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国民の眠りを覚ます「参政党」
国民の眠りを覚ます「参政党」
吉野敏明、神谷宗幣/青林堂
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総合評価

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    本書は、日本のお利口さんのメディアが知らぬ振りして済ましていることをありのまま明かしているので、陰謀論ファンには馴染みやすいと思います。著者の広範囲にわたるお考えをきちんと理解するのは難しいですが、本書に刺激されて勝手な妄想に浸ることはできます。さっそく、浮かんで来る脱線妄想をいくつか紹介させていただきます。 ①世論を誘導する日本のメディア 世論を誘導する日本のメディアが何ものかによって誘導されているというから可笑しくなります。陰謀論によれば、世界のメディアは、「国際禁輸資本」によって支配されているとか。日本のメディアも例外ではないのです。 では、国際金融資本とは何でしようか?例えば、次のような解説があります。 ・それ、陰謀論じゃなくて“事実”です──国際金融資本の話をしよう(グローバルAi総研): https://note.com/rofp/n/n77ee51878861 ・【分かりやすく解説】国際金融資本とは? ──FRB・通貨発行権・“見えない支配”の仕組み(雪学園文庫 攻略!支配層!): https://yukigakuen.com/financial-capital-truth/ 前者の「グローバルAi総研」の解説に次のようなことも書いてあります。 <どうして「陰謀論」にされてしまうのか?ここが本質的に重要な点だ。事実に基づく批判を「陰謀論」としてラベリングすることは、構造的な不都合を隠すための常套手段でもある。しかも、国際金融資本を語る際に「ユダヤ人」など民族的な表現を用いると、反ユダヤ主義という歴史的過ちと結びつけられ、即座に封殺されるケースが多い。これにより、「金融支配」という制度の問題そのものまで議論が封じられてしまうという構図が生まれる。> 要領を得た解説だと思います。陰謀論ファンは大いに勇気づけられます。 そもそも、「陰謀論」に書いてあるような事柄を証明する証拠が衆目の目に晒される筈がないではありませんか。だから、有能なジャーナリスト、評論家、研究者等が、知力の限りを尽くして、入手可能な範囲の情報に基づいて、世界の闇の中のカラクリを推察しているのでしよう。 ②メディアリテラシーを持たない日本人 メディア・リテラシーとは何でしようか? <メディアの機能を理解するとともに、あらゆる形態のメディア・メッセージを調べ、批判的に分析評価し、創造的に自己表現し、それによって市民社会に参加し、異文化を超えて対話し、行動する能力である。>(Wikipedia) そういうことですか。実は、そういう気の利いた能力はホドホドにしておかないと「知に働けば角が立つ」「命が幾つあっても足りない」等というように、日本人は叡智として知っています。日本の宗主国であるアメリカも、日本人がそういう能力を持つことを好まないでしよう。 因みに、ややこしいですが、「政治的リテラシー」という言葉もあります。「戦後日本の社会が政治的リテラシーを育てなかったので、無知・無関心層が増加した」そうです。「無知・無関心層」は「B層」に似ています。B層とは次のようなものです。 <郵政民営化の広報企画に際して小泉政権の主な支持基盤として想定された、《具体的なことはよくわからないが小泉純一郎のキャラクターを支持する層》と定義されている。>(Wikipedia) 私は「無知・無関心層」であり、お分かりのように、さらに「無恥層」でもあります。 唐突ですが、重要な話です。国連憲章の「敵国条項」で、「日本とドイツは敵国のまま」だそうです。どういうことでしようか? <敵国条項とは、 国際連合憲章の第53条、第77条、第107条 に記載されている条文のことを指します。 第二次世界大戦で連合国と敵対した国(日本、ドイツ、イタリアなど)を「敵国」とし、これらの国が再び侵略的行動をとった場合、 安全保障理事会の決議を経ずに武力制裁が可能 とする内容になっている。>(南本町行政書士事務所) つまり、国連は、日本が再び侵略的な軍事的行動をすれば、安全保障理事会の決議なしで日本をボコボコにすることができるというので、恐ろしい話です。日本が常任理事国になることは夢のまた夢のまた夢です。 そでなくても、国際情勢が変って日本が対米従属をやめようとすると、アメリカは許さないでしよう。日本はアメリカにとって便利な「ATM」、「お財布」、「打ち出の小槌」だからです(後で出てくる「狂人」の副島隆彦氏によれば、40年間で、年当たり約30兆円がアメリカに還流したそうです)。日本がどうしてもアメリカと手を切ろうとすれば、アメリカは美味しい日本を放っておいてはくれず、敵性国家と見做して攻撃するでしよう。 これを戯画化しますと、ゴリラ帝国(アメリカ)は国連など殴り飛ばし、やはり虎視眈々とゆでガエル(日本)を狙っているガマ帝国(中国)・無頼帝国(ロシア)・火病(韓国+北朝鮮)と組んで、ゆでガエルを包囲してタタキのばそうとするでしよう。特にガマ帝国は、尖閣諸島海域で挑発的行動をくり返し、ゆでガエルが暴発するのを待ち構えているように見えます。こちらの方が、国連憲章の「敵国条項」よりも現実味があって恐ろしい話です。いずれにしても、ゆでガエルには、ゴリラ帝国、ガマ帝国、無頼帝国、火病という難題があります。どうやら、今後ゆでガエルが真の独立国を維持するためには、厳しい試練が待っているようです。ゆでガエルの男児たちは、スマホをいじっているヒマがあったら、徴兵制に備えて、筋トレと格闘技で鍛えておくとよいでしよう。 ③教育やメディアが伝えない本当の日本の歴史 かつて日本は、アメリカよりも先にアジアに進出したために、アメリカに完膚無きまでボコボコにされたうえ、生体実験のように原爆を2発も落されました。返す返すも残念無念です。こういう歴史を知っている人が少なくなったので、「本当の日本の歴史」の重要な一コマが忘却の彼方へ消えつつあります。ごく最近の安倍元首相銃撃事件さえも、その真相がよくわからない状態であり、まるで何事もなかったような雰囲気が漂っています。安倍元首相の霊が浮かばれません。 ④「あの勢力」によって奴隷化した戦後の学術界 「あの勢力」とは何でしようか?当てずっぽうですが、おそらく「左翼」、「社会主義者」、「共産主義者」等と呼ばれる人たちのことでしよう。陰謀論によれば、国際金融資本は、「軍産複合体」、「グローバリスト」、「共産主義者」、「社会主義者」、「ディープステイト」等の同類だそうです(その辺の話は複雑で、バカな私にはよくわかりません)。そして、「あの勢力」の故郷である「旧ソ連」は、国際金融資本がレーニンとトロッキーを「オロシャ」に送って革命を起してつくったそうです。ということは、「あの勢力」は国際金融資本の仲間ということになりますが、いかがでしようか? ⑤尊敬される人物を生み出す教育が理想的 その通りと思いますが、難しいようです。陰謀論によると、「日本の政治家は、絶対にアメリカに楯突けない」そうです。盾突くとどうなるのでしようか?よく次のような話を耳にします。石橋湛山氏、浅沼稲次郎氏、田中角栄氏、竹下登氏、橋本龍太郎氏、小渕恵三氏、中川昭一氏、安倍晋三氏等のような主体性・独自性を発揮しようとしていた有能なリーダーたちは、何だかよくわからない状態で、道半ばにして消えて行きました。 くり返しますが、残念ながら、安倍元首相銃撃事件の真相がよくわからない状態であり、世間はまるで何事もなかったような雰囲気が漂っています。これでは安倍元首相の霊が浮かばれません。その安倍元首相と親しかった「ロシア無頼」のプーチン大統領について知りたくなり、最近、たまたま入手した副島隆彦氏と佐藤優氏の対談本『よみがえるロシア帝国』(ビジネス社、2022年)を開いたらビックリ仰天しました。佐藤優氏は外務省OBで安倍政権の支持者です。一方、副島隆彦氏はよくわかりませんが、歯に衣着せぬ発言をする超過激な人物であり、副島氏が自分を「狂人」と称しています。副島氏を「烈士」と呼ぶ人もいます。「烈士」とは、「気性がはげしく,自分の信念をもって一途に行動する人。烈夫」。ですから、テレビ局は、予定調和の番組が破壊されてしまうので、絶対に副島氏を番組に出しません。 因みに、昔は「草莽(そうもう)の士」、「恋闕(れんけつ)者」などもいました。昭和の例として、「草莽の士」は歌人の村上一郎氏、「恋闕者」は小説家の三島由紀夫氏です。村上氏は赤軍兵士(マルクス主義者)として、三島氏は浪漫的な超国家主義者として、二人は日本革命の時に日本刀で決闘をする予定でしたが、残念ながら、その時は訪れませんでした。三島氏は陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地に突入して自決しましたが、その速報を聞いた村上氏は旧海軍士官の正装をして日本刀を携えて市ヶ谷駐屯地へ駆け付けたのですが、門前払いされてしまいました。その後、三島氏を追うように村上氏は日本刀で頸動脈を切断して自裁して果てました。村上氏と三島氏は「国士」「憂国の士」にも当てはまります。 それでは、『よみがえるロシア帝国』で語られていることを紹介します。 <《日本は国際政治のゲームに参加できる立場ではない》 副島:岸田の周りに、きちんとしたスタッフがいるはずではないのですか。 佐藤:いや、いない。官房副長官の木原誠二と2人だけでやっている感じです。 副島:木原はテレビで見ていると、ペラペラと口の軽い男だ。それでも木原は政権幹部としては、安倍と正面からぶつかる”係”だったんでしょう。 佐藤:本当にぶつかっていましたよ。 副島:ですから、木原にしてみれば、安倍が死んでよかったと本気で考えているでしょう。 佐藤:それはそうでしょうね。 副島:その後、参院選挙は自民党の大勝利になりましたからね。岸田たちは、勝った勢いに乗って、安倍勢力を打ち払うぐらいのことまで思っていたでしょう。ところが、安倍が死んでしまった。 ただし、国民のためにアメリカとも本気でケンカできないのが自民党政治の特徴だ。安倍とさえ正面からケンカできなかった。この日本の政治の弱さを、アメリカがガツンと上から突いてきたのでしょう。そして安倍を処分した。それで「岸田、その代金を払え」とアメリカとしては、そう動いたはずです。 佐藤:日米同盟は与件だけれども、その枠内でも一定の独立性を確保できると考え、実行したのが安倍ということになります。だから、アメリカの一部からすると安倍は許せないとなる。イージス・アショアは取りやめるし、ロシアとも接近するし、アメリカからすれば不愉快です。 安倍がソチに行ってプーチンと会談したときも、オバマが「やめろ」と言っていたのを蹴っ飛ばしたわけですからね。アメリカからすれば「この野郎、言うこと聞かねえな」となるでしょうね。 副島:プーチンははっきり言っている。日本は交渉相手にならない。日本は主権国家(sovereign state)ではない、と。つまり、アメリカの家来、属国だからまともに交渉しても、決断力もないし、約束したことを守る力もない。すなわち、日本は独立国ではないと、プーチンは知っている。「日本は制限された主権の国ですからね。主権、つまりsovereigntyがアメリカによって制限されているから独立国ではないんだ。こんな国とは相手にならん」というのがプーチンの日本への基本理解です。 プーチンには「日本よ、アメリカから離れろ」という、はっきりとした主張がある。ところが、日本は結局「いや、離れられません。アメリカの属国ですから」とグズグズ言っている。この大前提があるうちは、世界における日本の名誉なんか考えられませんよ。 佐藤:それはその通りですね。ただし、その枠内でも一定の自由裁量の余地はあります。 副島:日本はゲームなんかできる立場ではありません。 佐藤:トランプ政権のときに日本が考えたのは、北方領土の2島が戻ってきたら、あの地域で米軍を展開させないということまでだったらできるということでした。 副島:そうでした。「返還された後の歯舞、色丹に米軍の艦船を入らせないと日本は約束せよ」とプーチンは言った。しかし、それでも日本側は無理でした。おそらく安倍が黙ったままで、交渉はお終いになったのでしょう。 佐藤:ええ。そこまで踏み込む前に、安倍政権が終っちゃいましたからね。 副島:今から何回でもこの議論は繰り返すでしょう。そのうちアメリカ帝国の衰退で、日本から米軍が撤退していくときが来ます。もう敗戦後77年も経っているわけですから。私は、世界史は100年周期で大きく変化すると信じています。> 「狂人」の副島氏は<国民のためにアメリカとも本気でケンカできないのが自民党政治の特徴だ。安倍とさえ正面からケンカできなかった。この日本の政治の弱さを、アメリカがガツンと上から突いてきたのでしょう。そして安倍を処分した。それで「岸田、その代金を払え」とアメリカとしては、そう動いたはずです>と述べています。グロテスクな恐ろしい言葉ですが、厳しい国際政治の実相はそのようなものかもしれない、という気もしないでもありません。 しかし、日本は好き好んで「国民のためにアメリカとも本気でケンカできない」のではないと思います。日本がアメリカによって主権を制限された国(「狂人」の副島氏は「アメリカの属国」と言います)に甘んじているのは、「自主的隷従」と揶揄されますが、あくまでも現時点での日本の国益のための一つの選択だと思います。日本の対米従属は絶対的な選択ではなく、世界情勢が変れば変更されると思います。おそらく、世界情勢の変化としてアメリカの衰退が始まったことを察知した安倍元首相は、日本を対米従属から脱皮させるために、ほとんど無意識的に自由裁量を発揮しながら精いっぱい藻掻いているうちに、アメリカが許容する範囲を超えてしまったのかもしれません。安倍元首相は、スタイルは異なりますが、田中角栄元首相と同じ愛国者の道を歩んでいたと思います。 さらに話が逸れますが、文芸評論家の江藤淳氏の『日米戦争は終わっていない 宿命の対決――その現在、過去、未来』(NESCO BOOKS、1986年)の一節を思い出します。江藤氏は、「1945年8月29日にアメリカ統合参謀本部から伝令使によって、当時マニラにいたマッカーサーに内示され、9月22日に「SWNCC(スウインク)150/4/A」として公表された、アメリカの政策文書」について、次のように述べています。 <アメリカの究極の目的は、とりも直さず世界の究極の目的だという、端的なアメリカの姿勢が、眩しいほど強く打ち出されている。 私が先ほど一貫していると言ったのは、第2次大戦の戦勝によって裏付けられたアメリカの自負、アメリカの究極の目的こそ世界の究極の目的に外ならないという、アメリカの国際政治観である。これがじつに一貫している。 そして、この国際政治観に照らしてみると、日本はかつての脅威であり、いま敗れはしたけれども、将来とも脅威にならないようにしなければならない相手として位置付けられている。これが大原則であって、この原則は、当時は民主党政府ですが、共和党に政権が交替しようが、あるいはその後さまざまな世界情勢の変転があろうが、基本的には少しも変っていない。 だから、逆にいえば、ワシントンから見た日本という国は、潜在的にはつねに再びアメリカの脅威となりうる国であり、アメリカの脅威となり得ることによって、世界の平和および安全の脅威となり得る国であると位置付けられている。従って、そうさせないような対日政策を実施していかなければいけない、というのが基本的認識だろうと思われる。 今日に至るまで、41年間、アメリカがこの考え方を変えたという証拠は何一つない。 従って、アメリカからいえば、日本がかつて大東亜戦争と呼び、米占領当局が日本人に”太平洋戦争”と呼ぶことを命じた、第2次大戦の日米間の局面、この戦いにおける軍事的な段階は、いちおう41年前に終息したけれども、”戦い”そのものは未だに終息していない、ということになる。> このような江藤氏の醒めた対米観は、アメリカにとって目障りかもしれません。もともとアメリカは日本を信用していないし、戦後もアメリカは日本を侮蔑的に思い通りに扱っていますから、そのうち日本が怒って牙をむいても不思議ではない、と内心では常に冷酷に身構えているかもしれません。そして、江藤氏は「あとがき」で次のように述べています。江藤氏は日米関係を”終りなき戦い”と規定し、その見通しはかなり絶望的です。 <日米戦争を”世界最終戦”と規定したのが、石原莞爾の犯した最大の誤りだったと、私はこの頃考える。それは”最終戦”ではなく、”持久戦”であり、消耗戦である。つまり、じつはそれは”終りなき戦い”である。 ところで、日米両国間の”終りなき戦い”の、行き着く果てはどこだろうか?私は、東西両洋文化の壁を超え、人種の際を超えた、真の相互理解の確立以外にないと考えている。しかし、そこに行き着くまでには、これからも幾多の試練を経なければならない。なによりも、日本は、その日を待たずに滅亡してしまうわけにはいかないのである。> さらに、『日米戦争は終わっていない 宿命の対決――その現在、過去、未来』に続いて、江藤淳氏は『閉された言語空間 占領軍の検閲と戦後日本』(文藝春秋、1989年)で次のように述べています。 <(占領軍による徹底した検閲は)言葉のパラダイムの逆転であり、そのことをもってするアイデンティティの破壊である。以後四年間にわたるCCD(占領軍民間検閲支隊)の検閲が一貫して意図したのは、まさにこのことにほかならなかった。それは、換言すれば「邪悪」な日本と日本人の、思考と言語を通じての改造であり、さらにいえば日本を日本ではない国、ないしは一地域に変え、日本人を日本人以外の何者かにしようという企てであった。> こういうことを書いた江藤氏は、とうとう、アメリカの逆鱗に触れてしまったかもしれません。江藤氏は本物の保守の愛国者ではないでしようか?そういう江藤氏が保守派の間で嫌われているそうです。江藤氏について論じる人はあまりいないそうです。「触らぬ神に祟りなし」のようです。 江藤氏が亡くなってから、「日本に本当の保守・右翼がいなくなった」、「本当の保守・右翼ならば、愛国者つまり反米でなければならない」、「日本の歴史伝統を守り受け継ぎ伝承しようとする人達が保守・右翼。いま保守・右翼と呼ばれる人が守ろうとしているのは私欲」などの意見が見受けられます。最後の意見はヒドイですが、当たらずとも遠からずと言えそうです。現在の保守・右翼に覇気が感じられないと思うのは私だけではないでしよう。保守・右翼がダメになったから、左翼・リベラルもダメになった。いや、その逆かもしれませんが、よくわかりません。 以上、脱線妄想でした。

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    投稿日: 2025.07.22
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    恥ずかしながら「参政党」という政党があることを知りませんでした。先日、ネットかなんかでこの政党があり、この本の共著の一人である吉野氏のコメントを読んで、本を出版していないかと調べてこの本に巡り合いました。 私は個人的に、昨年の5月頃まで騒いでいた「コロナ騒動」は変だなと感じていたのですが、政治家の立場にある人が、この本の中で展開していることに賛成でした、おそらく国会議員の中にも同じ思いをしながら、表立って言えない人も多いのだろうと思います、それを党として言える雰囲気を持っているのは素晴らしいです。 それ以外の分野についても述べられていますが、歴史好きの私に撮っては「歴史を学ぶことの重要性」を強調している点が良かったです。また英語よりも歴史を学んで自分の意見を持つことの大切さは、自分が外資系企業に勤めて体験したことを書いてくれていました。 もう一人の神谷氏はお医者さんで、その立場からこの本を、コロナに関することを述べています。対処療法の薬よりも「食べたもので体ができている、何を食べるかが重要」と述べている点には納得させられました。この二人の他の本も是非読んで見たく思いました。 以下は気になったポイントです。 ・ソーシャルディスタンスを実施したり居酒屋さんに来るお客さんの数を絞り込んでも、感染率が低下するわけではない。政府統計によると、コロナウイルスの感染者数は増加と減少を繰り返しているが、この周期は綺麗に110日周期となっている、つまりコロナウィルスお増減は単なる季節変動で決まる(p35) ・ガンになるメカニズムは東洋医学を援用しないと答えが出ない、東洋医学は人間の体を8種類に分ける(八綱弁証)体力がある、体温が高い、症状が表に出る裏に出る、これは占いではなく、科学的・生物的に正しい。2020年代の現在は、東洋医学が進歩した量子物理学的に正しいことが実証されている、この20年間の科学の進歩は凄まじい(p45) ・重要視されるのが、顔相学や筆跡である、顔立ちや筆跡を見て、その人がどのような状態かを見極めていく、顔相学にはものすごく高度な学問体系があ流(p48) ・大きな問題点を挙げるとすると「オブジーボ」である、あの薬は開発者(本庶氏)がノーベル賞を獲得して人気となったが、1回の使用量が3000万円以上の高額な薬である、オブジーボ自体の肺がんと悪性黒色腫に対する治療効果は20%程度、80%は効果が見られない。肺がん以外には98%効果がない(p57) ・パーキンソン病は、食生活を改めるだけで改善する、にもかかわらず現在の医療では、パーキンソン病の治療も高額な医療費をかけている、光トポグラフィという検査を使用して、脳を光の周波数でわけて、うつ病だとか、統合失調症だとか判断して、治療薬を使用できるというのが現在の医療システムである(p60) ・コロナワクチンが開発されたら絶対にうて、という流れはあまりに不自然である。コロナウイルスの流行とワクチン投与は、最初から作られたシナリオだったように感じる(p66) ・知人の医師から「お医者さんは自分の身内には、がん治療を施さない」効果がないので、うつ病も治療薬などはほとんど効果がない、精神科医が、自分自身が発症した「うつ病」を完治させた例はほとんどない(p74) ・自殺の定義を数年前から変えた、遺書がなければ不審死扱いとなった、WHOの定義では不審死の半分は自殺と見做されている、そう考えると、現在の日本では年間8万5千人くらいが自殺している計算になり、世界的に見て非常に高い数値である(p76) ・コンビニに売っているようなトランス脂肪酸や添加物が多く含まれる食べ物を毎日大量に摂取すると病気になるリスクは激増する、MSG(グルタミン酸ナトリウム)はアメリカでは使用禁止、トランス脂肪酸も2年前(この本の発行が2022年なので2020年)に禁止になった、欧米では2000年前後をピークとしてがん患者は穏やかなペースで減っているが、日本の場合は鰻登りで増加している(p79) ・メディアから離れる対策は「歴史を学ぶ」しかない、歴史を学んだ上でテレビや Yutubeを見れば良い(p97)今考えると、2010-2018年辺りまでが奇跡の8年間で、その期間だけは自由に発言できたが今は以前の体制に戻ってしまった(p98)テレビ・新聞を見ないようにするのではなく「見ても騙されない」という意識を持って眺める(p102) ・外国の菜種や大豆を原材料にするサラダ油を作る場合、熱をかけると酸化するから還元するために触媒を使って水素を大量に入れる、酸化しないうちに作られるので、いくら熱をかけても参加しない、この製法は自動車のエンジンオイル(カストロール社の植物性オイル)を作るために考案されたもの(p111) ・トランス脂肪酸がどこに付着するか、これは体温によって変化する。体温が低ければリンパ液に、高いほど血管の内壁に、中間ならば神経に付着する、だからトランス脂肪酸を大量に摂取すると、体温が低い人はガンになり、高い人は動脈硬化・脳梗塞、中間の人は、パーキンソン病などの痙攣疾患になる、原因は全て同じ、これは全て日本人の死因になりやすい病気である(p112) ・白人は数万年前から小麦を食べ続けているから、小麦(グルテンタンパクという発がん性が強い物質含む)に対する耐性を持っている、一方で日本人は純金属に対する耐性が強い、それは昔から魚を食べているから、魚の体内には濃縮された金属が多く含まれている、例えば日本人の毛髪をアメリカで検査すると、水銀中毒と判断されることがある(p115) ・良い種を使い、化学肥料を使わなければ作物に虫はほとんど寄ってこない、虫には地球の環境を守役割がある、害虫という言葉があるが、ケミカルな不純物t含まれた作物には虫がよる、虫は不純物を自分の体内で分解してゼロにするに戻すために食べに来てくれる(p117) ・眠れる眠れないは、朝にどのような光を浴びたかで決まる、日の出時に太陽から発せられるオレンジ色の周波数の光を浴びると、およそ17時間後に睡眠効果を与えるメラトニンという物質が脳から放出される(p124) ・コンビニの500円弁当の原価を計算すると1食50円くらいで製造される、原材料は卵もどき、なんとかもどきばかりで、廃棄することを前提に大量に作ってあり、残ったら家畜や養殖魚の餌にする、ああいう食品は腐らないから(p130) ・スーパーで売られるカット野菜は、次亜塩素酸ナトリウム(=漂白剤)につけて殺菌して漂白した後にEDTAというキレート剤で中和する、酸で戻すと野菜が溶けるのでキレートを使う、その時点で野菜のビタミンやミネラルは失われる(p137) ・15穀米を食べる時は、ずっと噛んでいる、そうすると口の中に最後に残るのは粟(あわ)である、粟玉を食いちぎるのが大変なので、噛んでいる間に口の中や米や麦などは唾液中のアミラーゼという成分により全部麦芽糖に変化する、口の中で二糖になっている、それが小腸に入ってマルターゼによりブドウ糖になる(p139) ・歴代の天皇陛下は田植えを行なっている、どんなに偉い人でも働かなくてはならないのがこの国のルールである、だから日本には奴隷制度が生まれなかった(p141)動物を狩ったり家畜にするのではなく、自然のものを拾う、古代日本に様々な民族が集まったにもかかわらず殺し合いが発生しなかった理由は、水や食料が豊富だったから(p147) ・日本各地を回って、一番多く祭られている神様は、天照大神ではなく須佐之男命(すさのおのミコト)植林を行なったのも鉄器を伝えたのも須佐之男命、様々な日本のリーダーの偉業を重ね合わせて誕生した神様である(p148) ・日本は水に恵まれていて、かけがえのない財産である。欧州は水が不足している土地で暮らしていた、水がないから仕方なく乾燥している土地で育つ葡萄を栽培してワインを生み出した。ワインは腐らないアルコール飲料なので保管ができる。小麦を食料にしたが必須アミノ酸が足りないので、雑草を食べる家畜の乳を飲んだ、これを発酵させると腐らないということでチーズが誕生、あとは乾燥している場所でなければ育たないオリーブがある。なので、オリーブ油や小麦を使った料理、家畜の乳やワインを飲む文化が生まれたが、食材の種類は少ない。一方日本には多くの食材が存在する(p150)イワシの頭にはEPA、DHAなどの不飽和脂肪酸が含まれて最高の脂がある(p150) ・イエズス会は日本に植民地を作ろうとして鉄砲を売りつけようとしたら、全部コピーされて数年後には世界一の鉄砲所有国になってしまった、キリシタン大名を調教して内部争いをして日本を潰そうとしたが、秀吉・家康がキリシタン大名を統治した。これで日本には手を出せないということで、日本と貿易だけは続けようと考えた(p155) ・731部隊のメンバーを医学部教授に就任させることに成功したのが、75年以上続く東京大学のシステムである、731部隊メンバーが東京裁判にかけられなかったのと同様、GHQと内通している法学部教授だけが東大に残れた。それ以外は更迭(公職追放)された。戦後の日本は6年8ヶ月占領されていたが、この時期に何が起きたかを研究することは許されていないタブーである(p160) ・人間の脳は、爬虫類の脳、哺乳類の脳、人間独自の脳の3層構造で構成されているが、脳科学的にいうと、爬虫類・哺乳類の脳をしっかり作っておくことが大切で、それを行わずに人間脳ばかりを育てようとするのが、現代の教育の問題点である(p172) ・歴史、偉人伝を学ぶこと、なぜこの二つが大事かというと、それを学べば、自分の価値観や哲学が持てるわけである。自分の哲学があれば、奴隷にはならない(p173) ・英語を話せることが大事なのではなく、何を伝えるかが大事なので、通訳を入れても問題はありません。英語が堪能でも中身がなかったらバカだと思われるけど、英語が話せなくても、しっかりとした思想があれば外国人は敬意を示してくれる。外国人は、日本人の上手な英語が聞きたいのでなく、日本の歴史、風土から醸し出された知恵や文化を知りたい(p176) ・華族には、1)公家の堂上家に由来する堂上華族、2)江戸時代の大名家に由来する大名華族、3)国家への勲功により加えられた新華族(勲功華族)、4)元皇族(皇族華族)、公卿142家、諸侯285家、合計2891人(明治7年)がある(p201) 2024年9月18日読破 2024年9月19日作成

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    投稿日: 2024.09.19
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    参政党についての説明ではなく世の中の情報の見かたや捉え方について書かれた本。 なるほどと思える部分も多いが、何度も出てくる「あの勢力」という表現が何を意味しているのかわからなくてちょっともやもやする。

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    投稿日: 2022.10.13
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    参政党は2020年4月11日結党、2021年12月22日冬至に参院選候補者発表、2022年7月の第26回参院選で1議席獲得、選挙区で2,018,214(3.80%)、比例区で1,768,385(3.33%)の得票。 神谷さんと吉野さんの対談形式で、字も大きく読みやすい。 コロナ騒動、医療問題、マスメディア、農業と安全な食、歴史と教育などについて。 ずっと前から一貫して主張してきて、今回の総選挙で1議席獲得、有言実行かくのごとし。 結果が出る前に書かれた本だと思うと感慨深い。

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    投稿日: 2022.07.17
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    医師の吉野敏明さんと、政治団体「参政党」の神谷宗幣さんの対談形式で、教育・医療・政治の分野で日本が抱える問題点について語られる。コロナ禍におけるおかしな日本の医療、偏向報道を繰り返す日本のメディア、ビッグファーマの影響の強い日本の農業などなど、日本の闇について、論理的科学的に解説されていて非常に面白かった(日本の歴史を学ぶことの重要性も再認識させられた)。最近暗い話題の多い日本の未来に希望が感じられない人に読んでもらいたい一冊。

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    投稿日: 2022.05.20
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    話半分で読み進めた。 改めて医療も食も軍事も当内容が現実だとしたら・・・やはり怖い。 知っているつもりだったことに気付かされた。 おかしいことばかりの日本、おかしいことに目をつむって仕事をしているという現実にも納得。 「和を似て貴しとなす」なぜ出来ない人が多い・・・ 行動力、発信力のない自身の不甲斐なさも感じながら読了。

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    投稿日: 2022.04.09