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愚か者の身分
愚か者の身分
西尾潤/徳間書店
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総合評価

22件)
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    章ごとに主人公が変わる構成で、これがとても良かった。 さっきの謎の子はこの子かとか、この人の目線からはこういう風に見えるんだとか、読み進めるごとに深みが増すようで楽しめた。 しかし内容がなかなかダークで・・・ 綾野剛さん出演映画の原作という事で読んだが、 映画はどんな感じだろう。 相当グロいシーンが多そうだな。 ラストは何だか中途半端な感じ。 えー、これで終わりかー。と思っていたら、 何ともうすぐ続編が出るらしい。 それはそれで怖いんだけどね。 これ以上の恐ろしいことが起こるのかな。 穏やかな結末であることを願う。

    45
    投稿日: 2025.11.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画を観て衝撃をうけ、登場人物の中でも特にタクヤとマモルの人生や心情をもっと知りたいと思い小説を読みました。 映像作品を見たあとに、表情や声を思い出しながらこちらの原作を読んだため、原作のみ読まれた方とは解釈がちがうかもしれません。 戸籍売買、臓器売買、闇バイト ニュースや記事で目にすることも多いそのフレーズに慣れすぎてしまっていましたが、実態を知りあまりの深刻さに胸がえぐられる思いでした。 そして構造としては加害者側である彼らにも、そうならざるを得ない生い立ちや環境、明日を生きるためには選択せざるを得なかったという現実に、やるせなさを感じ苦しいです。 命は平等に大切だなんて、ただの綺麗事にしか聞こえない世界があるということ、そんな世界にいとも簡単に足を踏み入れてしまえることが恐ろしいです。 犯罪に加担したことは許されることではない(と、どうしても言いきれない…)と思いますが、代償があまりにも大きすぎる。 救いを必要とする人が、正しい救いをうけることができるように祈りながら彼らのことを考え続けてしまいます。 続編も読みます。

    1
    投稿日: 2025.11.05
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    4分の3ぐらいまで読んだところで映画版を鑑賞。読みはじめたときの私のイメージでは、マモルが北村匠海、タクヤが綾野剛だったのですが、それでは年齢的に行き過ぎでしたね。 書き手はてっきり男性作家だと思っていたから、女性だと知ってたまげました。『ババヤガの夜』の王谷晶といい、この人といい。 登場人物たちみんな愚か者であることは間違いない。だけどこれまで気の毒にならざるを得ない境遇を生き抜いてきたのを知ると、クズだと罵れなくなります。 映画版で良い味を出していた木南晴夏演じる由衣夏は、原作のほうが出番少なくもやっぱり良い味。 鰺の煮付けと塩むすびに感じる幸せ。みんなどうにか生きてほしい。

    2
    投稿日: 2025.11.05
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    映画を観た後に読了。 正直に言うと、原作はドラフト版で映画の方が完成版という感じ。映画の方が全体としてドラマチックにブラッシュアップされてて刺さる人が多そう。

    1
    投稿日: 2025.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初見を映像で見るには中々勇気が必要そうだと知り、原作を読み始めました。 章ごとに主人公が切り替わる短編集。ストーリーが全て繋がっているというわけではないですが、同じ世界で生きている愚か者とそれに関わる人々の話です。 どこかで伏線が回収されたり、どーん!と解決するのかな?と思っていましたが、そんなことは起きず。まあ、どうにかできる力があるならば愚か者にはなっていないよなと。 それでも、ひとつひとつの章で彼らはこれからどうなるんだ?と思わせる引きと魅力がありました。特にタクヤと梶谷のこれからが。 落っこちたおにぎりの埃を払い、何食わぬ顔で新しいおにぎりを渡して自分は落っこちたおにぎりを食べる。そんな些細で、あたたかな優しさを持つ人でもほんの少しの間違いで犯罪を犯す。 人生をやり直せていたらいいなあと願いながら、映画と続編を期待して待ちます。

    1
    投稿日: 2025.10.22
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    一章はせつない 戸籍売買に加担することになってしまった者、またはもちかける者、ハメられる者たちの短編で続く物語。 ちょっとした隙から闇の世界に手を染め抜けられなくなる恐怖。 読み終えた今は正直グロくて疲れた。 グロすぎて疲れたけれどもやはり気になって読んでしまった。 加担した者、ハメられた者、ハメた者…それぞれ全員「愚か者」ということになるのだろうが、それぞれどうなるのか… 北村匠海のイメージで読んだので、もう本当になんだかわからないけれど疲れた。 「悪い夏」より辛く、しんどい。が一気読み。 映画化はどんな感じになるのだろう。 そしてもうすぐ続編が出るとのこと 次はもう少しグロくしないでほしいが… 続編を楽しみにもしている

    30
    投稿日: 2025.10.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画は感覚的に観れないかも知れないから(怖いグロいところを飛ばし飛ばし観たいから(笑))本読んどこ。その上で俳優さんをのっけて、想像して、読み始めた。最初っから、読み続ける自信はなかったけど、タクヤのマモルの行く末が気になって気になって読了。 これは読了してよかったです。 こんな世界に巻き込まれる人達。でも事情が有ったり、人として信頼できる人と出会ったから。 そんな人を虫けらのように使うバカなやつらがいけないんだ(殴) 最後ほっとした。 七夕にお祈りが届いたような気分。 あ、仲道さんありがとう。春翔も救われた。 あ、季沙良もよかった。それはあなたの優しさからだよ。 読了後。ふぅって息吸った(笑)

    23
    投稿日: 2025.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画を観る前に原作読んどこう…!と意気込んだものの、もし映画でも同じ描写があるのであれば、私はきっと目を背けてしまうだろう… 軽い気持ちで犯罪に手を染めるのがいかにいけないことか、戸籍がなくなるなんて想像しただけで怖い マモルとタクヤの話かと思いきや、タクヤと梶谷にスポットライトがあたってからはそっちがメインに思えた タクヤと梶谷のその後が気になる

    1
    投稿日: 2025.10.06
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    愚か者の身分 #読了 SNSでネカマをし、戸籍売買を持ち掛ける相手を狙いすます。 ある日、上司からタクヤの部屋を掃除しろと命令が下る。 部屋に行くと夥しい量の血痕が、、、 この仕事を紹介してくれた先輩に何が起きたのか? これ、映画化するんだよね?? どうやって隠す?ちょっとグロいシーンがあるから15禁か? 多視点で物語が展開し面白すぎて一気読み。 続編が楽しみです。

    0
    投稿日: 2025.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画化が決まり、そのキャストに期待度あがり 原作を読んでみたくなったので 手に取ってみました。そしてあっという間に読了。 主要メンバーひとりひとりにスポットを当てた オムニバス形式になっていて 時系列はズレてるけど、パズルのように 組み立てていく感じがとても面白かったです。 なかなかえぐい描写もあり、映像化がますます 楽しみではあるが、映画オリジナルな脚本になるのかな。と予想。 戸籍売買の現状を垣間見た気がして怖かった。

    1
    投稿日: 2025.09.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    9/4-6読了。映画化されると聞いて読んだ。あまり期待していなかったが、すごくおもしろかった。戸籍売買など犯罪に安易な気持ちで関わってしまった若者の背景を深掘りする話。特に戸籍がない人の話など解決すべき問題だなと思った。ややご都合主義的な展開だと思ったので星4。

    1
    投稿日: 2025.09.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Kindle Unlimitedで読む 短編集のつもりで読む あれ?一つの物語なの? 最後にやっぱり短編集であることを確認 全体を通した結末ではあるけど、スッキリ感は少なめ まだ「トクリュウ」という言葉もないタイミングで出版された本 振り込め詐欺やアポ電強盗の事案と違って、落ち度のない被害者はいない  愚か者の「身分」というタイトルからは、社会における格差の拡大、固定化がテーマなのかと思ったけど、搾取する側とされる側の違いがあるだけで、そこから抜け出せない、這い上がれないという気持ちは込められてない気がした 戸籍売買の実態は本書で描写された感じなの? リアリティはある

    0
    投稿日: 2025.07.06
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    何らかのきっかけで陥りそうな半グレをリアルにかつ、読みやすく書いた短編小説。 どんでん返しがあるわけではないがとにかくリアルで 背筋がゾクゾクした。

    1
    投稿日: 2025.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戸籍の売買というあまり想像できない違法ビジネスの内情を知っていくと、明日は我が身のようなリアリティがあって引き込まれた。ヤクザではなくて半グレ組織というのがポイントで、様々な事情で切羽詰まった人々が、お金欲しさに気軽に犯罪に手を染めてしまう様子が描かれていた。始まりは出来心かもしれないが、抜け出すのは容易ではないのだ。 一時期増えた押し込み強盗も、このような若者たちがやっていたのかもしれない。 章ごとに語り手が変わるのがよかった。特に第四章でこれまでの時系列がわかり全体の話が繋がり、第五章で逃亡劇となるのが抜群に面白かった。 第二回大藪春彦新人賞受賞のデビュー作。映画化も決まっていて、これは面白くなりそう。

    2
    投稿日: 2025.05.26
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    あんまり期待せずに読んだけど、次々と人間関係が交差する群像劇で一気に読んだ。 各章ごとにメインキャラが代わり、話の内容も結構違う。 探偵物もあったりといろんな味を楽しめた。 ちょっと文章的におかしな部分や、説明不足な点もあったけど、戸籍ビジネスを軸とした裏の世界がどんなものか知ることができた。

    1
    投稿日: 2025.05.25
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    面白かったけど、、 この前に読んだ本含めて血なまぐさい描写が続いたので今食傷気味… とはいえ事件モノとかサスペンスとか好きなんだよね。 荒んだ生活からのあったかご飯描写はズルい。2人が真っ当な人生を歩んでいけますように。 欲に駆られて生きてもいいことないよね。地に足をつけて生きるべく、明日の仕事も頑張ろう。 しかし、、あの持ってかれた金はどうなったんだろ。

    2
    投稿日: 2025.05.07
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    戸籍があることが当たり前に生きてきたから、それによる恩恵をあまり深く考えてこなかったことに気付かされた。

    0
    投稿日: 2025.04.30
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    やはり最近自分は こういう犯罪系の お話は あまりハマらないなぁ… 展開も、話がそれぞれの登場人物の目線で変わって行くのも確かに楽しいが 完全に解決したわけでもなく 序盤に出てきた登場人物はどうなったのか?など気になってしまう… やはり個人的には「生きる」がテーマの話の方が 話の展開も無限大だと思いますね… ※だから結局俺が何を言いたいかって言うと…「ガラナの原料って思ってた以上に気持ち悪いよね!?」って事!! ~画像で検索!!~

    60
    投稿日: 2023.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1本の長編として読んでたら、連作短編集と解説にあった。このまま続編が続いてもおかしくない、というか続きが読みたくなる流れ。タイトル通り、堅気と極道のはざまに生きる「愚かな」登場人物たちへの作者の目線がやさしいおかげで、けっこうな修羅場もわりと安心して読めマス。

    2
    投稿日: 2022.07.24
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    大藪春彦新人賞の受賞作ということで手にしました。 女性の作品だと読み終わってしばらく後に知りました。

    1
    投稿日: 2022.03.01
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    02月-15。3.0点。 半グレの詐欺グループ。それぞれの登場人物たちが、一章ずつのストーリーに。 読みやすくスイスイ進む。意外な繋がりがあったりする。 軽めの小説だった。

    0
    投稿日: 2022.02.16
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    西尾潤『愚か者の身分』徳間文庫。 第2回大藪春彦新人賞受賞作。白いカバーが殆んどの徳間文庫で一際目立つ黄色いカバーは期待の高さか。戸籍ビジネスに手を染める半グレたちを描いたクライム小説。 ストーリー全体が強くつながっている訳ではなく、章が切り替わる度に主役が代わり、詳細が描かれずに結果だけが描かれるという消化不良の作品だった。特に終盤が酷い。文庫版特別書下しの『神尾あやこの憂鬱』も何のこっちゃという感じ。 SNSを駆使し、女性を装い言葉巧みに相手の個人情報を引き出して、戸籍、身分証の売買が成立すれば報酬をもらえるという悪徳ビジネスに手を染めるマモル。ある日、マモルは上司の佐藤に仲間のタクヤと会うことを禁じられる。 そして、組織を裏切ったタクヤに降りかかる生命の危機…… 本体価格720円 ★★★

    8
    投稿日: 2021.05.15