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ベイジルの戦争
ベイジルの戦争
スティーヴン・ハンター、公手成幸/扶桑社
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総合評価

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     第二次大戦中のスパイもの。主人公はイギリス陸軍のエージェント。007のようなものを書こうとしたのか?  残念ながら、これはわたしの気に入らなかった。  話しの進め方が細かく行きつ戻りつでわかりにくい。いらいらした。  古文書の暗号にはちょっと気を引かれたが、あっと驚くような解決ではない。    今まで読んだハンターの作品の中では最も評価が低い。

    0
    投稿日: 2023.01.21
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    楽しいし、テンポが良い。娯楽小説として読みやすい。さらにいえば、スパイの世界のスケールの大きさが良い。

    0
    投稿日: 2021.11.07
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     かつてパソコン通信で冒険小説フォーラムを運営していた頃、極めて人気の高かったスティーヴン・ハンター。作家歴は長く、数々の話題作を提供してくれ、とりわけアール・スワガー、とその息子のスナイパーであるボブ・リー・スワガーという二人の主人公による、二つの時代に物語を紡いできた力業は、未だに忘れ難い印象を残す。  本編は、珍しく長編小説にしては短く、スピーディで、しかもテンポの良い独特の面白さを持ったもので、これまでのハンター作品の重厚さに対し、第二次世界大戦下の工作員の物語であるにも関わらず、どこか軽妙でリズミカル、かつスピーディな展開を見せる。  英国工作員ベイジルを送り出す側の言わば<承前>に当たる作戦会議のシーンと、潜入工作からスタートしたヨーロッパでの作戦実行シーンが交互に現われる。ベイジルは、ぎりぎりでスリリングな展開の中に身を置き、都度、スリリングなすり抜けを繰り返しつつ、当初の目的に向かって進んでゆく。  ラストのラストまで意外性に富んだエンターテインメント・アクションは、どこか70年代のヒギンズを思わせるようなクラシック性と、安定のリーダビリティと、どんでん返しに満ちていて面白い。ダイナミックな展開により、語られぬ部分でのベイジルの動きなども想像性に満ちた世界であり、じつに娯しい。  残念なのは日本語訳が固すぎてリズミカルな展開を妨害している。ハンターの翻訳者でありながらいつもはあまり感じない固さがブレーキを踏んでしまっているようで、とても残念であった。ハンターが固いのか、訳者が固いのか、真相はわからないが、提示された日本語文章は、小説としては少し障害が多すぎるきらいがあって残念であった。  この作品はエンタメ系の名編纂者オットー・ペンズラーのアンソロジー収録の原作短編を、ペンズラー自身の勧めでハンターが長編化したものだそうである。そのため、短くシンプルかつスピーディでテンポの良い展開の本作が出来上がったというわけである。ハンターファンならずとも、この作品の必読の面白さに是非チャレンジして頂きたい一冊である。

    1
    投稿日: 2021.10.26
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    スティーヴン・ハンター『ベイジルの戦争』扶桑社ミステリー。 スティーヴン・ハンターの新作はスワガー・シリーズではなく、どこかユーモラスな雰囲気もある1943年の戦時中のヨーロッパを舞台にしたスパイ冒険活劇小説だった。 冒頭に描かれた主人公が少し緩い感じで一抹の不安を覚えたが、次第にエージェントとしての凄腕を発揮する。初期作品の『真夜中のデッドリミット』のような感じの作品であった。しかし、オチがあるのはどうかな。 主人公の英国陸軍特殊作戦執行部のエージェント、ベイジル・セントフローリアンは、無類の酒好き、女好きだが、任務に当たらせれば並ぶ者のない凄腕だった。軍部に緊急招集されたベイジルは、ナチスの書籍暗号を解読する鍵となる聖職者の幻の写本を入手するためにナチス支配下に置かれたパリへの潜入命令を受ける。 英国からのエージェントがパリに潜入したことを知ったナチスはエージェントを捕縛すべく動き出す。果たして、ベイジルは四面楚歌のパリで写本を手に入れ、ナチスのツィタデル作戦を阻止できるのか…… 定価1,155円 ★★★★

    7
    投稿日: 2021.08.05