
総合評価
(4件)| 0 | ||
| 2 | ||
| 1 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログ2013年から14年4月の間、ガルシア=マルケス(以下、ガボさん)の入院、弟さんによる認知症の公表、そして死去までのニュースは日本でも報じられていました。訃報が流れたら各国の政治家著名人を初めとして多くの人たちの追悼の言葉がありました。 これは、そんなニュースの当事者であった長男で映画監督、脚本家のロドリゴ・マルケスによるガボさんの死の前後のエッセイです。 カボさんの家族は、ガボさん、メルセデスさん夫妻と、二人の息子ロドリゴさんとゴンサーロさん。世界的に有名な家族だったが家族の団結は強く「4人クラブ」だったということ。 ガボさんたちラテンアメリカ作家の書く女性は肝っ玉母ちゃんいうか、独自の動じなさがありますが、メルセデスさんもなかなか肝が座ってるようですね 笑 ロドリゴ・ガルシアの映画『彼女を見ればわかること』(https://booklog.jp/item/1/B00005UJGF)を見たことがありますが、キャメロン・ディアス扮する盲目の女性が読んでいる点字の本が『百年の孤独』だったというワンシーンがあり、ロドリゴからの目配せのようなものかなと思ったものでした。 ガボさんご家族の写真もたくさん収録され、ガボさんのことを知る本であり、そんな環境で育った息子さんが「書かないでは生きられない」人生を進むようになったこと、そして私たちがニュースで見るその当事者たちの言葉を知る本でした。 <父は死に関して大嫌いなのは、自分の人生の中で唯一これについてだけ自分には書くことができないからだ、と文句を言っていた。彼が生き抜けてきたもの、目撃したもの、そして考えたことは、すべて彼の本の中にある。フィクション化されたり、暗号化されたりして。「書かないで生きることができるなら、書くな」と彼はよく言った。ぼくは書かないでは生きられないほうの人間なので、彼も許してくれると思う。もう一つ、彼の託宣でぼくが墓場に行くまで守り続けるのはこれだー「うまく書かれた話にまさるものは何もない」。P111>
34投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログ著者は、ガルシアマルケスの息子で映画監督。 ガルシアマルケスが亡くなる直前から、彼の葬儀、著者の母が亡くなるまでを綴ったエッセイ。 記憶力が抜群で素晴らしい小説を書いたガルシアマルケスだが、晩年は認知症を患っていたということが意外だった。 病状は重度で、家族のことも認識できなかったらしい。最後はすべてを人の手で看病されていた。ノーベル賞を受けた文化人であっても、認知症には勝てない。 彼の最期は知らない方が良かったかもしれない。 彼の前半生の自伝は刊行されているが、後半生は書く気がなかったらしい。 彼にとっては有名になった後の人生は大して面白くなかったのだろう。ガルシアマルケスのプライベートなエピソードを知ることができる良いエッセイだと思った。 自分も人生を振り返ってみて、自分の身に起きた面白い出来事は、記憶があるうちにマメに書き留めておいた方が良いかなと思った。
0投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログノーベル賞作家・ガルシア・マルケスの息子による父のエッセイ。マルケスは代表作である『百年の孤独』や『族長の秋』は未読。『予告された殺人の記憶』など数作を読んだのみ。『予告された殺人の記憶』はすごく面白かった記憶。マルケスが晩年は認知症になっていたこと、亡くなった時に多くのマスコミが駆けつけていたこと(流石ノーベル賞作家というべきか)など知らないことがたくさんあった。後半はほぼ写真。
0投稿日: 2022.01.29
powered by ブクログ父であるガルシア=マルケスや母のメルセデスと過ごした親密な家族の時間を静かな筆致で綴る。二〇世紀を代表する作家の末期の風景。
0投稿日: 2021.12.21
