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三度目の殺人
三度目の殺人
是枝裕和、佐野晶/宝島社
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総合評価

69件)
2.9
2
12
26
18
3
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親と子の歪んだ関係、食品偽装、結果ありきの司法…様々な問題が散りばめられていたように感じた。怪物を読んだときと同じく、完全に理解できたとは言い難い感覚ではあるが、正しさ、みたいなものを根底から疑うことになるような作品だと感じた。

    0
    投稿日: 2025.06.18
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    答えがでないものなんだろうなと思った。 『真実』とは何か。私たちは何をもって『真実』だと思うのか…司法に限らない話だと思う。『こうであって欲しい』ことを、私たちは見てしまうものだから。

    0
    投稿日: 2025.04.13
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    正直、よくわからない部分が多かった。途中までの展開は良かったと思うが、最後であやふやに終わったイメージがあり、尻すぼみ感があった。ロストジャッジメントを観たので、裁判関係の場面がイメージしやすかったのが良かった。

    1
    投稿日: 2025.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    是枝裕和作品を初めて読んだ。よく名前を聞く方だったが、有名な作品も知らないし、どんな本を書くのかも全く知らなかったが、この本にたまたま出会った。 非常に読みやすい本であった。ストーリーが鮮明に浮かび、情景がわかりやすい。 ただ、真実に結局たどり着かないモヤモヤ感、私は嫌いじゃないはずだけど、モヤモヤ感が強かった。 映画にもなっているようなので、見てみようかと思う。 分量としては、確かに多くないが、こんなにすらすら読めた本は久々なので、この評価とする。

    0
    投稿日: 2024.06.17
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    人が人を裁く事の難しさ、何が真実か見抜く難しさ。 本当に悪いのは誰なのか、被害者は?加害者は?いろいろ考えさせられた。 疑問も残るけれどきっとそれでいいんだろう。きっと犯人が誰かなんてわからなくていいんだ。

    0
    投稿日: 2024.05.31
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    映画化されているのも知らず、詠み出した。 弁護士によって、弁護の仕方も違うだろうし、国選弁護士と、セレブ的に有名弁護士とは、力の入れ方も異なり、無罪と有罪の差が出てくる。 これが、公平なのか? そして、この本では、加害者の発言の二転三転で、反対に弁護士が、あたふたとしている。 又、弁護する側の弁護士も、別居状態の娘との間にギクシャクとした関係も… 被害者の娘のレイプの話。 母親なのに見ぬふりをしているような家庭。 一つの事件の被疑者から、それに関連する家族の繋がりが、どれも、余り芳しくない物ばかり。 被疑者は、死刑を自ら望んでいるのか? 弁護士側から見ると、救済すべきなのか?裁くべきなのか?   レイプされた娘は、法廷での発言をしないで良くなったが、この死刑判決なら、反対に、生涯ずっと、十字架を背負って行かないといけない人生になるだろう。 まだ、どうして、殺人を犯したのが、はっきりした動機が、わからないままの気がする。 終わりが、スッキリしないで、終わっていて、何かモヤモヤ……

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    ハッキリとした結末が分からないということで、それを良しとするか、モヤモヤするからイヤだという意見で真っ二つですね(笑)。 小説(映画)としてならば真実を明らかにして欲しいのは読者としては当然の感想でしょうが、でも実際の犯罪で全て裁判で真実が明らかになるの?と言われれば、いまだに分かっていない事件も数多く残ってます。和歌山のカレー事件とかもそう。今、世間を騒がしている松本人志さんの報道だって、おそらく最後まで本当のことは闇の中でしょう。 その意味では、わからないまま裁判にかけられる、という現実世界のリアリティはあるのかも。 最終的にはやはり好き嫌いになるんだろうけど。

    0
    投稿日: 2024.01.25
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    映画のノベライズ本である。 だから当然だとは思うけれど、読んでる間、頻繁に役所広司と福山雅治と広瀬すずの顔がよぎった。 映画のノベライズ本である。 だからなのか、小説として面白いのかは分からない。 三隅が、僕の頭の中で、役所広司の圧倒的な演技を伴って迫ってくるからである。 役所広司以外で、この役をできる人がいるだろうか。 柄本明。 香川照之。。 小日向文世。。。 全然違う作品にはなるだろうけど。 映画のノベライズ本である。 映画には映画の、映画的に表現された「行間」があるとすれば、この本を読むことで、答え合わせというか、作品として何を表現したかったのか、二重に楽しめます。

    3
    投稿日: 2023.10.27
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    「真実」 本当の事が最後までわからないで終わる。どうにでも解釈できるようで、だけど事実として殺人はあった。 自分に置き換えて考えてみれば、事実を100%の真実としてその時の感情や行動をも人に話せるだろうか? 無理な気がする。 相手によっては理解されようがない事は伏せるだろう。 相手によっては美化するわけでもなく無かった感情や思考も付け足したりもするだろう。 相手によっては邪魔する感情が邪魔しだす。 相手によってはその時々で自分の感情を伏せ、相手に併せるように時と場合を使い分ける。 結局の処、相手によってほんの数ミリかもしれないが行動や言動は変わるだろう。 対人関係において深く追求すれば相手にもよるが主人公の重盛のようにノイローゼ気味になる。 自分としての一定のスタンスを強く持ち、なるべく思考も感情も嘘がないようにしていかないと辻褄の部分が揺らいでしまう。 そう再認識させられる作品だった。

    27
    投稿日: 2023.04.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画見る気はなかったから小説でって思って手に取った本。キャストを調べて当てはめて読んでたけど私の想像の中のキャラクターと実際のキャストは合致しなかったなあ、、読み終わってから誰かがカナリアを握りつぶしてたっていうシーンしか覚えてなくてあれ?何読んでたんだっけ?ってなった。

    1
    投稿日: 2023.02.05
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    映画監督の「是枝裕和」とノベライズ作家の「佐野晶」の共著『三度目の殺人』を読みました。 映画の方は観ていないのですが、予告編を観ると面白そうだったので、期待して読みました。 -----story------------- 『そして父になる』の「是枝裕和監督」、最新映画。 出演・「福山雅治」、「役所広司」、「広瀬すず 」他。 小説で浮かび上がる「真実」のその先――。 「本当のことを教えてくれよ」 ――弁護に「真実」は必要ない。 そう信じ、裁判に勝利するための“法廷戦術"を駆使してきた弁護士「重盛」。 しかし、担当した事件の被疑者「三隅」は、会うたびに供述を二転三転させ、「重盛」を翻弄する。 そして次第に明らかになる、「三隅」と被害者の娘の関係。 なぜ殺したのか。 本当に殺したのか。 本当に裁かれるべきは、だれなのか。 心の底から「真実」を求め始める重盛の前に浮かび上がるものとは。 ----------------------- 映画監督「是枝裕和」と俳優「福山雅治」が再タッグを組んで、昨年9月に公開された映画『三度目の殺人(英題:The Third Murder)』のノベライズ作品です。 勝利にこだわる弁護士「重盛(福山雅治)」はやむを得ず、30年前にも殺人の前科がある「三隅(役所広司)」の弁護を担当することになる… 解雇された工場の社長「山中」を殺し、死体に火をつけた容疑で起訴された「三隅」は犯行を自供しており、このままだと死刑は免れない、、、 「重盛」は、どうにか無期懲役に持ち込もうと調査を開始するが、「三隅」は会う度に供述を変え、動機が希薄なことに「重盛」は違和感を覚える… やがて「重盛」が「三隅」と被害者の娘「咲江(広瀬すず)」の接点にたどりつくと、それまでと異なる事実が浮かび上がっていく。 「山中」を殺したのは「三隅」なのか… それとも、、、 想定できるのは、 ○「三隅」が「咲江」のために殺人を犯した ○「咲江」が犯した罪を「三隅」が被った ○2人で犯行を行い「三隅」が罪を被った なのですが、真相は藪の中なんですよね。 でも、何よりも「是枝裕和」が言いたかったのは、法廷は真実を解明する場所ではない… ということなんでしょうね、、、 裁判官、検察官、弁護人は、三者とも司法という同じ船に乗り、期限までに目的地にたどり着くことを優先し、真実の究明は二の次ぎで、真実が何かわからないまま裁きのシステムだけが維持されている… 考えてみると、恐ろしいことですね。 そして、タイトルになっている『三度目の殺人』って、司法による殺人(死刑となった「三隅」)のことを指しているんですよね… これまで、あまり理解していなかったことだけど、本書を読んで考えさせられたなぁ。 映画も観てみたいけど… 先に本書を読んでしまったので、映画の方は物足りなさを感じるかもなぁ、、、 書籍の方が、人物の背景や感情、細かな心理描写、難解な法廷論争のキーワード等が理解しやすいからなぁ… ちょっと迷いますね。

    4
    投稿日: 2022.12.19
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    ハッキリしないの嫌いです(笑) この作品の裁判官は仕事をこなす事を優先に考え 真相は誰もハッキリさせず 真犯人は分からず あえてモヤモヤを残そうとしたんだろうけど…解決すべき事がほぼほぼノータッチ だから重盛、咲江、三隅のそれぞれの感情など ほぼ伝わらなかったです 真相、真実がどうでも良い裁判 と 自分の目標が達成出来ればいい登場人物達 って感じでした あっ…あと鳥好きとしては 理由はどうであれ、カナリアを殺すのもNG 1羽だけ、逃がすのも日本の生態系破壊やカナリア本人からしても逃がしてるのではなく【拷問】です それを作品中で、死刑が決まった三隅が咲江に向かって、ジェスチャーで手でカナリアを包んで、逃がす… んんん…無いなぁ 作品で動物はそう扱って欲しくない…鳥に対して全然良い事をしてないのに、優しさの表現にするっていうか… 野生の鳥は(生き物)は寿命を生ききる 事はまず無い そんな、外に 生まれてから人に飼育されてた鳥を放って… しかも他国の鳥を… それを考えたら全然【咲江】は救われないし 何でも真実は追及する必要があるし 1つわかることはこの作者、監督は自然と動物に感心がない人なんだって事は分かった

    30
    投稿日: 2022.09.14
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    んーー。もう少しはっきりさせてほしいところが幾つかあったかな。 重盛の娘と重盛の関係とかその後が気になるし。 この手の内容にしては少しハラハラドキドキも足りなかった。 ただ役所さんやすずちゃんがどんな演技でこの映画がつくられてるのかなーっていうのはとっても気になります。

    1
    投稿日: 2022.07.30
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    映画は観ていない。 なので、ストーリーを全く知らずに読み出したのだが。。 展開のリズムがよいのか、スラスラ読めるし面白い。 ただ、「で。。結局、どっちが真実なの?」と、思ってしまう。 自分の読解力では、太刀打ちできない結末。。。 映画を見ていたら、わかったのかしら?

    0
    投稿日: 2022.07.08
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    で、真実は一体?!みたいな感じで終わるので読後がスッキリせず、イラっとして終わる。裁判といえども日々の仕事だから、問題を根底から解決していくことよりも効率を重視して終わらせる、という裁判のあり方を否定しているのだろうか。 どうしても役者の顔がチラついて想像力をかき消す。とはいえ、映画ありきの本のようなので、小説というより台本に近く、ストーリーを読んでいくということに入り込めなかった。映画を見たらスッキリするのかな?

    0
    投稿日: 2022.06.27
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    映画を見ても、小説を読んでも、 ストーリーが理解できなかった。 引き込まれる内容だが、読み終わりがもやっとします。

    0
    投稿日: 2022.06.05
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    映画にもなってたから気になって読んでみたけど、個人的にあんまりスッキリしなかった、、。 私の理解不足なのかもしれないけど結局誰が犯人なのか分からなかったし、イマイチだったかも。 犯人はこの人!ってスッキリ終わるのが好きだから、この作品は微妙だったなぁ

    0
    投稿日: 2021.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画は未見の状態で、先にこの小説を読みました。その視点からの感想です。 是枝裕和監督の映画「三度目の殺人」のノベライズ、という位置づけの作品だと思うのですが、この小説版って、映画版より先の企画なのでしょうか?それとも後の企画なのでしょうか?映画原作の小説版あり?小説原作の映画版あり? おそらく、おそらく、まず映画版ありき、であって、その後に映画を補完するような形でこの小説が世に出た、と認識します。違ったらすみません。 で、この小説。作者?として、映画版監督の是枝裕和さんと、佐野晶さんという方の名前と、二つが併記されております。これは、うーむ。なんというか、わかりづらい。お二人の共著なのか?それとも、是枝さんは原作映画のみの関わりで、この小説を書いたのは佐野さん単独なのか?うーむ、、、どうなんだろう。なんだか、良くわからないなあ、って感じですね。 正直に言いますと、すみません、ホンマに正直に言いますと、あまり面白いとは思いませんでした。すみません。是枝監督は、日本ではトップクラスに大好きな映画監督であり、今まで観てきた是枝監督の映画作品は、ほぼ全部大好きだぜ、ってくらいの存在ですので、それはそれは期待してこの小説を読み始めたのですが、、、すみません。私にとっては、ですが、面白い小説ではありませんでした。 なんというか、、、小説、ではなくて、映画のシナリオを読んでいる感じ。しかも、言い方悪くて申し訳ないのですが、かなり面白くないシナリオを、しゃあなしで無理やり読まされている感じ。読書していて「おお!?おお!?そうなの!?そうなのか!!??」って引き込まれることが、、、全然なかった、、、残念。残念です。 ま、あくまでも、この小説と私の相性が悪かった、というだけだと思います。他の人にとっては、この小説が抜群に面白い!って思う人もおられるでしょうし、好みはそれぞれ、ですよね。俺には合わんかった、スマン。というだけのことです、うん。 ちなみに、この小説が楽しめなかったのは自分にとっては間違いなく事実なのですが、だからといって是枝監督の映画版のほうもあんま期待できないなあ、って思ったかと言いますと。全然そうは思いませんでした。なんせ、是枝監督の存在自体をね、それはもう愛しております、わたくし。 ですので、映画は映画、ということで、そのうち、観るでしょう。間違いなく。役所広司、福山雅治、広瀬すず。この3名が出演してる、ってのは、まあ、この小説の表紙で分かっちゃいましたので笑、なんせ大好きなお三方です。しかも、役所広司が犯人役?なんでしょ?すげえ楽しみだ。映画版、早く観たいなあ。今度レンタルショップに行ってきます!って感じですね。

    0
    投稿日: 2021.03.07
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    映画を観て、結末に?????しか残らず、原作を読んでみた。 読んでみたものの、どれが真実でどれが偽りか混乱しながら読み進め結局?????の謎は解けないままラストへ。 三隅は空っぽの器。誰かの殺意を察知すると、その空っぽの器に殺意を入れて実行する。 自分的にはこれが一番しっくりきたが、何ともモヤモヤしてしまう。

    17
    投稿日: 2020.12.05
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    すっきりしない。結局何が何だったのかわからない。「羅生門」を気取ったつもりなのか?映画を見ればすっきりするのか? 死んだほうがいい人間は確実に存在すると思う。こう考える僕にはそもそも響かないテーマなのか?

    1
    投稿日: 2020.07.14
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    是枝監督の同名映画の小説化。是枝監督の映画作品は好きだが、この映画はちょっと。 映画を一度見ただけでは正直分からないことが多かった。でもこれを読んだ後でも分かったとは言えない。

    0
    投稿日: 2020.06.23
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    不満! 真相、真実がわからないミステリ スッキリせずにもやもやっと終わります。 なので、自分のようにすっきりした終わり方を望む人にはお勧めできません(笑) ストーリとしては 30年前に強盗殺人で二人を殺した三隅。 そして、今度は食品工場の社長を殺害した容疑で逮捕。 その弁護には「真実」は不要という法廷戦略を追求してきた弁護士重盛がつきます。 二転三転する三隅の供述。 翻弄される重盛。 法廷に真実は不要なのか? なぜ三隅の供述は二転三転するのか? 本当に社長を殺害したのは三隅なのか? そして、三隅と被害者の娘との関係は? しかし、このストーリ展開では真実は明らかになりません。 今の司法の問題点、人を裁くということ、そこにフォーカスがあたった物語です。 一度目の殺人は30年前の殺人 二度目の殺人は社長の殺害 三度目の殺人は司法による死刑 と読み取りました。そして、そこには救いがない もやもやっと終わってしまいます。 ということで、真実を知りたい方には不向き!

    3
    投稿日: 2020.03.07
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    映画  コレは弁護士と被告者と加害者の法廷の矛盾の話である。 法廷で本当に真実を炙り出し判決は本当に正しいものかという問いである。 様々なミステリーが物語織りなし、キリストの判決とダブル演出がある。 そこの新約聖書と三度目の殺人を重ねあわると面白い仮説が出て来る。正しくそれが本編で言いたい事、無実な者も死刑にされる事もある事実だと思う。立証されなければ弱い立場である。 娘を守る為に自分が罪を償ったのだろう。 コレは現代版のキリストの処刑である。 コレは名作である。

    1
    投稿日: 2020.02.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画を観ても「は?」な感じで終わってしまったので、小説の方はもうちょっと詳しく書いてあるところがあるかもと思って読んでみた 誰が誰を裁くのか? 法廷では真実は必要なく、方針とそれを裏付ける証拠が重要視される 同じ殺人でも、動機により量刑が変わるという矛盾を突いた作品 ただ、主題は違うところにあるのかもしれない 三隅は「器」にすぎない そして人の思考を読み取れる? むしろ、読み取ってそのままの行動をとってしまう? なので供述がコロコロ変わったりしてしまうのか? 最初は摂津の思考 美津江を巻き込んだのも記者の描いた筋に乗ったため その後は重盛の推測する犯人像 それぞれの相手の思考に沿った供述をしているだけなのかねぇ? でも事前準備をしてるふうであるし、ある程度は計画的なのかな? 一度目の殺人も誰かの思考を読み取ってしまったが故の出来事 二度目に関しては事情を咲江から読み取った行動 犯行はすべて三隅が行ったのではなかろうか? 咲江が関与していたとは思えないんだよなぁ タイトルの三度目の殺人というのは、自分に死刑宣告をさせるということなのか 咲江に法廷で事情を告白させないために犯人性を争う方向に転換したのは確かなのか 重盛は自覚的に三度目の殺人の幇助をしてしまった というストーリーをそのまま受け取るのか それとも犯行に咲江の関与があってそれをかばっていると考えるか 読む人ごとに、その人の想像した「真実」でよいということなのか? 人の思考を映す鏡みたいな作品だなぁ やはり小説を読んでも真実はよくわからん しかし、ものすごい作品なのはわかる

    1
    投稿日: 2020.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人を裁くのに真実は必要ないのか? 今の裁判の危うさを感じつつ、それでもできるだけ皆が真実を語り、真実に基づいて裁こうとしているんだと信じたいと思います。 このお話は、果たして誰が真実を語っていたのかが全く分からない形であえて完結しており、その薄気味悪さが後味として強く残っています。

    1
    投稿日: 2019.02.18
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    映画がとても好きで小説版読んでみたけど映画以上の情報はなかった。 三隅の娘の味が悪かったってのが嘘だったのだけ映画では気づいてなかった。 広瀬すずはよかったけど、あまりに純粋そうで嘘つきには見えなかった気がする。 重盛が役に立たないw

    0
    投稿日: 2019.01.25
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    最大のウリであるとされる登場人物の魅力が全く自分には入ってこず、背景設定も描写も展開もハマらなかった

    0
    投稿日: 2019.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    え〜っと……ラスト、難しくてよくわからなかったんですけど…(^_^;) 映画、観てみたいなぁ〜〜。。。

    1
    投稿日: 2018.11.25
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    映画のノベライズ本。 映画を観た後に補填と復習。 過去の判例に基づいて量刑が決められる予定調和の裁判で、真実は置き去りにされる。 たくさんの嘘つきとたくさんの罪人がいるのに司法で裁かれたのは三隅だけ。 誰も本当のことを話さない以上、どうするのが正しかったのか、どれが正解だったのか… 問題は投げかけられたまま物語は終わる。

    8
    投稿日: 2018.10.24
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    主人公の感情が変遷していく理由が十分に描かれていないためか、何を描きたかったのかよく分からなかった。

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    三隅は、30年前に北海道で強盗殺人で2人を殺害。 そして、今回、食品加工工場を経営する社長を殺害。 三隅の弁護を担当する重盛は ありふれた強盗殺人だと思っていた。 事件の詳細が見えてくると ふっと三隅が遠く離れていく気がする。 真実はどこに? 映画を観る前に読んでおきたくて。 うーん「器」がキーワードになるのかな。 映画を観たら、謎が増えそうな気がする。

    0
    投稿日: 2018.10.02
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    なんとなく「容疑者Xの献身」に似ていたが、最後は読者に想像させる余韻を残した終わり方だった。是枝監督の感じ方は読者次第というものなのだろうか。味わい深い作品だった。

    1
    投稿日: 2018.09.30
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    映画化されていて、なんかCMか何かで見て読んでみた感じです 殺人の容疑者とその弁護士、あとは殺人被害者の残された家族で進んでいくストーリー 装丁にビッチリと映画化の演者が出ているので、これが役所広司かな、あーやっぱりこれが福山雅治、でこの娘が広瀬すずちゃん と想像しながら読み進めていき、各演者さんで脳内再生されるという、、、少し邪念が入り過ぎたかな そのせいか3度目の殺人という事で、「3度目なのか」と思いつつ、どれが1度目でどれが2度目だっけかとほとんど理解できてない感じですね そもそも容疑者が真の殺人犯なのかも明確にはならずに終了した なんか自分にはピンと来ない作品でした こういう作品を読むには想像力が不足していたかもしれない まず殺人が起きる 被害者は会社の社長さん で、すぐに容疑者が捕まる 容疑者はその会社に勤めていた人 国選弁護人として事にあたる弁護人 当初は法廷戦術を使ってなんとか無期懲役を勝ち取るのが弁護士としてやるべき事と認識しつつ 容疑者や被害者の家族と接していくウチにそんなに単純な事件ではないと考えるようになる まず被害者には娘がいたが、被害者が娘に酷い事をしていたらしい事が分かってくる で、容疑者とその娘は友だち関係だったと ※この辺の設定は現実離れしているように感じたが、、、 容疑者は友だちでる娘のために被害者を殺害したのではないか、、、あるいは実際に殺害したのは娘で、その容疑を友だちである容疑者が肩代わりしているのではないか また、弁護人の心情も容疑者に同情的になってくる 弁護人も家庭に問題を抱えていて、それが容疑者の抱えていた問題、それに取り組んでいる容疑者とダブるというのか どんどん容疑者寄りになっていく 結論は明確には書かれないままに終わる このあたりが想像力だったりが必要なのかもしれない 映画も見てみたい TSUTAYAで借りてみるとかはしないけれども、テレビとかで見る機会があればという感じ

    0
    投稿日: 2018.08.18
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    2018/7/30 ノベライズというのは、映画とセットで愉しむものだなと思った。 法廷では誰も本当のことを言わない。 裁判の勝ち敗けと、本当のこと、どっちが大切なんだろう?

    1
    投稿日: 2018.07.30
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    本当のことを、教えてくれよ。 過去に殺人を犯し、一度服役した男が、また、殺人を犯した。その事件の担当検事が、その事件の取り調べを行う、という内容のサスペンスです。

    0
    投稿日: 2018.07.27
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    あー、もやっとするやつかー。問題提起して終わるやつー。弁護士も裁判官も警察も結局職業だからなぁ、正義のヒーローではないのは現実。

    0
    投稿日: 2018.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    真実を求めてはいけない作品だけど、こっちも本当のこと教えてくれよと言いたくなった。 こうした方が罪を軽くできるという戦略など、法廷では誰も本当のことを言わずに計算している。

    0
    投稿日: 2018.06.16
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    「本当のことを教えてくれよ」最後にうなずく。 「真実」は必要がない世界なのか・・・ 「ここではだれも本当のことを話さない」 この言葉がすべてなのかな。 映画は見てないけど、重いな~ 人の命も、生きていくという事も。

    8
    投稿日: 2018.06.11
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    ミステリーだと思って読むと落胆するかな  登場人物も少ないし、わかりやすいお話なので、さくっと読めるんだが、スッキリとした結末というわけではない。考えるお話かな。よって、読後のすっきり感がない。こんな話なんだろうなぁ。私は好みではないなぁ。映画のほうがしっくり来るのかな。

    0
    投稿日: 2018.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    裁くとは、何が真実なのか、そもそも真実を知る必要があるのか…弁護士ってそういうことを考える仕事なんだと改めて気づいた。 重盛の役を福山雅治って、出来すぎだ!かっこよすぎ。

    1
    投稿日: 2018.04.14
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    日本アカデミー賞、「三度目の殺人」が六冠!で映画は見ていないが興味を持ち図書館で借りて読む。誰が三度目の殺人?判決を下した裁判官?三隅を庇った重盛?ここでは誰も本当の事を話さない。司法制度は「生まれてこなければ良かった人間」を判別し裁く。「殺すヤツと殺されるヤツは生まれた時に決まっている」はインパクトのある言葉だが果たして本当にそうだろうか。内容も「そして父になる」同様中途半端な終わり方で不完全燃焼で、全体的に映像と違い文章で伝えるのはまた別の才能が必要なのかなという感想。

    1
    投稿日: 2018.04.14
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    映画に納得がいかず, 小説に手を出してみた。 映画では感じることのできなかった心理描写があって分かりやすくなっていたけど, やはり映画のスタンスと同じで, 社長を殺したのが誰なのかは最後まで明かされないし, あの段階で犯人性を争うと言い始めた三隅の想いも語られないため, こちらで想像する他ない。 邦画にありがちな展開なのに何でこんなに腑に落ちないんだろうかずっと考えてた。 多分私は物語を追ううちに, 重盛と同じ気持ち・目線に立ってしまったんだ。 真実なんて当事者しか知り得ないのに, それを知りたいと願ってしまう。誰かのために三隅が罪をかぶったのだと信じたくなってしまうのに, そうだと言ってもらえないもどかしさが腑に落ちないところに繋がっていたんだ。 ここまで考えて, 改めて良い作品だったのだと今更ながら気付かされた。

    0
    投稿日: 2018.04.04
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    本当のことは分からないという話をしたら本当に本当のことはわからなくなったというお話。 物語を語る視点としての、神の視点の排除って言うことなのかな?

    1
    投稿日: 2018.04.03
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    映画を見た後でノベライズ本を読んだ。 映画を見た時に分からなかったことが、本を読んではじめて分かったりするのは、表現力に問題があるのか、理解力に問題があるのか… もともと、完全な回答が用意されているというようなものではないから、というのもあろうけど、映画も本もどこか消化不良な感じが残ってしまった。 映画ならではの表現の素晴らしさ、でも是枝さんよりお弟子さんの西川さんのものの方が好み。 ノベライズもそう。 と、この本の感想から外れてしまった。

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    投稿日: 2018.03.23
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    『そして父になる』の是枝裕和監督、最新映画。 出演・福山雅治、役所広司、広瀬すず 他。 小説で浮かび上がる「真実」のその先――。 「本当のことを教えてくれよ」 ――弁護に「真実」は必要ない。そう信じ、裁判に勝利するための“法廷戦術"を駆使してきた弁護士・重盛。 しかし、担当した事件の被疑者・三隅は、会うたびに供述を二転三転させ、重盛を翻弄する。 そして次第に明らかになる、三隅と被害者の娘の関係。 なぜ殺したのか。本当に殺したのか。本当に裁かれるべきは、だれなのか。 心の底から「真実」を求め始める重盛の前に浮かび上がるものとは。

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    投稿日: 2018.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    う~ん。小説だと思って読むと、何か違和感を感じる。 そもそも「映画ノベライズ」というものを初めて読んだので、こういうものなのかもしれませんね。 とはいえ私、映画も見ていないのですが(汗) 監督である是枝さんが表現したいもの。訴えたいもの。 そういったものは伝わってきます。 現在の司法についての疑問・問題点。 実際、刑法をすべて読み理解している国民がどれくらいいるでしょうか?結局は自分がそれを必要としたときに勉強する。そしてその道のプロに任せる。それが現実かと思います。 だから、その道のプロたちがテクニックを身につけ、やっつけ仕事をしていくことになっている。 かもしれない。 私は取材をしたわけでもないので、わかりませんが実際こういう問題が起きているのかもしれないと思います。 それと人間の心の闇。 役所広司さんが、福山雅治さんが、広瀬すずさんがいったいどんな表情で彼らを演じているのか、映画を観てみたくなりました。 そうか、これが映画ノベライズを出版する理由か? (笑) 結局答えのない問題だから、エンディングも答えが出ない。自分で考えるしかない。 このあたりが、すっきりしなくてもやっとするのです。

    1
    投稿日: 2018.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ノベライズとは思えないくらい読み応えはあった。ストーリーは古典的な「藪の中」。ちょこっと「グリーンマイル」の不思議能力の味付け。 弁護士モノだからかな?物証を追求せずに、証言をもとに真相を追求していくので、犯人性を争うところが迫力に欠ける。証言翻されて右往左往してるだけ。テーマが「裁くとは?」にあるので真相は二の次なのか。ミステリを楽しみたいと思うと肩透かし。 あと主人公、「愕然と」し過ぎ(笑)

    2
    投稿日: 2018.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラストがもやっとはっきりしておらず、個人的にはこういう終わり方は好きではないのですが、答えの出ない問題提起として、そこまで含めてこの作品の魅力なのでしょうか…? 弁護士という職業の日常を垣間見ることができ、改めてこの職業をされている方々への尊敬の気持ちを抱きました。

    1
    投稿日: 2018.01.20
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    「ここではだれも本当のことを話さない」裁判ってなんなんだろう... 罪を裁くとはなんなんだろうって思いました。事件が起こるたび、じけんの謎を解く、暗闇に明らかにする...などと言われますが、この作品の三隅のような人だったら、明かせるんだろうか?弁護士の重盛と同じように読みながら「本当のことを教えてよ」と何度も思いました。映画も是非見てみたいな。

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    投稿日: 2018.01.16
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    映画は少し気になっており、書籍化されていたので読んでみる。 殺人を犯した過去を持つ男が出所後、再度元雇い主を殺してしまう。主人公の弁護士達が、検察とやりあい軽罰を試みるが、被疑者の証言がどんどん変わり、翻弄されていく話。 以前はこの終わり方だともやもやしていたが、本作はなにか効果的に心に届いた作品。人が人を裁くことはできるのか?を問う一作。やはり人は分かり合えない物だよなとも思う。

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    投稿日: 2018.01.09
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    映画「三度目の殺人」のノベライズで映画の復習のため読んだ。 本当の犯人は誰なのか、三隅は本当にただの器なのか、咲江はどう関与したのか、謎は結局明かされない。 重盛はこれから依頼人や家族と向き合える人間になっていくんだろうか。深い余韻が残る終わり方が好き。

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    投稿日: 2017.12.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    んー。映画のノベライズにしては臨場感がないな。終始静かなイメージ。真実が分かっても静か。何を伝えたかったのか。

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    投稿日: 2017.12.06
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    映画を観てモヤモヤしたので読みました。 読んでも事件の真相はきっとわからないんだろうなぁ...この作品がいいたいところは真相は何か?ではないんだろうなぁ...と思って読みましたが 映画を見終わった後と読後では少し印象が変わったかなっ... 活字にすると映画では何気なく観ていたところの情景や登場人物のしぐさなどがより入り込んできたような気がします。 咲江の「ここではだれも本当のことを話さない」という言葉は印象的で何のために裁判をするのだろうかと思ってしまう。裁判にかかわる人達はそれぞれに信念を持ってやっているのだろうが 私には人を裁くなんて精神的に出来そうにありません。けれどそれをやっている打算的じゃない人達もこの世の中にはちゃんといるんだよなっ、と... 表紙の3人の顔の返り血に頷けます。

    7
    投稿日: 2017.12.05
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    映画は見ていないが、タイトルが気になり読んでみた。殺人の前科がある男が再び殺人を起こし、その弁護に当たる弁護人の重盛。同じ弁護士事務所の弁護士の摂津、川島とともに、三隅の動機や、事件の真相などについて調べるのに北海道へ出向く。そこで真相を追ううちに、女子高生が事件に関する何かを知っているのではないかなど、二転三転するが、三隅へ死刑判決を下され、重盛は司法制度、果たしてこれで良かったのか真相は何かなど自責の念に駆られ、人を裁くとは何かなどが突きつけられた思いだろう。

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    投稿日: 2017.11.14
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    重厚感ある心理戦…を期待していたら、淡々と月日が流れて淡々と裁判。 あんまり悲壮感もないし…弁護士の家庭環境とかたまり関係ない話も出て来てなんとかしてボリュームを出そうという感じが見えてしまった。

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    投稿日: 2017.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画を観て、もっと理解したいと思い読む。 まぎれもなく三隅が社長を殺害したのであり(咲江説はなくなった)そして無期懲役になる犯罪をあえて三隅の希望に従って”死刑”にしたことが”三度め”の殺人なのだろう。 でも、ここでなぜそこまで咲江をかばう?娘を不幸にしてしまった罪ほろぼし?でもじゃあ、なぜ北海道で取立てやのふたりを殺したのか?この時もなにか事情があったのか、 役所広司が人徳者にみえるからついそんな風に思ってしまう。 ほんとうの罪とは、誰を裁くのか、何を裁くのか、 いろいろ考えさせられた。

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    投稿日: 2017.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画の小説版として書き下ろされた作品のようなので、正確には違いますが、タグは「映画化」にしてあります。 CMを見て気になってはいますが、映画は観ていません。 強盗殺人の疑いで起訴された三隅。 被害者は解雇された勤務先の社長である山中。 怨恨の線で情状酌量を狙う弁護士の摂津・重盛・川島。 しかし、三隅は証言を二転三転するような人物で、しかも30年前にも強盗殺人事件を起こしており、現在、仮釈放中という状態。 三隅と面会する度に、翻弄される重盛。 果たしてこの事件の真相は・・・? <以下、ネタバレです。> 結局のところ、真相は分からずじまい。 謎の微笑で重盛を煙に巻く三隅。 山中社長の娘である咲江も、嘘つきの傾向が見られるために、事件についての証言も全面的には信用できない。 咲江の母も、やましい事があるために、真相を語らず。 30年前の事件でも、犯行の動機は明確になっていない事を考えると、三隅は"器"であり、誰かを助けるために殺人者となった。 ・・・と信じたい。 でも、単に"殺人衝動をもった人間"という可能性もある訳ですが。 「ここではだれも本当のことを話さない」 真実は明らかにされないまま、裁き裁かれるという現実。 法廷戦術・訴訟経済等々、ちょっと薄ら寒いものを感じますね。 なかなか面白い読み物でした。

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    投稿日: 2017.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリーを読むとき、私は最後まで真犯人やオチが分からないことが多いけれど、この話は途中でなんとなく予想がついた。 話の鍵を握る女子高生の告白が少し唐突に思えた。もしかしたら真実ではないのかもしれない…そういう疑いも読者に持ってほしいのかな。。 個人的には、読者の想像に委ねるより、作者なりの結論を描いてくれる話の方が好きなので評価は低め。

    0
    投稿日: 2017.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過去にもヴェネチア国際映画祭やカンヌ国際映画祭で様々な賞を受賞し、今回の「三度目の殺人」でもヴェネチア国際映画祭コンベンション部門に出品された著者の作品。 国選弁護人として殺人犯の弁護を担当する同僚を手助けすることになった、弁護士の重盛を中心に話はすすんでいく。 ある食品加工会社の社長が夜中の河川敷で、背後からスパナで後頭部を強打され殺害され、遺体は河川敷でガソリンをかけられ焼かれ、持っていた財布も奪われる。その遺体の形はまるで意図的に十字架にされたようだった。 その殺人事件で逮捕され、自白もしている殺人犯の三隅は、30年前にも二人を強盗殺人の末、家ごと放火して燃やしてしまい、無期懲役の判決がくだり、仮釈放がでていた。検察も弁護人も殺人の有無を争うのではなく、量刑について裁判で争うことになっていた。 しかし、殺された社長の妻から殺人依頼ともとれるお金の受け渡しの証拠となるメールや、食品偽装の疑い、近親相姦等の証言や三隅の本来の生活態度をもとに、当初ほぼ確実に死刑が濃厚だと思われた量刑に無期懲役の道が見えてくる。 そんな中、これまで自白していた三隅の証言が急に変わり、無罪を主張し始める。 殺害の本当の理由は何なのか、本当は誰が殺したのか、なぜ三隅は殺害を自白していたのか、本当に裁かれないといけない人とは、誰が決めるのか。 まだ映画は見ていないけど、見てみたくなるような内容で、どんどん読み進められた。人が人を裁くとはどういうことなのか、真実の裏にある人の心情、守りたい人のことを深く考えさせられた。

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    投稿日: 2017.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これといって心動かされたり、驚いたりするような事もなく、淡々と。終わってしまった。 訴訟経済のパートは唸るものがあったけど、それを本物っぽく思わせてくれる筆力に欠けていて入り込めなかった。映画だとまた違ったのかもしれない。

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    投稿日: 2017.10.09
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    裁判について深く考えたことがなかった。本当のことをあばくものだと思い込んでいた。 そこでは 「真実」よりも「法廷戦術」や「訴訟経済」が重要視されていたりするんだろうか?さらに、「だれを裁くのか」さえ誰かの意思が入り込む余地があるだなんて! 映像が目に浮かぶような語り口でしたが、映画も観てみたいです。

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    投稿日: 2017.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最終的に何が嘘で何が真実かはわからずじまい。 裁判がこんなデキレースなのかと思ってしまうと、改めて「裁く」とは何か考えてしまう。

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    投稿日: 2017.10.01
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    真実よりも減刑のため、周りの人が描いた絵で進められていく。現実はそうなんですね。坦々と進められて、どうも物足りなかったな。書く人によってはずーんとくるものが書けるのでは。最初に映像があるっていう読み物は、こんなもんでしょうか。 真実は明かされず闇の中だ。

    1
    投稿日: 2017.09.22
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    映画を先に観て、自分の中では色々と腑に落ちたものがあったので自分なりには完結できたのだけど、ノベライズがあるとなればもしかしたら勘違いしていた部分や更に深いところの説明があるのかも…と思いまんまと手にとってしまった。 けれど、基本的にはこれはあくまで原作小説ではなくノベライズ本なので、文章や中身はかなり薄いというか軽いというか物足りない。 ただただ映画の復習版だった。 新たな発見が欲しくて読んで観たけどこれと言って求めていたことはなかった…ように思えたのだけど、 一点だけあれ⁇って部分があって。 これはシナリオ本とかでもないのでまんま全てが一緒なわけではないと思う。 ないとは思うんだけど、最後の法廷のシーンの描写でそんなのあったっけ⁇ってのがあり、混乱(笑) 単に映画で見逃しただけかなと思ったんだけどそのシーンかなり慎重に彼を観ていたんだよな…でもそんなのはなかった気がして。。 あえて映画ではやらなかったのか、 映画でもやってることになっているが私たち観客には見えなかったという演出があったに気づかなかったのか、 普通に見逃したのか、 そこだけめちゃくちゃ気になるーーーー‼︎ とりあえず観た友達に聞いてみようと思う‼︎ それがあるのとないのとだと色々解釈変わるポイントな気がして映画見た後よりモヤモヤしてしまった(笑)。

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    投稿日: 2017.09.20
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    映画に興味があって読みました。読みやすかったし、映像は面白そう。結末はハッキリとさせないのが、この映画の特徴らしい。映画を観たら、また感想が変わるかも。

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    投稿日: 2017.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同名の映画を観て、なんともモヤモヤした感じを抱えた帰り道、そのモヤモヤを明らかにしたくてその足で本屋へ行き、購入した作品。 映画を観た直後だけに、二度目の鑑賞をしているかのような臨場感。そして、「あ~、あのシーンにはこんな意味があったのか・・・」という場面と、「あ~、その演技は見逃した!」という場面がそこかこに描かれていて頁をめくる手が止まらない。 ま、映画としては役者の演技とカメラワークだけでここまでをわからせるのは難しいんだろうけど、小説がないと理解ができない映画ってどうよ。 観てから読むか読んでから見るかと聞かれたら、観てから読み、読んでからまた観ることをお薦めする。 随所で目の前に突きつけられる怖い事実に息もつけない。 被告人のいない場所で決まっていく「弁護方針」。刑事、検事、弁護士それぞれが描く「絵」に沿って進められる裁判。意志とは関係のないところで選別される命。同じ法曹の船に乗る裁判官、検事、弁護士の阿吽の呼吸による「訴訟経済」の追求。。。 果たしてそこに真実はあるのか。 そもそも、彼らは真実を知りたいと望んでいるのか。 罪と向き合うということを妨げているのは誰なのか。 こちら側にいる人間も、自分のすることに向き合って生きているのか。。。 色々なことを考え、正に頭の中が混とんとしたところで終わる物語。 「三度目の殺人」の意味がわかった時の無力感がすべてだった。

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    投稿日: 2017.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画の原作はよく読むけど、映画のノベライズってあんまり読んだことなくて、この映画にちょっと興味があったので買ってみました。 う〜〜ん、なんかモヤモヤする。スッキリしない。 帯には「会うたびに変わる供述、二転三転する動機」ってあるから、もっと役所さんが巧みな話術で重盛を翻弄するのかと思ってたけど、そうでもなくない? 重盛と娘の関係も、必要あるんだかなんだか……。かかってきた電話にはどんな意味があったのさ。 でも、改めて「犯罪は犯すもんじゃない」ということは伝わりました。裁判官、検察官、弁護士のなあなあな感じで自分の量刑決まっちゃったりするんだもの。真実なんて関係ないんだもんねえ。

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    投稿日: 2017.09.13
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    ノベライズではなく映画をみた感想. 殺人をとりまく司法,弁護士,被害者などなどの心の動きを描きながらも,「三度目」をみるものに問うようなお話. 非常に映画的なストーリーでした.

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    投稿日: 2017.09.12
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    映画の公開があったので手に取りました。 真実を求めるために重盛が最後まで三隅と関わり合いますが、 何度も供述が変わるのでそのたびに翻弄されていくので、 読んでいても考え方ががらりと変わるので最後まで気が抜けません。 真実を知るためには司法という壁を突き破るべきか。 実際の裁判ではこのようなことがあるのは少ないかと思われますが、 あるとしたら司法の難しさというのを感じました。 人殺しは普通での人間ではないということ。 それは生まれつき殺人の欲求を抱いてしまう人なのか、 それとも環境によってそうなってしまう人なのか。 世の中でもあまりにも残虐で動機が不可解な事件が起きると 専門家が語っていることでさえも 解明できないことがあるので現場に立ち会わせている人達から みるときっとこんな見解になるのかもしれないと思ってしまいました。 次々と真相が明らかになっていきますが、 その中で被害者と娘の関係はとても残酷で胸に詰まる思いがします。 それが果たして三隅が善意でしたことなのか、 それとも利用したことなのかが謎です。 他の人達もここでは本当の事を語っていないので どれが本当のことなのか 考え出したら切りがなくなりそうです。 果たしてこの事件の真相は・・・と言いたいところですが、 この判断はそれぞれに委ねられているのでもどかしかったです。 情景や心情などが大雑把に描かれていているので 脚本を読んでいるかのようでした。 普通のミステリー小説と比べてしまうと物足りないと思うので、 ノベライズ本と割り切って読めば違和感はないかと思います。

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    投稿日: 2017.09.10