
総合評価
(18件)| 4 | ||
| 8 | ||
| 4 | ||
| 1 | ||
| 0 |
powered by ブクログ中井英夫文学忌、黒鳥忌 タイトルに「黒鳥の〜」があったと思うけど ご本人さんがご自宅を「黒鳥館」と呼んでいたかららしい 1974年第二回泉鏡花賞 骨牌譚Ⅱスペードを 「虚無への供物」を読むには まだ早いかなと 雑誌「太陽」連載作品 目次にある月は 発行月ですね トランプのように13話 向田邦子さんの「思い出トランプ」が、似たような構成でおしゃれだなと思っていたけど もしかしたらこちらの方が数年古そう ゴシック調の洋館で開かれるサロン 令嬢の妖しい誘い 十人の客 二人の失踪 反現実から ふと現実へ戻るのかと思っても 再び異空間へ わかりません 耽美が好きとか言ってごめんなさい わかるのではなく感じれば良いのかという事で 最後の作者インタビューも もう少し中井作品を読まないとわからないし ただ、この方もっとクールな計算高い人かと思っていたけど それは少し間違っていたかも 影山修司を発掘し 三島由紀夫の原稿を取りに行き 太宰治とも交流を持ち 芥川龍之介とはご近所だった という その時代の文学と関わった方
74投稿日: 2024.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
思ってもいない方向に話が進む、良い意味でつかみどころのない一冊だった。気づけば知らない道を歩いている気がして、何度も後ろを振り返るような読み方をした。 一番お気に入りなのは『薔薇の獄 もしくは鳥の匂いのする少年』だった。薔薇園で夢見心地の時間が過ぎ、この不思議で不気味な少年の正体が分かったとき、不可解な現象も認めざるを得なくなる。悲しく甘美な短編だった。 幻想と耽美の世界だと思って読んでいたら、いつの間にか時間旅行に惑わされている。昭和の戦後の風景が今そこで見てきたように生々しく、生き生きとした生命力も感じられて、突然そこに放り込まれた時間旅行者と同じ体験ができているのではないかと思った。 これを仕掛けた母娘は、真の意味では誰にも崇拝されていなくてひどく虚しい後味が残る。
1投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幻想文学の金字塔、とらんぷ譚のクローバーに相当する今作の名は『悪夢の骨牌』である。『幻想博物館』と同様に連作短編として物語が動いていく。――ゴシック風の豪奢な洋館にて藍沢家の婦人、令嬢を中心に催されるサロンから、いささか突飛とも言える「戦後」の展開を踏み、やはり最後はどこか戸惑いながらも惹かれずにはいられない読了感を迎える。泉鏡花文学賞受賞作。 個人的には、『幻想博物館』より難解で、時代的背景も掴みにくく(それは私の頭が悪いからである)、幻想というよりは「地」と「異界」の反転に翻弄され、ぐるぐると彷徨っていただけのようにも思える。しかし、四章に区切られたうちの二章「ビーナスの翼のこと並びにアタランテ獅子に変ずること」の話はどれも琴線に触れ、殊に「大星蝕の夜」は定期的に読みたくなるくらいお気に入りになっている。馨しき令嬢の柚香の欲望の好餌になってゆく男たちの翻弄ぶりが、そしてなによりもサロメじみた柚香の云為がコケティッシュで魅力的なキャラクターになっている。 ところが、第二章から先の展開は、今までの流れから考えると、いささかの崩壊を見せ始める。今まで向けられていた夢魔の館は何処へ・・・次々と展開される「戦後」に「時間旅行者」、「戦後史の原っぱ」・・・・・・・と、その突飛さに最初は困惑した。ここの部分は読了後もまだよく分かっていないフシがあるが、解説で種村季弘が述べている通り、さながらそれは螺旋階段というか、エレベーターというか、ぐるぐるぐるぐると回ったり、上がったり下がったりと、その「地」と「異界」の変化に困惑し、不可能をこれでもかと押し付けてくる。が、それが中井英夫の小説の醍醐味であり、魔術であるらしい・・・・・・。この不可能を楽しめる余裕は、読書中の私にはあまりなかったかもしれない。 ただ、中井英夫がとらんぷ譚の中に手放しに「戦後」のノスタルジックを織り交ぜたのに、今作の文学的価値があると思う。『彼方より』は未読なので、彼の戦争に対する思いを改めて知った時、私の中で『悪夢の骨牌』は再び驚くべき反転を見せてくれるのかもしれない。
0投稿日: 2021.12.16
powered by ブクログ短編集だが続き物。 藍澤家の美しい母娘のもとに、失踪した青年から手紙が届く……というミステリタッチだが、 思いも寄らない方向へ動いていく。 中井英夫が「時間」に執拗にこだわるのは、やはり戦争体験と絡めて語られるべきものなのだろうか。 そうではなくてもっと美学的な見地からまとめられたらいいのに、と思うが……。 ともあれ傑作。 とらんぷ譚は創元文庫で読んだのを講談社文庫で再読しているのだが、一番記憶に残っていたのが、この悪夢の骨牌だった。
1投稿日: 2016.07.13
powered by ブクログ中井英夫と言えば「虚無への供物」で有名だが、なにぶん長いので、泉鏡花賞を受賞したこちらを選んだ。 独文学者の種村季弘はこの作品に「決定的な読みをすることは不可能」としている。 ただ、個人的には、描写が突然で、読者を惑わせるのみの描写に感じられ辟易した。何故妄想の世界に追い込まれたか、どのような力がそうさせうるのかというものに説明を求めるのは、私が悪い読者だからなのだろうか。 読みの不可能性、不可解性というのは、読み手によっては作品の魅力を必ずしも高めない、そこに何らかの理由を求める読者にとって、このような作品は酷くつまらないものに映った。 もちろん、例えばこれら所謂不可解なものを読み解く魅力ある作品も枚挙に暇はないが、この作品には、そのような魅力はないし、読み解くことで、何か幸福なものがあるとも思えない。
0投稿日: 2015.11.11
powered by ブクログ失踪した友人を探す内容かと思ったら、異次元のような不思議な時間旅行のお話し。短編によって主人公が変わるので最初読みにくかったりもしますが、内容は面白かった。
0投稿日: 2015.08.28
powered by ブクログ幻想博物館よりも各ストーリーの連なり方や時間の流れが難解で…もう一度、頭の中を整理して読み返したい。
0投稿日: 2014.06.04
powered by ブクログ幻想博物館と比べたら、個人的にちょっと読みにくかった気が。話が難しかった、が当たっているかな。登場人物が沢山出てきてしまったら頭の中で整理できなくなるの、どうにかしたいです……ドッペルゲンガー、時間旅行等、モチーフはやっぱり素敵。
0投稿日: 2013.03.15
powered by ブクログ『とらんぷ譚』シリーズ第2巻の連作長編。 泉鏡花賞受賞作。 『虚無への供物』や『幻想博物館』のような稠密な完成度ではなく、むしろ中井英夫らしい、幻想の「柔らかい連なり」による長編。
0投稿日: 2012.07.05
powered by ブクログ4部作の二作目にして鏡花賞受賞作。幻想文学というととっつきにくいイメージですが、平易でかつ美しい文章と建石修志の謎めいたイラストが幻想世界へといざないます。 謎の美しい母子の洋館に集められた青年達。 失踪した青年の謎から話は思わぬ方向に転がっていきます。 耽美とも言えるしSFとも言えるかもしれません。 解決できない謎を楽しむ一冊。
0投稿日: 2012.06.26
powered by ブクログ戦後にまつわる連作幻想短編小説。 サロメのイメージ、 タイムトリップ、 愛し合う二人の美青年、 いれちがう人々。
0投稿日: 2012.03.10
powered by ブクログ再読。 とらんぷ譚の第2集にあたるこの本では、「幻想博物館」の反世界的な耽美的作風を引き継ぐように始まります。全体を通したテーマは「時間」。しかし、徐々に当初の予定から変節し、中井英夫本人の戦後に対する複雑な心境が徐々に前面に出てくるようになっています。 言って見れば幻想小説からはじまった連作短編集がいつの間にか私小説に近づいているかのような印象で、ある意味では短編集としては破綻しています。 しかし、この本の面白さはまさに著者の思考に引きずられて物語が方向性を失っていくその危うさであって、破綻しているがゆえに価値がある小説とも言えると思います。
0投稿日: 2011.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昭和48年。「夢魔の館」にいるという失踪した青年からの便りを緒に、令嬢柚香(ゆのか)の犯罪記録と瑠璃夫人の時間旅行体験が明らかになる。2人によって24年前の戦後へ送りこまれ精神病院に閉じ込められた木原直人は、地上の半身を呼びよせ戦後から脱出する。 残酷な仕方でしか男を愛せない柚香の存在感が際立ち、主人公木原を含め、男たちは影のように現実と非現実をさまよう。彼女がどのように罰せられるかに期待したが、肩すかしをくらった。 木原の時間旅行後、現実と非現実は反転を繰り返し、いくつものパラレルワールドに分身が存在するような、更にはここにいる自分が借物でしかないような存在の不安に読者も巻き込まれる。夢野久作『ドグラ・マグラ』の堂々巡りの感覚を思い出す。 ただ、とらんぷ譚の真骨頂は現実にひそかに息づく非現実の奇怪さだと思うのだが、そのトリックに時間旅行という実現不可能な手段をつかうのは禁じ手という気もする。 とらんぷ譚1~3のなかでは、3『人外境通信』が好み。本作の薔薇と精神病院というモティーフは『人外境通信』へとつながってゆく。 <好き> ・「大星蝕の夜」…繊細な少年詩人 ・「ヨカナーンの夜」…生首幻想の残虐な美しさ <著者の好きな作家> 江戸川乱歩、小栗虫太郎、夢野久作、メリメ、ドストエフスキー、バルザック、ポー、リラダン、谷崎潤一郎、川端康成、◎梶井基次郎、◎小川未明、村上知義、小林多喜二
0投稿日: 2011.11.03
powered by ブクログ時代が 一話の結がかなり気に入った 探偵、犠牲者不在の事件の中で犯人でもないのに、しなければいけないようになって思わず両手を差し出すところが
0投稿日: 2011.08.04
powered by ブクログ幻想的、という一言だけでは済まされないほど いろいろな多層世界を行き来する物語。 短編の物語をめぐって物語りは終了するのですが 特に「大星蝕の夜」 と「薔薇の獄」が好きですね。 ネタバレになりますが 終盤から、戦後の生々しい光景が出てきて そこが幻想譚から、一気にリアルへ終息する感じがしました。 作者さん本人の戦争に対するトラウマが書かせるに 至ったのだろうな、と思いましたがソレを入れたのは 本当に正解だったのか 難しいところです。 幻想的かはともかく、中井さんの書く本は 個人的にはこの作品が一番好きですが。
0投稿日: 2010.10.28
powered by ブクログ前作のとらんぷ譚からはまた変わった趣。各編もあまり独立したものではない。一ヶ月ごとサロンに届けられる手紙の話から魔性の少女の話を経て緩やかに時間旅行へと飛ばされる。前半では一青年の疎外感が色濃く表れた「暖い墓」、『お姉様』の誘惑を綴る「大星蝕の夜」が白眉。後半の作中人物を通して著者自身がぼんやり戦後を振り返るような展開は評価が分かれそう。それにしても(特殊な意味での)発展、という言葉をこの人の本で読むとは思いも寄らなかった。
0投稿日: 2010.08.23
powered by ブクログうーん。 独特の世界観を醸し出す文体はとても好きなのだけれど、 話の展開があまりにも突飛すぎてついていけませんでした。。。 世代が違えばとらえ方もまた違っているのかもしれませんね。
1投稿日: 2010.04.20
powered by ブクログ幻想小説かな、て読み始めてたら、出口はSFだった感じです。 時間の流れとか平行世界とか。 そしてお耽美ww
0投稿日: 2010.03.08
