
総合評価
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powered by ブクログひねったはなし 短篇ドグラ・マグラ的なもので、よくできてはゐる。 でも、腹落ちはしない。 凝った仕掛けの技巧小説が結構ある世の中をかんがみれば、まあ、そんなもんか。と思ふ。 精神病院も一時代を築いたモチーフだったが(夢野久作、トーマス・マン、北杜夫など)、ただの流行りだった。
0投稿日: 2025.03.15
powered by ブクログ幻想文学の金字塔、中井英夫の、とらんぷ譚Ⅰである! 澁澤龍彦の解説と、建石修志の挿絵見たさに新装版を捜したが、現在ほとんど市場に出回っておらず、手に入れるのが大変だった。 実は自分はかつて同著者の代表作『虚無への供物』を読もうとして、途中で挫折した記憶があるのだが、『幻想博物館』から入れば良かったと今更ながら後悔している。 ・・・・・・それはさておいて感想を書き残したい。短編として各作品は仕上がっているのに、一冊を通してみるともう一つの話が展開されている、連続短編ならぬ連作小説の斬新さもさることながら、一話の完成度も高く、味わい深い作品たちばかりだった。わけが分からなくなる話、というよりは、やはりそれは、あたかも自分が流薔園に赴く一人で、幻想博物館に展示させられた奇異なスぺクタルを眺めて楽しんだことを述懐しているような、妙にリアリティを帯びた『リアル』な話。だからこそ、最後の『邪眼』には物凄い衝撃と充実、感動を受けた。本当に、特に後半の話からは、時間を忘れて幻想を彷徨していたように感じる。 特に好きな話を5つ、私が挙げるとするなら、『地下街』、『チッペンデールの寝台、もしくはロココふうな友情について』、『蘇るオルフェウス』、『薔薇の夜を旅するとき』、『邪眼』だ! たまらん、最高!
0投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログ冒頭の「火星植物園」に痺れてハマった中井英夫の幻想譚。精神病院を訪れた「私」に医師が語り始めた。その内容は…。肌が粟立つこの魅力は半端ありません。中井英夫の真骨頂は短編にあり短編集のベストはこれで、中でも冒頭の一作です。
2投稿日: 2021.04.08
powered by ブクログ十三の、断片であり、長編のパーツでもある短編群。 不吉で、煌びやかで、滑稽で。 とにかく「不潔」という言葉からもっとも遠い、ノーブルな手品のよう。
0投稿日: 2016.07.13
powered by ブクログ気付いたら一つずつ繋がってる短編たち。 精神病院を舞台に、誰が患者なのか分からなくなる怖さと面白さが詰まっていました。
0投稿日: 2015.07.13
powered by ブクログ4/24 読了。 再読。連作短編の傑作。ひとつひとつのお話毎にオチがついているうえ、更なるオチがさらっと中盤に明かされ、それをも覆すオチが最終話、というサービス精神に溢れた構成。「純文学には面白すぎ、エンターテイメント小説には文章がうますぎる」と澁澤の言うとおり、中井英夫は満足度の高い"純"小説であると思う。
0投稿日: 2013.04.24
powered by ブクログ初めて読んだ、中井英夫の作品。どれもこれも魅力的な作品ばかり。文章も勿論素敵。挿絵も綺麗で、より世界に浸れます。 チッペンデールの寝台と、薔薇の夜を旅するときがお気に入り。 解説が、大好きな澁澤龍彦なのも、よかった。 幻想の中に生きる為には、やっぱり正常なままでは駄目なのだろうか。
1投稿日: 2013.03.13
powered by ブクログ薔薇の匂い。ずっと、薔薇の匂い。1つ1つ読み終える度に、薔薇の色が変わる、頭の中で。この小説を読んで、薔薇の「闇と光」が分かった気がするのです。
0投稿日: 2012.09.19
powered by ブクログ『虚無への供物』と並ぶ、中井英夫の代表作。 『とらんぷ譚』シリーズの第1巻。 日本幻想文学の最高峰短編集。
0投稿日: 2012.07.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
うーん、正直期待外れでした。 猟奇系のもっと毒のある話を期待してたんだけど、夢野久作や江戸川乱歩のような強烈な作品を読んだ後だとその辺で物足りなく思えてくる。 文章に癖がなさすぎるのか、途中装飾過多な表現も多々見られたけどもテンポを悪くさせているだけというか。 流薔園の話や、車椅子の男の話、「牧神の春」「邪眼」辺りは他と違ってテンポよく話が進んで気持ちがよかった。
0投稿日: 2012.02.14
powered by ブクログ再読。52枚のトランプと2枚のジョーカーに模せられた幻想的な連作短編集です。さらに各スーツごとにひとつながりの大きな物語にもなっているというこだわり方で、質の高さといい構想の妙と言い、日本文学が生んだ短編集の白眉と言えると思います。 「幻想博物館」は第1集にあたりますが、個々の作品の質の高さは随一で、どれひとつとっても反世界的な情念とセンスオブワンダーに満ちていて、捨て曲ならぬ捨て作品はひとつもないという驚くべき質の高さになっています。 個人的に特に好きなのは「火星植物園」「大望ある乗客」「黒闇天女」「蘇るオルフェウス」の4作品です。三島由紀夫が自害した日にかかれたと言う「蘇るオルフェウス」などはそのまま長編にしても通じそうなほどの密度の濃さです。
0投稿日: 2011.12.31
powered by ブクログとある精神病院の少し変わった患者をめぐる短編集。 最初は少しインパクトにかけるなと思っていたが、それぞれの話がリンクしてて最後にはやっぱりうまいなと思ってしまう。 読んでいる間、日常を忘れて異常な世界に浸れます。
0投稿日: 2011.11.22
powered by ブクログとらんぷ譚のⅠ(スペード13枚)。 伝染しかねない陰鬱な狂気に心が折れそうになり、毒を味わい尽くすようには読めなかった。異常者が読者のすぐ隣にいるというようなありがちな結末に落ち着かず、狂気が闇の内に完結し、日常世界に住む者には見えない人外境が蔓延っている恐ろしさ。患者の語る物語は、現実と幻想が入れ子になり眩暈がする。 好きな作品は、流薔園の薔薇が匂う「火星植物園」「薔薇の夜を旅するとき」、唯一明るいニュアンスで白昼夢のような「牧神の春」。 ところで、Ⅰ(※マット紙)とⅢ(※コート紙)で表紙の用紙が異なるのは違和感がある。
0投稿日: 2011.05.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日常から唐突に非日常につきおとされる、 幻に想いに狂う人々の姿と謎を集めた短編集 独立している短編小説のようで、 帰結する先が"流薔園"という名の精神病院、 隠されたリンクが繋がるミステリの巧さ。 特に「黒闇天女」や「蘇るオルフェウス」などは、 刻々と真実に迫っていく構成がお見事。 かと思えば「チャペンデールの寝台」では、 ブラックユーモアの様なおかしみのあるオチさえ見せる。 「実は語り手が狂ってた」ような末路が多いがそれぞれ切り口は個性的、 さらに多次元的な繋がりに気づけば、読めば読むほど面白くなっていく。 日常から狂気への幻惑される描写も丹精で、 プロットの技巧と同じほどに文学性も高い。 まぁ、妻手=手品、とか無知な私は恥ずかしながら 辞書片手に読ませて頂きましたが…(笑) ノスタルジーな言葉選びも素敵。
0投稿日: 2011.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テンキョウインだとか、精神病とか 当時そういう言葉が出たときのアレな誤解があるのですが その人らの創造した世界を「幻想的」というのは なんともナンセンスではないかなあ、と思う。 だけど、現実→虚構→現実→虚構と エンドレスで続くような、先の見えない、真っ暗な 地獄絵図的描写は、収束するまで読み手を迷子にさせます。 これを読破した夜は、悪夢を見ました。 それほどまでに 表現の過激な作品です。
0投稿日: 2010.10.28
powered by ブクログこんな美文で彼岸に達してしまった人達を書かれたら参らないわけにはいかない。本人にその意思が無くても、最後の最後まできちんとまとまっている磐石の幻想短編集。根への偏愛を書く「火星植物園」(若干乱歩風味)、今では定番となってしまったバスの乗客それぞれの心情「大望ある乗客」、忌まわしき三つの贈物「黒闇天女」(個人的ベスト。毒々しいのに最後は格好良いと思ってしまった)、妖しき降霊会「地下街」(短編集中珍しく読後感が切ない)、書簡で過去の事件の真実をあぶる「蘇るオルフェウス」、毒に魅せられた子供「公園にて」と雰囲気は同じなのによくこれだけ味わいの異なる様々な作品を書けるなと驚嘆した。
0投稿日: 2010.07.17
powered by ブクログ虚無への供物の人らしい 知らずに読んでた 一個一個の話が単独であるけど 各話を読み進んでいくと、前の話が反転する… そして最後のどんでん返し ところどころ理解できない話があったけど楽しめました ついでに、読み終わったあと『カリガリ博士のキャビネット』というドイツのサイレント映画を見ました
0投稿日: 2010.06.12
powered by ブクログ「虚無への供物」が好きなので、作品の中の薔薇、風呂場、洗濯機、ガスなどの言葉ににやりとしてしまう。 思いのほか読みやすく、あっという間に本の世界に引きずり込まれた。 とても印象に残る作品ばかりで、この本を読むことができてよかった。
0投稿日: 2010.05.30
powered by ブクログ美しさと気持ち悪さって紙一重・・・。火星植物園のおかげで薔薇が怖くなりました。願わくば、自分もこんな風に美しく狂っていきたいものです。
0投稿日: 2010.04.26
powered by ブクログ登場人物の誰が正気で、誰が狂っているのか、不安になる。不気味で美しい世界。「黒闇天女」や「チッペンデールの寝台」が良かった。笑うには不謹慎だけど、滑稽さがたまらない。
0投稿日: 2010.04.20
powered by ブクログぞっとする瞬間がたくさんある。一人称の幻想の世界に入り込んだところで、ふいに客観的な視点まで引いてしまうような。壮快なだけではないどんでん返し。
0投稿日: 2010.03.23
powered by ブクログいわゆる幻想文学。耽美。 短編の連作なのだが、話同士が入れ子入れ子になっていて、もうほんと巧いなぁと思わせてくれる。文体も過剰ではないけど格調高く洗練されていて、すてき。
0投稿日: 2010.01.19
