
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった! 韓非子は学生の頃、教科書で読んだ時以来だった。しかも、記憶に残っているのは肝心要の内容ではなく、挿絵がイケメンだったこと、そして「法家」ってなんか格好良い響きだな、と思ったことだけである。いやはや、残念なほどにミーハーだ。 本書は「韓非子」の現代語訳、「韓非子とは何か」、韓非伝、中国における韓非子、日本における韓非子、の4本から成る。 賛否は分かれるだろうが、個人的にはこの竹を割ったような韓非子の論説は好ましく思うーー実際にこのような上司がいた時に嬉しいかどうかはおいといて。自分が優秀だったら嬉しいけど、そうでなければキツいなぁ、と。 人は利己的な存在である、というのは、最近どっかで読んだな、進化論的な話だったけな。 理を以って人を使う、君主は率先するな、倹約の裏側、王のお気に入りを見抜く、あたりは今でも使えそうだ。いずれにせよ、自分を出す前に人をよく見抜き、姦計に陥らないようにせよ、って話なのだろうと思う。 まぁ時代もあるので全てが現代に合致するとは言い切れないが、参考になる部分も多々あった。一読の価値はあるだろう。
0投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ本書では法家を代表する中国の思想家韓非の思想を学ぶことができます。 加地伸行氏は上で紹介した『孔子』や『儒教とは何か』の著者で、その面白さ、わかりやすさは折り紙付きです。今作でもその加地節は冴えわたっています。 私個人の感想ですが、以前読んだ『論語』より圧倒的に読みやすいです。そして少し皮肉が効いているというかいいますか、ブラックユーモアのような内容が語られるのも面白いです。まるでチェーホフの短編小説を読んでいるような気分になったのが印象に残っています。特に以前紹介した『仮装した人びと』は特にそれが当てはまるのではないかと思います。この一致は二人の冷静で徹底的な人間洞察のなせる業でありましょう。非常に興味深かったです。 ものすごく刺激的で面白い読書となりました。古典=堅苦しいというイメージを覆す書物です。
0投稿日: 2024.12.19
powered by ブクログ気持ちよいくらい決めつけて掛かる。性悪説を唱える人は、人間不信というだけだろうか。そもそも人間は利他的だと信じる理由は何もないし、利己的だと決めつける理由は色々ありそうな気もする。そう白黒はっきりはしないだろうに、法に効率を求めると偏ってしまうのかな。
0投稿日: 2023.01.16
powered by ブクログ『韓非子』の現代語訳と解説、主観強め? 悪い奴の類型がいろいろ ●四四 君主は臣下の名と実とを把握せよ 姦臣が君主を欺こうとするときには、多くの人の力を借り、ことば巧みに信用を得、類例をあげて自分の意見を正当化する。このような場合、君主が怒りをこらえてその結果の有効さを照合するという方法をとらなければ、姦臣に欺かれ、君主の権勢は臣下に移ってしまうであろう。(八経編)
1投稿日: 2022.10.30
