(いい意味で)なので、ぼんやりとした印象が残るかもしれない。もっと違うタイトルの方が良かった気がする。小学生には高学年でも少し難解か。
0投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ『15歳の日本語上達法』 著者 金田一秀穂 講談社 2010年 この本は日本語学者である金田一秀穂さんが15歳の少年少女に向けて日本語に関するあれこれを語ったものである。 本書は日本語というのはどういうものか、そもそもの言語の成り立ちそして日本語をうまく扱うためにはどうすればいいのかなどが書かれている。 この本では国語力と日本語力を分けているところがポイントである。著者にとって国語力とは言葉を覚えるものであり、いわゆるお受験的なものを想像されている。それに対して日本語力というのは言葉で考えるということに重きを置いており、ある知識とある知識を言語として整理し、別の考え方を作り上げていくという過程が日本語力の真髄であると書いてある。 そしてそのような日本語力を培っていく方法を3つ紹介している。 1つ目が外国語を身につけようということ。なぜなら外国語を身につけることで、その国の言語を通した見方が身につけられるということできるからだ 2つ目が古典と言われる名作に挑戦することである。そうすることでどの時代でも通用する「ホンモノ」を獲得できるからである。 3つ目が目にしたものをなるべく正確な言葉で表現するよう努めることである。そもそも言葉には情報を正確に伝える機能と自分の気持ちを表現する機能がある。著者曰く国語では得てして後者が重視されがちであるが、前者も鍛えておかないとそれが必要な場面で苦労してしまう。なので、目にしたものをなるべく正確な言葉で表現する必要性があるということである。鍛え方は簡単で、目にしたものをたとえ、たとえば照明のリモコンだったらボタンが10個ある、ボタンの大きさはそれぞれ違う、よく使うボタンは大きくしている…など観察記録のように個人的な感想は一切抜きにして書いていくことである。 最後に個人的に面白いと思った箇所を引用する 彼らが最も大切にしていたのは「お互いに一緒に生きていこう」という認識だったというんですね。 これは、とても魅力的な仮説です。この説が正しければ、言葉は本来、人と人とが仲良くするための「平和の道具」として生まれたことになります ぼくたち人間は、言葉を通じて世界とつながっています。 それはまた、僕たちが常に世界とワンクッション置いてしかつながれないということでもあります。僕たちは「刺身」とつながることはできても、そのもの自体と直接つながること、直接、向き合うことは永久に不可能です
0投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログ言葉とどう向き合って生きて行くか?ということは、人が生きて行く上でどれほど重要なことであるのかがよくわかる。たしかにそうだよなと感じる良書です。
0投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ言葉について、国語力とは違って「言葉で考える」ということについて、たっぷりと書かれた本。とても読みやすくて、1時間あれば読み切れる。 言葉は日常では会話など伝え合うことに使うことが多く感じるが、実は自分の中で考えるために必要で、言葉が無ければ思うことや感じることも出来ないこと。例で挙げた、アメリカ人は肩がこらないというのも面白いなと思った。言葉はその文化や時代が背景にあるのだと気付かされる。 でも、言葉では足らないもの、言葉以上に表現できるものもあるということも納得。方言の手紙や外国の音楽、意味は全て分からないのに心を打つものがあり、そんな「心のこもった言葉こそが、本当に美しく、正しい日本語なのではないか。」というまとめは、とても共感できた。 俵万智さんのサラダ記念日の例も、たった1行の短い文で読者の想像力を掻き立てる力があることを、説明を聞いて初めて感じた。そう見ると、短歌ってすごい!文章ってすごい! 最後に、「日本語が上達するための三つの方法」が書かれていて覚えておきたいのでメモ。 ①外国語を身につけよう、外国で過ごしてみよう ②古典にアタックしてみよう ③目にしたものを言葉にしてみよう 個人的には②が1番興味があった。「ホンモノ」が分かる感受性を養うためにも…本当にそう思う!文学も音楽も芸能も、何百年も前に作られたものが今でも人を感動させられるって、本当にすごいと思う。阿波踊りもそうなるのかなー。
1投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
学校で勉強することじゃなくて、言葉を得ることの大切さ。 文字が書けるということではなく、言葉を、語彙をどれだけ持っているか、の話と捉えた。自分が思考するのに、世界を捉えるのに、言葉を使う。だから、言葉をたくさん持っていて、たくさん使えた方が、より世界をくっきりと捉えられるし、自分をしっかり伝えられる。言葉にならないこともあるし、言語が異なると捉え方は重ならない。だから伝わらないこともある。でも、自分が使っている言葉に目を向け、外国で異なる言語を使う文化を知り、古典から過去の人の言葉に触れれば、世界はもっと広くなるし、自分はもっと深くなる。
0投稿日: 2020.03.08
powered by ブクログ言葉に関するあれやこれやのお話はぜひ15歳で知っておいてほしいものだけど、著者の生き方までマネされたら困るよなあという印象。著者が自称不遇な少年時代を過ごしながらも今ここまでの大家になれたのは、著者の生まれが良かったからってのが最も大きい要素だと思うので。
0投稿日: 2016.04.22
powered by ブクログ学者の家に生まれ当然のごとく学者になったと、思っていたが、実は全く違っていた。こんなところが興味深い。
0投稿日: 2016.02.20
powered by ブクログなんというか、こういう中途半端な本を書いてはいけないな、と思った。ただでさえ祖父と父の威光で高名ではないのかと思われてるんだから、子ども向けの本でも、もう少しちゃんと書くべきでは。 エピソードは面白いけど突っ込みが足りなすぎ。 この程度の日本語研究者なら山ほどいる。 有名なだけあるね、と思わせないと。
0投稿日: 2014.07.04
powered by ブクログ言葉(文法事項など)について書かれた本かと思いきや、自己の生き方について考えるための本だった。 読んでいるとなんとなく、古今和歌集の仮名序を彷彿させる。言葉というものは、自分の思いを表現するための重要な道具なのだと、改めて認識させられる本。
0投稿日: 2013.03.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本語力を上げるには。 ①外国語を学ぶ ②古典に親しむ ③正確に伝える訓練をする 外国語を学ぶ意義について考えさせられた。つい最近「仕事で使わないから、英語を学ぶ必要性がないです。」って英会話教室の勧誘をしてきたお姉さんに答えたばかりだ(汗) 分かりやすくて面白かった。これは授業で使える。
0投稿日: 2012.08.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
お父さんの金田一春彦先生がとっても好きだった。 この先生は若者の言葉の乱れを追及する番組で 「言葉は変わるものですからね。 長く使われれば、それが当たり前の表現になる。」 と、サラッと言った人。なんて、おおらかなんでしょう、なんて柔軟なんでしょう。 その先生を父として、さらにはおじいちゃんが金田一京助。 すごい家系だ。 15歳でこの本に出会っても、正直あんまり感銘はうけなかったかも。それくらい15歳は、いろんなことに大忙しだ。 だけれど、こんなことを言った人がいる、 ということを知っていること、それで、いいのかもしれない。 人を傷つける言葉も、人を救う言葉も、 どちらも使えるけれど、使うのは自分だ。 言葉に傷つけられるのも、救われるのも自分。伝えたいことを、伝えたい人に、伝えられる言葉を選ぶ。 そんな風になれたらすごく素敵。すごく豊か。
2投稿日: 2011.07.03
powered by ブクログ15歳ではないけど、読んでみました☆ 日本語の勉強をしてる感じは、あまりないんだけど 読んでて、なるほどな~と思うことは結構あったよ。 なんか言葉って深いな。。ってネ!
0投稿日: 2011.06.08
powered by ブクログ子供向けに書かれた本は難しいことを簡単な日本語を使って説明してくれるので、肩が凝らずに読めます。アメリカ人は肩が凝らないと本書に書かれていたので、アメリカの本は簡単な英語で書いてあるのが多いんでしょうね。会社の報告書を如何にかっこ良く書こうかと思っている人には即効薬としては効かないかもしれませんが、人に心を伝えたいと思う人には湯治の温泉のようにジワジワと効能を発揮すると思います。
0投稿日: 2011.01.09
powered by ブクログ日本語の上達のために ①外国語を身につける。外国で過ごす ②古典にアタックする 普遍的なものがある 万葉集と宇多田ヒカル ③目にしたものを言葉に置き換えてみること 正確に、簡潔に、論理的に
0投稿日: 2010.12.26
powered by ブクログ筆者は西高校の卒業生。でもまじめでなく学校をさぼっては本を読んでいたそうだ。ふざけるな、勉強しろ、って感じ。そんなことを中学生に言うな。西高校がそんなに偉いのか?嫌味や学者だな。 アメリカでは風邪をひいて医者に行くと、耳は痛くないか?と聞かれるらしい。 言葉がないと人間は生きていけません。僕たち人間は言葉を通じて世界とつながっています。 言葉の意味を理解すること。そうやって人は自分の心を整理することができるようになる。 自分探しなんて考え方はうそっぱちで、人は自分自身から逃れることはできない。
0投稿日: 2010.12.23
powered by ブクログやわらかく、読みやすい。 しかし、本質的なことをついている。 言葉を愛する人には、お勧めの一冊。
0投稿日: 2010.11.16
powered by ブクログ今日、図書館で見つけ、借りようかとも思ったのですが、思ったより薄かったので、その場で昼ごはんも忘れて読み切ってしまいました。言葉の重みにすごく気がつかされました。 まさに、今の子育てにとっても、講師という仕事での教壇でも、言葉の重みを感じながら話さないといけないんだなぁと実感。
0投稿日: 2010.09.02
powered by ブクログ・徹子の部屋 2010年7月5日(月) テレビ朝日系列にて 著者出演、書籍の紹介あり 「お刺身」と聞いただけで生ツバを飲みこむ私たち。でも「死んだ魚」と聞くとどうですか? どうして言葉ひとつで、こんなふうに違って感じるのでしょう? 毎日、何気なく使っている言葉。そもそも言葉ってナニ? 金田一先生が楽しくお話ししてくれました。日本語力をアップさせる秘訣も伝授。
0投稿日: 2010.07.05
powered by ブクログまず自分の気持ちを書きなさいという国語教育の不合理さったら!ずっとおかしいと思ってたことなんです。心の動きなんて繊細微妙で流動的なものを文章で捕らえるのはすごく難しいことで、平気で代わり映えのない作文の常套句をたらべたて自分の気持ちだと嘯くやつらに辟易して、だから読書感想文なんか書かなかったけど、そのころこの本を読みたかった。確信をもって反抗したかった。だけど「ゆっくり大人になるというやり方もあるんだよ」ともあるのです。まだあきらめない!
0投稿日: 2010.06.03
powered by ブクログうーん。伝えたいことはわかるんですけどねぇ・・・。 いかんせん、論の展開にムリがあったり、話がつながっていなかったり、内容に間違いと思われるものがあったり。 なんか説得力に乏しい感じ。もうちょっとしっかり書いてほしい。 金田一さんの本を読んだのは初めてですが、手を抜いているようにも感じたな! 個人的には、こんな本で「15歳」の方々を惑わしてほしくはないね☆ こういう本に手を伸ばすほどの見所ある15歳ならなおさらだよね。 【目次】 編集部からみなさんへ まえがき ぼくは学校が嫌いだった 一 言葉ってナニ? 二 正しくなくても、伝わる言葉 三 言葉にならない言葉 四 考えるための言葉 五 十五歳のための日本語力上達法 あとがき ゆっくり大人になっていいんです
0投稿日: 2010.04.26
powered by ブクログ金田一先生の15歳へのアドバイス本 金田一先生の本はけっこう読んでます。日本語って面白い! 日本語を上達させるには 外国語を学んで視野を広げ、 古典を読んで「ホンモノ」を知り感受性を磨き、 目にしたものを言葉にして正確に表現できるようにする ことだそうです。 なるほどな〜 日本語(というかコミュニケーション)上手になりたいものです。
0投稿日: 2010.03.07
powered by ブクログ高校受験を終えた弟へのプレゼント…のつもりが、私がすっかり魅せられて先に読んでしまいました(笑)「国語の神様」と呼び声高い金田一秀穂ですが、そんな彼が現代の15歳に語りかけてくれる言葉はとても優しく、まさに美しい「日本語」でした。普段何気なく使っている言葉ですが、私たちはその言葉の意味や力についてあまりにも無自覚であることを痛感しました。「大切なのは漢字を記憶することよりも、言葉を使って考えること」…。
0投稿日: 2010.03.02
