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クマのあたりまえ
クマのあたりまえ
魚住直子、植田真/ポプラ社
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総合評価

32件)
3.8
9
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    動物が出てくる寓話のような世界観と文体で、優しく気づきを与えてくれる良著です。短編集の形で小学校高学年ぐらいから読めそう。分類は児童書だけど、大人にも贈り物に良いんじゃないかな。

    1
    投稿日: 2024.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっと心が疲れた時に読むといいと思う。 特に、最初の『べっぴんさん』がいいなぁ。最初の違和感は、納得。チドリさん色々あったのねぇ。 『ショートカット』おサルの坊やも、印象に残るなぁ。 アメンボやアオダイショウと鯉と、ライオンとクマが主人公?のお話。 動物たちと人間が少しコラボするちょっと深い、優しいお話が多かった。

    2
    投稿日: 2023.10.07
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    「死ぬのは今でもこわいけど、死んでるみたいに生きるんだったら、意味がないと思ったんだ」(132ページ) 七つの動物が、 それぞれの存在意義を見い出していく短編集。

    0
    投稿日: 2020.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    寓話のような短編集。 動物達の姿を通して「生きること」のしんどさを思うと同時に、「生きること」について深く考えさせられる。 どのお話も文体はとても優しいのに内容は生と死に関するもので切ない。けれどラストは気持ちを軽やかにさせてくれるものが多い。 特に『アメンボリース』『朝の花火』が好き。 飛ぶことを諦めた鳥もいれば、人間に憧れるサルだっている。 生き物を殺すことに快感を覚える「ころしや」のアオダイショウだって温かな気持ちを知る瞬間に出会い、腹を空かせて死にそうだったライオンも生きる勇気を貰う。 「死んでるみたいに生きるんだったら、意味がない」 怖がりの子グマが一生懸命考えて出した答えが心に残る。 「生きること」の意味を穏やかに問われた作品集だった。

    4
    投稿日: 2018.06.15
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    紹介文に、動物たちが「生」に真摯に向き合う7編、とありました。我々は生きるのを忘れているのかもしれない。どれも短い話で、簡単に読めるので、小中学生におすすめです。まとまった時間が取れない大人にもおすすめです。 べっぴんさん(☆5) ショートカット(☆3) アメンボリース(☆4) 朝の花火(☆5) そらの青は(☆5) 光る地平線(☆5) クマのあたりまえ(☆5)

    1
    投稿日: 2018.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【図書館】不思議な世界の心温まるお話でした。あれ?この本、文庫で持ってたかも。ん?本屋で見たけど、買わなかったんだっけ?でも、まぁ単行本で読了。

    0
    投稿日: 2018.01.26
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    動物。生命。 動物が主人公の、やさしい童話。 安東みきえ『頭のうちどころが悪かった熊の話』を思い出す。 少しインパクトに欠ける気もする。

    0
    投稿日: 2016.10.15
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    「生きること」と真摯にむきあう動物たちの七つの物語。 「朝の花火」は、生まれながらの殺し屋と自負するアオダイショウの物語。「そらの青」は、思いを共有することに戸惑う鯉の話。

    0
    投稿日: 2016.08.08
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    飛べないチドリ。 人間になった猿のお母さんを追いかけて、人間になった猿の子。 ひっそりと、美しいリースを紡ぐアメンボたちも、湖とともにいなくなり。 食べるためでなく、獲物の命を奪ってきた蛇の愛。 魚の群にも、仲間はずれもあり。 強いライオンにも弱いところもあり。 どうせ死ぬなら、命あるものに産まれたくなかったとおもうクマがおり。 「生きること」を考える動物たちの小さな物語。

    0
    投稿日: 2016.06.01
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    この本はいろいろな動物たちが、「生きること」と真摯に向き合う物語です。あるものは、自分のお母さんを愛し、あるものは、人間に心打たれる。動物たちの「生きること」をぜひ感じてみてください。

    0
    投稿日: 2016.03.08
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    安東みきえの『頭のうちどころが悪かった熊の話』のような動物をモチーフにした寓話。表題作の石になろうとするクマが可愛かった。一応分類としては児童書だけど子供よりも寧ろ大人向けかもしれないな。「べっぴんさん」も最後の落とし方が素晴らしいと思う。2012/493

    0
    投稿日: 2015.04.16
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    べっぴんさん(チドリ) ショートカット(サル) アメンボリース(アメンボ) 朝の花火(アオダイショウ) そらの青は(鯉) 光る地平線(ライオン) クマのあたりまえ(クマ) どれも品のある語りだ。 特にアメンボのお話がとても優しくて好き。悩んでいるさとみに「たいへん、たいへん」と言って心に効くとてもきれいな布をくれるのだ。お礼を言いに行くと嬉しそうに聞いてくれるのだ。どこか他の池に移れているといいと私も思う。

    0
    投稿日: 2015.02.03
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    寓話。読みやすいし、わかりやすいし小学校高学年から中学生にいいかも。 感動も感心も特にしないが、わるくはない。

    0
    投稿日: 2014.06.23
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    短編集。 「生きること」に真摯に向き合う動物たちの七つの物語。 とのこと。 読んでいると心がほっこりする。 温かさ、優しさを感じることのできる物語たち。

    0
    投稿日: 2013.05.22
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    あっという間に読める 動物寓話の短編集。 「ショートカット」と「アメンボリース」が割りと好き。 さいごのクマがかわいかった。

    0
    投稿日: 2013.03.14
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    さまざまな動物たちによるモノローグ的な短編集。 学生さんが読書感想文を書きやすそうな本だなあ、というのが一読しての印象。 ここでの擬人化は、風刺や寓話というよりも、作品のテーマをよりクリアに見せるために使われています。 たとえば「そらの青は」の二匹の魚のやりとりや心理的機微などは 人間でやってもよさそう(というか、人間の少女たちそのもの!)ですが 逆にいえば同じテーマを人間の主人公でストレートに語った作品はすでにたくさんあるわけです。 それらと同じ穴を掘り下げるよりも、少しひねって切れ味よく仕上げる。 この作品集はそういう試みなのかなと思いました。 とはいえ、一つ一つの作品に既視感は否めません。(それが悪いこととは言えませんが) 「アメンボリリース」はどこか安房直子を思わせる作品。 「朝の花火」はまるで「ごんぎつね」の変奏のよう。 そもそも動物たちのちょっぴり哲学っぽいモノローグといえば工藤直子の「のはらうた」という偉大な先行作品があるわけで…。 と上げていけばキリがないほど、児童文学では伝統的な手法なのですね。

    0
    投稿日: 2012.10.21
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    命がテーマの7つのお話が集まった本。 死ぬのがこわいクマは死なないものに生まれ変わろうと努力するが、クマの出した答えがすごくいい。死んでるみたいに、生きるんだったら意味がない。今の時代、死んでるみたいに生きている人も多いかもしれない・・・考えさせられるし、感動のする本だった。

    0
    投稿日: 2012.09.14
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    動物を主人公にした短編集。 動物と言っても擬人化されています。 児童書だけど、大人向けかなと思いました。 でも大人が読むには一つずつが短すぎて物足らないので、もう少し長めに書いてくれていたらなお良かったかも。

    0
    投稿日: 2012.05.27
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    短編集。 それぞれの動物を主人公に書いているが、 かなり擬人化されていて現代社会の人間関係を さらっと指摘してる部分もある。 魚住直子の非・バランスを読んでないけど こういうのがYA世代に響くのかな~ 見てみたい

    0
    投稿日: 2012.04.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子ども向け、というよりは、やっぱり大人向け。哲学的。 だけど、大人が読むには、もう少しボリュームがほしいな、と思う。 せっかくのいい題材なのに、ショートショートの分量ではもったいないような気がした。 でも、じんわり言葉がしみてくる。 死ぬことは生きること、生きることは死ぬこと。どちらも、逃げられない、向き合わなければならないこと。

    0
    投稿日: 2012.03.31
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    この本に出てくる動物たちは、どれも弱いときの自分の分身。 「生きる」における「あたりまえ」を優しいタッチで思い出させてくれる。 植田真さんのイラストがきれいで、おはなしにぴったりだった。

    0
    投稿日: 2012.03.06
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    “空の青は”が自分が思ってた事と同じで、 誰でも考える事なのかもしれないけど、感覚が似てるのかな~ って、魚住さんの作品をもっと読んでみたくなりました。

    0
    投稿日: 2012.02.26
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    teen's best selection 30だって~飛ぶことを怖がり自分がべっぴんだと思いこみたかったチドリ:人になってしまった母ザルが恋しくて人里に下り自分も人になってしまった小猿:アメンボの声が聞こえる女子大生のサトミは群青色の布を貰ってよく眠れるようになり,バラ色の布を貰って好きな人と一緒になる:イノシシを絞め殺して快感を得たアオダイショウは山を下りて団地の5階に住む盲目の少女と物語を紡ぐ内に暖かい気持ちになりエレベーターの事故を身を挺して止める:他と違う考え方をするクロコは他の鯉から苛められるが,ギンコと仲直り:年老いた雄ライオンに教え諭される若いオス:死ぬことを恐れた子グマは石に憧れるが兄が迎えに来てやめた~何なんだ?寓話?おとぎ話?絵本の原作?ティーンって言うと13歳以上だけど,そのためのベストがコレ?

    0
    投稿日: 2012.01.13
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    魚住直子    植田真 絵   ポプラ社 (2011/8/2) 淡いイラスト 手になじむ小ぶりな本 そして すべてがやさしい本です ほんわりほかほか 動物たちがいとしい 7編ともすてきなんです ≪ あたりまえ それでもそれが むずかしく ≫

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    投稿日: 2012.01.06
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     読んで良かった。ショートショート。になるのかな。それも含めて、  メルヘンチックな物語は久しぶりだったので、面白かった。

    0
    投稿日: 2011.12.25
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    7つの短編集。 どれも印象的なお話だけど、なかでも「アメンボリース」は情景が鮮やかに浮かんできました。 (主人公が、じぶんと同じ名前だからということもあるけど。) 群青色の布、ほしいなぁ。 〈夜〉と〈朝焼けのとき〉アメンボたちが「うすく、うすく、すくいとったの」。 淡く消えてしまいそうなイメージなのに、ちゃんと残ってるというのもイイなぁ。 「ショートカット」の〈ぼく〉と〈かあちゃん〉の悲しみ、たくましさ。 「そらの青は」のクロエとギンコに教えられる言葉。 植田真さんの挿絵も、いいです。

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    投稿日: 2011.12.07
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    頭のうちどころの悪かった熊の話を思い出した。それぞれの動物たちが大切なことを教えてくれて、考えるきっかけをくれる、じんわり深い本。

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    投稿日: 2011.11.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    児童向けのYA作品として出版されたものだが、どちらかというと大人向けの童話といった印象を受ける。 動物を主人公にした短編が7編収録されているが、いつもの魚住さんの作品とは趣が違ってちょっと驚いてしまった。 こういう雰囲気の作品も書かれるんだなぁ。 生きることの難しさとや寂しさを、動物たちの素朴な言葉で語るのが読んでいるうちにじわりと沁みてくる。 どの話も素敵だが、少女を殺すために近づいたアオダイショウが、最後には自分の命を投げ打って少女を助けるまでを描いた「朝の花火」が一番好きだ。

    0
    投稿日: 2011.11.24
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    せつない。かなしい。やさしい。うれしい。人間くさい動物たち。 がんばるのにつかれたら、少しくらい立ち止まって考えてもいいんじゃない? そんな気分になりました。

    0
    投稿日: 2011.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    動物が主人公の7つの物語。 どの動物たちも自分の人生を模索しながら生きている。 人間になったかあちゃんを探して山からおりてきたサルのぼうやの話「ショートカット」、 巻きつくために少女に近づいたが、最後は自分の命を投げ出して少女を救ったアオダイショウの話「朝の花火」が好きかな。 小学校高学年から。

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    投稿日: 2011.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    魚住さんは、出たら読む、の作家さんです。(*^_^*) 分野としてはYAなんだけど、アラフィフの私にもとてもしっくりくるお話が多く、うん、誰にでも若いころはあったんだもんね、と納得したり。 近作では「大盛りワックス虫ボトル」「園芸少年」がとても好きでした。 で、今回は、YAというよりは、大人のための童話って感じかな。 表題作が一番好きだった。 死んだクマに遭遇して死を知り、怖くなってしまったクマの子ども。死なないものに生まれたかった、と森の中のあちこちを歩き回るのですが・・・。 石から、石になるためのアドバイスをもらい、ひたすらじっとしているコグマが可愛いです。 そして、迎えに来てくれた兄ちゃんグマに泣きじゃくった後で、 ネタばれです。 「死ぬのは今でもこわいけど、死んでるみたいに生きるんだったら、意味がないと思うんだ」と 一生懸命考えながら石に小さな声で言うコグマ。 そんなに新しい言い方ではないと思うのだけど、なんか、とてもストンと来たフレーズで嬉しくなりました。

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    投稿日: 2011.09.16
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    人生でぶち当たる答えの出ない疑問に軽く道しるべをつけてくれるといった作品集。じんわりとした読後感が残る。一つ一つが短いので読書慣れしていない子どもにも勧めやすそう。

    0
    投稿日: 2011.09.16