
総合評価
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powered by ブクログ私はどこまでも私であり、どんなに分かりあえる友人でも恋人でも家族でも溶け合ってまで支配も共有もできない。例えばどんなに愛を誓いあい分け合っても、親友の誓いをしても自分は永遠に一人であるという厳しさを教えてくれる一冊。 映画化された「Summer of 85」も、思春期の男の子の複雑で不安定な心情が美しく詩的に描かれていて良い!
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ1回しか読んでないから深くまではわからないので暇があるときに読み直したい ちなみに小説読んだ後に観た映画もよかった!!のでおすすめ
0投稿日: 2023.12.22
powered by ブクログ魔法の豆缶を持った男の子を失った、混乱。 カーリが指摘した、真実。 ハルは、魔法の豆缶を持った男の子を愛するのではなく、バリー自身を愛さなければならなかったのだ。 ハルが、ハルとして、ハル自身の足で、この先も生きていくために。 だからハルは、バリーの墓の上で踊るのだ。 誓いのために。バリーのために。バリーと向き合うために。 ハルの混乱、悲しみ、絶望、そして変化、脱皮。 それらが心に流れ込んできて、苦しくなる。 生きることは、苦しい。 苦しいのに、人生は続いていくのだ。
0投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログたぶんブロークバックマウンテンを検索しまくっていたせいで、Amazon botからおすすめされた一冊。 まず、文章がえらく若いなー、と、とまどった。(翻訳で読んだのだけど) 著者は若くしてデビューした作家で、その2作目とかかな?と思ったのだけど、Wikiで確認したら、1934年生まれで、1983年の作品、ってことは発表時48歳! ぜんぜん若くなくて驚いた。 50歳間近でこんな若々しい作品書けるなんてすごい。 全く好きな作風ではなかったけれど、そこは素直に感心した。 私はもうこういうモラトリアムな感覚はとっくに忘れてしまっている。(めんどくさいだけのものなので、忘れても特に惜しくもないが) 映画化済、と読み終わった後で知り、先ほど映画のトレイラーを見たが、何か違和感を感じて、「ん??この違和感は何だ?」と思ったら、理由は登場人物がフランス語をしゃべっていることだった。 あまりに英文学どっぷりの文学青年的作品だったから、ちょっと驚いた。 でも、話の内容はずばり「若さと愛について」なので、実際のところは大変にフランス映画向きですね。
0投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログ10代の頃から久しぶりに再読。表紙が派手になっていて驚く。 主人公の一人称で、学生らしいけれん味溢れる文体なのだけど、比喩やエピソードが絶妙の位置に配置されていて、丁寧に描かれているのが窺える。 当時は切ない恋愛描写に目が行っていたけど、今読むと本当の主題は恋愛ではなく、自分と対話する、人と向き合うという事なんだと分かる。 "言語というのはなんてすごいんだろう! たったひとことにこれだけの意味がある。それでも何も伝わらない。” ”「そう、誰かいたのは確かよ。でもあなたが思ってた人とは違った。わたしが思ってた人とも違ったかもしれない」” 素晴らしい青春小説なんだけど、かなり明け透けな話もしているので青少年に勧めづらいかもしれない。でも読んで欲しい。
0投稿日: 2022.07.25
powered by ブクログフランソワ・オゾン監督「Summer of 85」原作!'21年8月公開はじめての「心の友」を失い傷つき混乱する16歳の少年の心理を深く描いた話題作。最も残酷な形で恋を失った少年の混乱と再生を描く、心に驚く青春小説。(e-honより)
0投稿日: 2022.05.16
powered by ブクログ映画を観る前に途中まで読んで放置していたのだが、 文庫化されたことがなんだか嬉しくて 読み直す。 当たり前だろうけど… 映画よりずっといい。 ハルのバックグラウンドがよく分かるからかな。 ヴォネガットが好きで、 トールキンとその友だちの(ww)ルイスを馬鹿にしている。 〈死〉に興味がある、取り憑かれている16歳の男の子ハル。墓荒らしの容疑で少年裁判所に起訴される。 ハルが自ら再生?するために書きたおす、彼の手記の物語。それを書かせた、彼の文才に興味を持っていた教師のオジーが素晴らしい。(大丈夫、トールキンのすばらしさは、オジーがちゃんと訂正してます。「だがトールキンについてはまちがってるぞ。時とともに知恵がましたらわかるだろうが」と言った。がくっ。) それから、魅力的な18歳の男の子、ハルが子どもの頃から欲しがっていた、魔法の豆缶をもった少年、バリー。 バリーに私もすっかり魅了されてしまった。 スピードに惹かれることを、丁寧にハルに話して聞かせるシーンが好き。 愛おしくて儚くて、この子が消えてしまうのは目に見える。その刹那的な怖さに依存してしまうハルの気持ちはわかる。 ハルのゆめの欠片を、自分のことのように読んでしまう危険なほど好きな本だった。
2投稿日: 2022.03.27
powered by ブクログ出来事や感情を小説のように書き出す事で、友人でありボーイフレンドの死を乗り越えようとする少年に、何度もうるうる…。 また、情景描写がとても丁寧でした。知らない異国の地の物語ですが、あたかも自分も海辺の街で生まれ育ってきたかの様な気分にになれました。 解説もとても良かったです。 これは、映画も見てみたいです!独特なハルの雰囲気をどう映画に落とし込んでいるのか、とても気になります。
2投稿日: 2022.03.21
powered by ブクログ常田大輝がすきな本の一冊として紹介されていたから読み始めたら見たかった映画の原作だった。 本当にあった出来事が元になっていると知って驚いた。
1投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログ不思議な感覚。 主人公2人は勿論だけどカーリの存在が大きい。 言葉を紡ぐ事でハルが再生されていく瞬間は本当に美しい。 自分には到底真似できない感性なんだろうけど、だからこそ小説って面白い。
0投稿日: 2022.02.25
powered by ブクログ映画を先に観て小説を読んだ。 監督が映画化したいと言っていただけあって, 原作にかなり忠実だと感じた。 舞台がイギリスからフランスに変わったり, お店がレコード屋から船のショップに代わってたりしたけど, そこは全く違和感がないように,丁寧に変更されたんだと思う(たぶん) 読めば読むほどハルの失望感や動揺やパニックなど深く感じた。そんな風に勢いよく頭に心に入ってくる訳も素晴らしかった。 最後カーリがまさに真理とも言えることを勇気を出して友人であるハルに伝えていて,自分もそれでストンと納得できた。 ダンスのシーンは映画で観て感じて,小説でその心理を深く感じるのがオススメ。
0投稿日: 2022.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画の理解を更に深めたいと思って原作読了。 正直、びっくりした。フランソワ・オゾンがここまで原作に忠実に作ってると思ってなくて。英→仏だったり、みんな名前が違ったけど、殆どのエピソードや流れは一緒。何より空気感が一緒。凄い。 小説は立ち止まったり戻ったりして咀嚼出来るのが良い所だなぁ。 ハルの小説風手記を中心に進んでいくんだけど、この文章がまさに"読書家で英文学が得意な16歳の男の子"が書いてるみたいで、めちゃくちゃ好感。変な例えしたりとか良くわからん冗談とかあったり。言葉の選び方、並べ方とかがリアルに少年。 独特の読みにくさも含めて、とても良い。 第三部ラスト 「経験は、銀行に預けている金のように、自分の中でだんだん積もり積もっていくものなんだろうか?利息がついて、いずれ本当に大きなものが買えるくらいたまるんだろうか? -略- オレなら何を買うだろう?ためこんだ経験の全部で。オレたちだったものの全部で。」 で号泣した。。。 この抜粋だけじゃ伝わらんか。 ハルはバリーとの7週間+お墓の上で踊るまでの10日間を、今は抱えきれないこの経験を、いつかは過去にして自分の中から引き出して昇華させなきゃいけないと分かってた。でもそれに見合うだけの何を、バリー以上の何を、手に入れられるっていうの? って叫びに思えました ハルはバリーに理想をみてた。 良いところしか見えない。 見ようとしない。 初恋なんてそんなもんだし、それで良いはずだった。 あんなに燃えた初恋がお互いだんだん冷めていって次にいくとか、良いところしか見えてなかった相手の色々が見えてきて現実を知るとか、普通なら訪れるだろう未来が2人にはなかった。 それを、最後のケンカの原因になった女の子の言葉でちゃんと受け止めたハルは本当に凄い。 大丈夫。ハルは前を向いてる。
1投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ第201回 おれの墓で踊れ ヤングアダルトを代表する本の一つですが、映画化されたんだね 2021年11月15日
1投稿日: 2021.10.31
powered by ブクログ「summer of 85」を見て登場人物が何を考えて行動していたのかが少しでもわかればと思い原作を読んだ。 読み辛くて集中出来なかったから読了に時間がかかった。 映画を見た時に何人かが感想で「初恋を知り少年が大人になった」と言っていた意味が一番最後のあたりのページでようやく理解できた。 ハルは「本当の友達」という理想をバリーに押しつけて神聖視してしまっていた。それを理解する、認めることが「大人になる」ことへの第一歩なんだなと。 ここが自分の中で腑に落ちたので苦しかったけど読んだ甲斐があったと思った。
2投稿日: 2021.10.26
powered by ブクログまさにYA小説と言った感じ 高校生のハルがバリーとの出会いと別れを通して生き方を見つけるストーリーは多くのティーンネイジャー達を勇気づけてきたのだろうなと思う Summer of 85 はこの小説をかなり丁寧に実写してあったけど、やっぱり小説の方がハル(映画ではアレックス)の感情が分かりやすくて良かったな。 映画での「ダビドは存在しなかった」この言葉の意味が引っかかってたのだけど、小説でじっくり読んで、「バリーは存在しなかった」の意味が分かった
1投稿日: 2021.10.11
powered by ブクログ痛い痛い、痛いわ〜!!グサグサに刺さる!! 愛憎が入り混じる感じ!! ラストは前を向くけれど、現実はそんなに早く前は向けないよね。
0投稿日: 2021.09.28
powered by ブクログ映画の後に読んだので結構印象違っていて驚いた。口調の所為かもしれないけど小説版の方がハルが強気そうというか。 バリーは魅力的だったな〜ハルの目線だからかもしれないけど‥‥
0投稿日: 2021.09.22
powered by ブクログ「ハル、死についてどうすればいいかわかるか?笑い飛ばすんだ」 神聖なるBLの愉楽。 そして嫉妬と永遠の別れ。 殻に閉じこもり、 思い出を綴りながら、青春を葬る日々... 《笑い飛ばす》その問いは 彼の墓標を破壊することで答えを完結させた。
0投稿日: 2021.09.20
